永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 21
- 1 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 00:30:02 ID:LCTvPsQm0
- ――――始まりは、僅かな声と立ち絵、そして戦闘台詞だけだった。
何が、我々をこの衝動へと駆りたてるのだろうか。
何が、我々をここまで魅了するのだろうか。
あの衝撃的なスレ建ちから早2年。
今や顔グラや一枚絵はおろか、単独で一本のゲームまで発売されようとしている彼女達。
ここは 永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 21。
スレでは常に来訪者による新しい彼女達の意外な一面をお待ちしております。
前スレ:永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 20
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1136038203/
発売元:Xuse公式サイト(『永遠のアセリア』は【本醸造】より)
http://www.xuse.co.jp/
外部板:雑魚スピスレ保管庫
http://etranger.s66.xrea.com/
外部板:雑魚スピスレ避難所@MiscSpirits
http://www.miscspirits.net/Aselia/refuge/
外部板:永遠のアセリア関連スレリンク集
http://etranger.s66.xrea.com/past.htm
- 2 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 00:30:46 ID:LCTvPsQm0
- ____ ________ _______
|書き込む| 名前:| | E-mail(省略可): |sage |
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,ィ
,べV //
ネリーみたいなくーるな女には / 〃  ̄ ヾ; / ./
sage進行がぴったりよね〜 ! i ミ(ノハソ / /./
!ik(i|゚ ヮ゚ハ<///
リ⊂}!廿i つベ/
く/Цレ'
し'ノ
- 3 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 00:31:41 ID:LCTvPsQm0
- あてんしょん
| ̄ ヽ
|」」 L.
|゚ -゚ノ| ……えっとこのスレに投稿したネタ(名前欄に題名を記入したもの)はね……
|とl)
,べV
/ 〃  ̄ ヾ;
! i ミ(ノハソ
!ik(i|゚ ヮ゚ハ 。・゚・⌒) 作者の意向が無い限り、
リ⊂! |T|!つ━ヽニニフ)) 問答無用で>>1の保管庫に収録されちゃうんだよ〜
く/|_|〉
(フフ
- 4 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 00:33:55 ID:LCTvPsQm0
- Q: 雑魚スピって何ですか?
A: サブスピです。
Q: 具体的に教えて下さい。
A: シアー・セリア・ナナルゥ・ニムントール・ネリー・ハリオン・
ヒミカ・ファーレーン・ヘリオン、以上9名の総称です。
Q: これまでに投稿されたSSはどこで読めますか?
A: ここで読めます。→ http://etranger.s66.xrea.com/
Q: 俺あんまりサブスピに興味ないんだけど。
A: 雑魚スピです。>>1の関連スレリンク集で行き先を探してみましょう。
- 5 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 00:57:03 ID:ZrTEtwko0
- >>1さん乙です
では僭越ながら、点呼ネタを決めさせていただきます
「スピたん」に向けて住人として一言
ミュラー先生の正体って明かされるんですか?<1>
- 6 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 01:02:44 ID:cgFYoSHV0
- >>1さん乙ですよ。
俺は応援してるよロティ。ナナルゥとセリアを幸せにしてやってくれ<2>
しかしヘリオン、ネリシア、ニムくらいしか攻略できない予感・・・
- 7 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 01:07:40 ID:hsbn3uEW0
- >>1さん乙
ハリオン姉さんをメインで行きますよ<3>
- 8 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 01:27:07 ID:IeC/gV9M0
- >>1
乙ペリア
ロティ君へ、年少組は全員あげるので、年長組(特にセリア)に手つけるのだけは勘弁して下さい。<4>
- 9 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 01:50:15 ID:q0xWY/8s0
- >>1
乙〜
ひとまず新キャラ・ツェナとミュラーは構わんが、ヘリオンとセリアは譲らんと宣言しておく > ロティ
<5>
- 10 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 01:54:24 ID:SDrCcpWi0
- >>1
乙リオン
ロティくん、食うのは構いませんが食い散らかすのは勘弁してください<6>
- 11 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 03:21:14 ID:La8Oe52f0
- >>1
乙ェナ
ネリ・シア攻略はふたりひと組かな?ネリー、シアー個別のエンドがあるのかな?<7>
- 12 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 03:44:07 ID:zaSd23ID0
- >>1
乙ントール
手前ぇ誰に断ってシアーに「兄さん」と呼ばせてるんだ > ロティ
<8>
- 13 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 06:28:11 ID:hpl9vEKuO
- >>1
乙〜
セリアだけはカンベンして下さい、いやマジで〈9〉
- 14 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 07:09:59 ID:+XsDnyoV0
- >>1乙ァーレーン
いつの間にか流れが「ロティに一言」になってるw
みんな幸せになって下さい、特に光陰(ぉ <10>
- 15 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 07:33:26 ID:oJPdOg41O
- 乙〜
ロティ…最前線送り決定
援護なしで行くので、そのつもりで
…ネタSSは本気で書きますからね!(前スレを見てダメージを受けた奴
未熟は…サジ加減を悩みすぎて詰まってしまいました^_^;
- 16 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 10:15:51 ID:1BFlvJhQ0
- >>15
なんか、こう、航空兵にされて
はやかぜに乗せられたあげく
敵に特攻命令出されたロティの図が
- 17 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 10:56:33 ID:cgFYoSHV0
- ミュラー、セリア、ナナルゥ・・・
誰を狙うか悩む・・・
だがこんなに悩んでも
個別エンドがあるか無いかが不明なのが更に悩ましい。
- 18 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 12:29:32 ID:KbXKlGsk0
- >>1乙。
点呼しまーす、<11>ッスヨぉ…。
ロティ・エイブリスに告ぐ、ロティ・エイブリスに告ぐ。
…もしも、製品版での劇中で明かされるだろうシアーに「兄さん」と呼ばせてる理由が納得いかないものだったら…。
ネタSSで手加減はしません最強の技で葬り去るのみな勢いでオモチャとして原子さえ破壊されるまで弄びまくるので覚悟完了の程、よろしく。
っていうか、貴様の存在は侵略行為ッ!当方に迎撃の準備あ(セリア直伝シアー板ヘヴンズ改
- 19 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 13:01:38 ID:u+zyZ/110
- >>1乙ー。
ロティが『紡ぎ』に乗っ取られるイベントがぜひ欲しい。<12>
ところでスピたん攻略関係の話題はこちらでは避けたほうが良い?
- 20 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 13:12:15 ID:QJDame0p0
- >>1乙ーー。
ぶっちゃけ、Hシーン要らないと思うです<13>
まあ、あとはPS2版のサブスピのイメージが崩れたりしなければ・・・
>>19
避けたほうがいいでしょう。買わない人もいそうですし・・・
orz←未だに悩んでいる香具師
- 21 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 15:15:38 ID:0ql7S/uE0
- やばいシトラたんが愛らしい。<14>
浮気してしまいそうだ。
- 22 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 17:29:15 ID:mCsAI4da0
- なんつーか、白スピ@舞台劇とか『依存』みたいな
あまりにあんまりな真似はしてくれるなよと。 <15>
言うだけ無駄だろうけどな。
>>19
つーか、攻略って基本的に作別板の管轄だべ。
- 23 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 21:34:44 ID:oJPdOg41O
- 通販キタ━━━━( ゚∀゚)━━━━!!!!
けど、プレイ出来るのは…orz
スピたんBOOKだけでも見ておくか…
- 24 名前:ファーレーン〜チーニの月 :2006/03/02(木) 23:02:41 ID:almYhQZh0
-
レスティーナ女王即位パレードの熱気に押され、警護に当っていたファーレーンは迷子になった。
「あら? えっと……」
街並みは人波に溢れ、いつもの風景ではない。どこも同じような十字路。
先程まで立っていた表通りの沿道とは微妙に違う曲がり角の中央に、
いつの間にやらぽつんと一人、立っている。右も左も判らない。
通り過がりの人々が、物珍しげな視線を送ってくる。だんだん不安になってきた。
きょろきょろと、辺りを見回す。気のせいか、狭くなったような視界に映るのは石畳のみ。
「おかしいわね。あそこが確か、あれだから……」
意味不明な言動を繰り返す。成長力不足のせいか、意外と逆境に弱い。
折角生えているのだからウィングハイロゥを展開して上空へ退避すればいいのだが、
残念ながらそこまですら廻らない思考。第一、視界が悪いのは常着している兜のせいだ。
「あ、そう。こういう時は、動いちゃだめなのよね」
戦場で仲間と逸れた時のマニュアルを思い出し、見た目事も無げに澄ましてみせる。
一見落ち着き払って見えるが、実は『月光』を握る白い手がふるふると震えていた。
――――小一時間後。
「誰も……来ない」
当たり前だった。ちょっと姿が見えないからといって、味方が探しに来る訳がない。
別に敵地でもないのに、首都のど真ん中で逸れるようなスピリット。
北方五カ国を制した精鋭部隊の一員としては、想定外もいいところな話である。
- 25 名前:ファーレーン〜チーニの月 :2006/03/02(木) 23:03:18 ID:almYhQZh0
- 「う……」
ようやく自らの状況を理解したのか、ちょっと凹んでブルーな気分。
ブラックなのに、ブルー。覆面の下で、独り皮肉めいた笑みを浮かべる。――虚しかった。
暑くなってきたので、兜を取ってみる。眩しい日差しが飛び込み、思わず目を細めた。
息苦しい覆面を取り、大きく深呼吸。爽やかな空気を吸い込み、ようやく気分がよくなった。
「ふぅ……はあぁ……ああ、気持ち良い」
よく見渡せる景色。最初からこうすればよかったと今更になって気づき、苦笑い。
――――ところで、先程から周囲の視線がやけに痛い。二階の窓から覗いている顔もある。
「あら? ……え、え、何?」
それもその筈。彼女は先程から交差点でずっと、待ち人来たらずのように立ち尽くしているのだから。
スピリットは、美形が多い。ましてや、薄っすら紅潮した頬と人いきれでトロンとした瞳。
憂いを残した表情や艶のある髪から細かく飛び散る汗。そんな少女が、人の足を止めない訳はない。
「ふぇ……あ、あ、あ、…………」
しかし、赤面症のファーレーンにとってはそれは正に恐怖の対象。ある意味龍よりも強い敵。
ようやく気づいた顔が、一瞬でくしゃっと崩れる。茹蛸のようになりながら、慌てて構える『月光』。
「い、いやぁぁぁぁ、ニムうぅぅぅぅぅぅ……――――」
ざわっと周囲がどよめいたその瞬間、ファーレーンは一目散に飛び去った。
後に強烈なドップラー現象と、脱ぎ捨てた兜と覆面を残して。
後日、親切な人が城に届けてくれるまで、ファーレーンは自室から絶対に外へは出なかったという。
- 26 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 23:16:47 ID:RL0NCYQf0
- >>19
攻略は別板があるからそこでどうぞ〜
自分は買ってませんからあんまり関係ありませんが(笑)
>>25
防止SS乙です〜
なぜかファーレーンはしっかりものよりもうっかりのイメージが(w
と言うか街中で剣を構えるなと。
>ブラックなのに、ブルー。覆面の下で、独り皮肉めいた笑みを浮かべる。――虚しかった。
ワラタ
- 27 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 23:33:04 ID:4Kw7LcqG0
- やーなんつーかいじられキャラとしてのポジションは確立してそうだなぁ。
だけど、エトランジェの子っていっても戦争要員には成り得ないんじゃないのかね>ロティ君 <16>
>25
ニムの人見知りを遥かに凌駕している気がするのはドップラー効果のせい。
つーかやっぱ、落ち着いたお姉さんキャラとしてはここではやっていけない人ですねw
- 28 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/02(木) 23:53:18 ID:tjyGCp4w0
- >>1乙。保管庫さん毎度乙。くじらさん長編乙。
スピたちを泣かすんじゃねーぞロティ<17>
- 29 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 00:12:19 ID:24/wAnsR0
- >>1 スレ立て乙
ろてぃへ
スピじゃない人はいい
年少組もまぁ許そう
黒と青と緑も勘弁してやる
ココまで言えばいいたい事が判ると思うが
ようはナナルゥ(重要)とヒミカ(ココ特に重要!!)に
手を出すなって事だ<18>
- 30 名前:いつか、二人の孤独を重ねて0/12 :2006/03/03(金) 00:20:52 ID:IKOFTUTT0
- どもです、ウルトラ遅筆なシアー長編の続きです。
今回もまた、前回にもまして暗いので…暗いのダメな人ゴメンナサイ。
第7章・ゆめじゃないゆめと、にんげんとにんげんと…。
では、よかったらよろしくお願いします。
- 31 名前:いつか、二人の孤独を重ねて1/8 :2006/03/03(金) 00:22:50 ID:IKOFTUTT0
- それは危うさを感じさせる幻想的な美しさであり、決して選んではいけない残酷だった。
「ありがとう」
自分の全身が、マナの霧と散っていく様を自分で感じるのは不思議な感覚だった。
とても寒くて怖いのに、とても暖かな安らぎを覚える。
どんどん消えていって悲しいのに、血に錆びた鎖から解き放たれるのが嬉しい。
鎖。
いつからだったんだろう、多分ずっと昔から。
なんでそうしたのかは、もう覚えてないけど…確かに自分で自分に縛り付けた。
でも、それも今日でもう全て終わりなんだとわかる。
「ありがとう」
お礼の言葉を、そうして二人分だけ告げる。
「今まで本当にお世話になりました、あなたに出会えて幸せでした」
また、お礼の言葉を三人目に告げる。
幾本もの手が、自分の身体が散っていくのを必死で止めようともがいている。
そんな、優しく差し伸べられている幾本もの手を自分のマナの霧がすり抜けている。
それが、申し訳なかったけれど何も言えない。
いよいよ本格的に、自分の全身が黄金色に散る速度が早くなってきた。
散っていく自分の身体ごしに、見慣れた幾人もの顔が見える。
誰もがみんな、泣いている。
- 32 名前:いつか、二人の孤独を重ねて2/8 :2006/03/03(金) 00:24:26 ID:IKOFTUTT0
- 特に、三人は必死に引き止めてくれている。
いつも一緒にバカやってた誰よりも近かった誰かなんて、泣きながら怒ってる。
「ごめんなさい…本当に、ごめんなさい」
謝るしか、出来なかった…それしか、出来なかった…。
みんなが、更に口々にそれぞれ何かを叫ぶけど…もう、聞こえない。
目も霞んできたし、空気の感じとかもわからなくなってきた。
-自分は、どうしてこんなに冷静なんだろう?
なんだろう、こんな時なのに妙に冷めてる自分が不思議でならなかった。
ふと、ひとりと目が合う。
一番、ほっとけなかったひと…でも、置いていってしまうひと。
-叶うなら、この子の人生を最後まで見届けてあげたかった。
今まで見た中で一番泣き叫んでいるシアーに、せめて精一杯に微笑む。
消えかかっている上半身と両腕をぎこちなく動かして、シアーを抱きしめる。
シアーも精一杯に、抱きしめ返してくる。
-こんなに、優しくてあったかかったんだ。
互いに、抱きしめあう両手に力がこもる。
-こんなに、誠実な温もりだったんだ。
そして、たったひとりの誰かの全てが終わった。
- 33 名前:いつか、二人の孤独を重ねて3/8 :2006/03/03(金) 00:25:56 ID:IKOFTUTT0
- 静寂…【静寂】、そして孤独…【孤独】。
献身…【献身】、そして峻雷…【峻雷】。
【求め】…そして【因果】と【空虚】と【誓い】。
誰が、最後に何を携えていってしまったのだろう。
全てが終わってしまったあとには、誰にも何も残らなかった。
だけど、いってしまった誰かは最後に…残していってくれた。
声が響く。
「…こうなると、思っておった。
思っておったが、今までの状態では何をすることも出来なかった。
そこで一計を案じ、ギリギリまで我が意思を眠らせておいて正解だった。
契約者よ待っておれ、今こそ汝の…真の求めに応えようぞ…!」
かつて剣は言った、無償の奇跡は存在しないと。
そして確かに、無償の奇跡は何処にも存在しなかった。
だけど、それは決して…そう、決して…。
その奇跡は無償では無かったけれど、誰もが願った奇跡だった。
ただ願うのみならず、それぞれが自分の出来る事を最後まで努力する事を諦めなかった。
だからこそ【求め】は最後に高嶺悠人とシアーと仲間たちに応えてくれた。
そして、ここでいつものように…そんな夢じゃない夢から覚めた。
- 34 名前:いつか、二人の孤独を重ねて4/8 :2006/03/03(金) 00:27:29 ID:IKOFTUTT0
- リレルラエルを占拠してから幾数日…ラキオス隊は、気の休まる暇が全く無かった。
昼夜問わずに、サレ・スニルとゼィギオスの両サイドから襲い来るサーギオス軍。
サレ・スニルからは、シーオスを経由して…ゼィギオスからは、セレスセリスを経由して。
それぞれ、敵…サーギオス帝国軍は経由地点で戦力の回復と増強を同時に図りながら。
じわじわと、ある時は全く同じタイミングで…ある時は意地悪く時間差を置いて。
それは本当にしつこく…まるで無尽蔵じゃないかとさえ疑う戦力差で繰り返し攻めてきた。
決定的だったのは、あからさまなまでのレッドスピリットの数の差。
対して、レッドスピリットの攻撃魔法を無効化できるラキオスのブルースピリットは四人。
地面をなめるように焼き焦がしながら迫り来る炎。
空の彼方から火山弾のごとく降り注がれる炎。
一筋の細く鋭い針となって一直線に貫こうとする炎。
術者のコントロールにより巧みに障害物をすり抜けて牙を突きたてようとする炎。
炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎、炎…!
この龍の大地中からかき集めたとしか思えない圧倒的な炎を、四人の青はしのいでみせる。
ナナルゥがイグニッションとアポカリプスを、ヒミカがファイアボールを放つ。
オルファリルがアークフレアとスターダストを、今日子がサンダーボルトを放つ。
対してラキオスの攻撃魔法要員も、それぞれに負けじと迫り来る敵を焼き尽くす。
普段は回復かディフェンスに回るグリーンスピリットたちも槍をふるう。
悠人と光陰はエトランジェ故の万能な能力とパワーで確実に止めを刺していく。
だがそれでも数の差はいかんともしがたく、日毎に全員の疲労は濃くなるばかりだった。
- 35 名前:いつか、二人の孤独を重ねて5/8 :2006/03/03(金) 00:29:44 ID:IKOFTUTT0
- 奮戦したのはエトランジェとスピリットたちだけではなかった。
ヨーティアとイオを初めとする技術陣が急ピッチで防衛施設を建造していく。
生身の人間、それも中には老齢の身もいるであろうに不眠不休で…彼らも戦った。
戦った「人間」は、技術陣だけではない。
ガンダリオンが指揮をとり、訓練士たちが悠人たちの休んでいる間の警備を買って出たのだ。
いくら人間として腕が立つと言ってもスピリットには歯が立たないのを承知の上で。
レスティーナ女王もまた、ラキオス本国にありながら不眠不休で戦った。
遠く離れた戦地への物資を確保するために、下げたくもない頭を喜んで下げてまわった。
卑劣で狡猾な己の保身しか頭にない貴族や重臣とそして、反レスティーナ派に頭を下げた。
王族のプライドを捨てる事で、人間としての誇りを彼女自身知らずのうちに体現していった。
そして、そんな彼女の高潔な魂に心から本気で忠義を尽くす人間が一人ずつ増えていった。
悠人たちがいかに戦っているかを少しでも知るために現場との連絡を決して怠らなかった。
女王として人間として、実際に戦っている者たちの怒りと悲しみと苦しみを聞いた。
また、自国の民や与する敗戦国の民のみならず敵国のサーギオスの民の声をも聞いた。
そして聞いた全てを、彼女は文と声とあらゆる言葉を用いて人間たちに伝えた。
誰も気づいていなかったが、ゆるやかに…しかし激しく時代が動いていた。
やがて、一つの報がレスティーナを介して悠人たちの耳に入る。
剣聖ミュラー・セフィスに関する情報だった。
- 36 名前:いつか、二人の孤独を重ねて6/8 :2006/03/03(金) 00:32:03 ID:IKOFTUTT0
- ようやく、リレルラエルへの攻めが止まった頃。
深夜に、悠人はこっそり宿を抜け出して街の外れへ向かっていた。
「…ひさしぶりに、星が綺麗だな」
シアーとの奇妙な関係が始まったのも、こんな星空の夜だったと思い出す。
悠人は自分が誰かを悟られぬようにローブをまといフードを深くかぶっていた。
やがて、町外れの一角へと着くと…同じ様にローブで姿を隠した7人が待っていた。
「…遅かったじゃないか」
そのうちの一人が、光陰の声で話しかけてくる。
「すまん、ネリーたちオテンバ軍団に襲撃されて追い払うのに手間取ってたんだ」
悠人は、いつにも増して疲れきった声で肩をすくめながら謝罪する。
「あの子たち、まだ起きてたの!?…面倒な事にならないうちに早く済ませましょう」
あきれながら、仕事を早く片付けようと急かすセリアの声。
悠人は改めて、自分と同じくフードを目深にかぶったローブをまとった7人を見回す。
光陰、セリア、ファーレーン、ウルカ、イオ、ヨーティア…そしてエスペリア。
エスペリアは、いつもの彼女とうって変わって油汗を流して青ざめた顔で肩を震わせていた。
自分の胸の前で両手を組んで震えるエスペリアの手に、イオがそっと手を重ねる。
「…お話し、します…かつてのラキオスに何があったのかを。
ラスク様の事を…そして、あの男…ソーマ・ル・ソーマの事を…」
カタカタと歯を鳴らしながら、時折ふらつきながらエスペリアは全てを話した。
- 37 名前:いつか、二人の孤独を重ねて7/8 :2006/03/03(金) 00:34:00 ID:IKOFTUTT0
- 「…確かに、年少組にはとても聞かせられない話ね」
セリアが、ふうっと深いため息をつきながらそう言う。
エスペリアは、イオとファーレーンに支えられてぐったりしてしまっていた。
「では、手前からソーマが帝国に来てから何をして来たかを…知る限り話しましょう」
ウルカの話にじっと耳を傾ける一同。
そして、数刻後。
「…で、このエスペリア宛ての手紙によればソーマが近くにいるという事か」
ややしわくちゃになってしまった封筒と便箋を手でひらひらさせる光陰。
「こういう手紙を出すという事自体が罠だとも考えられますが…。
聞いた限り、そのソーマという男の事は常識や良識の範疇で考えてはいけないようですね」
ファーレーンが腕組みして、考え込む仕草でソーマの危険性を改めて示す。
「気に入らないねえ…どうにも、ねちっこくて後ろ暗い。
こうしてわざわざ自分の存在をアピールする事で、他の何かから目をそらさせようってか」
ヨーティアが、嫌悪感と不快感むき出しにしながら彼女自身の見解を示してくる。
- 38 名前:いつか、二人の孤独を重ねて8/8 :2006/03/03(金) 00:35:55 ID:IKOFTUTT0
- 「とにかく、もう随分と時間がかかってしまった…後はまた明日の深夜にしよう」
悠人の言葉に頷き、それぞれ宿へ向かって歩き出していく。
そして、悠人たちが去った後に木陰から一人の影…「人間」がヌゥッと出てくる。
「クッ…クックック、クックックックック…ククク、クク…!」
スピリットやエトランジェの身体能力は聴覚や気配感知も含めて人間を凌駕している。
だが、その「人間」は…スピリットでも感覚が鋭敏なファーレーンやウルカにも…。
全く、完全に気づかれる事なく…今の今までずっとそこにいた。
ソーマ・ル・ソーマ。
この物語において、もっとも危険な「人間」。
ソーマはひとしきり、彼特有の不気味な笑いを愉しむように繰り返すと。
ふらりと、ひどく緩慢な動作なのに溶け込むようにいつの間にか夜の闇に消えていった。
宿の自室の窓から、悠人はまた星空を眺めていた。
すでにローブは片付けており、あとは着替えて眠りにつくだけだった。
現代世界にいた頃は、オリオン座が何故か好きでたまに眺めていた。
だがやはり、この世界だと星の並びが全く違うのか知っている星座は決して見つからない。
だから、悠人はかつてシアーに教えてもらった…あの星を探す。
おとぎ話の勇者様の、赤い星を…孤独の心臓を。
悠人の胸の奥の鼓動と、孤独の心臓の瞬きのリズムが一致していたのは何を示すのだろうか。
自室の窓を閉めて、悠人が眠りについた後。
もう見る者のいない、孤独の心臓のすぐそばで…小さな青い星が控えめに優しく瞬いていた。
- 39 名前:どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/03/03(金) 00:41:20 ID:IKOFTUTT0
- どもです、今回はここまでです。
暗い上に、肝心のヒロインであるシアー全く出てきません。
おまけに、話がものすっご地味です。
今回は、ゲーム本編では見えない「人間」を描こうをしたのですが。
ごらんの通り、地味すぎてこんなんなってます。
…なんか、すみません(涙
さて、次からまた描写の難しい場面と人間だ…それも二人…。
- 40 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 18:45:38 ID:U/VceskA0
- >>1
乙ー
スピたんよりも第二章が発売されるか気になる今日この頃。<19>
- 41 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 20:31:46 ID:eBDd9YIn0
- 第二章は絵も出来上がっているし、ライターさんもやる気だろうから
さすがに出るんじゃないかな。何時の発売になるかは怪しいけど(w
- 42 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 20:46:18 ID:Gi4Ly3TU0
- 高瀬氏がやっと復活するしね
やっぱりアレか、ガイナックスにおける庵野状態かw
- 43 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 21:07:02 ID:33MN0H730
- >>42
なんかその例えは不吉(笑
- 44 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 22:09:00 ID:7y3382Ig0
- >>1さん乙でした。
今回もヘリオンが大器晩成型の成長を見せてくれるといいんだけどなぁ。
Web体験版じゃいきなり強い技覚えだしたしなぁ。<20>
>>39 どりるあーむさん
ひたすら含み笑いを繰り返すアレは地味なのでしょうか。
インパクトは十分でした……思わず職質かけたくなるくらい。
もっとも、
「あー、チミチミ、そんなとこd(トスッ)」
「……」
「クク、クックックッ……いい子ですねぇお前は……」
「……」
となること請け合いですが。
- 45 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 22:18:14 ID:7y3382Ig0
- ageてしまってる……申し訳ないです。
- 46 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 22:58:25 ID:hmqULPsp0
- スピたんスレで、セリアのエロなし報告が上がっている・・・
俺は救われたのかもしれない・・・。
さらに、エロイベント無しで終了したケースもあるらしい。
神は私たちを見捨ててはいなかったようだ。
- 47 名前:前スレ712 :2006/03/03(金) 23:03:22 ID:Bgniz9WL0
- 失礼、前スレに書き込めなかったので。
>>前スレ717
文章を捕らえ違いし、人を間違えて発言した。
文字ですまないが、侘びさせてもらう。
そして某氏に対しても名を出したことは
早まったことだったので詫びさせて頂く。
すまない。
- 48 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 23:14:36 ID:aVD7lizG0
- >>25さん
このシリーズ(?)、コンセプトが年長組→妹化、年少組→姉化なので(汗
今回ファーレーンさんにはボケに挑戦してもらいましたw
>>27さん
落ち着いたシーン、意外と少ないんですよねファーレーン>ゲーム内
せいぜいPS2のあの一枚絵位? あとは大概赤くなったりニムに突っ込まれたりw
ここは一つ思う存分いぢられキャラとして二代目エスペリアを目指s(ウンサンムショウ
>>39
確かに暗い未来を暗示するような導入部に、一筋見える『求め』の光明。
夢ではない夢というのが凄く気になります。
ソーマも鳴り物入りで登場し、いよいよクライマックスですね。次の展開がワクテカ。
……あ、「孤独の心臓」は保管庫の『孤独の心臓』読んでいないと判らないような(汗
>>40
第二章……雑魚スピみたいなのも出てくるのだろうか(ぇ
- 49 名前:頼 :2006/03/03(金) 23:16:31 ID:aVD7lizG0
- コテ付け忘れ失礼しましたorz
- 50 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 23:18:41 ID:aVD7lizG0
- 更に間違えた……>>48の「>>25さん」は「>>26さん」の間違いです……自分にレスしてどうするんだ……orz
- 51 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 23:33:27 ID:n+iKDO+D0
- なんか久々に保管庫行ったら、凄い数の長編SSがある事にいまさら気付いてビックリ。
ほとんどリアルタイムで読んだんだけど、ずらーと並んでいるのを見るとちと感動する。
と言う訳で、ダイジェストの為に中古を狙おうと画策中の<20>
- 52 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/03(金) 23:55:11 ID:9uU9FN050
- >>51
ダイジェストは特典だから中古じゃ手に入らないのでは?
初回生産分同梱とかじゃないよ?
