ガロ・リキュア新報

ガロ・リキュア新報

経済面  【老舗を救うは女王の鶴の一声】
――昨年来の売り上げ低迷で存立の危機に直面していた、「ヨフアル本舗」がガロ・リキュア政府の公的資金によって
救済される目が出てきた模様だ。
 聖ヨト暦と共に繁盛を続けてきたと言われるヨフアル製造の最大手「ヨフアル本舗」の売り上げが低迷してきていた。
新たに参入してきた「緑亭」の伸張が大きな理由と言われ、ハイペリア仕込みとも言われる創作お菓子によって、
古来よりのお菓子「ヨフアル」は駆逐の憂き目に遭うところだったのだ。
 しかし、この戦後世界の波に心をお痛めの女王陛下は、「ヨフアル本舗」の危機を耳にするやいなや、政府の援助を即決。
危うく、ラキオス市民の心とも言える味は救われる運びとなりそうだ。
 もっとも我らが女王陛下は、「緑亭」との個人的結びつきが噂されるほどのお菓子好き。そして、パンがなければヨフアルを食べれば
いいと言ったとか言わないとかのヨフアル中毒でもある。
 穿った見方としては、女王陛下御用達と言える「緑亭」への風当たりを和らげる狙いが有るのではとの識者の声もあるが、
要は美味しければなんでも良い。それが真相だと思われる。そんな愛すべき女王もいいが、国民としては太った女王陛下は勘弁したいところだろう。

社会面  【ラスフォルトを狙った詐欺事件が続発】
――先の大戦を戦い抜いたスピリット達へ、政府より支給された恩給が、犯罪者達のねらい目になっているようだ。
 旧ラキオスのスピリット達は精神を神剣に蝕まれることなく戦い抜き、銃後の生活では一般市民ともある程度の交わりを保っていた為か、
今のところ被害報告は皆無だが、旧バーンライトや、サーギオスのスピリット達は被害に遭いやすい傾向がある。
 言葉巧みに近づいてくる犯罪者達の口車に乗せられ、虎の子の恩給をあっさり預けてしまう。悪意を持つ者達にとっては、まさに赤子の手を捻るも同じなのだろう。
戦い以外の生き方を知らない彼女たちへのケアが十分に行き届かない内に、独立させてしまう地方自治体の方針へも疑問の声が叫ばれている。
 もっとも、この恩給の支給方式もかなり疑問だ。一度に全額を渡してしまうのではなく、定期的に少額ずつ渡していく方が彼女たちの為でもあるのではないだろうか。
事務手続きの煩雑さを嫌ったのかと疑ってしまいそうだ。
 とにかく早急な手厚い保護と教育が必要だろう。そして彼女たちへの心ない犯罪を、どこか許してしまう空気の蔓延を防がなくてはならない。
我々は、ふたつと無いこの大地に根ざす掛け替えのないパートナーなのだから。