発汗です。
……具体的に詳細を話すように、ですか。
了解しました、決して饒舌ではありませんが試してみます。
以前にある赤スピリットが発言していました。
「これくらい熱い方がいいのよね 汗かいたら痩せるらしいし」……と。
結果として私のイグニッションの威力向上をもたらしただけでしたので損害は軽微。
逆に相手のロールを考えるとほぼそのサポートに意味はなく……先に進め、了解。
少し、内容を整理します。
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その出来事を手掛りに赤スピリット三人で一つの部屋に入り、揃ってヒートフロアを発動させました。
暖かい外の空気よりも更に暑い熱気が室内に篭りはじめます。
椅子に座り動きを止めて、熱のある空気を呼吸していると、
じわり、と自分の額や首筋に汗が浮かび始めたのが確認されました。
同じくヒミカ、オルファリル共に顔の血行が促進され頬が薄紅に染まっていました。
その内に目的どおり発汗が盛んになり、三人共に呼吸も少しずつ荒っぽいものになりました。
しばらくは、頬や額の汗を衣服の袖、タオルなどを用いて拭っていましたが、
身体が小さい分水分の減少がより早く堪えるのでしょう。
オルファリルのあご先からぽたりぽたりと水滴が落ちる頃、
普段の戦闘服では耐え切れずに声を上げながら勢いよく立ち上がり、胸元のリボンを解き上着を脱ぎ去りました。
服の中でも熱気が篭りきっており、鎖骨から薄い胸や滑らかな腹部、そして背中にもじっとりと汗が珠になっています。
それだけではなく、靴と、白のストッキングを右足側から順に取り去って、
下着を足から抜き取って、オルファリル特有の最後の一枚を彼女の細い指先で少しずつめくり上げ、
その幼い肢体を全て外気に晒して一度深く息を吸い、濡れた全身を一通り手で扇いだのち、
ヒミカに窘められ、風呂場から持ち込んだ大きいタオルに身を包みました。
もう一度大きく息をついた後、オルファリルが椅子に戻ります。
床に散らばったオルファリルの衣服を手に取ったヒミカですが、
それを畳もうとして手を止めました。思った以上にぐっしょりと湿っていると呟いた後、
彼女自身の服の胸元を掴み、その後に私の衣服の背中や首元に手を這わせます。
その時に、ヒミカの頬から流れ落ちる汗が彼女の襟に吸い込まれるのが目に留まりました。
また、私の首筋を滑った水滴がヒミカの指で拭い取られました。
洗濯のことを考えていなかったと気まずげに発言したヒミカが、
おもむろに靴とニーソックスを脱ぎ始めました。
汗を吸っているためか肌に張り付くようになっていたようで困難な様子でした。
椅子に座って片脚を自分の身体に寄せ、太ももの部分から捲り剥がすようにします。
窓も扉も閉め切っていたために戦闘服のスカート部分が捲れあがっている事にも無頓着でした。
ニーソックスを脱ぐ脚を入れ替えるとき等も、スカートの奥、
脚の付け根、内ももなどが汗に濡れているのが確認できます。
赤色のニーソックスを脱いだ後にも、太ももの肌は血行がよくなって紅潮していました。
その折に私もヒミカに促されて立ち上っていました。
確かに、肌に吸い付いたようになっていた湿った衣服には不快を感じます。
彼女と同じように、まずは身をかがめてニーソックスに手を掛けました。
右ももの内側と外側、その肌とニーソックスの隙間にそれぞれ両手の親指を差込み、
脚を引き上げながら指を下げていきます。
くしゃくしゃと折りたたまれて丸まったようになったニーソックスを床に落とし、
左脚に対しても同様の処置を終えました。
空気が熱いためにすっとすることはあまりありませんでしたが、
押さえつけられていた感触がなくなるのは快いものでした。
次いで、ヒミカが衣服の胸元を緩め始めます。私もそれに倣いました。
上下一体となっている私たちの衣服ですが、水分を含むと随分と重くなります。
ヒミカは開いた襟元を掴み、背中や胸で湿った布地の抵抗を受けながらぐい、と腕を引き上げました。
衣服が上へ脱げていくに従い、徐々にすらりとした脚が露わになっていきます。
脱衣の勢いは緩むことなく白の下着が見え、引き締まった腹筋と臍の周りを珠の汗が転がり
胸に押し上げられた短めの肌着が上着に引っかかって際どく捲りあげられているのが察知できました。
そのまま首から衣服を抜くと、頭部を衣服に包まれていたときの息苦しさから解放されたヒミカは
細く長く息を吐き出し、更に捲れ上がったままの上の肌着に手を掛けはじめます。
その様子を見て私は臍辺りまで上着の留め具を下ろし、胸部が湿気から解放されるのを感じながら、
