おひさまびより

お日様の匂い。私はそれが好き。
その匂いをたくさん吸い込んだ布団はもっと好き。
ぽかぽかに暖まった布団に丸まって寝るのも好き。
ふわふわの布団。私はそこに寝転んだ。

ん~……♪
あったかい腕、あったかい胸、お日様の匂い。
ユートの身体は好き。すごくあったかくて気持ちいい。
「ははっ、ニムは甘えん坊だな」
ニムって言うな~…んん~
ほっぺたをユートの胸にすりつける。意外とゴツゴツ。
すんすん鼻を動かせばちょっと汗の匂い。ユートの匂い。
それをもっと感じたくて、私はぺろっとユートの身体を舐めた。
「うわっ!く、くすぐったいって」
知らない。ニムがしたくなったんだから。
ユートの味が口の中に広がっていく。
ちょっとしょっぱくて、汗の匂いがすこしして、お日様の匂いがする。
すごく気持ちいい。ユートを感じるのが気持ちいい。

「ん、そうか…じゃあ、ちょっとこっち向いて」
あぅ…ユートが離れた。ユートの匂いが離れた。
寂しい…ん、あ?
あ、う…ちゅ、ん…うむ…はぅ。
あ…ユートに、キス、されちゃった…
「…ニム」
ユートの目が私を見つめている。
すごく真剣で、まっすぐで、私のことだけを見てる。
私はその目にひかれて…もう一度、ユートにキスをした。
「んっ…ちゅ、んむぅ…」
ユートの口の中に舌を入れる。ぬめぬめした柔らかいものがすぐに絡みついてきた。
あ、これ…好き、かも。ニムの中にユートが入ってくる…
「っあ…ふぅ。ニム、気持ちよかったか?」
あぅ…そ、そんなことない!き、気持ちよくなんてないもん…
……ううん、嘘。ユートの唇、気持ちよかった。
キスしてるときはユートのことしか考えられなかった。ユートしかいなかった。
ずっと、ずぅっと、このままでいてほしかった。
でも言えない…だって、いままでユートに酷いことしか言わなかったから。
「ニム……好きだよ」

あ…
ユートの手が私を抱き寄せた。
…ぎゅって、ニムを抱きしめてくれた。
すこしの隙間もない。ユートとニムがいっしょになる。
どくどくってユートの胸がなっている。たぶんニムもそう。
「ん…」
またキス。今度は唇が触れるだけのキス。
ちゅ、ちゅっ、って何回もキス。そして抱きしめてくれる。
「ニム…好きだ、大好きだ」
もう…何回も言わない。わかってる。
私も…ニムも、ユートのこと、大好きだよ。
そして、キス。
ユートが私を、ニムがユートを抱きしめて、唇を合わせた…

「ん~~……むにゃ…?」
…あれ?ここは……ん~…ゆー、と?
もやもやしてる目を擦って回りを見る。でもユートはいない。
…ん、うぅん?
「……ゆめ?」
ユートの匂いがない…あれ…やっぱり、ゆめ…?
「むぅ…」
なんか、すっごくイライラしてきた。
ユート、あんなにキスしてきたのに、夢…!?
そんなの許さない。あんなに気持ちよかったのに、夢なんて…
「ぜったい、ほんとにしてやるんだから……!!」


続く?