中古屋によっては特典もセットで買取してたりするけど。
まぁオクとかに流れるとは思うけどね。
- 53 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 00:25:19 ID:PeO8QJ910
- >>51-52
大丈夫、心配するな。中古にも流れているよ。
と言うか今日帰宅時に大阪で見たし(w 買わなかったけど。
- 54 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 00:32:35 ID:hk4yBj600
- >>46
む、ちと購買意欲があがったカモ(マテ
- 55 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 00:35:19 ID:6KGjBMKO0
- >>54
エロなしでクリアすることはできる。
でも、たぶんだけど、サブスピとのエロなしでツェナやミュラーのルートにはいることはできない希ガス。
- 56 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 00:37:38 ID:t6N+EGT60
- >>55
というか紡ぎ×ロティのハッピーエンドは無いの!?
後セリアさんに子供が居るとか不吉な話耳にしたんだけど、孤児院の子供って意味だよね!?ね!!!!?
- 57 名前:髪 :2006/03/04(土) 00:45:36 ID:mD2CSE3o0
- 流れぶった切ってすまん。
前スレ690様へ。
一応前からネタとしてはあった小話なのですが、ちょうど流れが良かったのでサラッと書いてみました。
あまりに簡潔すぎる話しなのですが、このようにマンガという形にしていただけるとは……夢じゃ無かろうか。
あ、ちょっとセリアさん一発ヘブンズおねが……いえちょっとつねって貰えるだけで結構です((( ;゚Д゚)))
ユートの表情が脳内妄想通りで、少年もこの通りな感じです。別れ際まで補っていただきまして感謝の言葉もございません。
町並みも雰囲気良くて、GJ!でした。で、さらに厚かましく言えば画像板の方に上げて下さると嬉しいです。
ホントにウレーシェイスルスです。
前スレ>550>560様へ
ということで、すまない。書いた人は髪結いの人なんだ。だから描写には限界があるんだ。
おそらく続けると悪化していくのであれで勘弁であります。ウワーン
ああ、こういう事があるからネタ書きってやめられないのね。
- 58 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 00:45:41 ID:6KGjBMKO0
- >>56
いやまぁ、それらの質問に答えることはできるけど。
ネタバレしていいのか……?
- 59 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 00:52:55 ID:t6N+EGT60
- >>57
とりあえず原作者様は続編執筆という事で(w
>>58
物語の核心に触れる話だったら止めとく。
- 60 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 01:43:53 ID:GXsnLRtZ0
- >>46
処女スレで報告があがっている。
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1140501052/693
ハリオン・・・orz
- 61 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 01:53:12 ID:MIm9tcRT0
- >>60
好きなキャラが処女だとどことなく嬉しい俺マジ変態
でも嬉しい
- 62 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 02:35:34 ID:hk4yBj600
- >>60
まあ、ハリオンは暴走ユートを唯一ものともしなかった猛者だからな。
ある意味最強。
- 63 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 02:49:47 ID:jzrcA32Q0
- できればこのスレだけはネタばれ避けて欲しい。
じゃないとクリアするまでザウス系のスレどこも安心して開けなくて困る。
- 64 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 02:52:30 ID:uxyKJ9Ai0
- >>63
このスレはスピたんの話題は少な目だろうけど、
やっぱり万全を期するなら2chは避けた方が良いよ。
自分は以前サッカー板に映画のネタバレがあってえらい目にあった事がある。
- 65 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 03:07:22 ID:A9EGaLFbO
- >>46
神は…居るんだ。
こんなに嬉しいことはない…。
ザウスよ、ありがとう…。
- 66 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 03:16:52 ID:Q39bNPfJ0
- >46
いや、ルートは無いけどエロが無いって訳では無さそう……ま、詳しい話は向こうのスレ参照。
>60
神剣に呑まれたユートをお菓子で出迎えて、エチシーンの前には三つ指つくくらいだからな。
一番シリアス長編SS書くのが難しいキャラかも(汗)
- 67 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 03:51:56 ID:b7mbgJoQ0
- >>65
まぁ年長組のルートがごっそり無いのは
アセリアEXみたいなのを出す気まんまんとも取れるから、
あんまり安心しない方がいいと思うけど。
しかしここ最近のザウスはやること中途半端だな・・・
ゆんちゅも中途半端なノリで純愛派、陵辱派双方から微妙な判定受けてたし
今回の年長組攻略不可もこのスレ的にはむしろオケかもしれんが、
大多数の購入者にとっては地雷以外の何者でもないだろうし。
- 68 名前:65 :2006/03/04(土) 04:39:22 ID:A9EGaLFbO
- >>67
スピたんじゃなく本編のだったら大歓迎!
というかダイジェスト版のセリア分の薄さはそれでしか補給できません。
マロリガン組生存ルートだからって、セリアメインのイベントがツン最初期オンリーはないよ…
エンディングに絵がないセリアとイオは追加シナリオ作成中だからと信じてます!
- 69 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 05:00:26 ID:b7mbgJoQ0
- んー。俺は新主人公でやるとザウスが決めた以上、
無印ではなくスピたんできちんと勝負して欲しいかな。
この際ファンディスクでの補完でもいいので。
(本当はスピたん単品できちんとつくりこまないといけないんだけど)
やるならやるできっちりやれと。
アセリアの正統な続編を名乗るなら存在しないのが当然・・・
いたとしてもレスティーナに惚れてるユートに頼るなと。
ユートを使うのであれば、少なくとも続編としては正史を名乗る資格は無い。
まぁパラレルとか、ありえたかもしれない旧大戦の可能性の一つとかなら
ユート主人公もありだけどね。
厳しい言い方かもしれんが新主人公を含めスピたんに期待してた
俺としてはなんか煮え切らないものを感じる。
- 70 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 05:06:47 ID:b7mbgJoQ0
- あー、何か読み直すとよくわからんので纏めると、
今後年長組の補完をするにしても、安易にユート出すとかそういう方向は勘弁ってことね。
アセリアの世界観や、無印を愛してるからこそ、ね。
無印でのユートの覚悟を汚すような続編だけは勘弁。
(あっさり戻ってくるとかね。)
その点に関してスピたんはユートを一切出さないことだけは評価したい。
でも、とてもじゃないけどスピたんはいい出来とは正直言えません。
- 71 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 09:06:10 ID:pf5yjgMh0
- 確かに「お話のキチンとした完結」は最後までやってほしいところだけど。
._ ._ _ _ __
.//___//_____./.// \
// // /./| | |
| | | | '´ ⌒ヽ | || | | |
| | | |ハ」」」l」」〉 | || | | |
| | | |ヾゝ゚ ヮ゚ノゝ| .|| | | |
\\ |_|\___|_|\\\___/
 ̄  ̄ | |  ̄ ̄ ̄
,べV .| |
/ 〃  ̄ ヾ;| |
∧ ミ(ノハソ .| |
| | (i|゚ ヮ゚ハ | | …座敷猫さん、辞めちゃってるよ?
| |⊂! |T|!っ| |
| | く/|_|〉 | |
[_] し'ノ .|_|
- 72 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 09:11:04 ID:xMiZKCTc0
- 補完の際には是非是非戦闘システムの簡略化・サブスピのシナリオ&H強化・淫行の屁たれ化を頼む
実際はまあ補完されても手が出ずらいけどな〜
- 73 名前:72 :2006/03/04(土) 09:14:24 ID:xMiZKCTc0
- ごめ誤爆
マジスマソ
- 74 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 10:46:39 ID:TCqtjzwt0
- >>69
まあ、自分もその話題はあんまり蒸し返したくないんだけど、
やはりキャラゲ、エロゲなんだから、ユーザーのウケをストレートに狙っていいと思うけどね。
今回のようなのは重厚なストーリーもなく典型的なキャラゲーなんだし。
つか、そんなに正史にこだわるんだったら、創作者である高瀬氏が書いた場合こそが正史でしょ。
自分はパラレルでも何でもユート主人公の方が良かったと思うけど、それ以前の問題として
近頃のゆんちゅとか見ると、ザウスは奇をてらって斜め上行っている気がする。
・・・なんにも関係ないけど、ダイジェスト意外と長かった。
>>71
あれ、そうなの?
- 75 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 11:21:37 ID:TCqtjzwt0
- さっき調べて見たら>>71は本当だった。
うーん、ならさすがにこの続編は作らないかな。
- 76 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 11:46:03 ID:QcmyuJyd0
- 前スレの最後のレスを見たんだけど
すぴたんに手をつけてないと置いてけぼりの予感・・・
すぴたんに手付けるまでしばらく離脱(いつ復活できることやら・・・
では ノシ
- 77 名前:頼 :2006/03/04(土) 12:21:06 ID:3t8FNOGl0
- >>76
置いてけぼり感じさせたのならすみませぬorz
あれに関して言えば唯の妄想補完です。
何せ書いたの一月以上前だし余りお気になさらずに。
というか自分もまだスピたんやれてないので(汗
- 78 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 12:24:44 ID:b7mbgJoQ0
- >>74
書き手が変わるのはまぁ別にいいんですよね。
世界観が同じだったり、設定が繋がってれば。
まぁガンダムで言うところの08小隊も0080も宇宙世紀の正史ですよ、みたいな。
一晩たって他スレ見る限り最大の不満はやはり戦闘。
ついで攻略不可キャラがいること。
そんで新主人公嫌、ストーリーつまらん、設定破綻してね?などが続く感じかなぁ。
>>71
マジだ。辞めてるw
ってことは仮にスピたんファンディスクがあるとしてもまた違う人かな。
高瀬氏はなるかなだろうし。
- 79 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 12:38:26 ID:tlyhj5TB0
- サブスピ関連のシナリオはほとんど座敷猫が書いてたのに、なんでスピたんはこんなにも
受けが悪いんだろう…
- 80 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 12:52:52 ID:P3g+hpcA0
- 他スレ見ると、戦闘がたるい、レスポンスなどのシステムが悪い、
絵がしょぼい、音楽がいまいち、主人公が違う、攻略キャラが少ない、
テキストに魅力が無い、ストーリーが中途半端、と結構色々言われている気がする。
まあ、なるかなには影響されないだろうけど。
- 81 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 12:55:22 ID:5u+yildm0
- 日常シーンは上手く書けるけど
大筋をまとめるのは苦手とかじゃないかな。
実際、スピたんも所々に良いエピソードがたくさんあると思うし。
・・・あとは戦闘システムやドット絵が足引っ張りすぎ。
- 82 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 13:45:59 ID:tlyhj5TB0
- あーなんかセリアのイベント見たら、年長組ルートを作らなかった理由が少しわかった。
そういうことなのか……。
- 83 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 17:56:58 ID:vcF48qfM0
- つまりこれはロリゲーとイウワケカ!
はじるすの隣にでもインスコするか
- 84 名前:おにぎりの中身の人 :2006/03/04(土) 19:10:34 ID:ciqVNaHH0
- いつか俺がハリオンの長編を書きたいと思っているが・・・
かけるのだろうか・・・俺に・・・
ハリオンとユートが幸せになれる話を・・・
- 85 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 19:14:00 ID:vIr+Mzol0
- >>84
さっそくプレッシャーかけて悪いけど、楽しみに待っています〜
いや、ハリオン好きなので。中々書き辛いけど頑張れ(w
- 86 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 19:45:32 ID:b7mbgJoQ0
- >>79
俺も>>81に同意。
多分日常とか小ネタを考えるのは得意なんだけど、
大きな物語を作ったり、纏めるのは下手なんだろうな。
スピたんも部分部分では悪くない・・・てゆーかかなりいい。
笑ったり萌えたり普通に楽しめる場面は多々あり。
- 87 名前:いつかへの船出へのバラード :2006/03/04(土) 22:03:29 ID:pf5yjgMh0
- 背中に感じる、訓練場の石の床の冷たさが汗でべたついた身体にここちよい。
「兄さん」
そう呼びかけられて、重いまぶたを無理やり開ける。
身体中の筋肉が骨ごときしむ、全身が酸素を求めて身体ごと荒く呼吸してしまう。
鼓動が激しすぎて、まるで内側から閂がかけられた鉄扉を強くノックするみたいだ。
「兄さん、大丈夫?」
その声の方へ、視線を促すと見知った少女が僕の顔を心配そうに覗きこんでいる。
綺麗に切りそろえられてるけど後ろがはねてるオカッパ髪の青い少女。
シアー・B・ラスフォルト。
イカレてて声を搾り出させてもくれないノドが、どうにもガラガラで返事が出来ない。
仕方ないから、無理やり笑みを作ってみる。
すると、シアーは余計に心配してしまったようで表情を曇らせる。
-いけないな、こんな事じゃ…。
たかだか、日課の訓練メニューを一通りこなしただけでこうなってしまう。
色々あって、せっかくこの子に「兄さん」なんて呼んでもらってるのに。
僕は、剣聖ミュラー・セフィスの弟子なのに。
女の子に心配かけさせるなんて、男は絶対にやってはいけない事だ…と僕個人は思う。
-しっかりしろよ、ロティ・エイブリス!
不意に、顔に柔らかい感触が優しくふれてくる。
- 88 名前:いつかへの船出までのバラード :2006/03/04(土) 22:05:04 ID:pf5yjgMh0
- シアーが、自分のタオルで僕の顔と首の汗をふいてくれている。
タオルから、自分でも陳腐な表現だと思うけれど…花のような香りが鼻をくすぐる。
とても優しくて、気持ちが落ち着いて楽になれる香り。
-いい香りだな…これって、シアーの香りだよね…。
そう思ってしまった自分に気がついて、急に恥ずかしさがこみあげてくる。
ようやく呼吸が落ち着いてきたので、まだノドはガラガラだけど声を絞り出してみる。
「も、もういいよシアー…どうもありがとう」
すると、それまで僕の身体を拭いてくれていたタオルの感触が離れて。
まだ僕の顔を覗きこんでいたシアーが、とても柔らかく微笑んでくる。
「はあぁっ…ふうっ…」
ちょっと大げさに深く深呼吸してから、上半身を起す。
上半身を起すと同時に、顔の前についっとグラスがつきつけられる。
それを受け取って、文字通り身体を生き返らせるように飲み干す。
よく冷やしてある水だ、しかも氷が少し入ってる。
-うまい。
水を飲み干したあと、氷も口の中に放り込んでボリボリと噛み砕く。
チラリと氷水をくれた相手を見やると、上品で柔らかな優しい微笑みの大人の女性。
綺麗なブラウンの髪と慈愛を宝石にしたらこうだろうかと思えるブラウンの美しい瞳。
いつも緑色のメイド服をまとってるその女性の名は、エスペリア・G・ラスフォルト。
- 89 名前:いつかへの船出までのバラード :2006/03/04(土) 22:06:48 ID:pf5yjgMh0
- 「ありがとうございます、エスペリアさん」
頭をさげて、氷水のお礼を伝える。
「どういたしまして、ロティ様。…訓練、お疲れ様です」
僕の手から空のグラスを受け取りながら、また優しく微笑んでくれる。
話には聞いているけど、先の永遠戦争の英雄の一人にはとても見えない。
ラキオスの名参謀と大陸中から畏怖を込めて呼ばれるまでの戦術知識と戦闘能力。
エターナルと戦ったメンバーの中でも実力は間違いなく上位クラス。
シアーやみんなに聞くとエスペリアさんの凄さをそれは詳しく教えてくれるけども。
やっぱり僕には、この目の前のたおやかな女性がそんな鬼神の如き女傑に見えない。
クォーリンさんやウルカさんあたりだと素直に信じられるのだけれど。
「…兄さん、エスペリアお姉ちゃんに見惚れてるの?」
その言葉で我にかえり、じっとエスペリアさんを見てた事に気づいて真っ赤になる。
横目でシアーを見ると、呆れた表情で小さくため息をついている。
「あ、いや…すみません、エスペリアさん」
頭をぼりぼりかきながら、またエスペリアさんに頭を下げる。
「いえ、いいんですよ…そんなに気になさらないでくださいませ」
くすくすと笑いをこぼしながら、エスペリアさんはやっぱり上品に返してくる。
- 90 名前:いつかへの船出までのバラード :2006/03/04(土) 22:09:55 ID:pf5yjgMh0
- 「シアーにもお礼を言ってくださいませ。この氷を作ったのはシアーなのですから」
そういえば、エーテル技術の封印が決定されたから機械的な冷凍は出来ないんだっけ。
「氷ありがとう、シアー。…体も拭いてもらっちゃって、なんか悪いね」
ところがシアーは未だに呆れた表情で僕を見ている。
「言っとくけど兄さん、エスペリアお姉ちゃんは求婚の申し込みが絶えないんだからね。
それはもう毎日まいにち、まーいにちぃ…ただでさえ仕事で多忙なのに」
な、なんだろう…なんだかわからないけど責められてるような気がする。
どうにも居心地が悪くて、曖昧な引きつり笑いをシアーに向けてしまう。
僕のそんな態度を見て、ふーっとやるせなさそうなため息をついて俯くシアー。
「シアー、ロティ様が困っていますよ。
…ああそうそう、忘れていました。ロティ様、もう食事の時間です」
その言葉で、ハッとなって慌てて立ち上がる。
そういえば、周りには先ほどまで同じ様に訓練していた者がもう誰もいない。
「そうそう!…エスペリアお姉ちゃんと呼びに来て見れば一人でのびてるんだから」
なんでか、まだ少し不機嫌なシアー。
そんなシアーと、なんだかおかしそうにくすくす笑うエスペリアさんと共に訓練場を出る。
訓練場の扉をくぐると、もう真っ暗になっていた。
ついと、満点の星空を見上げる。
何故そう感じたのかはわからないけど、いつもより星の瞬きが優しいような気がする。
ふとシアーが気になって視線をやると、星空のどこかをじっと真剣に見ている。
シアーの視線を追ってみる。
- 91 名前:いつかへの船出までのバラード :2006/03/04(土) 22:11:26 ID:pf5yjgMh0
- 赤くて、大きな…なんだか寂しそうに瞬いている星。
よく見ないとわからないけど、その赤い星のそばに小さくて淡い青い瞬きがある。
「…シアーにとっては特別な意味を持つ星でしたね」
エスペリアさんの言葉に、軽く頷くシアー。
視線は、じっと赤い星から離さないままで。
-どうして、なんだろう。
赤い星を見つめるシアーの表情は、とても寂しそうだ。
シアーが、あの赤い星を見つめているだけで何かひどく落ち着かない。
けれど、なんだか声をかけたりしちゃいけない気がする。
「兄さん」
いつの間にか、シアーは僕にまなざしを向けていた。
「いつか、兄さんにも話すからね…あの赤い星と小さな青い星のこと」
シアーの言葉とまなざしは、まだ寂しげだったけれど何か決意のようなものも感じた。
-いつか、兄さんにも…か。前に話した人は誰なんだろう、シアーにとって何なのかな。
漠然とした疑問を抱えながら、三人で連れたって仲間たちの待つ詰め所へ帰る。
ロティは…赤い星が、その帰る場所への道をずっと照らしてくれているような気がしていた。
- 92 名前:どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/03/04(土) 22:18:00 ID:pf5yjgMh0
- イキナリ、タイトルが間違ってます。
正しくは「いつかへの船出までのバラード」です。
スピたん未プレイのままに書いた、ロティ&シアー+エスペリアです。
まだスピリット探検隊が集結する前の日々の一場面をイメージ。
この時点では、まだヨーティアは飛行船を完成させていないです。
…で、今回もまた保管庫にある「孤独の心臓」からイメージもらってます。
どうしても、ロティとシアーでこれをやってみたかったんです。
それと、試しに「前作までのメインヒロインの一人との競演」も。
なんだか書いてるうちにロティに対する拒否反応が薄くなった気がします。
それではまた今度、何かにて。
- 93 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 22:28:40 ID:L7dH8HKL0
- >>92乙。
スピたんにもこの程度のエピソードがあればロティ、空気とか言われなかったのになぁ。
- 94 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/04(土) 22:33:44 ID:l8Bn3z2A0
- >84
ハリオンで長編は難易度高そうですな。
んでは、ワクワクテカテカしながら、のんびりと正座して待機ー
>86
むぅ、少しくらいの日常はいいんだけどあまりにも起伏が無いから、
ちと個人的には減点だったかな。なるかなは何時発売するのやら・・・
>92
乙〜
- 95 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 03:03:25 ID:9UC94yzk0
- 先生の杖(神剣)を
前作の腹ボコロリ(名前忘れた)が持ってったと妄想している俺ガイル
紡ぎタンは萌えだな
オーラフォトンで人を犯すとしても
標的はロティなんだろうな
- 96 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 06:55:42 ID:1Wv6imI90
-
もしもセリアが昔のままだったら……
隙を見い出せないなら、作り出せば良い。
僕が教わった戦い方はそうだった。
その為には、やはり自分から動くしかない。
「ハッ!」
まずは浅めの一撃で―――
「あなた、ナメてるの?」
セリアさんは絶対零度の視線で僕を貫くと、模擬剣を一閃させた。
「え!?」
踏み込みの速さ、剣の振りの鋭さ、そして躊躇の無さ。
全てが僕の予想を遥かに超えていた。
というか、これが予想できていたなら、最初から白旗を揚げている。
辛うじて剣をぶつけるが、軽い金属音と共に、あっさりと僕の剣は弾かれた。
そのまま振り抜かれると思われた模擬剣が、僕の首元でぴたりと静止する。
「あ……」
セリアさんは躊躇無く、僕を殺す気で来たのだと思った。でも、違った。
完璧に手加減されていた。
もしもセリアさんが本気だったなら、僕は剣をぶつける事すら出来ず、もしかしたら反応する事すら叶わずに首を刈られていただろう。
いかに模擬剣とはいえ、セリアさんの卓越した剣技をもってすれば、それくらい造作も無い筈だ。
「心底呆れたわ。あなたの実力は、久しく戦いから離れている今の私の足元にすら届いていない。
そもそもそんな覚悟の無い剣で、よくも隊長になろうなどと思えたものね。
私は、あなたを隊長とは認めない。
足手纏いがいると迷惑にしかならないの。今すぐコウインさんのところに行って、旅の同行そのものを辞退してきなさい」
ロティ、脱落。
……駄目じゃん。
- 97 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 09:27:56 ID:8Dkr4lTw0
- >>96
いや、待て。
神剣抜きでの勝負ならロティは一応かなり強い部類だぞ?
とりあえず本編中ではそう設定されてるし。
コウインやミュラーがやば過ぎるだけでロティは一応強い方だ。
- 98 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 09:41:09 ID:Tx8ArQxk0
- うんそうかも。だから、これはセリアさんの精一杯の思いやりなんだ。
神剣を持たぬ身で龍の爪痕越えをするんだからさ。
神剣無しなら悠人より強いんだよな。これは確実。とすると……普段の訓練で悠人隊長はヘタレ扱いですかそうですか。
しかしなんかミュラーのしゃべりって性に合わない。
- 99 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 09:41:49 ID:h8sKTkVu0
- だとしてもスピリットと人間の基礎体力とか比較しようがないんで
これはこれで!いいんじゃないでしょうか?
本家が目茶目茶な外伝出したんだからこっちも(ry
- 100 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 09:47:27 ID:8Dkr4lTw0
- スピも神剣から離れれば身体能力落ちるみたいだけどね。
少なくともスピたんでそういう描写がある。
普通の人として生きる為に神剣を捨てるスピもいるとかなんとか。
- 101 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 10:02:20 ID:Tx8ArQxk0
- ああ、そう言う描写あったね。
いちおう無印でもそう言っていた。
いま、ファーがニムの弁護中。ニムが学校に行ってたら、毎日送り迎えして先生にあれこれ聞いてうざがられて、
校庭の庭木の影で常に見守ってて、クスクス笑われうわさになってニムもお姉ちゃん離れが出来るかも知れんな。
「お、お姉ちゃんも、もう帰っていいから」
「え、でもねニムのことちゃんと見てないと。それに最近物騒だし」
「と、とにかくもう、は、恥ずかしいから帰って!」
「ええ!? 二、ニム。ど、どうしてそんなことを言うの? な、なにかあったの?」
オロオロと慌てふためくお姉ちゃん。つっけんどんに踵を返し、校舎に入る前にチラッとだけ振り返ったもののそのまま消えていくニム。
お姉ちゃん速攻先生質問攻め。
……姉、ちゃんとしようよ。
- 102 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 10:34:44 ID:h5sT5Nqf0
- >>99
同感。まあ、そこらへん辺は個々の判断で。
>>101
うわー、なんか目に浮かぶようですな。このファーレーン。
そっけなく、でも楽しそうに友達と話しているニムを見て、なぜか感動してそう。
あのニムがこんなに社交的とか何とか……植木の陰から監視する姿は不審者そのもの(笑)
- 103 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 10:50:46 ID:8Dkr4lTw0
- >>101
ありそうだねw
でもニムの成長を喜ぶと同時に
「やっぱり私はニムの足を引っ張ってるのかしら・・・」
とか落ち込みそうな予感。
そしてヤケ酒、暴走。
- 104 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 11:35:35 ID:WbAOfyDR0
- スピたんで、街を歩けるようになって最初に街の人に話しかけたときのこと。
街人A「ここは(街の名前ていうかそんなもの)さ」
いつからファンタズマゴリアはドラクエ世界になったー!?(汗
- 105 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 12:59:30 ID:Tx8ArQxk0
- スライムを倒すと金が入るし。
家の中に勝手に入れるし。
死ぬとレスティーナの前に引き出されて「死んでしまうとは何事ですって」言われるし。
- 106 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 18:06:16 ID:Tx8ArQxk0
- ナナルゥのあのイベントは冗談を言う絶好のタイミングだと思うのだが……?
- 107 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 20:24:56 ID:/lYRlD8N0
- >>101
ワロタ
ファーレーンはシリアスもギャグもいける万能キャラだな(w
- 108 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 21:47:38 ID:AJp9f5hb0
- ナナルゥは男前と言うか宝塚みたいで男装が似合いそう
個人的には冗談よりダジャレキャラのほうがいいと思うんだけどなぁ
- 109 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 21:50:35 ID:lYQfL+ja0
- >>108
聖ヨト語で会話してること考えるとダジャレはきついよ
- 110 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 22:00:48 ID:gibjkvh5O
- 某クイズゲーの新キャラが思い浮かんだ
- 111 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/05(日) 23:56:20 ID:nnOJ0m6G0
- スキルの解説文が無いのってザウス内で問題として取り上げられなかったのだろうか。
パラメーターの羅列だけって味気ない……。
- 112 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 00:11:21 ID:hPH7UjYk0
- 町中での話し中、画面暗転後、話が飛ぶように感じるのだけど、
前作同様に日付付けて欲しかった。現地仕様でもイイから。
- 113 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 00:25:33 ID:hpjtkNLm0
- >>109
そーいえばツェナ達には聖ヨト語が通じてる!?
これって概出?
- 114 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 00:31:03 ID:hPH7UjYk0
- >113
もちろん「ヨフアル怖い」なみに既出w
つーかまー、ゲームとしての”お約束”を許容したとしても、前作のこだわりを知っている俺としては、
納得出来ない部分が多すぎる。
- 115 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 00:41:59 ID:Lx7aKEVi0
- 各技に細かい設定つけたり
ヨト語をしっかり話させたり
エスペリアにながなが解説やナビゲーターさせたり
アセリアは良かったなぁ
- 116 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 00:45:54 ID:tN7CPm6iO
- スピたんをプレイしてて一言。
なんだこの腑に落ちなさは…炉はいらない子ジャマイカ?
なんと言うか、その、ザウスは間違いをわかっててそのまま突き進んでいるのだろうか。ゆんちゅとか。
- 117 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 00:54:28 ID:LjZJlV/K0
- >>113-115
そこをネタで補完するのがこのスレですよ。
ツェナ達はきっと翻訳こんにゃkうわなにを
- 118 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 01:36:28 ID:8BdNAiyy0
- まぁファンタズマゴリアはとある世界から切り離された閉鎖世界っていう設定があるから、
聖ヨト語は大陸、箱舟を含めた本来の世界の共通語と考えればまぁおかしくは無い。
(まぁ何百年と交流無いから訛りとかで差が生じるはずだけどね、下手すりゃ別言語化する。)
問題は話が通じる事よりも、そのことをつっこまないヨーティアや光陰達だな。
- 119 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 01:42:35 ID:hPH7UjYk0
- extra mission スピたんを補完せよ
「真打ち登場! わたくしの出番! 大体なんなんですかこの手抜きな解説は!?
