あうとどあらいふ

○月×日

今日は海で「つり」なるものに挑戦した。
中々アタリとやらが来ない。
どうやらたいふぅんという御仁が来られるらしく、周囲のマナが落ち着かなかった。
師匠であるご老人が何か叫ばれ、指差された方を見ると巨大な白波が襲ってくる。
咄嗟に冥加で両断したが、頭から噴水を出すとは面妖な生物だ。
しかし師匠は大層喜ばれ、昔失われたと語られる義足を引き摺りながら眼帯の奥で涙を流しておられた。
成果はそれだけだったが、「つり」とは中々奥が深いと実感できた一日だった。

○月%日

今日ははんぐぐらいだぁなるものに挑戦した。
上手く真っ直ぐに進まないのにじれったくなり、ついウイングハイロゥを広げて叱られた。

○月△日

今日は山で「きのぅこがり」なるものに挑戦した。
師匠であるヤマノヌシ殿に教えを乞い、滝に近い穴場という所に案内された。
そこで大量のきのこを発見したのはいいのだが、どれが美味なのかが判らない。
師匠は大変無口な御方で、こふこふと不思議な呼吸法でただじっと手前を見守ってくれている。
手前はその心遣いに感謝しつつ、一番迷彩を施されているものを手に取った。
とたん、何かがお気に障られたのか、師匠が突然大木に向かって爪を研ぎ出されたのには驚いたが、
今日の成果を最近少しだけ上達してきた料理でユート殿に食べてもらおうと、手前は上の空だった。
その後師匠にしやけなるものの取り方を教わったが、冥加で軽く掬い上げると、
胸の白い月のような紋章を大きく仰け反られ、大変感心しておられた。少しでも恩を返せただろうか。