看病してみる

で、風邪でどうやら寝込んでいるらしいユートを見舞いに来てみた。
「ううう…………ごほっごほっ」
「…………?」
なんだかうなされている。イヤな事でもあったのだろうか。
それに凄く息苦しそうだ。それならそれで鼻栓だけでも抜けばいいのに。
変なユート。あ、でも時々ぴくぴく動く瞼、可愛い。
「……よしよし」
何となく、撫ぜてみた。普段は硬い髪が、少し柔らかい。
「……あ、よだれ」
半開きの口からこぼれている。……ユート、だらしない。
でも、見つけたものは仕方が無い。何とかしてあげよう。
「……………………ん」
ぺろっと嘗めた。ん、ちょっとしょっぱい。
「う~ん…………んぅ?]
あ、ユート、起きた。ちょっと待って。もうちょっとで取れる。
「ん、ん…………ちゅ」
「…………っ!!!!」
ユート、そんなに暴れると、よだれが取れない。じっとしてる。
「む~む~…………」
…………『存在』、力を。
しゅごっ。ぴきぴき。うん、固まった。あれ、よだれ、凍ってて取れない……