俄かに荒れ始めた空。吹き飛ばされそうな暴風。
激しい雨に打たれながら、ずぶ濡れになって少女は飛んでいた。
肩に乗る黒猫が懸命にしがみつく。ようやく見えてくる第一詰所。
少女は舞い降り、スリットの奥に隠していた荷物を確かめた。
ヘリオン「良かった……あまり濡れてない」
ピンポーン
キョウコ「は~い……あら、貴女」
ヘリオン「お、お届けものです! あのこれ、コウイン様から……」
キョウコ「コウインから?……ねぇちょっと、コウインからなんか届いたってさ~!」
ユート「コウイン? なんだ、まだ生きてたのかアイツ」
ヨフアル「どうせまた抱き枕かなにかですよ。いつもの事です」
キョウコ「アタシあれの中の人一緒だから嫌いなのよね」
ヘリオン「あ、あの……こちらにサインを」
キョウコ「ま、いいわ……かきかき。ご苦労様」
ばたん。びゅぉぉぉぉ――――
黒猫ロティ「その……さ。元気だしなよ、ヘリオン」
ヘリオン「……バルガーロアへ帰りましょう。まだスピたんに間に合うかもしれない」
ミュラー「そろそろ急がないと、間に合わないかもしれないね」
ヒミカ「〆切……〆切が…………なんでジ○リしか思いつかないのよ……」
かりかりかり。