襟を大きく左右に広げ、袖口から腕を抜きました。衣服が胸部で抵抗を受け止まっていましたので
指で軽く外します。先ほどの言葉通り重くなっていた衣服は自重でばさりと床に落ちました。
勢いよく落ちたためにそれまで抑えられていた胸部に反動を受けましたが、息苦しくなる事はありませんでした。
ヒミカは脱衣方法の選択を誤ったことに反省を見せ、オルファリルは呆と口を開けてこちらを見ています。
引き続きヒミカが身体を前方に倒しながら肌着を身体から引き抜いていきます。
重力に引かれたままになる乳房が紡錘型に柔らかく形を変え、
体勢を戻すに連れて元の位置に形よく収まっていきました。
私も肌に吸い付く肌着は不快です。乳房の形を明確にするようになっている布地を指で摘んで剥がし、
そのまま頭部へ向かい引き上げました。途中で幾度か乳房に抵抗を受けましたが問題はありません。
背中にかかる髪をかきあげ、背の素肌を転がる汗の粒を感じながら床に肌着を落としました。
オルファリルに倣い下着に手を掛け、再び上体を屈めます。汗に濡れた腕が脚に触れるなどして、
僅かに滑るような感触を覚えました。その折、ヒミカと同じように胸部から乳房の下部が離れ、
肌肉に沿って隙間に溜まっていた水滴が肌を伝っていきます。
脚から下着を抜き取り床に放置したままで、一度自分のタオルを手に取り流れ出る汗を拭い取りました。
訓練の後などでも胸部に乳房が乗る部位に残る汗は皮膚に悪影響を与えます。
オルファリルがこちらをまじまじと見つめる中、片手で乳房を支えながら念入りに拭きます。
その作業の傍ら、ヒミカはタオルを身体に巻きつけた後に下着を脱ぎ終えました。
衣服のスカート丈よりも格段に短い裾から覗く内ももを隠すように手を置きながら席に着きます。
いくら拭こうと次々と身体から湧き出る汗を拭いきることは不可能ですので、
私も身体を拭く動きを中断し、椅子に座り直しました。
タオルを巻くことが作法と判断したため、胸元を締め付けながらも巻きつけを完了します。
背に直に髪が触れないようになることは便利だと思われました。
脱衣を終えてからも肩から腕を伝う汗や、ももから膝や脛に流れ落ちる汗は止まりません。
肌が見える面積が増加したことにより、紅潮している部分は顔だけではないとそれぞれの姿を見るだけで理解できます。
脱衣作業で身体を動かしたためか、全身が熱を持つように火照っていました。
その熱に渇きを覚えたように呼気にも音や熱が混じっています。
また、衣服に吸収されることなく体表面を転がる汗粒が感度を上げたらしき肌を刺激します。
オルファリルは背を伝う粒にくすぐったさを感じているようで、時折口元を笑みに震わせます。
私には、首元から滑り落ちていく水滴が肌の曲線に沿って、
両乳房の隙間に流れ込んでいく感触が微妙な刺激になっていたようです。
その度にタオルを解き乳房周辺を拭うのですが、回数を追うごとに身体の火照りが増すように感じていました。
ヒミカについては、音を立てた吐息を繰り返しながら脚の組み換えの回数を増やしています。
その内に、タオルの上から腹部や胸部を押さえ、太ももを擦り、と浮いてくる汗をタオルに吸収させ始めます。
時に私の拭う動きを目に留めながら短く首を左右に振っていました。
しかしながら、徐々にヒミカの手の動きが変わってきます。
上気していた頬をさらに染め、身体に巻きつくタオルを強く掴んで汗を擦るように拭います。
そして僅かに椅子から尻をあげ、太ももを拭いていた手を使い裾を軽く解くと、
タオルの端を内ももに当て水分を取っていきます。
見たところ心拍数が上昇しているようにも感じられ、さらに息が激しくなっています。
オルファリルが何事かと立ち上がり駆け寄ると、ヒミカはそのまま椅子から転げ落ちて目を回していました。
美容のためとは言え、発汗のし過ぎは危険だと把握する事ができました。
……
…………
………………こうですね。
整理が完了しました。始めます。
赤スピリットで暑い部屋に集まり、大きなタオル一枚に身を包み、乳房や股に手指を当て――痛。
――――ヒミカ? はい、発汗の方法と効用について具体的に説明を、という命令でしたから。
了解しました。ヒミカにお任せします。
……
……終わりましたか。ですが色々と抜け落ちていると、はい、沈黙します。
ええ。あの方法では途中で水分の補給をしなければなりませんでした。
次回からは水筒などを持ち込みましょう。
ところで、私が話し始めたときにお二人の体勢が変化したのは何故……
はい、別に意味は無いと。……それではお二人とも。失礼します。