レベルアップしたらちゃんとご説明差し上げるように、セリアにはきつく教育しておいたんですよ? なのにこの体たらく。はぁ。
しかも戦闘時にはチュートリアルで手取り脚取り腰取り、戦闘指揮の経験など無いお方にもわかりやすいように
少しづつ分解して教えて差し上げるところをポンと放り出して、パラメーターの羅列で画面を埋め尽くしていきなり逆算戦闘
など行わせるなんて、言語道断。
さぁ最初からわたくしをヒロインとして一本道王道ロマンチックハーレクインシナリオを用意してユートさまとロティさまと、時深さまの力で
ラスクさまもよびだしてわたくしのハーレムエンドを! 今からでも遅くありません! 予約殺到間違いなし! ザウスさまの信用AAAへ赤丸急上昇!
わたくしの人気はぶっちぎりの第一位で変わらないのが残念ですね」
- 120 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 01:48:59 ID:8BdNAiyy0
- >>119
エス・・・欲張りすぎw
そして、それでも省かれる光陰カワイソスw
- 121 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 04:14:56 ID:9Z5zSIu/0
- >>119
だが、スピたんやっててほんっとうにそのようにやって欲しかった俺ガイル。
頑張って欲しかったですよ、セリア先生。
まあ、エスペリア姉ちゃんの中の人は仕事頑張りすぎてノド壊しちゃったわけですが。
カンカリスレじゃないけど、カナリさんマジお大事に…。
- 122 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 07:07:45 ID:Aex0AyqU0
- だがしかし、もしもまかり間違えてハリオン姐さん辺りがナビに選ばれてたりしていたら
このスレの住人だけがいつまで経ってもクリア出来ず、
死屍累々の阿鼻叫喚になっていたであろう事は想像に難くない。
と未だシナリオスキップどころか逐一戦闘台詞を聞き逃せず、
結果さっぱり前に進めない俺が断言しておこう。
- 123 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 07:59:16 ID:y5nMPDnM0
- >>119
光陰が現れる前のシーンで
3人一組の戦い方を見て泣きそうになったのを思い出した。
助けてエスペリア……(つд`)
- 124 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 11:33:15 ID:oQ6000cJO
- やはりアセリア本編のロールシステムは『アセリアシステム』と呼称されるに足る画期的な戦闘システムだったんだなぁ。
せめて第二章はロールでお願いしたい。
- 125 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 13:06:59 ID:KaQiHlX50
- すぴたんはPS2に移植されないんかな??
- 126 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 13:54:29 ID:8BdNAiyy0
- >>125
スピたん比較的楽しんでる俺でも移植は厳しいと思う。
日本一が気合入れてバランス調整してくれればいけるかも。
戦闘システムのアイデア自体は結構面白いし。
・・・まぁ出たら出たで買うんだろうけどね。どんなにアレなバランスのままでも。
年長組と紡ぎたんが攻略できさえすれば。
- 127 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 22:58:44 ID:Os28lZtC0
- >>126
グラフィックの追加は当然として、戦闘システムの簡略化、バランス調整、
マップの単純化、シナリオ変更&追加は最低やってほしいな
- 128 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/06(月) 23:17:13 ID:FDfjapC10
- つか、そこまでやるんならスピたんよりも第二章を頑張ってくれた方が嬉しいよ。
ストーリー内容も特別際立っていいのは無かったし。
- 129 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 01:26:07 ID:uzzXNOYo0
- ファーレーンの太眉がほとんど他と差が無くなっているのだが、もしかして抜いてるの?
どっちかってゆーとヒミカの方が太いかも。
- 130 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 02:30:25 ID:GmNhwm9c0
- 太い眉の女の子というと、七百二十六の宝貝を回収するための
旅を続ける元仙人の少女を思い出す俺ガイル
- 131 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 02:34:33 ID:FjAnVDS00
- >>130
おぬしろくご者か?w
- 132 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 02:38:26 ID:AErWwHlC0
- >130-131
はははこやつめw
久しぶりの刊行が嬉しかった口だな?w
- 133 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 07:30:22 ID:umkWqD8r0
- はいはいくまくま
なんで芽が根っこが(ry
とってつけたようなのが一人いたけどさぁ・・・
- 134 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 07:33:48 ID:e/L9ADvc0
- >>130-131
刊行してたっけ?
- 135 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 07:58:16 ID:ydBN1CEH0
- >>134
何年ぶりかに長編と短編1冊ずつ出たよ。
- 136 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 11:39:00 ID:FjAnVDS00
- そういえばスピたんが発売されたということはさ…
これからはサブスピのSSとかってロティくんとの絡みが主流になっていくのかな…?
もしそうなってくのなら、個人的にユートが好きなんで結構寂しいぜ…。
サブスピに忘れられ、スレ住人に忘れられ…エターナルってキッツイね。w
- 137 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 11:47:38 ID:T8br5PFT0
- スピたんのスピは「サブスピ」および「雑魚スピ」ではない…と思う。
- 138 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 12:19:21 ID:0jcyMWv9O
- >>136
その心配は必要ないと思う
まだ書いてない人やスピたん否定派なりのアセリアの保完はあるだろうからね
久しぶりの連休〜
ネタSSの為に今一度ある場所に行って、帰宅後に一気に仕上げます
- 139 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 14:35:25 ID:jp0eucny0
- >>136
うーん、実は中古で買ってストーリーだけは把握したけど、
今のところは悠人の方が書きやすいかな。
慣れの問題もあるだろうけど、スピたんはちとストーリーが薄かった。
- 140 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 16:36:39 ID:T3vrAXmr0
- こっそりと此処で呟くが、ロティは
某ラノベの「ややエロ」みたいな扱いだったら良かった。
- 141 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 18:06:05 ID:umkWqD8r0
- スピたんの場合、逆にいろんな形にしやすくね?
キャラはたってるけど話は(ryなんだしぃ
- 142 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 20:07:48 ID:0+NIxzUj0
- いや、キャラは立ってないだろ・・・敵も含めて適当な印象があるぞ。
紡ぎだけは別だが(w
- 143 名前:おにぎりの中身の人 :2006/03/07(火) 20:49:10 ID:3zVMUuME0
- ハリオン長編の大筋はまとまった。
あとは書くだけか・・・でもその前に小ネタをひとつ出しておきます(まだ張らないけど)
スピタンは回避したので、ロティネタが来るとネタがわからん・・・
- 144 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 21:07:07 ID:4/Ymggpg0
- 安くなってから中古で買うといいと思うよ
- 145 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 21:18:11 ID:umkWqD8r0
- 逆、逆!
中古になってから安く買うといいと思うよ
- 146 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 21:33:46 ID:m+RJa7bW0
- >>143
だふん安くなると思うから、どうしてもネタが無くて困った時に買えば良さげ。
極楽モードでも気力削がれるから注意(笑
あと、ストーリーのネタバレは読んでも気にならないと思う。深いシナリオでもないし。
ハリオンSSは楽しみにしてます。長編は指か動く時はどんどん書けるけど、
ふと突然文章が進まなくなったりするから、気長に挑戦してください〜
- 147 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 23:25:29 ID:EKCE0/Ee0
- >>143
期待sage。
自分もあれは回避したので、ハリオン様の小説を正座して待ってます。
- 148 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 23:30:57 ID:WmVpU5lW0
- ザウス系スレが軒並みバタバタしている中、ここだけはある意味泰然としてるなあ。
一番進んでてもいい筈なのに。餅は餅屋ってことか。違うか。どうでもいいが、ほっとする。
- 149 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/07(火) 23:40:30 ID:uzzXNOYo0
- 魔物魔物って、「魔物と言う名の生物はいない」って陛下が言っていたよ。
- 150 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 00:05:36 ID:jkccj75+0
- ロティの自制の効かなさにはまいったが
ナナルゥの「いえーーーーーーーぃ」を聞けたので満足です
- 151 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 00:08:01 ID:tPnPV6Ol0
- >>150
スピたん買う勇気がない俺にkwsk
- 152 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 00:10:41 ID:o0bk1swN0
- >>151
赤マナが異常に多いとある場所で影響を受けたナナルゥの叫び。
テンションが上がりネリーの真似をしたくなったとか。
他各色スピに似たようなエピソードあり。
- 153 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 00:21:15 ID:tPnPV6Ol0
- >>152
mjk
そういや体験版に赤の島っていうのがあったような・・・
そこにいけば見られるかな?
- 154 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 00:29:59 ID:o0bk1swN0
- >>154
いや、体験版の赤の島で見れるイベントは髪が燃えるヘリオン。
基本各島で一つずつイベントが起こるので20種強はあるかな。
ナナルゥのいぇー!は赤の洞窟で起きた気がする。
- 155 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 00:59:09 ID:pnvQVCMw0
- ちょ、○く○○ニムに吹いたw
ファーって「親」の字義そのままだなぁw
- 156 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 01:01:58 ID:tPnPV6Ol0
- >>154
そうか・・・
やっぱ買うしかないのか
- 157 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 01:31:12 ID:bIvjBZ0L0
- ニムントールのツンデレには磨きがかかってたな。まさかセリアから吸い取っ(ry
- 158 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 01:35:11 ID:TgIVYZBv0
- つか、明日友人から借りれそう。
面白かったから買うけど、たぶんそれは無いと思われ。
- 159 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 01:39:52 ID:b3KGZu+C0
- ユートがまいた種をロティが刈っていった感じ
ナナルゥが感情出すようになったのも
セリアが丸くなったのも
ユートがいたからなんだなぁって
サブスピの新しい一面とか見れたので満足はしてるが
やっぱり俺はユートとみんなが楽しくしてるのが好きみたいだ
- 160 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 01:44:26 ID:o0bk1swN0
- >>158
最初から否定的に入ると楽しめるもんも楽しめなくなるよ・・・
まぁ戦闘のダルさは覚悟すべきだけど。
慣れりゃ何とかなる、慣れりゃ・・・多分。
- 161 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 01:49:21 ID:WdtLhWm30
- ちょっと他のスレを眺めて思ったんだけど、ここまで雑魚スピが好きになったのは、
イベントは少ないし、エンドも無いし、エチは暴走したルートのわずかしかないけど、
「逆に」そこが良かったように思うなあ。
なんと言うのか、純愛ゲームでサブヒロインを攻略したくなってくる気分というか。
かなり分かり難いけど(w
- 162 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 07:12:15 ID:8+uiKOGf0
- >>161
そんなあなたに初代雑魚スピスレの 1 ですよw
- 163 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 09:39:29 ID:+pn4ynIK0
- >>161
>純愛ゲームでサブヒロインを攻略したくなってくる気分というか
それは良く分かる気がする・・・過去の経験上(笑)
- 164 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 12:51:39 ID:pnvQVCMw0
- 設定・演出の不備に不満いっぱいな俺だが、スピ達の人となりが明らかになっていく事は嬉しい。
考えていたネタがまんま出てきてしまうのにはニガワラだが、
それでも、逆にインスパイアされる部分の方が多いかも試練。
スピたんBOOKで神剣形状がハッキリとなってしまったのだがこれが今後の公式なのかな。
ネリーの『静寂』は片刃なのか両刃なのか謎。
『月光』がまんま忍者刀w 居合いできんのかな?
一番美麗にして優美なのは『消沈』に思える。
- 165 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 13:01:13 ID:ZH1jzqdr0
- というか、正直パッションでもここのネタが色々出ていた気がする。
- 166 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 13:11:53 ID:/9QO1scv0
- ナナルゥは今回メインヒロインに相応しい活躍ぶりだよな
「ネリーがシアーを(ry」
「ヨフアル怖い」
「これが恋?」
「燃やしていいでしょうか」
「いえーーーーーーーっ!」
なんでコレだけやってENDが無いんだ orz
- 167 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 18:38:51 ID:vcrj7a8t0
- すぐに追加ディスクでますって!
そんなに気を落とさず待ちましょうYO
- 168 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 18:54:14 ID:ooIL8Et00
- >>167
その追加ディスクの可能性あるからこそ、気を落とさないではいられないんだが。
もっとも、ここは「雑魚スピ分補充スレッド」なのだから本編だの正史だの外伝だのに縛られる必要はないと思う。
むしろ、もしもユートとロティが出会っていたらとかそういう「If」を互いに妄想しあうのが本来のこのスレのありかたじゃなかったのか。
言い方は悪いが、スピたんそのものやザウス関係の他板や色々な情報に振り回されてる者が多いように見受けられるよ。
口の悪さに気を悪くしただろうから、先に謝罪しておく。
ごめんなさい(頭を低く
ただそれでも、もうちっとくーるであってもいいんじゃないかと思う。
まず俺が先にくーるになれって気もしないでもないけどね。
- 169 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 19:20:29 ID:thRWNC/D0
- ただ、スピたんによれば永遠神剣は使用者の成長によって形を変えていくらしいから
まだ年少組なんかは変わっていくんでないか?
- 170 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 19:22:03 ID:acTNCdDqO
- 俺は別に落ちこんでないぞ。 むしろ十分楽しんだ。 新しいSS読んだ気分で。
- 171 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 19:39:22 ID:8L5Xwaug0
- まあ、SS読んだと思えば分からなくも無いけど、やはり値段が高いよ。
EXと同じ税込\3,990なら分かるけどね。
バトルよりもシナリオ全体が薄かったのが致命的かな。
個人的にはこの続編は出さずに、聖なるかなに集中して欲しい。
- 172 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 20:44:28 ID:pnvQVCMw0
- 追加ディスクを万歳三唱で迎える気になんてなれん……。
俺は佳織じゃないんだyo……。
- 173 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 21:18:54 ID:ZlDaTcWJ0
- レスティーナルートを選んだユート
だが何を間違ったか
もちまいのヘタレカリスマでロティの女を次々と寝取っていくユート
そして待ち受けるは鮮血の結末・・・
こんな妄想が浮かんだ・・・
もう俺死んでいいかも・・・・・・・・・
- 174 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 21:37:10 ID:O+efnPrz0
-
ヾ'ベ^7^フ7
ミミ「_~~_i/
ミ(!゚ _ ゚/
∠ λ|介|イゝ
<》])===∩「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄¶
く_Αリ_||Αゝ !==========================================リ
- 175 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 21:40:35 ID:O+efnPrz0
-
, -‐‐- 、
/二二二\
∠ノ,ノノ^ソ从ゝ わたくしとした事がどうやら誤爆のようですわね。帰りますわよタキオス
∠从リ ゚ ヮ゚ノ从ゝ _
(( /ヽ 〒 !7つ==∋)
人( iニノ ) ノ人  ̄
く/_|__ノ II
- 176 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 22:01:30 ID:BjAfT34m0
- >>173
正直ルート通ったレスティーナによって地下室へ連行されると思う(w
と言うか、鮮血の結末って言葉はスクールデイズを思い出すのでヤメテー
>>174
剣長すぎ(ww
- 177 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 22:18:03 ID:pnvQVCMw0
- 大丈夫。マナは金色に蒸発していく。証拠なんて残らないよ!
- 178 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 23:03:21 ID:xRPIy9So0
- これくらいでいいだろ
ヾ'ベ^7^フ7
ミミ「_~~_i/
ミ(!゚ _ ゚/
∠ λ|介|イゝ
<》])===∩「 ̄ ̄ ̄¶
く_Αリ_||Αゝ !====リ
- 179 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 23:06:11 ID:QSGhlAOM0
- どうでもいいんですが
雑魚スピスレのSSネタが流用されてるのは気のせいですか?
- 180 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 23:14:45 ID:pnvQVCMw0
- インスパイyaです。
まあ、わざとか偶然かは分からないけどね。
ってヨフアル怖い以外にもあるの?
- 181 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 23:27:47 ID:pnvQVCMw0
- ふと思った。
流行病の感染源はスピリット探k(ニムスネキック
- 182 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 23:32:55 ID:o0bk1swN0
- まぁこのスレも長いからね。
こんだけネタ出せば丸っきりぶつからないのも変でしょ。
ヨフアル怖いはそもそも元ネタがある訳だしな。
>>180
特定マナの異常によるスピの活性化とかかな。
テンションが上がりまくったナナルゥとかハリオンとか。
- 183 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/08(水) 23:41:05 ID:BjAfT34m0
- まあ、即座に極楽モード出た事考えると、スタッフは少なからず各スレ見てそうだけど(w
- 184 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 00:23:44 ID:71m3xZww0
- まぁ無印マニュアルに2chの(ry
- 185 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 07:01:51 ID:aIDkiI5y0
- つーか、スタッフのテストプレイで極楽モード使ってて
戦闘が面倒なのを見落としたんじゃないだろうな
- 186 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 07:04:22 ID:9qDR+KXO0
- 定点観測見てると週明けからずっとレス数ランキング6,7位なんだよね>工作別
戦闘システムも嵌る人は嵌るようで。
- 187 名前:おにぎりの中身の人 :2006/03/09(木) 19:52:48 ID:Ep8cY/GO0
- 拝啓
実家に戻ってきて暇つぶしにジョ○ョの奇○な冒険を読んでいたら
4部のボス、吉良のスタンド「キラークィーン」の左手から出る自動追尾爆弾の名前が
「シアーハートアタック」だと思い出した今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょか。
敬具
- 188 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 20:29:20 ID:A4NlVCi70
- こもわた氏の日記のセリアがエロすぎる件について
- 189 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 20:41:04 ID:WuYFE0400
- >>187
…参考までに
「第二次スーパーロボット大戦α」には
ヒミカ(鋼鉄ジーグの敵対勢力のボス)
ネリー(ブレンパワードのくーるな人)
が出てくる。
あと、類似名として
オルファン(ブレンパワードの巨大宇宙船)
ユウ(ブレンパワードの主人公)
がある。
というか、他作品でも探せばセリアなんかは結構出てくる気がする。
- 190 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 20:56:27 ID:9bQUKikQ0
- >>187
>「シアーハートアタック」
ワラタ(w
このスレで上の文字列を見かけると、どんな攻撃だと言いたくなるな(笑)
- 191 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 22:40:08 ID:W/PxsCZs0
- とっても胸がきゅんきゅん
- 192 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 23:23:36 ID:IzRi6oaT0
- ネリープアタックだってあるんだから、
シアーハートアタックがあってもイイじゃないかと思う今日この頃
どう想像しても攻撃時の効果音が「ぽわわわわ♪」です
本当にありがとうございました
- 193 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/09(木) 23:49:45 ID:2KWcgRrD0
- >>189
光陰も出てるぞ
- 194 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 00:27:57 ID:Vpln0JKF0
- イマ、 \探検だヨ! 全員集合/ プレイ中なんだが……セリアの孤児院の一階におっさんがふたりもいるのはなんなんだよ!!!!!
- 195 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 00:33:58 ID:Ds7NsG/v0
- >>194
孤児院の従業員・・・ボランティア?もしくは大家さん・・・
駄目だ。苦しすぎる。
そんな人がいるなら留守にするのもそれ程抵抗無いだろうし。
てゆーかアレ無理があるよなw
アパートみたいに同じ建物でも部屋が完全に分かれてるとかならまだしも
一階の部屋を通らないと孤児院に入れないとか・・・
あきらかに手抜き杉。
他の家一つ削って孤児院にすりゃいいのに・・・
- 196 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 00:42:49 ID:v96DEGWH0
- 二本挿し要員だろ
- 197 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 01:02:24 ID:EN5sSR/g0
- >>194
従業員の臭作と鬼作。
- 198 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 01:28:49 ID:Vpln0JKF0
- しかしこの全員集合のファーレーンは、なんか世捨て人で辛気くさいなぁ。
あとファーニムの家、ナンであんなに煙突から煙が出ているのだろう?
リア姉さん生きてたー。
- 199 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 01:45:29 ID:v96DEGWH0
- 煙は俺も思ったw
内装と違いありすぎだろ
つーか、ボロ屋ww不憫www
ボロを来たファーとニムが見えたwww
- 200 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 01:53:41 ID:Vpln0JKF0
- ぼろは着てても心は錦。
実は既に蒸気機関を実用化していたんだよっ……!
さらに細かい事言えば……軍属を離れたスピ達のドット絵がスピの制服のままなのは変でしょう。
序章でわざわざセリアがこの服もひさびさ……てなこといってんのに。もうっ。
- 201 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 21:44:58 ID:Vpln0JKF0
- ところで何でもない事だけど、
スピたんのヘリオン登場シーンって、PS2版で訓練中の悠人の前に現れるところに掛けてるのかね?
- 202 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/10(金) 22:58:46 ID:aZjVTvof0
- 今回のスピたんでミュラー先生の喋り方もわかったわけだが
そのせいで今までの作品を読んでると違和感が出てしょうがないな。こればっかりはどうしようもないことだが
- 203 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 01:42:08 ID:W+LVHSQ90
- >>201
だね。ヘリオンとのきっかけみたいなものなのかな
>>202
ビジュアル見たときは「この馬鹿弟子が!」とか言うのかと思ってたよ
- 204 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 02:00:08 ID:VU4XYu/U0
- なんだかテキストを読んでると、船にはヨーティア以外の研究者も同乗しているように思えるのだが……?
でも魔物に襲われた時ロティ君もスルーしてるし、俺の思い違いかなぁ。
- 205 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 02:18:44 ID:WdxkMTW40
- >>198
しかも人間の、ただの主婦っぽくなってるー。…ありえねー
>>199
「ん…お姉ちゃん、まだ起きてたんだ」
「あ、ごめんなさい、起こしちゃった?これ編んだら終わりだから、一緒に寝ましょう」
夜なべ内職ファーレーン。やべ、想像したら泣けてきた。
- 206 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 08:41:45 ID:fMTv2AV/0
- ♪ファーさんは よなべーをして てぶくろーあんでくれたー
orz
- 207 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 09:33:27 ID:z3oi8ndB0
- ファーさんwww
- 208 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 11:00:29 ID:6Ptf3lUv0
- スピたん一周目第一節で、年長組のLvを15ぐらいまで上げてから、親狐と子狐プレイ。
マナ(餌)を獲ってきてはLv1のままだった年少組に与えてLv5ぐらいまで養育。
ある程度HP(体力)がついてきたところで戦闘(狩り)に連れ出して、
予め弱らせておいた敵(獲物)と戦わせて実戦値を積ませた(狩りを仕込んだ)りする。
ニムを戦場に連れ出すときにはもちろん…そう、もちろんだ…ファーレーンがいて。
姉バカなので「ニムにハットトリックを取らせます」とか言い出す。
また始まったわとか思いつつもニムにマインドチャージをかけまくるヒミカ。
ハリオンはにこにことアキュレイトブロックとガストエンチャントをニムにかけ続けて。
ニム:エースアタッカー&ノーダメージ&ハットトリック
ファーレーン:ストライカー&ヴィクティム&デコイ
そんな過保護な年長組の甘やかし珍道中w
>>206
ファーが編んでくれるなら、子狐ニムは「てぶくろをかいに」行くことはないかw
- 209 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 11:27:18 ID:/Bk8QYPt0
- 「…何故私は編成に加えて貰えないのでしょうか」
「全部かっさらってくからに決まってるでしょ」
- 210 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 12:59:03 ID:NW6pKJ0X0
- >>198リア姉さん生きてたー。
リアってアセリアやセリアの先に転送されたスピリットの事ですよね?
詳細おねがいします。
- 211 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 13:24:55 ID:3/nFOZ7U0
- ラキオス城下をヘリオンが練り歩くミニゲームで、
城の入り口の所で井戸端会議してる3人のうち、一人の名前が「リア」だった。のだけど。
最近野菜が高くなっただの料理がどうのと、会話が人間の主婦っぽい。同名の別人と思われ。
- 212 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 15:11:22 ID:NW6pKJ0X0
- >>211即レスありがとうございます。
確かに別人っぽいですな
- 213 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 15:59:17 ID:6Ptf3lUv0
- きっとそのリアさんのお家にはうだつの上がらない技術者の妹さんが…w
- 214 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 16:57:02 ID:QUyMcmjy0
- アセリアをリプレイ
超良作だな
エスペリアは女神すぎる
- 215 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 17:27:15 ID:85lXvI720
- >>214
禿同、特に精ryいや聖緑なエスたんとの生活を想像すると(ry
- 216 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 17:33:30 ID:DJLd1nCU0
- >>214
禿同
体験版でエスが最初に出てきたときに
「製品版かったら絶対にこのキャラを攻略しよう」
と心に決めていたもんさ
- 217 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 18:57:07 ID:/gqXWyOE0
- >>216
それが回りまわってここでは>>119のようなキャラになると
そんなエスも好きだけどね
- 218 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 19:23:06 ID:v3X+BS5b0
- 保護されたばかりの悠人の面倒みれそうなのってエスペリア以外だと誰だろな。
年少組とアセリア、ナナルゥは駄目そうだが。
- 219 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 19:39:23 ID:fMTv2AV/0
- ヘリ&ハリはガチ。
- 220 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 20:09:36 ID:EzEmmq0B0
- ヒミカ
(セリアはこの頃人間嫌いでダメポ)
- 221 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 20:17:38 ID:KN2xcCbE0
- >>220
いやいや、困ってる一般人てことで案外かいがいしくお世話してくれるかも
- 222 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 20:45:08 ID:DMUVvJzD0
- ナナルゥは事務的に面倒見てくれそうな気もする。
ナ「食事の時間です。」
ゆ「あ、ありがとう。ところでさ、君の名前は・・・」
ナ「食べ終わる頃にまた来ます。それでは。」
ゆ「・・・俺嫌われてるのかな・・・」
まぁ本命はハリオンだな。
- 223 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 21:06:43 ID:yAKKvITl0
- ナナルゥだと王の前で戦わせられた時に遠慮無しにやりそうで怖いなw
ネリーの場合by無印
「ラ、ソゥ、ユート、……リクェム。ヤァ。イス。ユステ。ラ、ネリー、セム、ハイサム、テネアマウ、ワ、リクェム、イス、ナンキム!」
ぎゅっと拳を握って笑顔。
「……なんだか楽しそうだなぁ」
えっと。
「ネリーも俺と同じで、リクェムが嫌い?」
「え?う〜んと……違うけど正解! へへぇ、実はネリーもリクェム、嫌いなんだ〜。一緒だねっ!」
ぴょんぴょん飛び跳ねながら、両手で握手。よく判らないけど、どうやら喜んでもらえたようだ。正解だったのかな?
「ははっ、さんきゅ。……それにしても」
溜息ひとつ。自分が、この世界の言葉が判ったという実感。ちょっとした充実感。
そしてその裏で、はしゃぐネリーを見ながら、何故か言いようの無い不安を感じていた。
で、後日遂にヨト語を克服出来ず、栄養失調で倒れるソゥユート。うん、やっぱりネリーじゃ無理だな。
- 224 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 21:46:44 ID:z3oi8ndB0
- >>218
オルファなら料理もできるし、それなりに空気も読めるし
結構、プチエスペリアなことできると思うんだがどうか?
たぶん大きくなったらスペック的にはエスペリアレベルになりそう。
- 225 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 22:32:57 ID:HwFH8Vb70
- スピたんは全ルートクリアしたら無印アセリアのキャラを使えるようになる…
そう思っていた時期が僕にもありました。
ttp://etranger.s66.xrea.com/gbbs/src/1142061950775.jpg
- 226 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 22:57:42 ID:Mw6ddAQ80
- >>225
漫画第二作目、乙です。それにしても最近保管庫が熱いなぁ。
嗚呼悠人殿、どちらへ逝かれる。まだ光熱費も払ってないのに>ウルカ談
- 227 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 23:23:32 ID:v3X+BS5b0
- >>224
たしかに看病だけならオルファもOKかな
でも勉強というか教育となると難がありそうな気がするんだよね
というわけでハリオンに一票
- 228 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 23:26:02 ID:zqCHu8l70
- >223
そのネリークトラモエ クトラ……「9」の意。最上位・究極の意味を含む。
お世話のネタは大昔にあったな……。光陰イヤのごとしか。年はとりたかねえなobsnよ。
>225
ユート殿、『聖賢』は置いていって下さらぬか。駅の裏に……その、質屋を見つけましたので。
- 229 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 23:29:04 ID:O/YKG0w30
- >>224
オルファたんは、エスも言ってたけど美人なんだよ!!
なんたってファンタズマゴリアスピの原初だろ。
つまりだなオルファには無限の可能性が秘められてるんだよ。
無印ではエスの教育があったからエスっぽく感じたけど
セリアやハリオンに教育受けてたら、まったく違った亜qswでfrgthyじゅきぉ;p:
- 230 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/11(土) 23:57:34 ID:DMUVvJzD0
- >>225
ワロタ。
スピたんも理不尽なとこあるけど、ユート殿の行動も理不尽ですよw
- 231 名前:あるスピリットの日記 :2006/03/12(日) 00:05:33 ID:DMUVvJzD0
- チーニ 青2, 326
夜、ラクス様とソーマ、同僚のリアとポーカーをやった。
ソーマの奴、やたらついていた。きっといかさまにちがいない。
私達をばかにしやがって。
チーニ 赤4, 326
今日、城のおえら方から新しいスピリットの世話を頼まれた。
まだ幼いグリーンスピリットだ。
この子もいずれは戦いの道具となるかと思うと心が痛む。
チーニ 黒4, 326
深夜、ソーマに突然たたき起こされる。
なんでも、大切な話があるらしい。
着替えて部屋に来るように言われる。
相変わらず気味の悪い笑顔。
それにしてもソーマのやつ、こんな夜中に何を・・・。
- 232 名前:あるスピリットの日記 :2006/03/12(日) 00:06:36 ID:qEMr1DOD0
- チーニ 黒5, 326
・・・・・・・・・・・・・(ぐちゃぐちゃに書き殴られた跡、解読不能)
なぜ私がこんな目にあわなくてはならないの?
