初SSっす

ヘリオンの趣味は「空を飛ぶこと」
実はヘリオンは戦闘時でなくとも、平常心のままで自在にハイロゥを展開して
空を飛ぶことができるという特技を持っています。

高い木の上に飛び上がって景色を眺めたり…。
渡り鳥の編隊に加わってみたり…。

ある日、ヘリオンはがけの上で鳥の巣を見つけます。
巣の中には小さな5匹の雛。
ヘリオンはすっかりその可愛らしさに魅せられてしまいました。
そのふわふわな体をそっとなでてみたり、餌をあげてみたり、
つんつんつつきながら話しかけてみたり。


そう、それがファンタズマゴリアでもっとも凶暴な鳥―――

成鳥は翼長数メートルに達し、鳥でありながら群れをなして獲物を襲い、
人間や、時には熊などの大型の獣ですら狩ってしまうといわれ、
人々から、バルガー・ロアよりの使いと恐れられる

―――クック・ルー(仮)の巣だとも知らずに…。

「ぴぎゃあああぁぁぁぁぁん!!」
そしてお約束通りクック・ルー(仮)の群れに襲われるヘリオン。
いや、痩せても枯れてもヘリオンはスピリット。
神剣の力を使えば、野生動物ごときに遅れはとらないのですが…。

「たぁすけてぇぇぇぇユート様ぁぁぁぁぁー!!」
パニくってます。

そして、見事撃墜。
落ちた先は…。

―――同時刻、ラキオス城スピリット隊第一詰所。

悠人「うう…筋肉痛で全身がボキボキいってるよ。」
ウルカ「はは…しかしユート殿は実に飲み込みが早い。手前など
後一月もせぬうちに追い抜かれるやもしれませぬ。」
悠人「いやあ、まだまださ…」
求め「契約者よ」
悠人「ん?何だ、馬鹿剣。」
求め「間に合わぬ。衝撃に備えよ」
悠人「へ?何が…」

どがぁ!!!べきばきばきばきどがぐしゃっっっ!!

悠人「なっ…ぶげっdもfbこdfこあsこぶげぼぁ!!」
ウルカ「ユ、ユート殿? 敵襲か、おのれっって? ヘリオン?!」

そこには、屋根にあいた大穴、ぐるぐる目で気絶しているヘリオンと、後頭部から
有り得ない量の出血をしている悠人。

ウルカ「ユ、ユート殿? いかん、すぐに手当を。エスペリア殿はおられるかー!?
誰かエスペリア殿をすぐにこちらへ!」

後日。
ヘリオンは罰として、一ヶ月間の第二詰め所のトイレ掃除と皿洗い、そして飛行禁止が
言い渡されたそうな。
ヘリオン「あーん、何でこうなるのぉ(泣)。」