寒い。
視界が、暗い…寒い。
さっきまで、シアーは暖かくて幸せだったのに。
ネリーとユート様と一緒に、知らないけど綺麗なところでお茶会してたのに。
誰かが、その吐息を感じられるくらいにシアーの近くにいる。
その誰かは…シアーのパジャマのボタンを外して、シアーの胸を触ってる。
そうか、お茶会は夢だったんだ。
シアーは眠ってて夢を見ていたけれど、誰かのせいで寒いから目が覚めたんだ。
って、シアーもしかしなくても寝込みを襲われてる!?
こここここ子供を襲う痴漢や変質者の定番と言えば、ええとえーっとコウイン様っ!?
いや、いくらコウイン様でも有り得ない。
アレのロリっ気は、まだユート様よりランクの低い視姦レベルのはずだし。
それに、キョーコ様の命令でコウイン様の寝床は第二詰め所から離れた小屋だし。
…部屋は別々と言え、わざわざ一つ屋根の下で一緒の健気なクォーリンもいるし。
いつまでたっても、して欲しいのに何もする気配ないからクォーリン落ち込んでるけど。
部下として信頼されすぎるのも、この場合は良し悪しだね…負けないでねクォーリン。
ていうか、一緒に寝てたはずのネリーは?
すうっと息を吸い込んで悲鳴の準備をしながら、そうっと薄く目を開ける。
そして、シアーが色々考えてる間も胸をまさぐったりしてたのは。
………ネリー?
なにしてるの、お姉ちゃん。
なんでシアーの胸を撫でたりつついたりしながら、意味ありげにため息ついてるの。
ちょちょちょちょちょっと、なんでシアーのブラを外すの!?
背中で止めるタイプにしとけばよかった、とかそんなんじゃなくてっ。
ちなみに本当は背中で止めるタイプが欲しかったんだけど、そのサイズが売り切れてた。
薄目で不審すぎるネリーを見ながら考えてると、するりとブラをとられた。
お、お姉ちゃん?なになになにっ!?セリアの百合っ気が感染したのっ!?
いや、シアーのブラを自分でつけて更にため息をつかれても困るんだけど。
「…何処で、こんなに成長の違いが出るのかなぁ」
お姉ちゃんの悩みはわかりました、てか寒いから元に戻してぇ…。
「やっぱり本当に夜な夜なネリーのマナを吸い取ってるのかなぁ」
それは有り得ませんから、このまま何も見なかった事にするから元に戻して~。
まままままって、ズボンをずらさないでっ!
…パンツを引っ張って中を覗かないで。そして、自分のと見比べないで。
「月明かりでも、暗くてよくわかんないなぁ」
そろそろ、あきらめてくれないかなぁ…だめかなぁ。
こらこらこらこらこら、パンツの中に手を入れて確かめちゃダメえぇぇぇぇ!
「…やっぱり、ここも差をつけられてる」
泣きそうな顔で自分のパンツに手をつっこんで比べてるネリー。
シアーが泣きたいよう…もうやめてよう…ふえぇぇん、いじめちゃやだ~。
結局、何事もないかのよーに元に戻されていつものように一緒に寝た。
…でも、やっぱり寝てる状態だとブラつけるのは無理だったみたいでノーブラ。
えっと、シアーは何も出来ないけど…頑張って「くーるな女」を目指してね…お姉ちゃん。