頭が痛い。頭が痛い。
いらいらするので、腹いせにエス達の飯を抜きにしてやった。
いい気味だ。
リアが哀しそうな目でこちらを見ている。・・・頭が痛い。
アソク 赤3, 326
頭が痛いのが治らない。
行きたくは無いがソーマの所へ行く。
マナを少し供給される。
それから、もう私は夜来なくていいと言われた。
おかげで久々によく眠れそう。
アソク 緑3, 326
朝起きたら、頭だけでなく体中が痛い。
妖精達の部屋がやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら皆人形の様。
みんなどうしたの・・・?
頭が痛い。なにも考えられない。
- 233 名前:あるスピリットの日記 :2006/03/12(日) 00:07:41 ID:qEMr1DOD0
- レユエ 青3, 326
昨日、この詰しょから逃げ出そうとしたスピりっとが一人、殺された、て はなし。
夜、からだ中 あついいたい。
喉は からから あたま 割れそ。
いったい我…あたし どうな て
レユエ 青5, 326
やと いたみ ひいた も とてもくうふく
今日 マナたりな、マナ けっ晶 たべる
レユエ 赤4, 326
マナを… マナを… リアーきた
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。
くろ 1
マナ、
マナを・・・
- 234 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 00:13:17 ID:qEMr1DOD0
- うは・・・二行目から誤字発見。
ラクス→ラスク
ごめんね。ただの改変ネタのくせに無駄に嫌な内容で。
なお月とか日にちは割りと適当なのでツッコミ入れないでね・・・
- 235 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 03:11:19 ID:2eS8a1Oa0
- 確かに暗い話なのだけれど……マナ けっ晶 たべる の下りで噴き出してしまった。喰うのか。
ラスクさま、ソーマと仲いいじゃん、ポーカーなんて睦まじく―――――ポーカー?
やはり、エトランジェの血は争えなかったかw
- 236 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 10:03:13 ID:+b40IwJR0
- >>233
このシリーズのラストは、どんなものでも「かゆ・・・うま・・・」でいいと思う(笑
- 237 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 11:26:22 ID:STbZE+0F0
-
あてんしょん
このSSは、基本的にセリア only の補完です。全八回で完結します。今回は第二回です。
無駄に長いので、そういうのが嫌いな方は遠慮無くスルー願います。
- 238 名前:胡蝶 U−1 :2006/03/12(日) 11:28:21 ID:STbZE+0F0
-
バーンライトをその版図に加えたラキオスは、その勢いのままにダーツィ大公国へと雪崩れ込んでいく。
一度真っ直ぐ南下してケムセラウトを抑え、街道を折り返すように西へ。
スピリット隊は制圧したばかりのヒエムナでダーツィ首都を固める防御ラインを睨みつつ、
戦いの合間を縫って訓練を行う、そんな日常が暫く続いた。
砂漠が近いせいか、やや埃っぽい乾いた空気を感じながら、割り当てられた臨時の訓練場へと歩く。
前にアセリアが歩いているのが見えたので、相変らずぼーっとしている背中に声をかけてみた。
「アセリア」
「……ん」
「訓練でしょ? 相手をしてくれる?」
「ん、わかった」
ちゃんと私が横に並ぶのを待ってから、再び歩き出すアセリア。無口だが、そういう所は昔から変わらない。
特に何を話すでも無いが、こうやって並んで歩くと、不思議にどこか安心させるような雰囲気がある。
そしてそれは、多分アセリアも同じ。自負ではないが、そういう部分も何となくわかってしまう。
宿舎からやや離れた林を掠める道まで来た所でアセリアの歩みがぴた、と止まった。
「あ……ユート」
「え? あ、ええ」
見ると、道から外れた荒地に古びた小屋があり、その脇で一人剣を振るっている人物がいる。
擦り切れた羽織りを脱ぎもせず、もう何百回も素振りを繰り返したのだろう、遠目にも息が上がっているのが見て取れる。
努力は認めるが、あんなに疲労していては訓練効果も上がらないだろうと内心呆れていると、アセリアがすっと前に出た。
「1人……良くない。わたしも一緒にする」
「あ、ちょっとアセリア待――――」
そして止める間も無く、小走りで駆けていってしまう。ぽつんと取り残されてしまう私。
やがて彼の側で、アセリアも『存在』を振り始めた。その楽しそうな横顔に、ぎゅっと『熱病』を握り締める。
顔が硬ばってくるのが判った。――――約束したのに。
ともすればそんな湿っぽい感情が湧いてくる事に自己嫌悪しながら、その場を後にした。
「ちょ、待っ、セリ、わわっ、な、何でぇ〜〜!!」
その日、結局訓練に付き合ってくれたネリーの調子は、いつになく悪かった。
- 239 名前:胡蝶 Yearning U−1 :2006/03/12(日) 11:29:37 ID:STbZE+0F0
-
――――『ファンタズマゴリア』?
――――そう、今回の脚本のタイトルよ。ちょっと神秘的な響きがあるでしょ。
――――うーん。それで、一体どんな話? 学園祭の規模でちゃんと出来るの?
――――まあ、その辺は抜かりはないわよ。ファンタジーといっても舞台はこの世界と似たような文化にしてあるし。
――――へぇ。でも流石作家を目指してるだけはあるわね、でもこんなにすぐ出来るなんて正直思わなかった。
――――まあね。もっと褒めてもいいわよ。
――――調子に乗らない。見せてくれる?
――――はいはい。ほら、これ。どう? 力作なんだから。
――――ええと……ふんふん…………え? あ、あの、これ、ひょっとして。
――――せ、い、か、い ♪ これね、貴女をイメージして創ったものなんだよ。という訳で、ヒロイン役宜しく。
――――な!! ちょ、ちょっと待って聞いてないよそんなの………………
- 240 名前:胡蝶 U−2 :2006/03/12(日) 11:37:51 ID:STbZE+0F0
-
戦火は津波のようにイースペリアをも飲み込んだ。
ラキオスがキロノキロを陥としダーツィを併呑した頃、ほぼ同時期にサルドバルト王国がイースペリア国へと攻め込んだのだ。
スピリット隊は、息をつく暇もなくイースペリアの救援を命じられ、そのままヒエムナから西の国境を越え、
イースペリア領ランサ、そしてダラムを制圧していたサルドバルトのスピリットを駆逐しつつ、首都イースペリアに入った。
空が不気味な紫の雷雲に覆われている。
湿度の高い重苦しい空気の中で時折降り注ぐ雷、切り裂くような轟音。その度にあちこちで湧き起こる悲鳴。
燻ぶった黒煙、胸が悪くなる程充満した嫌な匂い。イースペリアは、混乱の極みにあった。
逃げ惑う人々の間を抜けるように紛れるサルドバルト王国のスピリットを見つけ、その都度巧みに郊外へと誘導する。
住人の被害を出来るだけ避けるように戦い、時間を稼ぐ。その間にアセリア達がエーテル変換施設に乗り込む手筈だった。
救援が命令の筈なのに何故エーテル変換施設などに向かうのかは不明だが、その点に関してエスペリアは硬く口を閉ざした。
部隊に対する指示は、ただの陽動のみ。救援の一言も無い。冷静に考えなくても不得要領だが、皆黙って従った。
エスペリアが今まで判断を誤った事などは今まで一度も無かったからだ。
そうでなければこうも連戦で、全く死者が出ていないなどという事は有り得ないのだから。
- 241 名前:胡蝶 U−3 :2006/03/12(日) 11:38:57 ID:STbZE+0F0
-
「ふぅ……それにしても、あとどれ位かかるものなのかしら」
エスペリアの立案した作戦は予定通り進み、私を含め陽動組には一人の怪我人も未だ確認はされていない。
市内の混乱に巻き込まれて散り散りになってしまってはいたが、単独でも何とか凌げそうだった。
数人の敵を倒した後、崩れた家の壁に拠り、警戒を解かずに周囲を見渡す。
どうやら敵の気配が見当たらないので一度体勢を整え、剣を下ろして呼吸を整えようとした。
――――と、いきなり後ろ髪を強く引っ張られる感触。
「痛っ!……ッッ何?!」
意外な角度からの予想外の攻撃に、咄嗟に反応出来ない。
慌てて逃げようとして首がぐき、と嫌な音を立てた。脳天を鋭い衝撃が走り抜ける。
余りの痛みに不覚にも、涙が浮かびそうになる目尻。怒りに任せて仰け反りながら振り返り、その反動で蹴りを――――
「……ヒグッ」
「………………」
――――振り切ろうとして、寸前で止めた。
そこにはとても敵とは思えない、幼い見知らぬスピリットが上目遣いで見つめていた。私の髪を摘み上げながら。
仲間に取り残されでもしたのだろうか、不安そうに揺れる緑柚色の瞳。短く刈り揃えた同色の髪。
そして掴んでいるのは蒼い髪。……私のだ。どうでもいいけど、いい加減離してくれないだろうか。
- 242 名前:胡蝶 U−4 :2006/03/12(日) 11:40:20 ID:STbZE+0F0
-
あやうく叩きつけようとした利き足を慎重に収めつつ、戦闘服の紋章を観察してみる。
やはりイースペリアのスピリットのようだった。敵ではない事を確認しながらまだ痛む首を擦る。
掴まれたままの髪がつんつんと引っ張って上手く動けなかったので、じろっと睨んでみた。
すると怯えた顔のままおずおずと手を放し、そしてすかさず私の戦闘服のスカート部分を握り直す少女……まぁいいけどね。
「……ァ……ゥ……」
「…………」
ただこういう時、どうしたらいいか判らない。
怪我はしていないようだが、激しいショックからか、まともに喋れない様子のこのグリーンスピリットは、
強張った表情をぷるぷると震わせながら、小柄な体型に不釣合いな長い矛型の神剣で杖のように身体を支え、
そしてもう片方の手で私の服の裾をしっかりと握り締めたまま離さない。縋るように、何かを訴えてくる。
「ええと……あのね、私はイースペリアのスピリットじゃないわよ」
「ァ………………」
「仲間の場所は? 判る?」
「ゥ………………」
声をかけてみれば、ぴくっと肩を震わせて緑柚色の瞳をぎゅっと閉じてしまう。これではまるで私が悪者みたいだ。
周囲を見渡してみても、それらしき気配はやはり感じない。ラキオスの仲間達も近くにはいないようだ。
「ハリオン辺りがいてくれると助かるんだけど……はぁ」
どうしたものかと戸惑いつつ、溜息一つ。なんとなく途方に暮れていると。
「ただちにイースペリアから全力で撤退する! みんな、急げっ!」
向こうから、エーテル変換施設に向かっていた筈のエトランジェの叫び声が突然耳に飛び込んできた。
- 243 名前:胡蝶 U−5 :2006/03/12(日) 11:42:25 ID:STbZE+0F0
-
驚き、そちらに振り向く。すると、ぐったりしたアセリアを背負いながら必死になって駆けている姿が遠目に見えた。
「……アセリア!? あぅっ!」
一体何があったのだろう、アセリアは無事なのか、混乱しながら駆け寄ろうとして、また強く髪を引っ張られる。
油断していたせいで、かなり痛かった。本気で睨みつける。が、今度は絶対に手を離そうとはしない少女。
「………………」
「………………」
「………………ああっ! もうっ!」
「…………ャッ!!」
「大人しくしてなさい! どうやら非常事態らしいんだからっ!!」
私はやけくそ気味に言い放つと、嫌がって暴れ出す少女の身体をひょいと小脇に抱え、仲間の後を追いかける為に翼を広げた。
郊外に続く森の、鬱蒼と繁った樹々の間へと飛び込み、そのまま枝を足場に反動で加速する。すぐに、出口が見えてきた。
集まっている仲間の中に、横に伏しているアセリアと治癒魔法をかけているエスペリアを見つけ、
声をかけようとした所で――――――それは、起こった。
りぃぃぃぃん…………
「…………?」
最初は、微かな『熱病』の耳鳴り。続いて緩やかに流れだす空気。
押されるような圧力を僅かに背中に受け、その違和感が警告だと気づいた時には、
私達は、あっという間に広がった大気と雷の渦の只中に放り込まれていた。
- 244 名前:胡蝶 U−6 :2006/03/12(日) 11:44:01 ID:STbZE+0F0
-
「なっ?! あ、ああぁぁぁっ!!!」
「ッ!…………ッッ!!」
いきなり上半身と下半身を逆方向から絞られ、骨が悲鳴を上げる。まず、ウイングハイロゥが千切れ飛んだ。
続いて右足の膝がごき、と嫌な音を立てて無理な方向に捻れる。獣の様な悲鳴が漏れた。激痛にふっと意識が飛びかける。
束ねていた紐が解かれ散らばった後ろ髪の隙間に、地面がぐにゃりと歪んでいた。自分がどちらを向いているのかも判らない。
翻弄され、滲む視界に、不気味に揺らいだ大木が迫る。……ぶつかる。朧な頭でそう判断した瞬間、
腕の中の小さな身体を庇う為に、自由にならない両手を懸命に動かし、そちらに背中を向けていた。
「が! はっ!!」
どすん、と全身の神経をばらばらにされたような鈍い衝撃が背中全体に響いた。
それでも、落下も許されず、そのまま樹木に“張り付けられる”。
ぴぴっと頬に針のように突き刺さる自分の血飛沫。全身が、麻痺していた。
ごうごうと、嵐のような風の音が耳鳴りになって響く。火花を明滅しつつ昏く急速に沈んでいく視界。
自分でも、何故こんなに必死になっているのか判らずに、腕の中でぎゅうっと縮こまっている少女を強く抱き締めた。
「だ、いじょう、ぶ……心、配、ない、か、らっ…………ッッッ!!」
「…………?!」
もう何も考えられずに、ただ抜ける力を腕にだけ掻き集め、そう呟く。
ごきり、と残った左足が抜け落ちる異様な感覚が襲ったが、見上げてくる不安げな表情に何とか笑い返す事が出来た。
≪マナよ、我が求めに応じよ、オーラとなりて、守りの力と――――≫
最後に、そんな声を聞いたような気がした。
- 245 名前:胡蝶 Yearning U−2 :2006/03/12(日) 11:46:14 ID:STbZE+0F0
-
「全く、こんな事になるなら演劇をやろうなんて言わなきゃ良かった……」
「またそんな事言って素直じゃないないんだから。もう少し嬉しそうな顔したら?」
「貴女ね。……はぁ。わたしはただ、想い出ってもっと大切なものなんじゃないかと思っただけで」
「はいはい、判ってるって。それで自主的に創ろうとしたんでしょ? 偉い偉い。あ、それ美味しそうね」
「軽く流さないでよ……はい」
少し暗くなった帰り道。コンビニで買ったワッフルを差し出しながら、軽く溜息をついてしまう。
学生の身でありながら作家デビューもしてしまっている我が親友には、理屈や口論ではとても敵わない。
黙っていれば生真面目なインテリの雰囲気があるので他のクラスの男子とかが時々サインを貰いに来たりする。
まぁ、その度にわたしが憎まれ役になって露払いするはめになる訳だけど。本人、そういうの嫌ってるし。
「それはそうと、高嶺くん、大丈夫かな? 結構時間とかとられると思うし」
「あ、うん。彼、忙しいから。勝手に決めて、悪い事したな……」
高嶺くんの家は、二人暮し。妹さんだけで、ご両親がいない。
以前職員室で偶然聞いたのだが、彼は生計の為に、学校に認可を貰った上で、バイトをしている。
遺産もあるし、そうしなくても暮らせるのだが、彼なりの何か考えがあるらしい。
授業中に、よく眠っている姿を見ることがある。わたしの席は彼のすぐ斜め後ろなので大きな背中しか見えないが、
一度勇気を出して起こそうとしたら、何をしても反応して貰えなかった。先生の目を盗んでの悪戦苦闘が思い出される。
- 246 名前:胡蝶 Yearning U−2 :2006/03/12(日) 11:51:04 ID:STbZE+0F0
-
「うーんどうだろう。忙しいからって、他の何かを犠牲にするのは、私は違うと思うな」
「うん。だから参加してくれればとは思っていたけど。でもいざ決まってみると、考えちゃうよね」
そんな大物感(?)のせいか、彼は同年代の男の子とはちょっと違った大人っぽい雰囲気がある。
しかし先生と対等に渡り合うような場面を見かけると、周囲を拒絶しているような、そんな危うさも同時に感じるのだ。
「それに、演劇とか、あまり興味なさそうだったし……」
クラスでも、孤立とまでは言わないけど、何となく敬遠されてしまっているような節もある。
幼馴染の今日子や碧くん、それに妹さんやその友達がたまに遊びに来た時は明るい表情になるけど。
「まぁ、その辺は大丈夫でしょ。一度受けた事を翻すような性格にも見えないし」
学年が改まって、初めて新しいクラスに来た時、最初に目に止まった。
初日から、窓際の席でつまらなそうに窓の外をぼーっと眺めている横顔。針金のようにぼさぼさなままの髪。
華やかな自己紹介が繰り広げられている教室で、周囲に人を寄せ付けない雰囲気に、怖そうな男の子だな、と最初は思った。
時折軽くあくびを噛み殺して、目に浮かんだ涙を擦っている。何となく目が離せないまま、自分の席に座った。
途端、そのすぐ横を、活発そうな女の子(今日子だ)が駆け抜けていく。
そして彼女は、あっという間も無く彼の背中を鞄で思いっきり叩いていた。
≪おっはよぅ悠! 相変わらず眠そうねぇ。新学期なんだから、ちょっとはシャッキリしなさいよ!≫
≪痛っ! 新学期は関係ないだろ。まったく、朝っぱらからなんでそんなにテンション高いんだお前は!≫
≪気をつけろよ悠人、今日子は常に虎視眈々とお前の背中を狙い続けてるんだからな≫
≪そうそう……ってアタシは暗殺者かっつーの!≫
≪のわっ! ごめ、ほんと、勘弁、しっ!≫
その時の彼の横顔を、わたしは今でも思い出せる。ふと見せた、一瞬の和やかな顔。何か、惹きつけるものがあった。
- 247 名前:胡蝶 U−7 :2006/03/12(日) 11:53:07 ID:STbZE+0F0
-
ぽう、と包まれるような浮遊感。温かい泥に沈みこんでいくような心地良さ。ゆっくりと瞳を開く。
眩しい緑と黄色が目に入った。かさかさと乾いた草の手触り。頬をくすぐる風の匂い。
「ん……あ…………痛っ!!」
動こうとして、激痛が貫いた。きな臭い鼻腔につん、と甘酸っぱい匂いが広がる。一気に目が覚めた。
「あ、おい、まだ動いたらだめだ、もう少しじっとしていてくれ」
「え……私」
目の前に、エトランジェの顔があった。そっと肩を押され、再び横たえさせられる。僅かな動きにも、背骨が悲鳴を上げた。
「…………ツッ」
「あ、ごめん、痛かったか? もうちょっとで治るからな」
心配そうな表情が逆光で翳っている。意識がはっきりとするにつれ、ようやく至近距離で覗き込まれている事に気がついた。
状況が掴めてくる。……最後に聞こえた幻聴のような詠唱は、もしかしたら彼のものだったのだろうか。
そう考えると何となく気まずくなり、思わず目線を逸らしてしまう。と、見慣れない神剣が目に止まった。
- 248 名前:胡蝶 U−8 :2006/03/12(日) 11:59:51 ID:STbZE+0F0
-
「……木漏れ日の光 大地の力よ――――」
先程の少女が、懸命に治癒魔法をかけてくれていた。まだ未熟なその魔法は、淡く薄いマナの流れしか感じられない。
それでも必死に両手で神剣を握り締め、座り込んだままぎゅっと目を閉じ、繰り返し繰り返し唱え続けられる詠唱。
不思議な温かさが心の中に沁み渡ってくる。激痛は、一向に収まらない。だけど、詠唱が遠い子守唄のように私を包んでいた。
「良かった――――」
力が抜け、急速に意識が遠くなる。同時に、ふわっと持ち上げられるような浮遊感。
「セリア? ……ん、もう大丈夫そうだ。応急処置はもういいよ。さ、一緒に行こう―――――」
それが何かを考える前に、私は心地良い癒しのマナに、溶け込むように眠りに落ちた。
「――――あ。……エス、ペリア?」
気が付くと、そこはラキオスの自分の部屋だった。整頓された一見地味な机の上に、銀の彫像が一体置かれている。
繊細に掘り込まれた表面に浮かぶ、少し澄ました横顔。私をモチーフにして、アセリアが彫ってくれたものだ。
「エスペリア、じゃありませんよセリア。わたくし達がどれだけ心配したと思っているんですか」
ベッドの脇で椅子に座っているエスペリアがほっとしたように目を閉じ、胸に手を当てている。
「一週間も目を覚まさないんですから……もう大丈夫だとは思いますが、痛い所はありませんか?」
なんだかんだ言いつつも、彫像の手入れを怠った事はない。暇を見つけては、布で磨いている。
恥ずかしいが、いつの間にか造られ、手渡されては飾るしかない。それが日の光を反射してきらきらと輝いていた。
遠征で暫く放っておいていたはずだが、エスペリアが代わりに磨いてくれていたのだろうか?
- 249 名前:補助ネリー :2006/03/12(日) 12:02:26 ID:aRfxCVnA0
- 悪い予感……先手を打っとこうっと
- 250 名前:胡蝶 U−9 :2006/03/12(日) 12:02:55 ID:STbZE+0F0
-
「ええと……セリア?」
「あ、うん……んっ」
ぼーっとしていると、心配そうにエスペリアが覗き込んできた。
まだ少し意識がはっきりとしていない。慌てて頷き、包まっているシーツの下で四肢に力を入れてみる。
寝ていたせいか少々ぎこちないが、痛みもなくきちんと思い通りに動いた。
「大丈夫みたい。ありがとう、エスペリア。心配かけて、ごめんなさい」
「……良かった。お腹が空いてはいませんか? すぐに食事を用意しますね」
「あ、エスペリア?」
「はい?」
立ち上がりかけたエスペリアを呼び止めた。小首を傾げ、振り向いた目元がうっすらと黒ずんでいる。
恐らく付きっきりで看てくれていたのだろう、彼女には昔から、感謝してもしきれないほどだ。
「あの娘は? その、イースペリアの……」
だからだろうか。そんな彼女の後姿を見て、唐突にあの幼いグリーンスピリットを思い出したのは。
エスペリアは顎に指を当て、一瞬天井をみて考え込む仕草をした後、ああ、と小さく頷いた。そしてにっこりと微笑む。
「あの少女なら、昨日付けでラースの施設に保護される事になりました。出発直前まで貴女の側にいたのですよ?」
「…………そう、良かった」
「貴女に宜しくと。ありがとう、泣きながら、そう言っていました。それと――――」
「……え? な、何?」
エスペリアの表情に、微妙な変化があった。
変わらず笑顔で見つめられている筈なのに、何故か背筋が凍ったようにぴんと固まる。――あ、これは、アレだ。
昔アセリアと悪戯をして、見つかった時必ずエスペリアがしていた作り笑い。
他の仲間は気づかないようだが、眉間に寄った微かな皺を、私とアセリアだけは見逃した事が無い。
逃げられるならば逃げたかったが、生憎今は逃げ場がなかった。唾を飲み込みながら、続きを待つ。
しかしエスペリアが放ってきたのは、私の予想を遥かに上回る精神“口撃”だった。
- 251 名前:胡蝶 U−10 :2006/03/12(日) 12:03:50 ID:STbZE+0F0
-
「――――お兄さんとセリア姉さま、お似合いです、と」
「は?…………オニイサン? ネエサマ?」
「どうやら貴女を抱き抱えたユート様を見て、そう判断したようですが。まぁあの光景には皆目を丸くしてましたから」
「え? え? 抱き? みんな?」
「さ、食事の準備をしますね。思いっきり辛い薬湯を用意しますから、必ず飲むのですよ」
「ちょ、エスペリア、それってどういう――――」
ぱたん。必死で差し伸べた手にもかかわらず、無情にも扉は閉ざされてしまう。
置いていかれる白々しい空気。一人取り残された私は必死で記憶の底を辿ってみた。そういえば、とふと思い当たる。
確かに、薄っすらと思い出される針金のような髪。大きな、逞しい腕。気絶する前に感じた、浮かび上がる感覚。
「――――嘘、でしょう?」
かーっとたちまち頬が熱くなった。信じられない。
私はがばっとシーツに包まり、そのまま丸くなって五月蝿い心臓の音が収まるのを待った。
「セリア、どうした」
「ひゃっ!!」
いきなり耳元から声がして、慌てて飛び退く。
目の前にいつの間にか、小さな布を手にしたアセリアが不思議そうに屈み込んでいる。迂闊にも気づかなかった。
「ア、アセ、アセリア?! どうしてここにっ!」
「セリア、変。ずっといたぞ。磨いてた」
「だったら声くらいかけなさいよ!」
「ん。元気そう」
判ってるのか判ってないのか、つまらなそうに頷き、立ち上がる。そしてそのままアセリアは部屋を出て行った。
その背中がやけに嬉しそうにしていたのが判る。何だか悔しくなり、扉に向かって舌を出してみた。――虚しかった。
- 252 名前:胡蝶 Yearning U−3 :2006/03/12(日) 12:05:45 ID:STbZE+0F0
-
「うん。そういう事、自分に厳しい人だとは知ってるんだけど。……でも、その分無理してるんじゃないか、って」
新学期が始まって、少しした頃。次の授業の準備をしていた机の上に、突然暗く影がかかった。
≪あのさ、忙しいんならいいんだけど≫
≪え……あ、高嶺、くん?≫
いきなり話しかけられて、戸惑ったのは確か。だけどそれだけじゃ説明できないくらい、心臓が跳ね上がった。
≪な、なに?≫
≪あ、えっと……ほらこれ。落としただろ?≫
≪……学生証? あ!≫
≪じゃ。もう落とすなよ≫
≪え、あ、ありがと……≫
それが、彼と交わした初めての会話。たったそれだけで、面倒臭そうに席につく彼の背中を、ずっと見ていた。
「ほー、詳しいね。さすがは一目惚れの相手だけに調査済み、って訳?」
「うん―――― え゙」
「ははっ、認めたな。このラブコメ娘っ。今時流行らないよ、ただ黙って見守るなんて」
「ちょ、もう! からかわないでよ! それに誰がラブコメ娘ですって!」
「おお怖。ごめんごめん、だってうわの空のままなかなか帰ってこないからさ。あ、じゃ、私こっちだから。じゃあね」
「待ちなさいっ!…………もうっ」
親友が逃げた曲がり角に、遅ればせながらも悔し紛れにぶん、と勢い良く足を蹴ってみせる。
拍子に真っ白なスニーカーが、道端の小石を弾いた。ころころと転がるそれを暫く黙って目で追いかける。
自分の影が、冬のひんやりとした道に薄く延びている。早く帰らないと。まだ、家までは結構な距離があった。
通学路に選んでいる道は比較的人気の多いところだが、街灯が少ないのでそれなりに不安はある。
- 253 名前:胡蝶 Yearning U−3 :2006/03/12(日) 12:07:08 ID:STbZE+0F0
-
「…………っ?!」
そうして小走りに急いでいると、不意に視線を感じた。どこからか、漠然として、それでいて鋭い視線。
まるで監視されているような感じがして、寒気が走った。合気道の心得はあるけど、出来れば実戦は避けたい。
歩く速度を上げると、同じ距離を保ちながら近づいてくる。わたしは気づけば走り出していた。
「はぁ……はぁ…………冗談、でしょ……」
次第に息が上がってくる。いつもは擦れ違う会社帰りのサラリーマンが、今日に限って一人もいない。
不安が膨れ上がった。携帯を手に取る。画面を横目で見ながら後ろを振り返るが、誰もいなかった。ただ、気配だけがある。
家族に助けを呼ぼうかどうか迷っていると、すこし先の交差点の角から人影が飛び出してきた。
一瞬、息を飲む。しかしよく知っているその姿を確認した時、わたしは思わずその場にへたりこみそうになった。
「た、高嶺、くん!」
「ん? あれ、委員長」
追いかけてくる気配が突然ふっと消えた。
- 254 名前:胡蝶 U−11 :2006/03/12(日) 12:08:27 ID:STbZE+0F0
-
私が部隊に復帰して僅か3週間後。ラキオスは、あっけない程の勢いでサルドバルトを制圧した。
これで北方五国は全てラキオスの支配下に置かれた事になる。国民は、沸きあがっていた。戦いは終わったのだ。
しかしそれでスピリットである私達に休息が与えられる訳ではない。相変わらずの訓練の日々が待っている。
「うん、ここも久し振りね」
今日は少し気分を変えて、城の地下にある屋内訓練施設に来てみた。
あまり広くは無いが、一人で素振りをするのには丁度良い。――――考えたい事もあった。
壁際に並んでいる古い鎧を仮想敵に見立て、『熱病』を構える。
視線の中心で光を放つ中肉の刀身。転送されてきた時から見慣れた中央に走る紺色の紋様を切り返し、
白いブーツの爪先と剣先を結ぶ線上に目標を置き、そっと眼を閉じる。意識の内側で広がる“自分以外の意識”。
今はマナが欠乏している訳ではないのでその破壊衝動を抑えるのは容易い。引き上げた強制から力だけを引き出す。
充分に、境界線一杯まで求め、混ざり合う寸前その歯止めを開放し、踏み出すと同時に剣を振り上げる。
握った柄から漲った力が一度体内でマナと融合し、弾かれたように剣先へと伝わり、呼応した『熱病』が光を放つ。
ひゅうん! 何も無い空間に、残像のようにして淡い光芒が弧を描いていた。
「……ふぅっ」
止めていた呼吸を取り戻し、深く吸った息をゆっくりと吐きながら刀身を下ろす。今の“共鳴”は上手くいった。
戦闘中にこれが出来れば、力は数段増すだろう。今はまだ時間がかかりすぎて実戦向きではないが。
ファーレーンなどはこの辺の呼吸が実に上手い。ブラックスピリットの特性とでもいうのだろうか。
「……彼女ほどとは言わないけど。速さが課題なのは間違いないわ」
反動からか、いつもの気だるい感覚が、ひんやりと思考を冷やしていく。
数十回夢中になって繰り返していくうちに、次第にクリアになっていく頭。明晰になる感情と理性の領界。
「はぁ……ふぅ……んっ」
やがて汗まみれになった全身と緊張で強張った筋肉が休息を命じ、備え付けの椅子に用意していたタオルを手に取る。
- 255 名前:胡蝶 U−12 :2006/03/12(日) 12:09:43 ID:STbZE+0F0
-
「エトランジェ……ユート」
この3週間、機会があれば観察し、暇を見つけては仲間に話も訊き、自分なりに考えてもみた。
確かに、以前とは比べものにならない位、『求め』を使いこなしている。
激しい戦闘を繰り返してきたせいか、身のこなしもそれなりに見えるものになっていた。
隊長としての自覚か、指揮する格好もさまになってきている。そして戦果は申し分ない。
だからこそ皆も素直に指示に従っているのだろう。それは、認めなければならない。
彼は、我々スピリット隊の隊長として、いや、エトランジェとしてのその資質を開花しようとしている。
「……だけど」
だけど。それは、より“沢山殺せるようになった”という事。
彼は、サルドバルトでどれだけの“私達”を殺しただろう。
そこに、“人”としての都合が無いのは判る。
むしろ同じ“人”の都合に使われてしまっているということも、今は知った。
だが、だからこそ、考えてしまう。サモドアで聞いた言葉、
――――戦うことが出来る。でも、それだけじゃないはずだ――――
……彼は今も同じことが言えるのだろうか。
あの時は、そんな理想論にただ反発しか感じなかった。だが彼は着々と行動でそれを示そうとしている。
口だけだった当時とは違い、ちゃんと目で見え、感じられる意志。それはつまり、説得力だ。
……もしかしたら、期待してもいいのだろうか。
幼い頃に感じた、“人”とは違うと。冷たい視線を送り続けるものとは違うと。
――――人もスピリットも、関係ない――――
同じ視線で語り合い、仲間として認め、共有出来る。そんな、夢物語のような幻想を。
そして、戦う以外の別の未来が、自分達にも啓かれる日が来るかもしれないと。
「馬鹿馬鹿しい。…………夢想よ、そんなの」
無理に呟いた否定の言葉は、どうしても弱々しいものにしかならなかった。
- 256 名前:胡蝶 U−13 :2006/03/12(日) 12:12:30 ID:STbZE+0F0
-
「よっ、セリアも訓練してたのか?」
「あ……はい」
物思いに耽り、つい油断した背中にかけられた言葉。反射的に返事をしてしまうが、振り向いた途端硬直した。
ついさっきまで考えていた当の本人が、何か引き攣ったような笑みを口元に浮かべながら突っ立っている。
こちらも面食らって変な返事の仕方をしてしまったかもしれないが、人の顔を見てその表情は無いだろう。
無いとは思うが迂闊に先程の考えが表情に出ないように黙っていると、今度は落ち着なさそうにごにょごにょと話し出す。
思わず訊き返していた。
「?……なにか?」
「あ……いや、もしよかったら訓練に付き合ってもらおうかなって思ったんだけど……」
嘘だ。訓練直後の張り巡らせた神経などなくても、泳いでいる視線を見ればその位は判る。
大体今朝思いついて一人で来た私をどうやって見つけたのか。
……取り繕ったような言い回しに、持ち前の短気さが顔を出す。
「すみません。そろそろ上がろうかと」
それに、たった今気がついたのだが、訓練でかいた汗が一斉に冷え切ってしまっている。
認めたくはないが、緊張しているようだった。私にしても、“人”とのコミュニケーションに慣れているわけじゃない。
訊きたい事があった筈だが、とりあえず軽く会釈をして、その場を去ろうと置いてあった『熱病』を取った。
「だよな……そうだ、だったら少し話をしないか?」
「はい。場所はここで構いませんか?」
――――え゙?
