今日はクリスマス。恋人同士がプレゼントを贈りあう、そんな素敵な日。
しかし昨日今日この世界に来た悠人には彼女に送るプレゼントを買うお金がありません。
それでもどうしても彼女に喜んでもらいたい。その笑顔が見たい。悠人は決心しました。そして……
「セリア、丁度いい所に。これ、セリアに似合うかと思って……ってその羽、どうしたんだ?!」
「こ、これはちょっとお金が足りなくて……それよりユートさまこそいつもの『求め』は?!」
「あ、ああ、ちょっとお金が足りなくてな……売ってきた……」
二人はしばしお互いを見つめた後、優しく笑いあう。そして静かに交換します。羽飾りと、剣の柄を。
飾るハイロゥも嵌める神剣も無かったけれど、それでも二人の心は温かかったのです。