仮想ネリー、シアールート

実はネリーは元は対リュトリアム用に
青と黒の属性を併せ持って生み出された「ダークブルースピリット」だった。
完成後サーギオスへ転送しようとした直前、カオスエターナルの千年処女の強襲を受け
転移装置が暴走。転送途中でマナの霧と化してしまう。

だが、所持していた五位の神剣が二本の剣として再構成されるのに併せ
黒青妖精もラキオス近辺で双子のブルースピリットとして再生。
本人達は勿論、ロウ、カオス、どちらにも素性を気付かれぬまま成長する。

その後、『求め』のユートと出会い恋をするネリー。
だがシアーも自分と同じ視線をユートに向けているのに気付き
想いを伝えないまま身を引く事を決意する。
しかし、その気持ちをシアーに見抜かれ、お互いに相手を思いやるあまり大喧嘩をしてしまう。
気持ちの行き違いから連携をミスし、隊を窮地に追いやってしまう二人。
「仲間達を、ユート様を助けたい!」
その気持ちが頂点に達した時、『静寂』と『孤独』が融合。
二人も合体し本来の一人に戻り、ネシリア・DBスピリットが復活。
エトランジェに匹敵する力を発揮し敵を駆逐する。

けれど、一度二人に別れ育った者が再び一つになった結果得た
初期設定値を遙かに超える力を制御しきれず、
このままではあと数日で命を失ってしまう。
そこでヨーティアが提案した方法は、
エーテルジャンプ装置を利用してネシリアの体を一度分解し、
ネリーとシアーの精神を個別に呼び戻した後、体を再構成する事だった。

「二人の神剣の波長は分かってるからね。最悪でも一人だけならこっちで元に戻せる。
 けど、二人を一緒に連れ戻せるのはユート殿、あんただけだ。」
ネシリアを収めたEJ装置の前で『求め』を構え一心に呼び掛けるユート。
(ネリーもシアーも失いたくない。どちらも俺には大切な人なんだ!
 だから二人とも、帰ってきてくれ!!)
激しく閃光を放ち崩壊するEJ装置。
爆発に吹き飛ばされ意識を失ったユートが目を開くと
そこには………いつも通りの二人の笑顔が。