自分が、信じられなかった。
さっきまでは逃げたいとまで考えていたのに、誘われた途端のこの即答は何だろう。口が勝手に喋ったとしか思えない。
そして言ってしまってから、妙にすっきりしているのにも気づく。きっと今、相当気を許したような表情をしていただろう。
内心戸惑いつつ無表情を装っていると、
「……え?」
どういうわけか、彼の方も驚いていた。……失礼ね。
- 257 名前:胡蝶 U−14 :2006/03/12(日) 12:16:06 ID:STbZE+0F0
-
「どうなさいました?」
「いや、あ……場所はここでいい」
「そうですか。では失礼します」
おかしい。何気無く受け答えてはみたが、彼の一言一言に、こうも感情が揺さぶられている。
椅子に座る時に膝の上に乗せた手の平が驚くほど熱い。強張る身体。鼓動が地震のように奥から突き上げてくる。
意識しないようにしていたが、さっきからまじまじとした視線で見られ続けていた。俯き加減で表情を隠す。
今日ほど髪を伸ばしておいて良かったと思った事は無い。きっと耳が赤く染まってしまっているだろう。
「……私の顔に、なにかついてますか?」
堪らず、訊いてみる。すると慌てて目を逸らす横顔。
「いや……えーと、なんだ。いきなりだったからさ」
その表情が、どこか少年のようだった。
――――ああ、そうか。
唐突に、理解した。彼も、緊張している。
そして判ってしまうと、急に楽になってくる。肩の力がふっと抜けた。
「いきなり誘われたのは、私の方だと思いますが」
「……あっ、それは、そうなんだけど」
「あの、1つ、うかがってもよろしいですか?」
「え、ああ、はい。1つと言わず、いくつでも」
「ありがとうございます。では……尋ねさせていただきます」
ぽんぽんと、次第にリズム良く続く会話。一方的に質問を重ねているような気もするが、構わない。
動揺していたさっきまでとは違う。少なくても、ちゃんと頭で考えて、そして自分の意志で口にしているのだから。
ふわり、と『熱病』から流れてくる、とても穏かなマナ。
私はきっと決心がいるだろうと思われた言葉を、とても自然に伝える事が出来た。
「――――ユート様にとって、私達は、何ですか?」
- 258 名前:胡蝶 U−15 :2006/03/12(日) 12:17:43 ID:STbZE+0F0
-
「え――――」
高い石造りの天井から、重たく湿った空気が下りてくる。
沈黙は、長く続いた。或いは、そう感じただけなのかもしれない。
サモドアでの、アセリアへの言葉。あれは今でも本心なのか。本心で、いてくれているのだろうか。
それが、どうしても訊きたかった。
じっと眼差しを動かさず、真意を測るかのように見つめてくる瞳に、促されるように続ける。
「アセリアやエスペリア……それから他の者。要するに、一緒に戦っている私達のことです」
そして、それは“アセリア達”だけへ向けられたものなのか。“私達”、スピリットに対してのものなのか。
不明瞭な部分を、はっきりとさせたかった。疑い深いのかも知れないけど、でも、仕方が無い。
今までが、“そう”だったのだから。
“人”は常に彼らの価値観や先入観で自分達を恐れ、卑しみ、そして虐げてきたのだから。
「ユート様がどう思っているか、正直にお答えください」
こんなに喋ったのは、久し振りだった。仲間内でもここまで考えを砕いて伝えたい、と思った事などは無い。
アセリアは何も言わなくても何となく伝わったし、エスペリアは何も言わなくても恐らく理解してくれていた。
他の仲間も、そうだ。同性、というのもあるが、伝わらなければ死ぬだけの戦場で共に戦ってきた経験というものがある。
少し漠然としていたかもしれないが、これが今の自分の限界。精一杯話したという達成感に、深く息をつく。
膝元に置いていた手を軽く握り直していると、彼は静かに話し始めた。
「俺はみんな大切な仲間だと思ってるし、それに…………家族、みたいなものだと思ってる」
「家族、ですか?」
思わず聞き返す。その言葉は全く予想していなかったものだった。家族。今、確かに彼はそう言った。
“人”の、社会的な最小単位。血縁で作られると聞いているそれは、“人”の世界では確かに仲間より重い絆の筈。
例えば、同じくこの世界に現れたカオリ様は、彼の家族だ。彼女と同等――――心臓が、可笑しい位、跳ねた。
- 259 名前:胡蝶 U−16 :2006/03/12(日) 12:18:59 ID:STbZE+0F0
-
訥々と、それでも真摯な言葉が心に直接ぶつかり、響いてくる。
「そう。って言っても、本当は俺は家族ってよく判らない。物心ついた時には佳織しかいなかったから……」
「………………」
「だからこれは、俺の思い込みっていうのもある」
「………………」
「勝手かもしれないけど……俺は、そう思ってるよ」
「………………」
カオリ様が帝国の者に攫われた時、彼は自分が見ても尋常でない程うろたえ、あやうく神剣に取り込まれる所だった。
城から出され、再会した際の喜びようも聞いている。そのカオリ様と同じ――――視線を逸らす事が出来なくなっていた。
吸い込まれるように、ただ黒い瞳を見続ける。戸惑いと、本気なのだろうか、という思いが交錯した。
心の準備が出来ていない。高まる感情が一体何なのか理解しようとする心を抑え、確認するように問いかける。
「――――私達が“人”ではなく、スピリットでも、ですか?」
「そんなの別に関係ないって」
「え……?」
彼は、本当に何でもないような軽い調子でそう答えた。
「ただ神剣が使えるっていうだけで怖がられたり、気味悪がられたりする方がおかしいと思う」
「………………」
そのあっけなさに、拍子抜けする。でもその一言に、確かに安心している自分がいた。
一度目を瞑り、心の中に確認する。うん、間違ってない。間違ってないわよね、リア――――
「――――わかりました、信じます」
今までずっと頑なに引いていた境界線を、そっと開く。そこに、もう一人、加えるために。
私は、“人”というものを初めて信じた。
- 260 名前:胡蝶 U−17 :2006/03/12(日) 12:21:22 ID:STbZE+0F0
-
「え!? でも、俺のことは信じないんじゃなかったのか?」
ささやかな充足感に浸っていると、彼がまた、意外そうな驚きの表情を浮かべた。
……だから、自分で言っておいてそれはないでしょう? 本当に、失礼な人なんだから。
「あれは、あの時点でのことです」
そう、あの時はあの時。今は今。
「その後に普段の言葉も聞きましたし、戦場でどう戦っているのかも見せてもらいました」
まだ、“人”全体に対しての不信感は消えない。だけど、この瞳の持ち主は。
「私は、自分の目を信じます。だから貴方……ユート様は本当に私達を家族と思っているはずです」
「セリア……」
清々しい風が胸の中を通り過ぎる。感謝の気持ちに変えて、意識的に呼称を切り換えた。
まだ少しぎこちないが、じきに慣れるだろう。隊長――――ユート様。
それから彼はカオリ様とは実は血が繋がってはいないと話してくれた。意外だったが、素直に頷く。
境遇が私達とますます似ているような気がしたのは、唯の気の迷いだろうか。
「…………少しだけ、親近感が湧きました」
「え?」
「私の目的も、みんなを―――家族を守ることですから」
頬が熱いが、恥ずかしいのとも違う。私はやっと、この“人”の前で素直に笑うことが出来ていた。
- 261 名前:胡蝶 U−18 :2006/03/12(日) 12:23:03 ID:STbZE+0F0
-
そうしてふと気がつくと、彼が惚けている。
口を半開きにして何か信じられないものを見たような。
「……どうされたんですか? またぼーっとして」
「いや……こうやって、セリアと話せてるのが夢みたいだなぁって」
「な…………!」
突然の発言に、一瞬頭が真っ白になった。いきなり何を言い出すのか。
熱さが、あっという間に顔中に広がってしまう。今度は間違いなく、恥ずかしさで。
「い、今までだって聞かれたことには答えていました!」
「そうだけど、わりと無視されてたような……」
「違います。きっと、聞こえていなかっただけです」
気弱そうな声を出した彼を押し切るように言い切り、慌てて背中を向ける。
やっぱり失礼な人だ。しかしそう思ってみても、いつまで経っても激しい鼓動が収まらない。
「それでは、失礼します」
みっともない、と思いながら、この場は逃げるしかなかった。立てかけた『熱病』を握ると柄が冷たくなっている。
「ああ、付き合ってくれてサンキュ」
「………………」
追いかけるように聞こえるのは、気楽そうな声。
あまりの鈍感さに睨みつけてやろうかと思ったが、上手く言葉が出ない。
ただ頷き、縺れるような足取りで退散した。
背後から、びゅっびゅっと素振りを始めたらしい音が聞こえる。そういえば、と思い出した。
訓練を終えて大分経った筈なのに。汗は冷えず、余熱を残した全身は火照ったように熱いままだった。
- 262 名前:信頼の人 :2006/03/12(日) 12:24:51 ID:STbZE+0F0
- 支援、有難うございました。
相変わらず、PS2版のお話を追っています。
誤字脱字ハリオンマジック等、御指摘があれば幸いです。
- 263 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 16:02:46 ID:DCkQ77l1O
- >>262
乙です。
あああ…もう最高。
PS2版の魅力全開。
ツンとデレが微妙に混じりはじめたこのイベントで『元は取った!』と思ったものです。
オリジナルキャラも加わり、これからの展開、ますます楽しみです。続き、頑張ってください。
話はいよいよ怒濤の中盤へ。
マロリガン組の生死は!?
ところどころに挿入される現実世界の委員長の役目は一体!?
……全ては胡蝶の夢なのでしょうか。
- 264 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 18:01:33 ID:PtVfxGqz0
- おつ。
読後最初に思った事は、ホントに信頼氏はセリアが好きなんだなぁ、でした。
アセリアを取られたような気分も、次の機会では逆に感じるのでしょうか?
で、いつもより熱病のこもった斬撃を受けるのはくーるな娘の宿命なのですw
幼緑ちゃんは、やはり子供の視線で物事の本質を突照
いいんちょともう一人は、あのキャラたちだろうか? と推理。全然違うかも試練けど。
- 265 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 18:02:39 ID:PtVfxGqz0
- アセリアダイジェスト始めてみた。驚いたのはユートの語りが入ってること。
さらに800X600な佳織を拝めること、しかもPS2仕様。いえ背景なんかでもSVGAの威力は十二分に発揮されていますが。
- 266 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 21:46:05 ID:ey9G3AE10
- >>262
乙ッス。うん、自分もセリア好きなんだ。超GJ!続き楽しみです。
- 267 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 22:03:13 ID:ey9G3AE10
- 説明書を読んでて気づいたんだ…。
http://etranger.s66.xrea.com/gbbs/src/1142167884831.jpg
- 268 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 22:07:43 ID:eJqqditI0
- >>267
漢泣きカッコヨスw
- 269 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/12(日) 22:24:04 ID:PtVfxGqz0
- >267
うほ。聖緑的にお絵かきしてますね。GJ。
ヘリオン可愛すぎ (´∀`)モエ
エターナルの力を合わせて蓋を打ち破るべきw
- 270 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 01:14:20 ID:PxHgPWw70
- けどロティにとられたんだよね…
あ〜ユート主人公の続編でないかね?
もしくは無印にサブスピシナリオ追加パッチ
- 271 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 02:21:35 ID:KuoG7gth0
- ここはもうスピたんにユートを出させるssを書くしか…?
うあ、設定考えんのややこしそ
- 272 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 02:23:24 ID:KuoG7gth0
- 申し訳ない。
sageるの忘れてた
- 273 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 02:39:28 ID:RGAAwbft0
- なるかなに出るとしても今回の時深ポジションくらいの出番だろう品。
ユート主人公物はもうないんじゃないか?
- 274 名前:どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/03/13(月) 03:12:25 ID:ultnSxPZ0
- 信頼さん、今回もGJです。
というか、今回もまた「見せ方が上手い」と思いました。
説明不足で混乱させた様子ですが、要するに場面が変わるのが凄くスムーズで違和感がないという事です。
更に言えば、場面が変わるのにあわせて脳内でのイメージ映像の変わるのも本当に無理が無い。
…と、そういうふうに書けるのが凄いというか羨ましいというか。
次回も、期待しております。
さて、シアーがヒロインの長編SS「いつか、二人の孤独を重ねて」です。
第8章「ゆうしゃさまは、ひとごろし -前編-」です。
5章を越えたあたりから、どんどん暗さを増していますが今回も暗いです。
しかも今回は、食事中の人ゴメンナサイな血生臭くて汚くて臭い場面があります。
飲食中に読んでしまった方には、本当に申し訳ありません。
では、よろしければどうぞ。
- 275 名前:いつか、二人の孤独を重ねて1/8 :2006/03/13(月) 03:15:02 ID:ultnSxPZ0
- 俺は人を殺す。
「なあ悠人、俺は今日子やクォーリンを幸せにするために戦争を終わらせる。
戦争に加担する事で、戦争を終わらせるのもありがちすぎて泣けてくるがな。
…で、お前に協力するわけだが…お前は、どうするんだ?
お前の意思はともかく、お前の名はこの戦争であまりに大きくなりすぎてるぜ」
-わかってるさ、光陰…もう俺はこの戦争の勇者でいなければいけないんだろ?
「ユート様、ユート様は変わりませんか? 力を持つことで、変わってゆきませんか?」
-エスペリア、俺は何があってもあの時の言葉をウソにするつもりは決してない。
「ユート…どうか私たちに力を貸してください」
-わかってるさレムリア、レスティーナ…俺はラキオスの勇者だから。
「あのね、ユート様?
ユート様が来てから、少しずつだけれど人間がなんだか優しくなってきてるの。
シアー、ユート様のおかげだってわかってる…だから、ありがとうね?」
-シアー、決して俺一人だけのおかげじゃないけど…でも、俺こそ本当にありがとう。
俺と似たような目にあったアニメの主人公が、こう言ってたっけな。
俺は人を殺さない、その怨念を殺す…だったっけか。
- 276 名前:いつか、二人の孤独を重ねて2/8 :2006/03/13(月) 03:16:49 ID:ultnSxPZ0
- 俺は「ユート様」だから、「勇者」だから…だから、こうして人を殺すんだ。
俺は「ユート様」だから人を殺すんだ。
俺は「勇者」だから人を殺すんだ。
-何より、シアーが泣いているから…シアーの背中はアザだらけだったから。
シアーが、心も身体も消せない傷だらけだったから。
シアーとの交換日記での勉強で聖ヨト語の読み書きを完璧に覚えて。
エスペリアに呼び出され案内されたのは何故か、ラキオス城内の迎賓館の宿泊部屋の一つ。
サーギオスに攻め込む数日前にと、エスペリアからやたら分厚い資料を渡された。
目を通すと、それはシアーに関する全てだった。
拾われてからの、育成施設でのあまりに惨たらしい過去に俺は呆然とするしかなかった。
-これが、人間なのか。
過去のその瞬間に思った事と…血の赤で自分が塗りつぶされてる今、思った事が重なる。
一枚一枚、シアーに関する書類を一字もらさず黙って読んでいく。
この世界での人間と自らを名乗る生き物による、スピリットへの差別と偏見。
それに対する認識の甘さを自らに突き立てるように、それを読んでいった。
いつの間にか、俺は泣いていた。
そうして他のメンバーに関する書類をも読み上げた頃には、もう次の朝になっていた。
何故わざわざ詰め所の私室でなくラキオス城だったのかは、さしこむ朝陽で理解出来た。
- 277 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 03:27:13 ID:eqLWsFd40
- 支援
- 278 名前:いつか、二人の孤独を重ねて3/8 :2006/03/13(月) 03:28:52 ID:ultnSxPZ0
- 目の前にいる「人間」の胸を、自分の腕の【献身】が確かに貫いている。
-俺は、人間を殺した。
いや、ハナから人間なんてたくさん斬り殺しているじゃあないか。
たくさんたくさん、数え切れないスピリットを斬り殺してきたじゃあないか。
-そっか、俺ってハナから人殺しだったんだ。
自分は何処にいるのだろう、これから何処へゆくのだろう。
この両腕で強く力を入れて握る【献身】を伝って、赤い血が自分を濡らしてゆく。
なんだろう、この血の生暖かさだけがリアルで他は全てがウソみたいだ。
ちらりと、悠人は自分の腕を見る。
-ああ、赤いなぁ…やっぱり赤いんだなあ…。
ソーマ・ル・ソーマは口から血そのものと、血のまじった泡を吐きながら喘いでいる。
悠人がソーマの胸を貫いている【献身】を握っていた両手が力なく震えている。
ソーマは目を細めて、ただ喉から血の混じった息をもらしながら悠人を見ている。
その目からは、今やいかなる感情も読み取れない。
そんな事をいやに冷静に実感している間にもソーマの血は悠人を濡らしていく。
-あの特撮のヒーローみたいに、クソどもをブッ飛ばす怒りの紅だったら良かったなあ。
自分を濡らして塗りつぶしていく赤は生暖かいのに、身体には不快な寒気がある。
- 279 名前:いつか、二人の孤独を重ねて4/8 :2006/03/13(月) 03:29:59 ID:ultnSxPZ0
-
-この感覚には、確かに覚えがある。
この世界に呼び込まれて最初の頃、それも初陣からしばらくの頃。
なんだろう、今までずっと麻痺しててすっかり忘れてしまっていた。
初陣から帰ってきて、第一詰め所の自分の部屋で寝ていた時。
寝付けなかった、ベッドの中で瞬間接着剤で固定されたみたいに目を閉じられなかった。
どうして、こんなにも覚えていないんだ。
急に、その日あった事から以前の事を思い出そうと焦るが何も覚えていない。
歯がガタガタと鳴り出して身体中から嫌な汗が吹き出る、指の先までひどく寒い。
自分の心も身体も全てが恐怖で震えているのがわかる。
面白いくらいに力の入らないくせに震える両手で、自分を抱きしめる。
身体を横向きにして、うずくまって胎児のように縮みこむ。
そのとたん、腹から急に異物感がこみ上げてくる。
吐いた。
エスペリアが作ってくれた食事を、胃液臭い嘔吐物にしてベッドに撒き散らしてしまう。
何度も何度も、本当に内臓までも吐き出したんじゃないかと思うくらい吐き続けた。
胃液も空になるくらいに吐き続けて、息を切らした頃に小便も漏らしていた事に気づく。
自分の中から出し尽くしたモノの臭いが、自分の鼻をつくと妙に落ち着いてきた。
落ち着くと、今度は排泄物が凄い勢いで出始めた。
嘔吐物と小便の臭いの中で排泄物を垂れ流していると、凄く安心出来てきた。
まともな感覚は完全に麻痺していて、ただ一刻も早く安心したかった。
そうしてどのくらい、これでもかと汚れきったベッドでぼんやりしていたのだろう。
本当にごく小さく控えめに部屋の戸を開く音が聞こえた瞬間にまぶたが重くなってきた。
だんだんと閉じられていく視界に、エスペリアが俺の顔を心配そうに覗きこむのが見えて。
臭くて汚い俺の頬を優しく包む手の心地よさだけしか、もうわからなくて。
「もう大丈夫です、ユート様…あとはわたくしに全て任せて眠ってください」
その声のあまりの優しさに、俺はようやく深い眠りにつけた。
- 280 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 03:30:48 ID:KD1UekvK0
- いちおう。
- 281 名前:いつか、二人の孤独を重ねて5/8 :2006/03/13(月) 03:31:06 ID:ultnSxPZ0
- 「…それで?」
その耳からざわざわと這いずって来る不快な声に回想から我にかえる。
声の主はソーマだった。
明らかに死に至る致命傷を負っているにも関わらず、ソーマはしぶとく生きている。
「人を殺すと過去の思い出話をぶつぶつと呟くのですか、ラキオスの勇者殿?」
ソーマは、悠人が昔何かで見た地獄の鬼や妖怪を描いた日本画のようにニタリと笑う。
その笑みの凄惨さ、自分を射抜く視線のドス黒い凄みに悠人は一瞬だけ怯んでしまう。
怯んだ直後にソーマの目の奥にある、うねりのたうつソレに気づく。
「何が、憎い」
そう問うた瞬間、ソーマの表情から笑みが消える。
また何の感情も読み取れないが、ソーマの視線の凄みに悠人は未だ動けないままでいる。
「…エトランジェにスピリットや私自身の血と、そして何より永遠神剣そのもの」
エトランジェが、憎い? スピリットが、憎い? 自分自身の血が、憎い?
そして何よりも…永遠神剣そのものが、憎い?
こいつは、歪んだ性癖と美学もどきに酔いしれるだけの狂人じゃなかったのか?
「私はね、祖父がエトランジェだったのですよ」
ぜいぜいと息を荒げて喘ぎながら、ソーマは静かに淡々と話し始めた。
- 282 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 03:35:33 ID:eqLWsFd40
- もういっちょ支援
- 283 名前:いつか、二人の孤独を重ねて6/8 :2006/03/13(月) 03:37:53 ID:ultnSxPZ0
- 「勇者殿も随分と…この世界に呼ばれてから人間なのに人間扱いされなかったでしょう?」
不覚にも無意識に、ソーマの言う事に頷いてしまう悠人。
「この世界の一体何処の何がどのような意図でそうしてるのかはわかりませんが…。
伝説になるくらい昔から、エトランジェは数え切れないくらい呼ばれています。
老若男女や国籍に人種の区別もありませんよ…その点だけは、無差別かもですね」
ソーマは、急に悠人を視線で射抜くのを止めて口を小さく歪めながら目を細める。
「ちなみに、エトランジェだからって神剣の力を必ず得られるとは限りません。
私の祖父は確かにエトランジェでしたが、神剣はついぞ持たないままでした。
…もっとも、本当に詳しい事実は私も知らないのですがね。
それはともかく、祖父や祖父の血をひく私たちに対する差別は酷いものでした。
祖父の妻や、その家族に親戚縁者に対しても全く酷いものでしたねぇ。
いやあ、人間というのは面白おかしいですねぇ…勇者殿?
それまで自分たちと全く同じ人間だった者を、きっかけ一つで人間と認めなくなる。
そしてひとたび人間と認めなくなれば、一致団結して全力で心血を注いで差別にかかる。
いやいや何処でもそうですが、差別するために群れる人間の結束ぶりは美しいですよねぇ」
悠人は、ソーマの言葉を何故だかむしろソーマ自身に対しての皮肉のように感じていた。
「ク、クク、クククククク…くだらないですよねぇ?
いやあ全くもってゴボッくだらなひ、くだらないゲボああくだらなゴボボいぃ!
ククあひゃはゴブォはひゃひゃクククッあひゃははゴボゲフッひゃはひゃひゃ!!」
突然、悠人のほうへ勢いよく顔をあげて全身で本当におかしそうに笑い出すソーマ。
- 284 名前:いつか、二人の孤独を重ねて7/8 :2006/03/13(月) 03:38:50 ID:ultnSxPZ0
- 目の焦点はあっていない、口からは先ほどにもましてごぼごぼと血の泡を吹いている。
激しく笑うごとに口や胸の傷から流れ出る血もどんどん流れ出てくる。
何と表現すればいいのだろう、極めて形容しがたい感情で悠人はソーマを見つめていた。
急激に口が渇くのをリアルに感じながら、悠人は血でぬめつく【献身】を引き抜く。
引き抜いた直後、壊れた噴水のようにソーマの血が噴き出して悠人を更に赤く染める。
ソーマはまるで血が噴き出るのが愉快であるかのように、なおも笑い続ける。
「そういえばエスペリア、何処ですか? …私の美しいエスペリア?」
また唐突にぴたりと笑いを止め、胸の傷を手でおさえてよろけながらソーマは周囲を見回す。
「どうして、こうもしつこくエスペリアを求める…っ!
