在る平凡な休日の縁側にて

「いらっしゃいユーフィ。今日もですか?」
「こんにちは。・・・うん。パパとママ、忙しいみたいなの」
「なるほど。悠人さん、やはりこの前の世界の事を気にしてますか」
「世界の事?」
「悠人さん、ロウ陣営の剣士と一騎打ちをして敗北しているのですよ」
「・・・パパ、何も言ってなかった」
「自分の敗北を知らせるのがイヤだったのでしょう。あれで頑固とい
うか、、プライドが高い人ですから」
「そっか・・・」
「さて、今日はどんな話が聞きたいですか?」
「う~ん・・・あ、そうだ。先にわたしが話しても良い?」
「良いですよ」
「うんとね。この前パパとママが・・・」

「なるほど。夫婦喧嘩は犬も食わないと言いますが・・・やはり余程の事
がない限り、悠人さんのほうが折れるのですね」
「うん。・・・あ、でもその日の夜はパパとママ、夜更かししちゃったみ
たい。次の日の朝、凄く疲れたような顔してたもん」
「・・・そうですか」
「何してたのかなぁ?」
「貴方はまだ知らなくて良いですよ」
「???」

「さて、私は何を聞かせてあげましょうか」
「それじゃ・・・パパが学校に行ってる時の話!」
「わかりました。ユーフィと同じくらい・・・と言っても見た目が、です
けどね。それくらいの話をしましょうか」
「うん」

「へぇ~。パパってそんなことしてたんだ」
「そうですよ~。結構やんちゃだったんですから。あの時の悠人さんは
可愛かったですね・・・」
「パパは格好良いよ!」
「ふふっ。そうですね」
「そうだよ!・・・あ。そろそろ帰らないと」
「もうこんな時間ですか。気をつけてくださいね」
「うん。ありがとうトキミさん。またね~」
「はい、さようなら」


「ふふっ。あの子もまだ純真ですね。少々ファザコンのきらいがありま
すけど、家族を愛しているというのが伝わってくる・・・悔しいですが、さ
すがあの二人の子供ですね」

「それよりも・・・なんだか私、近所のおばあさんっぽくないですか?」