あんなふうにしておいて、まだ彼女を苦しめるのかよ!?
エスペリアだけじゃない、シアーにまで…シアーにまで貴様は…!!」
悠人がそんなソーマの台詞に過剰反応して激昂するとソーマはきょとんとしている。
目の前にいる悠人の激昂した意味がわからない、まるでわけわからないというふうに。
「エスペリアは、わたしの最高の人形…大事な芸術品だからですよ?
あのシアーとかいうのも、未成熟ながらなかなかの素質を秘めていましたので。
私はですねぇ勇者殿、彼女らもスピリットである故に幸福な道を示してあげただけです」
何を当たり前の事を今更問うているのだろうと、ソーマは悠人を蔑視する。
「あれが、あんな姿が幸福な道だって!?
貴様のせいで、俺は…俺はエスペリアとシアーをっ!
俺が…よりにもよって俺が…俺が、あの二人を…っ!!」
- 285 名前:いつか、二人の孤独を重ねて8/8 :2006/03/13(月) 03:40:29 ID:ultnSxPZ0
- 全身をわなわなと震わせ凄まじい殺気を向ける悠人に、ソーマはつまらなそうに言う。
「永遠神剣が私を憎んで殺しに来るのですよ?」
ソーマの背後から、ソーマの血の臭いを含んだ風が悠人の全身を撫で回して去る。
「世界中の全ての永遠神剣が、私を殺そうと何処までも追いかけてくるのですよ?
だから永遠神剣が私を殺しに来る前に、そんな事を出来なくさせるんじゃありませんか。
幸いにも、永遠神剣を持つスピリットたちは人形として愛してあげる事が可能。
きちんと大事に磨きあげて使いこなす事こそ、道具に対する真の愛でしょう…?」
ソーマのその台詞が終わった瞬間、悠人は【献身】を全力で横に薙いだ。
それ以上この男の台詞を聞きたくなかったし、もう存在そのものを許容出来なかった。
やがてソーマの頭部が斜め半分に斬られた首ごと、その場にずり落ちる。
頭部を失った胴体は、がくりと両膝をついて崩れると首の断面からまた血を噴き出す。
その噴き出す血の雨をまたも浴びながら、悠人は力なくその場に両膝をついた。
その手に、エスペリアの【献身】を未だ掴んだままで。
どのくらいそうして呆けていたのだろう、気がついたら隣に光陰がいた。
光陰は、悠人の肩に片手を回して強く抱いてくれていた。
ずっと抱いていたのだろう、光陰の衣服に悠人についた血がうつってシミになっていた。
ついと目の前に視線を向けると、そこにあったはずのソーマの死骸が無くなっている。
「奴の死骸なら俺と皆で片付けた。それとな…エスペリアとシアーちゃんは無事だ」
その声にハッと振り向くと、光陰が優しく微笑みながら強く頷いてくれる。
光陰の言葉で、悠人は一気にそれまでの疲労が睡魔となって意識を閉ざすのを感じはじめた。
今、自分がこうなった経緯やもろもろをぼんやりとゆっくり思い出しながら。
- 286 名前:どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/03/13(月) 03:57:08 ID:ultnSxPZ0
- 支援、ありがとうございます。夜中に本当に助かりました。
とりあえず今回はソーマ編(仮)の前編までに。
なんというか、自分で読んでみて「こりゃねえだろ」と思う中途半端な暗さです。
っていうか、どうしても自分の書きたい悠人のイメージに必要とは言えゲロ小便ウ○チまみれな場面を書いてしまったし。
自分としては、悠人はどうしても人殺しに慣れる事の出来ない性格だと思うんです。
それで、ゲーム本編をやってて「実は本当はこんなんだったりするんじゃないか」と。
エスペリアなら、本当にこうなっても真剣にそっと世話してくれるような確信に近い気もしてますし。
やっぱり、ソーマを登場させるならエスペリアの存在だけは外せないと思うんです。
なので、悠人がよりソーマの所業に怒りを抱く感情の納得出来る理由の一つとして、この場面を書いたというのもあります。
また、今回は前回にもましてより「人間というもの」を意識して書きました。
なんとなく、説教臭くなってしまってないだろうかと心配です。
そして相変わらず光陰にどりる補正がかかって必要以上に男らしいです。
ネリーや今日子にイオも考えましたが、こういう場合は同性の友人がいいんじゃないかと考えたんです。
それでは、読んでくださってありがとうございました。
- 287 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 08:03:33 ID:YB1DkUN50
- どりるあーむさん、おつです。
光陰がなんかいいなぁ。男ですね。
>>273
やっぱりそうなりますか?
アセリア本編で誰のルートも通らずに、もしくはサブスピの誰かを選んでエターナルになった悠人が、
レスティーナルートみたいにファンズマゴリアに残って〜、的なのは・・・無理ありますかね、やっぱ。
- 288 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 08:53:58 ID:nb0P2k8U0
- オーラバトラーダンバイン♪オーラシュート〜♪ダンバイン
アタックアタックアタック〜♪俺は戦士〜♪
かっこいいですねぇユート
「人を殺さない、その怨念を殺す!!」
ここで聖戦士ネタは場面がぴったりで凄くよかった。
- 289 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 09:56:36 ID:6OxYp0q10
- スピたんで「ナナルゥ」のアクセントに驚いたのは俺だけ?
- 290 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 11:51:48 ID:SbYc9b0z0
- >>289
ナナルゥ↓だと思ってたのに、スピたんではナナルゥ↑なんだよな。
俺も驚いた。
- 291 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 12:18:40 ID:0ImaIjRT0
- 自分のすんでる所は田舎でだいたいのアクセントが
語尾が下がるから、都会ではこういう発音が普通なのかと思った
- 292 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 20:38:32 ID:oB6VTOtV0
- >>263さん
PS2のイベントで彼女が何を考えていたかを追ってみたらこうなってました。
上手くツンが表現出来たかガクブルものでしたが、そう言って頂けると幸いです。
>>264さん
好きというか、イジり易いというかw
アセリアへの独占欲、というよりは一人だけ置いていかれる寂しさ、なのかも知れませんね。
その辺も含め、無意識的な防御からくる感情変換みたいなものも表現出来てたらなぁ、と思ってます。
幼緑ちゃんはw……ええと、Yである程度示されます、色々と(ぇ
>>266さん
スレ的には釜茹でになる可能性もありますが、覚悟完了ですか?w >セリア好き (注:前スレ参照)
>>274さん
なるほど、そゆコトでしたか>見せ方
うーんあまり自覚していないのですが、前作で激しすぎて本末転倒しかけたので、
今回大人しくした分「まし」に見えるのかも知れませんね。でもそう言って頂けると嬉しいです。多謝w
>>286
で、改めて乙です。
悠人とソーマ、それぞれの心の悲鳴や主張が生々しい。
背景描写とかじゃなくて、ダイレクトに痛さや辛さが伝わってきます。えらく力入りましたねw
思わずソーマの言う事に悠人が頷く前に、頷いてしまった(苦笑
というか、何が起こったのかの状況表現がこれだけ抑えられているのに、
ある程度の現状は見えてくる所が迫力です。最後、光陰の一言にほっとしつつ、次回も期待。
- 293 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/13(月) 23:47:09 ID:ultnSxPZ0
- >>287
光陰は、本当にイイ男だと思っていますので。
色々なゲームをやったり漫画とか読みましたが、なかなか光陰クラスに私の心に響く「男」はいないわけで。
まあ、色々な方向性で書ける万能キャラですけども同時に「一番の主人公」には凄くしにくい。
それでも本当に好きなキャラなので、よりイイ男に書けるようにLVがLVが日々精進ですな感じです。
>>288
お、わかっていただけた方が。
私も、ダンバイン好きなタチなんですよ。
リアルタイムで観て、数年後にレンタルビデオで観て、んで現在DVDボックスが手元に。
アセリアに強くひかれるのも、やっぱり何処かダンバインを思わせる世界観があるからでしょうね。
ただ、今まで書いた二次創作ではアセリアものがダントツに多いですがダンバインはまだ書いた事ないですな。
ちなみに、私はこの物語ではユートを「かっこよく」書こうとはカケラも思っていないんです。
私の思うところの「人間らしく」書こうとしているんですが、毎回うまくいかなくて唸っています。
>>292
生々しいと感じていただけたのなら幸いです。
力が入らないはずないです、なんといってもソーマ編(仮)ですから。
少しでも、自分の望むままに描写できなかったら後に完結した後で一つの長編としてソレが大きく響きますから。
保管庫の長編を読んでいて、その事を凄く感じているんです…が、現時点で果たして成功してるか不安です。
状況表現を可能な限り抑えたのは、現時点でもかなり「汚い」場面が連続しているからです。
本当は、ソーマがあまりに饒舌すぎると感じていますが現時点の私の文章力ではここまでが限界です…。
もっと、少ない文章を効果的に使って一番読ませたいポイントを印象付けられる技術が欲しいです。
では、感想をくださりありがとうございました。
- 294 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 07:21:51 ID:5A5Mozhi0
- 「さて、ホワイトデーだな。ネリーちゃんとシアーちゃんとニムントールちゃんとヘリオンちゃんとオルファちゃんにヨフアルでも奢るとするか」
「お前、誰からも貰ってないだろ」
- 295 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 07:53:32 ID:vd/+MfkMO
- 光陰から嘘の情報を吹き込まれ悠人のホワイトなプレゼントを味わう年少組。
そして実は自分と全く関係のない日と気付き落ち込むイオさん。
- 296 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 08:04:31 ID:7/FyrU/H0
- もらえる確率が恐ろしく低い光陰からのプレゼントを一日千秋の思いでじっと待ち続けるクォーリン。
そして、ツンデレ百合属性を爆発させて自らの白い身体をプレゼントに今日子ににじりよるセリア。
- 297 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 18:00:46 ID:NxTN+goe0
- クォーリンはお姉さんだから
光陰に相手されてないんだよな?
- 298 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 18:03:43 ID:v1KF5ors0
- よく見ると仮面ライダースピリッドのネタも入ってるな。
仮面ライダー2号の手袋ですね。
自分もアセリアすんなりと世界観受け入れてやれたのはダンバインの影響が強いと思う。
- 299 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 18:34:03 ID:ZgYX7hJT0
- >>297
このスレ的にはね。
公式的には光陰は本命が今日子だし、
ロリキャラ以外にも反応してる事があるので少なくともロリ専ではない。
スピたんではミュラーの一緒にお風呂入ろうか発言に反応してるし。
まぁ更に言えばクォーリンが光陰に惚れてるのはこのスレ設定で、
更にロリキャラじゃないのもこのスレ設定か。
クォーリンほとんど描写ないからね、公式では。
- 300 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 18:58:22 ID:nkVJRvtL0
- まあ、クォーリンに関してはあんまり深く突っ込まん方がいいと思うけどな。
絶対きりが無いし。
- 301 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 19:20:25 ID:NxTN+goe0
- なるほど
光陰はロリだった今日子が好きだったんだけど
悲しいことに年月と共に育ってしまったと考える
- 302 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 19:34:33 ID:7/FyrU/H0
- >>まぁ更に言えばクォーリンが光陰に惚れてるのはこのスレ設定で、
>>更にロリキャラじゃないのもこのスレ設定か。
実は、信頼の人さんの初期のクォーリンはツンデレロリキャラだった過去が保管庫に。
今の方向じゃなくて、こっちに転がってたらどうなってたんだろうねえ。
- 303 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 19:41:01 ID:K4TEv9V2O
- ROのアップデートをフライングで済ませて起動してみた
…なんか、起動して一番最初に出る画面の赤髪の人(後ろ姿のみ)が成長したオルファタンに見えていきなり萌えた!
さて、inしたら露天出してSSの続きを書くか
ネタのみのはずが、膨らみすぎて長くなってきた…
…送信してなかったのに今気付いたorz(携帯より
- 304 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 19:41:22 ID:o6PCDs4i0
- 2スレ目からここに居るけど、どういう経緯で今のクォーリンが完成したのか未だに思い出せない。
- 305 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 20:22:47 ID:x5LDLt2c0
- >>296
全米が泣いた。
「今日も後少しか……ふふ、コウイン様、きっと照れているんですよね」
>>304
初代から居るけど激しく同意。だがそれが雑魚スピスレクオリティ。
- 306 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 21:27:05 ID:o6PCDs4i0
- 画像板でいつの間にか増殖してた件
ttp://etranger.s66.xrea.com/gallery/archives/cat_13.html
登場するSSは数あれど、ここまで徹底しているのはこのスレぐらいだろうなw
>>305
イ`、何気ヘリオンの次に多いぞw
- 307 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/14(火) 23:56:00 ID:Kbeb7wcq0
- __
「,'´r==ミ、
くi イノノハ)))
| l|| ゚ヮ゚ノl| <私もいるという事を忘れてはいませんか?
j /ヽ y_7っ=
(7i__ノ卯!
く/_|_リ
- 308 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 01:15:12 ID:BtVmf0gq0
- ふと思った。
クォーリンが雷苦手だったら……moe
- 309 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 01:29:57 ID:AAcBMDXr0
- >>308こんな感じ?
雷が
苦手なクォーリン。
戦場で・・・。
今日子「さー行くわよ、ライトニングブラスト!!」(どがびっしゃーん!)
クォーリン「きゃあああああッ?!」
ひしッ、と何故かアタッカー位置に居る光陰(お尻を見るなと言われたらしい)の
広い背中にしがみつくクォーリン。怖いけど幸せいっぱい。
光陰「お、ちょっとクォーリン。嬉しい姿勢だがこれじゃ攻撃できないぞ」
敵アタッカー、クォーリンの居たディフェンダーの位置が空いたのを見て
サポートの今日子に殺到。
今日子「ちょっ、こら! 2人とも固まってないで助けなさいよ!」
光陰「そうは言ってもな今日子よ。この体勢では振り向くに振り向けな・・・」
バチッ、バチバチバチッ・・・・・・
今日子「離れなさいっていってんのよこのなまぐさ坊主――――!!」
サンダーストーム炸裂。気絶するクォーリン、黒焦げになる光陰。
巻き添え食って敵も全滅。
今日も今日子の一人勝ち。
- 310 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 01:42:06 ID:YUkAXm1L0
- >>306
とりあえずサンダル生足仕様に一票。
>>308
映 画 化 決 定
- 311 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 01:45:56 ID:YUkAXm1L0
- >>310
>>308 → >>308->>309 に訂正orz
スピたん、結局クォーリン出てこなかったな。
出てもこのスレとのギャップに戸惑うだけの気もするがw
- 312 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 06:56:55 ID:NdTvdugA0
- おbsnが物凄い勢いでスルーされている流れにワラタw
盛者必衰の理を身をもって示してるなぁ。
で、そんな俺はスピタンではヒミカさんの明るい口調がどうしてもおbsnの声に聴こえてしまうわなにを
でもヘリオンはどんな場面でも今日子には聴こえなくぁwせdrftgyふじk
- 313 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 13:19:52 ID:BtVmf0gq0
- >309
天空低く暗黒の雷雲。光龍が奔り天と地を繋ぐ。刹那遅れて劈く轟音。
避雷針今日子。いつもよりちょっぴり高電圧な神鳴りは天罰となり降りそそぐ。
「天罰じゃなくて仏罰よ!」
「ぴぎゃーっ」
>312
同じ声優だったのか。
平家の存亡もその目にリアルタイムで見てた人ですから。壇ノ浦に沈んだ剣を拾ったかも。
- 314 名前:おにぎりの中身の人 :2006/03/15(水) 13:44:28 ID:Xv8lg1rX0
- ネタにされつつも愛され続けるおbsnとエスペリア。
こんな二人が大好きです。
- 315 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 20:02:38 ID:9j4xK+ft0
- 愛されているんだろうが、最近影がうすいなぁ、アセリア&オルファ(w
ところで、有識者の方にうかがいたいんだが、スピたんでは、「永遠のアセリア」のヒロインたちの扱いってどうなってるの?
全員いなかったようにスルーですか?
- 316 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 20:32:46 ID:DSt1wab60
- このスレでは若干ブラック要素が含まれているキャラになったからな(w > エスペリア
>>315
他板見ている限りではスルーっぽいけどね。
- 317 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 20:38:07 ID:+L2fDYAu0
- >>315
「永遠のアセリア」でどのキャラ攻略した後だとしても
不都合ないようにしてあるんじゃないかな?
つまりスルーw
- 318 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 20:50:09 ID:UnmUAbRf0
- ラジオでは更に(ry orz
- 319 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 21:44:38 ID:6E2ee2T60
- よくよく考えると
よふあるルートクリア後だとつじつまが合わなうわなにするやめ(ry
- 320 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/15(水) 22:45:17 ID:BtVmf0gq0
- ヨフアルはヒロインじゃないよ。
――――――――
唯一存在が確実視されているはずのレスティーナの姿が一度たりとも出てこないのは
(出航時に訓示を垂れるのが普通だろう。大体ここで一枚絵を持ってこないのも……)
じつは腹ボテだから。
- 321 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/16(木) 06:41:51 ID:xn06/wWi0
- >>308さんの想いが通じたのか、いよいよ今週スピ達が銀幕デビューしますね!
タイトルもそのまま『SPIRIT-スピリット』、稲妻部隊はおろか妖精部隊まで出てきそうな勢いです。
煽り文句なんて、『世界よこれが俺たちの勝ち方だ。』、ですよ?これじゃ瞬もビックリですね!
でもちょっと心配なのが、監督。ロティ・ユート。どっちやねん。あ、もしかして二人の合作なのでしょうか?!
- 322 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/16(木) 07:33:36 ID:9znr/nqZ0
- >監督(ry
そこは藁って流してやるべきだ
- 323 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/16(木) 14:20:11 ID:yWK3CTTI0
- >>321を受けて「スピリット」でググったら、先にコッチ↓が出てきてワロタ
ttp://www.uipjapan.com/spirit/
- 324 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/17(金) 22:10:19 ID:hidwIDdM0
- >>315
アセリアもオルファもいいキャラだけど、おbsnやエスペリアと比べて
共通ルート内でのいい感じなイベントが少なめっぽいからかね?
俺は初回プレイで「タイトルにもなってるアセリアから・・・」と思ってた
が、初戦闘の時点でもうエスペリア一直線状態だったよ。
- 325 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/17(金) 22:12:27 ID:0+rh5AN60
- アセリアは最初そっけないからね。
だからこその専用ルートでの盛り上がりがあるわけだが。
- 326 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/17(金) 23:31:35 ID:ILWnwQQj0
- このスレのアセリアはセリアのものなのでいまくらいのふいんき(何故か変換できない)がちょうどいいw
- 327 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 07:18:48 ID:KmNRVOiK0
- そりゃあふいんきじゃへんかんできないだろうなぁ・・・
もれのPCにはふんいき(雰囲気)ではいってるからなぁ・・・
それともふにんき(不人気)のほうかなぁ・・・
だとしたら>>326はヌッころされるきガス・・・
- 328 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 08:54:16 ID:m2nGmbS30
- >>327
素で突っ込んでどうする(w >>326の使い方は単なるネタだぞ。
「ふいんき(何故か変換できない)」でググって見ろ。
- 329 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 09:24:33 ID:j5qvGjIp0
- 何故か変換ネタも知らない香具師がいるのか。
___
'´ ヘ ヘヽ
.ノ 从l~iルソ
(从(リ゚ ー゚ノリ ぬるぽね。
. ⊂》|冗)つ
く/_|」〉
〈.フフ
- 330 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 09:47:06 ID:KmNRVOiK0
- 知 ら な か っ た o r z
- 331 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 11:00:34 ID:j5qvGjIp0
- 半年ロムってろ。
, ヘ _
〃 ' ヘ ヘヽ
ノi ミ从l~iルソ ↑一応だけど、これもネタよ。
(((ヾ(i|゚ ー゚ノi| あと、ぬるぽには「ガッ」で返しなさい。
从i⊂》|Tリつ
く/|_|〉
. 〈.フフ
- 332 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 11:28:17 ID:8pVEELU10
- >>329>>331
ガッ
>>330
ドンマイ。ハリオンは笑って許してくれるさ。
- 333 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 12:56:51 ID:GRrA3I940
- 初心者は一度ガイドライン板を見るといいかもね。
別に義務とかじゃないけど色々なネタがわかるし。
中には結構おもしろいものもある。
- 334 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 13:10:12 ID:eV6u98j50
- ,;r''"~ ̄^'ヽ,
./ ;ヽ
l _,,,,,,,,_,;;;;i <いいぞ ベイべー!
l l''|~___;;、_y__ lミ;l ネタにマジレスするのは訓練されていない>>327だ!!
゙l;| | `'",;_,i`'"|;i | ふいんき(ry読まずにAA張るのは変な方向に訓練された俺だ!!
,r''i ヽ, '~rーj`c=/
,/ ヽ ヽ`ー"/:: `ヽホント ガ板住人は地獄だぜ!フゥハハハーハァー
/ ゙ヽ  ̄、::::: ゙l,
|;/"⌒ヽ, \ ヽ: _l_ ri ri
l l ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| | / |
゙l゙l, l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
| ヽ ヽ _|_ _ "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
/"ヽ 'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄ [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/ ヽ ー──''''''""(;;) `゙,j" | | | !
ガ板はたまに見るのはいいが住人にはならん方がいいぜ、嘘じゃねぇよ。
- 335 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 13:14:29 ID:j5qvGjIp0
- >>334
'´∋θ∈
! ノノ))))
i (リ゚ -゚ノl| < もう少しくやしく
⊂)iゝヲiつ
ノl〈/ !芥!〉リ
く_/liVil,ゝ
- 336 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 13:48:54 ID:3OknCSYh0
- ギャルゲ板の過去ログからの発掘品にこんなのがあった
_
ヽ)ソ/ ヾ´::::_`)
∠∠ ´ ハ` ゝ |::::\|.|
く彡//ノノハハ > . |:::::::: .|
く彡l''|~___;;、_y__ lミ ..|:::::::: |
彡;| | `'",;_,i`'"|;i | . |::::::: | よくないぞベイベー!
,r''i ヽ, '~rーj` / |:::::: | よく燃えるから敬遠されるのはよく訓練されたエスペリアだ!
,/ ヽ ヽ`ー"/ i:: `ヽ |:::: | エスペリアよりも敬遠されるのはよく訓練されていないオルファだ!
/ ゙ヽ  ̄ i::::: ゙l丶 |:::: |
|;/"⌒ヽ, \V ヽ: _l i |ニ|
l l ヽ ヽ | |__i/ニ~ヽ
゙l゙l, l, | | | i iニ ( ホント 即死の恐怖が付きまとうメインキャラはは地獄だぜ!フゥーハハハーハァー
| i ' ヽ | ..| / i 't--,ノ
/"ヽ 'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃
/ ヽ ー──''''''"" | `゙,j
- 337 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 14:43:32 ID:50mTRjVY0
- ∧_∧ トンファーキ〜ック!
_( ´Д`)
/ ) ドゴォォォ _ /
∩ / ,イ 、 ノ/ ∧ ∧―= ̄ `ヽ, _
| | / / | ( 〈 ∵. ・( 〈__ > ゛ 、_
| | | | ヽ ー=- ̄ ̄=_、 (/ , ´ノ \
| | | | `iー__=―_ ;, / / /←>>327
| |ニ(!、) =_二__ ̄_=;, / / ,'
∪ / / / /| |
/ / !、_/ / 〉
/ _/ |_/
ヽ、_ヽ
- 338 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 15:22:30 ID:WZVm0k760
- >>335
/ I AMヽ,
,/ BECOMEヽ
i __, DEATHニヽ しょーもないネタばかり考えるようになって、あんまり良い事はないぜ!
! ,,/;;;_,rー''" ,,,::::::::l,} AAの元ネタはこっちだぜ、ヒィヤッハァー!
.l/r'::::==''w''= irヾ
//:::::´´ /;;_,jヽ´:l// jl //
`i'゙lヽ ;: r;;;;;;;#、l[]`ミー、,,,, l || ヽ \/ ドパパパパパパパ
ヽヽ`、 ';-ニ-'"|| | ""'''ヽ | || ゝ /
,,,-彡_,r''" ̄ 「/ ̄/ ̄/;二"二"二((二((三三C≡=─ ttp://ex13.2ch.net/test/read.cgi/gline/1142598678/
_,-| r'" 二 ==i ニニ二/\/ccccccc//_ヽ ) ヽ
<、、゙l - ̄ ̄C=] ノ;ヾ / ⊂ニニニ二二ソニニニソノ/⌒ヽ\
,l゙゙'l、 」ニニ二二〈ー;; \/二L_」 j
/ l /;:: /{ ̄`)ノ ーーー \ /
/´ ゝ ;;::/ {  ̄ソ ヽ /
- 339 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 15:56:10 ID:j5qvGjIp0
- |
|
|
|
/V\ ,J
/◎__ヽ ジー
レ'´iミ(ノハソ
_ l !ik(i|;;゚ヮ゚ハ < つ…釣られない! ここは雑魚スピスレなんだからぁ!
ヽツ.(ノリ:::::::.::::.:..|)
ヾソ::::::::::::::::.:ノ
` ー U'"U'
ってことで、貼り過ぎると何のスレか判らんぞ
- 340 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 16:40:14 ID:GRrA3I940
- ガ板住人多すぎw
- 341 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/18(土) 18:00:40 ID:QWr3iBSE0
- まぁ、住むかどうかはともかく、テキトーに覗いてると
ネタ素材見つける役に立つこともあるしね。
妄想の人のポルナレフとか秀逸だったなぁ…
- 342 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 00:27:15 ID:NdL32p1B0
- [814] 名前: 名無しさん@ピンキー [ sage ] 投稿日:2006/03/18(土) 08:43:47 ID:BhjoGxJg0
>>807
無理やりな妄想。
開拓者以上の物がロティ達の前に出現。
必然的にエターナルになる必要が出てきたロティ。
この事をみんなに相談。もちろん記憶のことを含めて・・
「じゃ私たちも行けばロティさんの記憶は無くならないんですよね」
だがその言葉は何を示しているかロティは知っていた。
ラキオス・・ガロ・リキュアとの縁を切ること。
しかし彼女たちの意思は強かった。
どうしてもロティと一緒に居たい。
エターナルになってしまったら、どんなことになるのかも知らずに・・
彼女たちは試練を超えて無事エターナルになった。
そこで何かを思い出したように慌てる。
そう、ユートの事。
(省略されました。続きを読むには ヨアフルヨアフル と書き込んでください。)
- 343 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 00:34:50 ID:w/hhNUvA0
- ・ヨアフル
・ヨワフル
・ワッフル
ヨ「とりあえず、上記3種が今まで発見されたヨフアルの亜種だ。どうだみんな。何か質問あるか」
- 344 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 01:16:39 ID:At4Jg0p80
- >>342
その設定の最大の問題はユートへの気持ちが戻っても、
ロティへの気持ちが消えるわけじゃない事だな。
ロティ肯定派・否定派にしろ雑魚スピ達への愛は皆あるはず・・・多分。
んで雑魚スピ達が「ロティ?彼への思いなんて気の迷いよ。」
みたいな事いいだすような女達だとは思ってないだろうからね・・・(思ってないよね?)
その果てにあるのは狭間で揺れ動くドロドロの展開・・・
ん?今日子ルート?
・・・ごめん。今日子ルート好きとしては見たいかもしんない。
メインスピ雑魚スピ交えてのロティとユートの間で揺れ動く乙女心みたいな?
- 345 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 02:20:49 ID:oS9fqOBc0
- 正直、アセリアでそんなドロドロは見たくないー
- 346 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 08:10:40 ID:w/hhNUvA0
- 永遠
愛
男は戦へ赴く。
女は全てを忘却する。
ふたりを別つ運命の爪痕。
別れた運命の糸は世界をも違え、女神の手に紡がれていく。
――――そして女は、二度目の初恋をする。
離さぬよう 失
. っ
零れ落ちぬよう た
. 記
失 . 憶
わ
ぬ
心
(♪数えても数え切れない結ばれぬ糸目を――――)
握りしめたその手に、つかみ取った約束の絆は幾本なのか――――
- 347 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 10:10:44 ID:em5Koy6w0
- >>342
主人公二人ってことになるのか…?ロティはヘタレ主人公になりそうだな。w
ユートに対して微妙に劣等感抱きそうだ。作中でもコウインとか強い人に対して劣等感抱いてたし…。
まあ、オレのなかのユートは孤高のヒーローってことになってるんで、
誰のエンディングも迎えていないという脳内設定。
たった一人。全ての世界を守ることを誓う。永遠に続くエターナルとの戦い。
世界に忘れられた存在が世界を守り続ける。さまざまな人との出会い。その全ての終幕は忘却による別れ。
それでも戦い続けるユート。
それはかつていた大切な仲間のため、仲間の大切な世界のため…。迷うことはない。
そんななかでサブスピたちをロティが連れてきたら、
ユートはみんな何してんだってエターナルになるってことがどういうことかわかってるのかって
内心みんなに会えて嬉しかったり複雑な気持ちでものすごい説教しそう。
特にロティに対してはみんなを連れてきちゃったからものっそい怒るだろう。
サブスピたちもユートの決心が分かるだけにすごい複雑。
でもそのうちに『ユート様はやっぱり変わらずにユート様だった…』って思い出すんだろうな…。
なにその揺れ動きだす乙女心。
あ、でも年長組と年少組でユート派とロティ派で分かれれば問題なさそうだ。w
年長組はユートの方があってるし、年長組が惚れるのはロティとユートだったらユートだろうしな。
年少組もなんだかんだでユートのこと好きそうだけど、その好きは肉親の情に近いかもしれないしな。よくわからん。
でもヘリオンは揺れ動きまくるだろう。w
- 348 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 13:32:36 ID:hVFmOZpL0
- どう考えても訳分からん展開になりそうー(w > ユートとロティの邂逅
と言うか、スピたん買ってないから当然なんだけど。
しかし、ザウスもなるかな出すまでは潰れてもらっても困るんだが、
次作品の話がさっぱり出ないなー
- 349 名前:四コマ風味で :2006/03/19(日) 19:28:05 ID:4LcV+a9p0
- ユート「すべる聖剣シュン……」・・・モワモワ〜ン
つるりっ つるっ
ズルッ、どてっ!
ぬる。 ぬるぬるっ スポッ! べたん。
ユート「ふ。 取るに足りんな」
ヘリオン「わー、ユートさま頼もしいです!」
セリア(またろくでも無い事考えてるわね……)
- 350 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 19:42:38 ID:w/hhNUvA0
- ガッ
いや、やはり青スピ四人でカーリング娘を結成統べし聖剣。
- 351 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 20:41:22 ID:At4Jg0p80
- >>348
でもなるかなってこのスレ的には本当に関係ないものになりそうだけどね。
出たとしてもユート一家と時深くらいだろうし。
まぁ楽しみではあるんだけど、アセリアの続編としては全然みてないな。
完全新作のつもりで待ってる。
- 352 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 20:46:55 ID:9et4aV4FO
- 悠人とロティ―が穴ky(ゲフンゲフン)…義兄弟となって、両方好きな中間層を共有とか
で、やっぱり仲間に入れない光陰とそれを慰めつつ、内心ではそれを喜ぶクォーリン
本妻は…
悠人:レスティーナ(建前上)
ロティ―:ツェナ
かな?
- 353 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 21:42:47 ID:3R3X8kDE0
- 鳥の詩をBGMにアセリア+スピたんが内容のFLASH作ってたらデータがdj
ヴァー
- 354 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 21:53:07 ID:WyehnS1/0
- >>349
それなんてヌルポなシュンw
早速スピたんキャラをいじってみるテスツ。
大海の開拓者ファブリーズはとっても潔癖症な姐御。
「私の水は絶対に匂わせない」
ハンディスプレーを片手に今日も消臭の日々精進。ぷしゅぷしゅ。
- 355 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/19(日) 21:59:29 ID:w/hhNUvA0
- スピたんやってると、炉低達の甘々さに、
|
|
| ̄ ̄\/|
| ▼ |/
| 皿 / <魔物を殺して平気なの?
| /
|⊂
|
と、問い詰めたくなる俺。
>353
小鳥「わ、わたしのテーマですかっ!?
当然悠人先輩とラブラブハッピーなんだけど、仲を裂こうとする横恋慕な綺麗な人が現れて、
揺れ動く悠人先輩! 健気に見詰め信じるわたし! ああ、もう恋の行方は二重螺旋でDNA!
でもでもっ、夏の線路をふたり手を繋いで、麦わら帽子に落ちる濃い影。入道雲を見上げて、
どこまでもいつまでもまっすぐに行っちゃうんですよ!
- 356 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 12:51:32 ID:Q3bupOBz0
- 発売されて今更だけど、てゆーか買ってないけど、俺としてはロティとユートの関係は
Gガンの熱血師弟や、ひぐらしの圭一と亀田君のような関係がいいなぁ。
燃えや萌えで激しくぶつかり合うような感じで。
- 357 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 13:53:39 ID:5mHw2Gcw0
- >>356
ア ホ
悠「だからお前(のAA)は空気なのだッ!」
ロ「え!?」
ヽ)/
∠´ ハ`ゝ
彡//ノハハ〉
ゞ(リ#゚Д゚ノ! ゚Д゚;
<´ii Yliン,
U |.Tii<
<_ノ_jイ_ゝ
こうですか?わかりません!
- 358 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 15:07:36 ID:brWGmUEV0
- 俺の中のユートは他人に説教垂れられる程偉くはないんだけどな。
むしろ説教される側なんじゃないかと。
劇中ユートが他人に対して強く訴えたり説得しようとするのは
主に命を大切に、この戦いが終われば幸せになれるんだから付いてくるな
・・・の二点な訳だけど後者は相手の気持ちをあんまり考慮してないからなぁ。
まぁそこら辺はヒロイン勢にも突っ込まれてるけど。
ユートは基本的には
恨まれるかもしれない、呆れられるかもしれない、
それでも皆は死なせたくないから俺はやる。一人で。
って人なんじゃないかと。
それはある意味では崇高だし、カコいいけど。
回りから、特に近しい人からみれば決して認められるもんじゃないしな。
少なくとも近しい人に関しては説教するよりもされる側。
アセリアの男共は結構未熟だと思いますよ。ヘタレだし。
でもその人間臭さが俺は好き。
あ、もちろんロティも説教は受ける側。こいつもおおいに未熟者なので。
- 359 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 16:06:36 ID:O375dupY0
- うーん、スピたん2周ほどして、改めて無印やってみると思うのが、ユートって神剣無しでそんなに弱いか?ってことかな。
ここでの通説は、神剣無しならユート<ロティっぽい。
けど、本編序盤はともかく、中盤以降って純粋に神剣のパワーだけで勝ってる印象がない。
オーラフォトンブレードとかはきちんとした型の剣技だし。
無論スピたちの技術に比べれば荒削りなのはわかるけど、それでも戦場を渡り続け、生死のやり取りをし続けて、訓練もそれに準じたものをしている。
もともとユートは頭使うの苦手な分運動神経と身体能力は優れてたし。
昔から武術をたしなんでた光陰にはかなわなくても、オープニングのロティほどボコボコにはされないと思うんだが。
- 360 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 16:46:06 ID:OQmwg80R0
- >>357
このAAで確定ですかw
- 361 名前:元ネタ ひぐらしのなく頃に :2006/03/20(月) 16:47:55 ID:Q3bupOBz0
- 謎の男「ロティ君。 君が探索隊の隊長を引き受けたのは何のためだ?
ミュラーや光陰の期待に応えるためか、それともまだ見ぬ新天地に希望を見出したからか?
……くっくっく。 違うよなぁ。 君が求めているのはそんなものではない!!
ドジっ子ヘリオンやツンデレセリアやはじるすネリシアなんだよなぁッ?!」
ロティ「ち、違う!! 僕は師匠の期待に応えるために……」
謎の男「違うッ!!! お前が好きなのは古今東西あらゆる萌えが凝縮された、
スピリット隊によるハーレムなのだ!!おしなべて世間擦れしていない、
無垢な、穢れを知らぬ、そんな透き通ったスピリットたちを……
思春期ゆえの、限界知らずの性欲の赴くままに!! 若さゆえの過ちで!!」
ロティ「ぅわぁあぁああああああぁぁああぁあ、言うなぁあぁぁぁぁあ!!」
謎の男「そうだ!! ミュラーや新天地など関係無い!! お前は……、
いつか来たるべき己がハーレムの為に、スピリット隊にいたのだぁあぁぁあッ!!!」
ロティ「ぎゃあああああああああぁああぁあッ!!!
もうダメだぁあ! 知られてしまったぁぁぁ!! 僕の密かな野望が知られてしまったぁ!!
もう生きていけない! 死ぬしか…死ぬしかぁぁッ!!!」
謎の男「馬鹿野郎ッ!! 命を粗末にするなぁあ!!!」バシーーーーーン!!!!
ロティ「……ぅぅぅ。 こんなこと考えながらスピリット隊にいるなんて、
僕はさわやか美少年のふりをした変態なんだぁ……」
謎の男「そうだ。 お前は変態だッ!!!」
ロティ「ぎぃやああああぁあぁぁぁああ……!!!!」
- 362 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 16:48:37 ID:brWGmUEV0
- >>359
ユートも神剣無しで帝国の兵士を数人倒してるからね。
本当のところはどっちが上かはわからんが、
とりあえずラキオス流剣術<一貫 ではあるんじゃないかな。
仮にも剣聖が作り上げた流派なわけだし。
- 363 名前:元ネタ ひぐらしのなく頃に :2006/03/20(月) 16:48:45 ID:Q3bupOBz0
- バシィィィィィッ!!!!
謎の男「わめくなロティ!! 男が変態で何が悪い?!」ドーーーーーン!!!!
ロティ「……え、…………え……?」
謎の男「男はすべからく変態だ!! だがそれを認めるか否かで、男の器は点と地の差をもつのだ!!!
お前は自分に素直だった!! それを自慢していい! 威張っていい!!
自分を誇りに思えぇえぇッ!!」
ロティ (゚Д゚;)ポカーン。
謎の男「そうだ!! そして俺はお前に感銘を受けたのだ!! サブスピはフラグ無し。
……今までずっとそう思ってた! それは間違ってた!! お前がそれを教えてくれたんだ!!
だからこそ……俺は帰ってきた!! 再び漢の夢を掲げるために……ハーレム成就の為に……!
ラ オ キ ス よ ! 私 は 還 っ て き た ! ! ! !」
ロティ「ぁ、ぁあぁあぁ……! ぼ、僕が間違ってましたぁぁああぁあ!!」ガシィィィィィッ!!!!
謎の男「ではな……」
ロティ「ま、待って! せめて……あ、あなたの名前を聞かせてください……!!」
謎の男「……俺のことは、……YOUと呼べ」
ロティ「ゆ……、YOU。 …………YOUぅぅう……!!!」
- 364 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 17:07:21 ID:OQmwg80R0
- >>361-363
ワロタ
「貴方は一体……?」
「俺か?俺の事はYと呼べ!!!」
「Yぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」
- 365 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 17:08:05 ID:OQmwg80R0
- やべ、最後までちゃんと読んでなかったorz
- 366 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 20:59:50 ID:2Okv76kP0
- >>358
ユートは説教を受ける側でも自分の信じたことを貫いていくというスタンスだから
自分の感じたこと思ったことは相手に説教みたいな形でも諭す形でも伝えるだろうと思う。
その上で相手の説教も聞いていくというかなんというか。
でもエスペリアの『スピリットは人間じゃない』とかは頑なに認めようとはしなかったな、
ユートは納得できないことに対しては頑固なんだよな。w
色んな理不尽に対して頑張って何とかしようとするいい主人公だったよ。ユートカコイイ!(・∀・)
ユートの神剣持たない状態うんぬんってあるけど
たぶん純正エトランジェはファンタズマゴリア住人より反応速度とか身体能力のスペックが元々違うんだろう。
だから神剣持たない状態でもファンタの住人よりは遥かに強い…のではないかと。
『求め』が主に選ぶぐらいだしな。
- 367 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 21:28:37 ID:IUDKymh00
- つか、スピたんのあのエトランジェの設定はいろいろ突っ込みたい気持ちもあるけどね(w
正直どうかと思った。
- 368 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/20(月) 23:38:07 ID:VLr9Y27Q0
- >366
うん。なんか、「ユートは矛盾している」って言う人もいるし、実際矛盾しているとは思うけど、
感覚や価値観なんかに合わないことは頑なに拒否するんだよな。
それが良い面だけだとは思えないし(意地張って佳織と二人だけで暮らそうとすることとか)
ただの独りよがりの可能性も高いのだけど。
神剣無し>終盤のユートとなら、訓練ではロティに分がある。でも
光「ロティ。実戦だったら悠人はこんなんじゃないぜ」
ってな感じでは。
- 369 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 00:32:33 ID:vKMRvcHG0
- 高瀬氏の設定とはなんか趣が異なるし、あのエトランジュ設定は変な感じがしたな。
まあ、あの人は第二章にかかりきりだろうから、気にかけている暇は無かっただろうけど。
- 370 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 00:50:22 ID:W5XYmfST0
- なんか不都合あったっけ?スピたんのエトランジェ設定。
まぁ高瀬氏とも設定の確認くらいはしたと思いたいがねぇ。
スピたんとなるかなであまりに激しく設定に食い違いとか出たら
ザウス的にも高瀬的にもいいことないだろうし。
(ザウス的にも折角「売れる」世界観を構築できたわけだしね)
高瀬氏的にも完全に納得はできなくても妥協くらいはしてると思うけど。
まぁ全て俺の妄想だけど。
・・・何でもあり世界にした時点で誰も細かい設定を気にしてなかったりしてw
- 371 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 01:27:30 ID:8Y7PdzZk0
- 何だかなるかなも不安だよなー
今の時点で畳みきれてない大風呂敷を更に広げてどうすんのって感じだ
ユウト達が戦う多次元世界も時間樹エト・カ・リファから分岐した世界なんだっけ?
そんでそこいらに神の転生体がいて?自分の世界を懸けて戦う?
神剣世界の設定を掘り下げるどころじゃないじゃん…
- 372 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 02:07:47 ID:xUWCJiSB0
- でもまあ、スピたんとは違って今度は高瀬氏だから玉砕しても仕方無いと諦められるけどね。
そう言う意味では自分のなるかなの購入は既に決定している。
問題はメーカーさんのHPがそこまで間に合うかと言う事か(w
- 373 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 08:21:01 ID:DoAa7PzM0
- >>368
ユートの場合、最初は独りよがりだったのがだんだんと世界のため仲間のためって行動するようになったのが良かった。
言ってみれば成長物語。一人の少年が勇者になるまでの話。
うーん…感覚的に生身だとコウインとユートは互角くらいかややコウインの方が強いって感じだから
ロティの方が強いって言われてもなんか違和感を感じる…作中でもあまり強くないし。
- 374 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 08:33:42 ID:8Y7PdzZk0
- >>373
光陰と悠人が生身で互角ってのはちょっと考えられない気がする…
基本的に悠人のラキオス剣術は型通り繰り出すだけだし、ウルカ系イベントを見ると技術も拙い感じがするし
ほとんどは実戦で覚えた我流なんじゃなかったっけ?
生身じゃ悠人は光陰の足元にも及ばないんじゃないか
悠人が光陰に勝ったのは神剣との適性が高いのと火事場の馬鹿力のためだろうし
- 375 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 10:07:33 ID:DoAa7PzM0
- >>374
足元にも及ばないというのには異議があるな…、確かにコウインの方が剣術なりなんなりは上だろうが
最終的にエンディングを迎えた時点ではその差はかなり狭まっているだろうと思うんだが。
なんだかんだでユートはバイトも掛け持ちしつつ生活費を稼いでたんだから基礎体力もあるし
身体的スペックは何もしていないコウインと比べても結構いいと思うんだ。
逆になんでコウインがあんなに剣術とか出来るのかとか根拠がない。
まぁ実際生身でコウインと対戦したこともないし全ては憶測でしかないから、人それぞれって感じなんだろうけど。
- 376 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 10:28:06 ID:8Y7PdzZk0
- まあ足元にも及ばないってのは言い過ぎたかも
でも光陰は親父の影響?かなにかで棒術や体術を修めてたんじゃなかったか
神剣を使った戦い方を含めた戦闘技能でならわからないけど、無しでなら光陰が確実に上だと思うな
実際悠人はエターナルになった後も不意を突かれて光陰に腕を捻られてたし
- 377 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 10:28:21 ID:0CiEsSh60
- >>375
つ「設定資料集」
武術をやっている祖父と父親の影響で、本人も身体を鍛えていますが、
それほど真剣に取り組んではいません。それでもかなり強いです。
素手での格闘だけでなく、棒術も剣術も強いです。
- 378 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 10:38:31 ID:DoAa7PzM0
- >>377
チィッ、設定資料集かッ!w
持ってないんだよなー…、売ってる所も見たことないしな…。持ってるやつが羨ましい。
やっぱこういうスレで議論するには持ってないとダメっぽいな。微妙に新参だしな。
おとなしくROMに徹しとくよ。
- 379 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 10:44:37 ID:0CiEsSh60
- どうでもいいけどこの手の議論はそろそろ自分の立ち位置を明示しておく必要があるキガス。
無印、Exp、PS2、そしてスピたん。これだけあって全部クリアしている猛者はともかく、
全種やっていない香具師同士で情報の食い違いなんてのは当然起こる事だしね。
自分は何々を遊んだって書いてあればここではこうなんだと情報交換出来るし。どうだろ?
- 380 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 14:58:27 ID:6fc4yp5H0
- いっそのことアセリアデータベースとか欲しいよな
俺らで情報まとめてwikiにするとかして
- 381 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 15:24:56 ID:TOyoXtm40
- 実は作ってる最中だなんてとても言えない。
- 382 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 15:34:04 ID:PXfG/qBH0
- 俺も個人的に作ろうと思ってたんだがPS2版と設定資料集が何処探してもない
スピたんプレイし終わったら簡単にまとめようかな
- 383 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 15:34:36 ID:t//UOarn0
- あ、世界地図欲しいな、世界地図。
ちゃんと小さな村とかエクストラステージとかも載ってるやつ。
- 384 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 16:07:39 ID:ViANYCiA0
- うーん、ここは雑魚スピのスレだから、あんまり設定談義にはまりすぎると
よくない流れになる恐れもあるんじゃないかなあ……ほどぼとで良いと思うんだけど。
他板に作品別のスレもある事だし。
流れ止めてスマソ。
- 385 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 18:16:00 ID:IECRAtJt0
- 設定は漠然としているぐらいでいいんじゃね?とか思わんでもない。
- 386 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 18:36:55 ID:t//UOarn0
- ん〜。ここで語り過ぎるべきじゃないとは思うけど、
個人的に、設定はそりゃやりすぎだろってぐらい細部までこだわってる方が好きだな。
後付けとかは出来る限り勘弁して欲しい。
- 387 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 19:33:07 ID:sZWoIaY10
- >>386
設定は細部まで拘ってるのが遊ぶほうも楽しくていいんだけど。
某ガ○パレの裏設定つうか、ああいうやり過ぎなのは吐き気がするから勘弁してほしい。
正直言って、現在のアセリア世界くらいまでがちょうどいいと思う。
- 388 名前:379 :2006/03/21(火) 20:09:37 ID:Hd05f0ZO0
- 意見Thx。
葱だし>>384の言うとおり突っ込んだ設定談義は工作板でいいとは思うけど、
公式設定を知ってる知らないでネタを>>386の言うような後付けと勘違いしたり、
質問ならともかく上みたいな軽い議論で情報の擦れ違いからヒートアップするのは避けたいかなぁ、と。
議論の流れになった時に「PS2ではこうなんだけど、」とかの一筆があれば
スムーズになるかなと思っただけで、正直データベースとかは考えて無かった。
あったらあったで知りたい香具師には便利だと思うので、>>380-381ガンガレ。
>>382 PS2はともかく、設定資料集って今どこにも無いのか?
>>383 小さな村とかは無いけど、小説に簡易地図なら挟まってる。
- 389 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 20:54:41 ID:l7uxOIQ10
- 設定資料集はオフィ通でも払底してる。イベントでも出品されないのでは。
あとは……オークション。欲しけりゃがんがるしか。
アセリア関連本
・永遠のアセリアオフィシャル設定資料集
・永遠のアセリアスピリットガイド (PC版攻略本)
・永遠のアセリア設定資料集(PS2初回版特典)
・永遠のアセリア −この大地の果てで− ザ・コンプリートガイド (PS2版攻略本)
・永遠のアセリア舞台劇第二幕パンフレット
・永遠のアセリア ELOGIN付録冊子
・小説版永遠のアセリア 上・中・下
とりあえず、手元にある本はこんなもんだな。
スピたんの設定資料集やら攻略本は出るのかね?
- 390 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 21:04:56 ID:7KciM+rq0
- クラブザウスで〜って書き込もうと思ったらorz
永遠神剣繋がりなら、なるかなのパンフもはいるのかな?
- 391 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/21(火) 23:29:30 ID:W5XYmfST0
- >>389
ELOGIN付録冊子ってどんなん?
>>390
このスレが別世界での永遠神剣がらみの話や
無印エンディング後のユート達エターナルの話まで話を広げたりする気がないなら
なるかなはあまり関係無い気もするけどね。
このスレはもともとファンタズマゴリア(特に雑魚スピ)の補完の為って感じが強いし。
- 392 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/22(水) 00:11:31 ID:gzCesHW80
- あ、スピたんBOOKなんてのもあったか。
ELOGIN付録冊子というのは、単に特集記事を別冊にしただけの20P強の小冊子です。
中身はまだまだ初期段階のβ情報といった感じなのですが、設定資料集にある挿話はこの小冊子が初出であると思われます。
あとは、各ヒロインの好きなもの・趣味が載っています。
- 393 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/22(水) 03:44:23 ID:xU4Q0Zri0
- ……ふん、今回転送されてきたのは赤ん坊か。ブルースピリットだな。
「アー」
……ん?
「アー、アー、アー、アー」
……よし、コイツの名前は4アーだ。
=========
……今回のはやけに冷めた目付きのレッドスピリットだな。
「ルゥ」
……ん?
「ルゥルゥルゥルゥルゥルゥルゥ」
……よ、よし、お前は今日から7ルゥだ。
=========
「ムントールムントール」
………………よし、お前の名前は(ry
光「と、こんな感じで命名されたんじゃないかと俺は常々考えているんだが」
悠「いや、いくらなんでも最後のは無理があるだろ。大体数字の発音が俺達の世界のだし。というか、お前いつか刺されるぞ」
- 394 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/22(水) 19:00:33 ID:gzCesHW80
- γ"⌒ヽ
(.リノ彡ヾ〉 394 名前:名無しさん@らすふぉると[sage] 投稿日:ハイペリア暦2006/03/22 18:58:11 ID99o0Ring
!pリTヮTリ
((<(つ/ ̄ ̄ ̄/ 「9ォーリンです……9ォーリンです……9ォーリンです……」
 ̄ ̄ ̄ヽ/SpiNet/ ̄ ̄ ̄ ̄
- 395 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/22(水) 21:34:01 ID:7/Rg+DoE0
- >>394
まだその板に居たのかオマイはw
- 396 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/22(水) 22:37:24 ID:+4wqyp0j0
- >>394
ID変わってもばれるんだなw
- 397 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/22(水) 22:55:47 ID:wuveJt980
- まとめ展示室の悠人みたら涙でてきた
……すごい続きが気になるんだが
- 398 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 00:47:21 ID:MwCOc2d20
-
あてんしょん
このSSは、基本的にセリア only の補完です。全八回で完結します。今回は第三回です。
無駄に長いので、そういうのが嫌いな方は遠慮無くスルー願います。
- 399 名前:胡蝶 V-1 :2006/03/23(木) 00:50:44 ID:MwCOc2d20
-
神聖サーギオス帝国を巡る政治的な対立の末勃発した対マロリガン戦は、
地獄のような灼熱の砂漠、敵の新兵器である『マナ障壁』、広大な領土の全制圧と、
今までに体験したこともない難関を次々と打ち破らなければならない激戦だった。
その中でも特に、私達の前に大きく立ち塞がった脅威は二人のエトランジェ。
永遠神剣第五位『因果』、同じく第五位『空虚』。それぞれの契約者をもマロリガンは擁していたのだ。
『因果』の持ち主コウインは権謀術数にも長け、配下の精鋭稲妻部隊を巧みに操る防戦を展開した。
一方神剣に意志を飲み込まれていると聞いたキョウコは要所要所に現れ、その桁外れの破壊力で戦局を逆転させる。
攻め込んだ筈の私達の方が戦術レベルと戦闘レベルの両方で対処に追われ、度々後退を余儀なくされ、
スレギトと開放したデオドガンの間の戦線をようやく維持したところで状況は暫く膠着していた。いや、させられていた。
元々遠征軍である。エーテルジャンプが発明されたとはいえ、補給が潤沢とはいえない。
加えて広大な領土を攻める行軍。ラキオスとは気候の違いもありすぎる。連戦に、年少組の疲労が目立ってきた。
砂漠程では無いがマナの乏しい、見渡す限りの荒野をただ歩く。遥か前方に見える、ガルガリン。それが当所の戦術目標だが。
「ねー、まだー?」
「ネリーいいかげんにして。その台詞、もう何回目?」
やや元気なネリーが退屈そうに両手を頭の後ろで組みながら呟く。溜息混じりにヒミカが嗜める。
私は先頭を歩いているので見えはしないが、さっきから同じ光景が繰り広げられているのでもう慣れた。
多分続いてハリオンののんびりしたおっとり声、そして乾き切ったカワナトの葉を握り締めながら気合を入れなおすヘリオン。
「んもう、我が侭ばっかり言ってはめっ、めっ、ですぅ〜」
「そ、そうです! 頑張りましょう、ネリーさんっ」
- 400 名前:胡蝶 V-2 :2006/03/23(木) 00:51:33 ID:MwCOc2d20
-
「はぁ、はぁ」
メンバー中最も疲労が目立つシアーは無口で私の隣を、ふぅふぅと息を乱しながら歩いている。
ネリーと背丈はほぼ同じだが、持つ神剣の形状の違いか、大きすぎるそれをまだ持て余しているようだ。
もう少し成長すればきっとブルースピリットとしてはかなりの戦力になるのだろうが、時がそれを許してはくれない。
手元に握りっぱなしの『熱病』を垣間見る。幼かったあの日、私もこんな感じで神剣に「振り回されて」いた。
≪セリア、危ない!≫
≪え……ああっ!≫
転送されて7年目に、それは起こった。
それまでの養護施設から、訳もわからないまま訓練施設に放り込まれて約半年。
やる気の無い訓練士の下、それなりに生き残る手段をようやく考え始めていた頃。
内乱の起きたエルスサーオで、私は少し年上の同じブルースピリットと共に、蜂起した市民達に囲まれていた。
スピリットが混じっていないとはいえ、私にとっては充分過ぎるほどの威圧感を与える、“人”の大人達。
彼らは手に思い思いの武器を持ち、集団でじりじりと威圧をかけながら近づいてくる。
≪落ち着いて。大丈夫、私がいるから≫
≪う、うん……≫
今はもう上手く思い出せない素顔。
転送されてきた時期が近かったせいか、未熟な私にことある度、目をかけてくれていた。
エスペリアよりは歳も近く、短い間だったがよく彼女の後ろを追いかけていたことを覚えている。
長く纏めた後ろ髪がとても綺麗で、追いかけながら風にきらきらとたなびくそれを見るのがとても好きだった。
――――姉のように、慕っていた。
- 401 名前:胡蝶 V-3 :2006/03/23(木) 00:52:51 ID:MwCOc2d20
-
≪いい、死んではだめよ。まず、自分を守ること。敵の動きを良く見なさい……≫
蒼い瞳と優しい声がまだ物心ついたばかりの私をどれだけ励ましてくれた事か。
≪思い出して。私達はスピリット。“人”には、負けない≫
戦士としての、優れた才能をも持ち合わせていた。
今振り返ってみると、彼女一人なら難なく切り抜けられた局面だったのだろう。
恐怖で周りが見えていない私が足手まといだったのだ。でも、彼女はそんな不満などたったの一言も漏らさなかった。
≪それじゃ一度深呼吸して……モート(3)、ラート(2)、スート(1)…………ガロッッ!!!≫
≪あっ! 待っ……≫
飛び出す背中に翻る、長く纏めた蒼い後ろ髪。それが彼女――――リアを見た、最後だった。
目の前に急に充溢してきたマナの流れに、足を止める。
不思議そうな顔をして見上げるシアーの頭を無意識にそっと撫で、小高い丘の上を睨んだ。
「セリア……?」
「しっ。黙って」
「う、うん……」
鋭くなってしまった声に、身を竦めるシアー。両手に抱え込んだ『孤独』の輝きがやや鈍い。
悠々と丘に現れた人影から目を逸らさないよう、出来るだけ穏かな口調で囁いた。
「大丈夫よ。……私がいるから」
「あ……うんっ!」
一度服の裾をきゅっと握って、そして離れる気配。後ろでも、緊張した空気が窺える。
もう全身を晒してしまっている敵が、静かに口を開いた。
- 402 名前:胡蝶 V-4 :2006/03/23(木) 00:53:58 ID:MwCOc2d20
-
「ラキオス……油断していたとはいえ、よくもここまで侵入を許したものね」
「気づいた貴女も大したものよ。その様子だと、ニーハスも、かな?」
ニーハスでは、隠密で移動したアセリア達主力がそろそろ攻め入っている頃だ。
「ふん。人の心配をしている場合でもないだろう。私はライトニング副隊長、稲妻のクォーリン」
グリーンスピリット特有の穏かな気配が一転し、華奢な外見に不釣合いな大鎌のような銀色の神剣を振りかざす。
構えた拍子に顔の両脇で伸ばした緑色の髪が大きく揺れ、優しそうな面影の奥で碧色の細い眉がきゅっと締まる。
鋭く放たれる殺気。でも、その気配の変化で判った。
「『熱病』のセリアよ……確かに“人”の心配なんてしてる場合じゃなさそうね、その様子だと」
ニーハスにも、敵の迎撃が待ち受けているという事を。
でも、あちらはユート様に任せておけば心配いらない。そう言外に籠め、薄く笑う。
「ありがとう、教えてくれて。でも肯定も否定もしないなんて案外素直なのね。忠告しておくけど、直した方がいいわよ」
「……ふん。少しは状況が掴めたようだな。それでは死んでもらおう。……いくぞっ!」
ちっと軽く舌打ちした後、気を取り直したのか構え直す大振りな神剣。
華奢に見える剥き出しの細い腕は、この炎天下で日焼けもしていない。
大きく開いたスリットから覗く白い両脚をぐっと折り曲げる。
露出の高い戦闘服は、防御に絶対の自信がある証拠だろう。砂漠の暑さに特化して作られた服かもしれない。
クォーリンと名乗った敵は、びゅん、と一度水平に剣を伸ばして静止した――――それが戦いの合図だった。
「ハイロゥ!」
肩に意識を集中しながら声高に叫ぶ。
「……ヒミカ!」
「判ってる! マナよ、力となれ 敵の元へ進み…叩き潰せ!」
敵は何故か、グリーンスピリットのみ。それなら、神剣魔法による攻撃が有効。シールドハイロゥは硬く、剣では崩し難い。
ここにナナルゥかオルファリルでもいてくれたならいいのだが、今はヒミカに頼るしかない。
しかしもし、私達の部隊にレッドスピリットが少ないのを見越してのこの布陣だとすると、侮れない。
稲妻部隊の副隊長を務めるだけはある。エスペリアもだが、彼女もかなり聡明な部類に入るだろう。
- 403 名前:胡蝶 V-5 :2006/03/23(木) 00:57:24 ID:MwCOc2d20
-
「ネリー、シアーをちゃんと見てなさい! ハリオン、ヘリオンのフォローお願い!」
唇を舐め、緊張をほぐす。握り締めた半身から流れる意識を開放しつつ、私は荒れた草地を大きく蹴り上げていた。
敵が一斉にシールドハイロゥを広げ、緑に輝き始めたその空間に、高速詠唱を唱える。
「甘いっ! ……マナよ、我に従え 彼の者の包み、深き淵に沈めよ……エーテルシンクッ!」
飛び出した白い結晶の塊は、『熱病』の剣先から迸ると同時に敵左側面で炸裂し、神剣魔法を一瞬で打ち消す。
間合いに入った私に一番近い少女がダメージによろけながらも短く畳んだ細身の槍で対抗しようとした。
魔法をキャンセルしたとはいえ、シールドがまだ生きているグリーンスピリットに、致命傷は与えられない。反撃がくる。
「これで向こうの力を抑えれば… うんっ、いけるいける〜っ!」
しかし次の瞬間タイミング良くネリーのサイレントフィールドが決まり、『熱病』の中でマナが膨れ上がる。
膨張した四角い切先が唸り、思いっきり撓らせた身体を一気に折り畳んで振るった。
「――もらったわっ!!」
「何っ?! ぐ、ああぁっ!」
シールドを破られ、槍を弾かれ、仰け反ったグリーンスピリットの両手首が吹き飛び、苦悶の声を上げる。
これでまず、一人が戦闘不能になった。乱れた陣形に、動揺が走る。見逃す手は無い。
「手加減はしません…… 最強の技で葬り去るのみ!」
ぐん、と身を沈め、大きく深く地面を抉るように軸足を踏み込む。ずくん、と身体からマナが抜け落ちる気配。
眩暈に似たそれをやり過ごし、両手で水平に振り被った『熱病』に全て送り込む。捻れた胴の反動を利用した、最大の技。
「はぁぁぁぁっっっ!!!」
どうん、と唸りを上げた衝撃の塊が振り切った剣先から一気に迸り、周囲の敵が吹き飛ばされる。
倒れ、びくびくと痙攣を繰り返している彼女達を確かめて振り返った。先に、例のクォーリンがまだ立っている。
「――――其は大地に満ちる活力、精霊よ、全てを貫く衝撃となれ――――」
- 404 名前:胡蝶 V-6 :2006/03/23(木) 00:58:22 ID:MwCOc2d20
-
「?……っっ!!」
聞いた事のない、詠唱。グリーンスピリットでは一番長けているエスペリアからも、感じた事のない攻撃的なマナ。
身体の正面に立てかけるように天を仰ぐ神剣の、弧を描いた切先から弾ける緑色の雷に、私は確信し、叫んでいた。
「神剣魔法がくる! ネリー、シアー、エーテルシンク! マナよ、我に従え―――っ!」
戦いの最中、戸惑うようにみんなが一斉にこちらを向く。
グリーンスピリットの攻撃魔法など、聞いた事も無いだろうから無理もない。私だって半信半疑。
しかし、剣の警鐘と戦いで培った勘が叫んでいる――――“あの長い詠唱は”危険だ、と。
振り返った先で、敵と剣を交えていたシアーがひっと大きく息を飲むのが見えた。
クォーリンの、丁度真正面。誘導されたのか、シアーを襲っていた少女がすっと後ろに下がる。
「シアー! 危ないっ!」
「……もう、遅い。くらえ……エレメンタル、ブラスト!!」
リアは、囲まれても殆ど抵抗というものを見せなかった。
集団の、狂気にも似た悪意が輪の中心に集中する。振り下ろす武器に、ぐちゃりぐちゃり、と連続して起こる嫌な音。
力尽き、ずだずだにされていく“肉塊”。金色に散らばる蒼い、好きだった髪。
虚ろに光を失った瞳が微かに流していた涙の後を見たとき。私は“キレ”た。
≪ウ…………ウアアァァァァァッ!!!≫
きん、と冷たい霧のようなものが頭を霞め、腕の中の『熱病』が光を放つ。
無我夢中で斬り付けた私に降りかかる、べっとりと熱い血の飛沫。むせ返るような腐った匂い。その中で、理解した。
――――“人”は、仲間じゃない。
白い閃光のようなものが頭の中を廻った後のことは、よく憶えていない。
≪セリア! もう止めなさい!≫
≪ウア、ウアア、ウアアアァアアッ!!!≫
≪もういいの! もう、ここに敵はいませんっ!≫
≪アアッ、アアアッ!!≫
駆けつけたエスペリアに取り押さえられながら、私は獣のようにくぐもった唸りを上げ、暴れ続けたらしい。
焼け切れた理性が『熱病』に取り込まれかけていたという。
- 405 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 00:58:29 ID:sTlHMxsY0
- いつもはROM専だが……いまならいけるっ!
受け取れ、支援だ!!
- 406 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 00:58:45 ID:xMXhXgXF0
- 支援。
- 407 名前:胡蝶 V-7 :2006/03/23(木) 00:59:46 ID:MwCOc2d20
-
――以来、エスペリアはその事に触れようとはしない。
今なら、判る。リアは、負けなかった。ただ、『“人”に逆らってはいけない』、そんな教育を刷り込まれていただけ。
幼い私は、防衛反応からか、その時の記憶を一時的に失っていた。思い出したのは、あの母親の目を見たときだ。
≪あれ程前には出るなと念を押していたでしょう? アセリア。セリアもですよ――――≫
エスペリアの叱責を受けながら、私は涙を流し続けていたのだ。手を引かれて立ち去る少女を見送りながら。
遠巻きに囲む悪意の視線に懸命に耐えてマナの残滓を纏った『熱病』を感じながら。
胸に残ったしこりがずきずきと哀しみばかりをこみ上げさせてくるのに、懸命に堪えながら――――
詠唱完了と共に襲い掛かった雷撃の嵐は、あっという間に周囲の景色を一変させた。
燃え上がることもなく蒸発しきった草木の下で、むき出しの地面がもうもうと土煙を舞い上げ焦げ臭い匂いを放つ。
ささやかな生命の息吹を根こそぎ奪われ、悲鳴を上げている大気。
「う、うう……」
「セ、セリアぁ?!」
まだ痺れるような空気が塵に細かい放電を繰り返す中、私はシアーを抱えたまま動けないでいた。
辛うじて避わしはしたものの、背中に受けた余波の衝撃で息が詰まる。
腕の中で叫ぶシアーの泣きそうな声すら、きんきんと鳴り響くような眩暈を起こした。
「大丈夫? 大丈夫? ごめんなさい、ごめんなさい〜」
珍しく、切ったような口調。いつも私の前ではおどおどと怯える態度しか見せなかったのにと、多少可笑しくなる。
「……平気、これくらい。言ったでしょ、私がいる限り、シアーを死なせはしないから……痛っ!」
笑いかけるつもりだったが、激痛がそれを許さなかった。そしてまだここが戦場だということを思い出す。
「ぐっ……クォーリン……みんな!」
「セリアぁ……」
そっとシアーをどかし、よろよろと起き上がる。周囲を見渡すと、シールドを張ったハリオンが何とか凌いでいた。
- 408 名前:胡蝶 V-8 :2006/03/23(木) 01:01:12 ID:MwCOc2d20
-
片膝をついたヒミカが両脇にヘリオンとネリーを抱え、なんとか片目を瞑ってよこす。
二人は目を回し、気絶しているようだ。ぐったりと動かないが、外傷は見当たらない。
そして丘の上に目をやると――――呆然としたまま、クォーリンが立ち尽くしていた。
「貴女達……正気なの? 仲間を庇う為に、命を……」
最初は、何を言っているのか判らなかった。首を振りながら戸惑うクォーリンには、何か子供の様な幼さを感じる。
「嘘……コウイン様の仰っていた事は、本当、だった……?」
信じられない、という感じで手元をじっと見つめたまま動かない。事情は判らないが、隙だらけだった。
その向こうに数人いる稲妻部隊も同じように目を泳がせたまま、指示を求めるようにクォーリンを見ているだけ。
まだ手元にある、『熱病』を確かめる。大丈夫、まだいける。私は残りのマナを掻き集め、光輪を何とか展開した。
「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
同時に加速し、浮かび上がる身体。纏わりついた土や砂がぱらぱらと後方に置き去りになる。
殺到した私の姿に、クォーリンがゆっくりと無言で振り返った。
「え――――」
瞬間、何か悟ったような穏かな瞳の中に得体の知れない涙を見つけ、慌てて剣を抑えた。
踏みこんだまま踏ん張った足元で、耐え切れず盛大に吹き飛ぶ抉られた土砂。
無理矢理制動をかけられた剣先から、ひゅっと鋭い音を立てて飛ぶマナがクォーリンの頬を掠め、遥か前方で爆発する。
余波で微かに振動した地面の上、『熱病』の切先は長い緑髪の一房を薙いだところで止まっていた。
「ハァッ、ハァ…………ふぅ……」
「何故、殺さない」
「………………」
僅かな逡巡の後、クォーリンが呟く。
答えず、ぱらぱらと舞う緑色の髪が、風に流されながら金色のマナに変わるのを追いかけた。
まだ、ぶるぶると震える腕。灼けるような背中の痛みを思い出す。流れる脂汗がじっとりとその傷に沁みこんでいく。
「殺せ。それが私達スピリットの、戦う理由だろう?」
額に張り付いた前髪の隙間から、異様な光を放つ瞳が見える。真摯な眼差しに気圧されるような感覚。
ぐっと唇を噛んだ。鉄の匂いが遠くなりかけた意識を取り戻させてくれる。私は、短く呟いた。
「違う。私達は…………スピリットは、戦う為に、生きている訳じゃ、ない」
- 409 名前:胡蝶 V-9 :2006/03/23(木) 01:02:33 ID:MwCOc2d20
-
――――そんなの別に関係ないって
「そんなの、関係ない。そんなの、関係ないじゃない……」
「……驚いた。本気でそんな事が言えるの?」
「……本気、よ」
目を丸くしながら確かめるクォーリンに、大きく一つ頷いた。拍子に、零れる涙。
後から思い出しても恥ずかしいが、私は敵のど真ん中で、漏れそうになる嗚咽に懸命に堪えていた。
「私はきっと、見つけてみせる。自分の、自分だけの、生きる意味を」
――いつの間にこんなに感化されていたのだろう、あの薄汚れた背中に。
気づけば、受け売りの言葉を伝えている自分がいる。
しばしの間。呆れたような眼差しのクォーリンが、やがてふっと表情を緩ませた。
「……そう。なら、今日はここまでね。どうやら私にとっても、この戦いに意味は持たせられないようだから」
「……クォーリン?」
「総員退却! 至急、ミエーユに向かう! 本隊が相手だ、油断するな!」
呆然としたままの私を後にざっ、と鮮やかに引き、背中を向けたクォーリンは、最後に呟くようにこう言った。
「さよなら。もう会うことはないと思うけど……貴女のような人に、また会えるなんて思わなかった」
- 410 名前:胡蝶 Yearning V-1 :2006/03/23(木) 01:04:48 ID:MwCOc2d20
-
「ふーん、委員長の家ってこの辺なんだ」
「う、うん。あの、高嶺くんは、どうして? 家、反対方向でしょ?」
「え、ああ。こっちはバイト。今帰りだよ。……ってなんで知ってるんだ?」
「あ、その……今日子から、聞いたことあるから」
「ああそっか。まぁいいけどな」
「う、うん……」
少し離れた後ろを、それ以上距離は詰められないまま歩く。わたしより、頭一つは高い影。
ぶっきらぼうに前をいく背中が、等間隔に照らし出す街灯の光に、見えたり暗く翳ったりする。
冷たい筈の北風が頬に気持ちいい。時々振り返られるたび、真っ赤になっているのに気づかれないかとどきどきした。
「ごめんね、送ってもらって」
「いいって。それにしても物騒なんだな、気をつけないと」
「う、うん。そうだね」
ややろれつの回らない口調で事情を話したわたしを、高嶺くんはあっけなく、送ってくよと申し出てくれた。
最初は断ったのだが、手を振るわたしに構わずに歩き出すので、慌てて追いかけ、今に到る。
それにしても、どうだろう、このわたしのお淑やかさは。自分でも信じられないが、まるで借りてきた猫のようだ。
もしあの親友が見たら、鬼の首を取ったように指を指して笑い転げるだろう。小説のネタにでもされかねない。
でもしょうがないじゃない、と心の中で反論する。しょうがないじゃない、体中、かちんこちんなんだから。
「今日子とは、仲いいんだろ?」
「え? う、うん。それなり。何で?」
「ああ、最近よく話を聞くからさ。あの強引な性格だろ、委員長にも苦労かけてるんじゃないか?」
「ううん、そんなことないよ。明るいから、クラス引っ張ってくれるし、今日だって……あ」
「やっぱりな。帰りしな、しきりに否定してたけど、光陰とグルだったのか。あいつめ」
「あ、あの。――――やっぱり嫌だった? 演劇」
「え? うーんどうだろう。ただ俺、時間あまり取れないからさ、みんなに迷惑かけるんじゃないかって。こっちでいいか?」
「あ、うん。右。……迷惑?」
「ああ。折角みんなで楽しんでるんだろ? 中途半端にろくに参加出来ない他人に割り込まれてもつまんないだろうし」
- 411 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 01:06:03 ID:Ng7T54HL0
- とりあえず、読むのは後だけど支援。
- 412 名前:胡蝶 Yearning V-1 :2006/03/23(木) 01:06:48 ID:MwCOc2d20
-
「……っ他人だなんてっ!」
俯瞰したような物言いより。
少なくても同じクラスメートとして過ごした日々を否定された悲しみより。
何より他人扱いされた事がずきりと胸に響く。
緊張が一気に醒め、気づいた時には叫んでいた。
思わず出した鋭い声にはっと我に返り、俯いてしまう。
昏いアスファルトの地面が目に映り、声に力が入らなくなった。
「そんな……同じクラスメイトじゃない。そんな事、言わないで欲しい」
「あ、ああ。ごめん。そんな意味で言ったんじゃないんだ、忘れてくれ。さ、着いたぞ。じゃあな」
「あ…………」
しかし彼は、一瞬激昂したわたしの様子をちら、と見ただけで簡単に謝り、はぐらかす。
そしてさっきまでの会話をひらひらと振る手だけで打ち切り、立ち去ろうとする背中。
道の向こうに消えていくその後姿に手を伸ばしかけ、思いなおして胸に当てた。
きゅっと握った手から、制服越しに伝わる胸の痛み。引き止める資格がわたしにはあるのだろうかと迷う。
――――今時流行らないよ、ただ黙って見守るなんて。
「〜〜〜っ、あ、あの! だったら!」
「ん? なに?」
清水の舞台から飛び降りるような心境で、呼び止めていた。きっと人生で、一番声が震えただろう。
驚いたように振り向く不思議そうな顔が、次の言葉を待っている。後押しされるように、俯きながら呟いていた。
「だったら、あの……舞台の練習……い、一緒に、やらない……? その、バイトの後でいいから……」
- 413 名前:胡蝶 V-10 :2006/03/23(木) 01:08:06 ID:MwCOc2d20
-
ガルガリン、ヒエレン・シレタを踏破した頃、ユート様が率いる本隊がマロリガンを陥した旨が伝えられた。
マナ暴走が起こる寸前だったという。もしそれが現実に起きていたらと、身震いがする。
まだ占領間もない二つの街は、入り込んだ異国の兵隊達による秩序上の不安が残っているので、
討議した結果、とりあえずヒミカと年少組を残し、私とハリオンだけでマロリガンに向かった。
途中、崩れ落ちた城壁を目標にして歩いていたが、禿げ上がった森や大きく穿たれた穴が所々にあり、その度に迂回する。
戦いの傷跡はその爪跡を未だ残し、そしてスピリットの骸だけが既に還り、どこにもない。
「酷い、ですねぇ〜」
まるで考えを読んだようなハリオンの呟きに、ただ黙って頷いていた。
「あ、セリア」
城下に入ってすぐ、アセリアの白い戦闘服を見つけた。
少し煤塗れだが元気そうで、腰に収めた『存在』を揺らしながらとことこと駆け寄ってくる。
「お疲れ、アセリア。みんなは無事?」
「ん。あ、でも」
「え、何? 誰か、怪我をしたの?」
「ん……」
何気無く聞いた質問に、珍しく口を濁らすアセリア。振り返ると、ハリオンも困ったような顔で首を傾げている。
その時私は、深く考えてもいなかった。
知らない所で起こった、悲劇に。それは皮肉にも、一番その事を恐れていたであろう彼に降りかかっていたのだった。
かぽーん…………
「……ふぅっ」
肩まで浸かり、四肢を大きく伸ばす。体中に染み渡る、程よい熱さ。
木の薫りが気持ちを落ち着かせてくれた。スピリットは虐げられているが、居住空間だけは何故か充実している。
何でも建築・設計に携わった人間が凝り性だったらしいが、いづれにせよ寛げるのはありがたいことだ。
お湯を掬い、ぱしゃっと顔に当てる。湯気が流れる方向に、窓から見える夕日。空が緋色に明るい。
水面に照らし出された自分の顔が、薄っすらと赤く染まっている。纏めた後ろ髪が一房ぱらりと落ちてきたので、掻き上げた。
水蒸気で充満した空間に目をやりながら、ぼんやりと考える。
- 414 名前:胡蝶 V-11 :2006/03/23(木) 01:09:55 ID:MwCOc2d20
-
マロリガンからラキオスへと帰ってきた私は、そこでようやくユート様を見つけた。
その後姿の寂しさについ声をかけそびれ、黙ってその場を立ち去ったのが今朝の事。
「親友……よりにもよって……」
運命というものが本当にあるのなら、これほど皮肉なものもないだろう。彼は、親友と戦っていた。
そして――――殺してしまっていたのだ。
この世界に転送されてきたエトランジェがお互い知り合い同士だと聞きかじってはいたけど。
アセリアの説明を聞いた時、胸が潰されるような痛みを覚えた。最初は同情と思って我ながら頭を振った。
第一私は他のエトランジェを良く知らない。それなのに、同情などおこがましい、と。
なのに、次第に時が経つにつれ、変な違和感が頭をもたげる。気づいたのは、あの背中を見てから。
喧騒を離れ、一人ぽつんと佇むあの背中に、何故か置いていかれるような錯覚を覚えてしまった。
本当はあの時、声をかけるべきだったのだ。こうして悩むぐらいなら。
心の痛みもあるが、戦いは終わっていないのだ。このままでは、ユート様は“潰れて”しまう――――
「あ、セリアも入ってたんだ」
ぼーっと曇った天井を眺めていると、ニムントールの声が聞こえた。ててて……と駆けて来る足音が近づく。
「こらニム、走ったらあぶないですよ」
続いて、ファーレーンの声も聞こえる。相変わらず仲が良いな、と胡乱な頭の隅で考えた。
「大丈夫だよお姉ちゃん。……ふう、いいお湯」
「もう……わたしもお邪魔しますね」
そう言えばニムントールは、いつもファーレーンを「お姉ちゃん」と呼んでいる。
姉妹の感覚なのだろうか。今度、どういうものなのか聞いてみよう。
ううん、それより今は、ユート様のこと。姉といえば、エスペリアは何をしているのだろう。
四六時中身の回りを世話している筈なのだから、気づかない訳はないのだが。
- 415 名前:補助 :2006/03/23(木) 01:10:54 ID:oOYCxEYG0
- 神剣よ、彼の者に凍てつく力を与えよ!
- 416 名前:胡蝶 V-12 :2006/03/23(木) 01:11:43 ID:MwCOc2d20
-
「…………どうしたの、セリア。何だかぼーっとしてるよ」
「きっと考え事でしょう。悩みがあるのかもしれませんし、ほら、そっとしておいてあげて」
「うーん……悩んでいるセリアなんてらしくないと思うけど」
「なんですって?」
「わっ!」
「きゃっ!」
ずざざー、と激しく波飛沫を上げながら後退する二人。……失礼ね。
「き、聞いてたの?」
「こんな至近距離で、聞いてたもなにも無いでしょう?」
「う……」
まだ引き攣っているニムントールをじろり、と睨む。すると彼女は慌ててファーレーンの背後に回った。
珍しいらしいが、私に対してだけは何故かいつもニムントールは強気な態度を取れないらしい。
すぐに困ったような顔をしたファーレーンのフォローが入る。ロシアンブルーの瞳が優しく微笑んでいた。
「ごめんなさい。でも本当に、貴女が悩むなんて珍しいですよ。良かったら、話してもらえませんか?」
- 417 名前:胡蝶 V-13 :2006/03/23(木) 01:12:31 ID:MwCOc2d20
-
「う……」
思わず、ニムントールそっくりの唸り声を上げてしまった。
そんな事を言われても、言葉に詰まる。まさかユート様の事を考えていたなどとは、死んでも話せない。
誤魔化すように探った後ろ髪がしっとりと濡れていて重たい。腕に浮かぶ水滴が筋を作って流れ落ちた。
「? セリア、どうかしました?」
「お姉ちゃんお姉ちゃん。セリア、固まってる」
「え? あ、あら? セリア?」
「〜〜〜〜〜〜わ、私、先に上がるから!」
ばしゃっ。乱暴な音を立てて、私は立ち上がっていた。
逃げるように、脱衣所に向かう。足元が覚束無い。ふわふわと、まるで空中を漂っているようだ。
扉を開くとき、手の平が赤く火照っていることに気づいた。
「〜〜これは湯当りよ。湯当りに間違いないわ。うん、そう」
呪文のように呟きながら、下着を探す。足を通しながら、ふと思った。
そう、二人の言うとおり。これは私らしくない。悩むくらいなら、行動に移そう。
エスペリアが動かないのなら、私が動く。今こそ励ましが必要な時の筈だから。
何より、隊長があのままだと士気に関わる――――決心し、ゆっくりと纏めた髪を下ろす。
軽く振ると、洗い立ての良い香りがした。後ろ手にもう一度根元を纏め上げ、口に咥えたままの紐で縛り直す。
「――――うん!」
軽く気合を入れなおし、『熱病』を手に取った。
- 418 名前:胡蝶 Yearning V-2 :2006/03/23(木) 01:13:39 ID:MwCOc2d20
-
ばふっ。
お風呂から戻り、勢い良くベットにうつ伏すと、また先程の光景が思い出されて困った。自然と顔がにやけてしまう。
≪あ、ああいいけど……迷惑じゃないか?≫
≪そ、そんな事ないよ、全然! うん、わたしも最近用事があって遅くなるし、丁度いいかな、って!≫
≪うーん……≫
顎に手を当て、考え込む高嶺くん。
わたしはといえば、両手に鞄を抱え込んだまま、殆ど乗り出すような勢いで上目遣いになり、その様子を窺っていた。
大げさに言えば、まるで最後の審判を受ける人類みたいな心境で。その時間が、凄く長く感じて。そして。
≪うん、それじゃ、頼もうかな。その代わり、飯くらい奢らせてくれよ≫
≪う、うんっ!≫
そんな、いいのに。そう思ったはずなのに、すぐさま全く真逆の返事をして、ぶんぶんと頷いていた。
≪そ、それじゃ、明日から! 都合、いいかな!?≫
≪え、明日? それじゃ急すぎ……≫
≪高嶺くんおやすみ! 今日は、ありがとう!≫
それからはしゃぎ過ぎたことに気づき、慌ててもう一度ぺこり、と大きくお辞儀をして、慌てて家に駆け込んだ。
殆ど、無我夢中。扉を閉じ、背中を預けて呼吸を落ち着かせる。玄関に飾られた花を見ながら、やり取りを反芻。
まだ心臓がばくばくいって、地面がぐらぐらと揺れているようだった。
- 419 名前:胡蝶 Yearning V-2 :2006/03/23(木) 01:17:17 ID:MwCOc2d20
-
枕元にある、時計を見る。まだ、今日。時計が進むのが、とても遅い。遠足の前の日みたいだ。
仰向けになり、額に手を当てて天井を見る。散らばる髪を軽く指に絡めながら、そっと目を閉じて独り言。
「我ながら、頑張ったよね?」
扉が閉じる時、一瞬だけ彼の呟きが聞こえた。
≪まぁいっか。はは、変なやつ≫
やった。彼を、笑わせた。変なとか言われたけど、そんなの気にしない。これで“他人”よりは一歩、前進出来ただろうか。
思わず小さくガッツポーズまでしてしまう。変に興奮して、中々寝付けない。
そういえば、玄関でも飛び跳ねるようにしてたら見つかったんだっけ。
≪なに、してる?≫
うわの空で浸っているわたしの前に、いつの間にか迎えに来ていた妹が、とても冷ややかな視線を送っていた。
普段からポーカーフェイスの耐えない彼女だが、この時は特に、まるで不法侵入者か変質者を見るような。
≪……こほん≫
≪……へんなの。ご飯、出来てる≫
そして相変わらずのマイペース。言いたい事だけを伝え、すたすたと去っていってしまう我が妹。
失礼ね。どこもおかしくなってなんか、ないわよ。そう呟いても、まるで説得力がないわたしだった。
≪何か良い事でも、あったのですか?≫
食事中も、うわの空でいた為か、姉さんに不思議そうな顔をされた気がする。
いつも通りとはいえ、変に馬鹿丁寧な口調で首を傾げられ、慌てて首をぶんぶんと振った憶えも。
≪変な娘ですね。ご飯をうっとりと眺めたりして≫
段々思い出してきた。本当に失礼な家族達だ。心の中で悪態をついてみるが、途中で苦笑してしまう。
本当は、感謝している。血が繋がらないわたしを、ここまで受け入れてくれる空間は他にはないだろう。
何より大事な、かけがえの無いわたしの“家族”。――――そういえば、高嶺くんの家庭も同じような環境だ。
御両親にご不幸があって、今は妹さんとの二人暮し。高嶺くんも、妹さんを同じように考えているに違いない。
「今度、聞いてみようかな……」
カチコチと、時計の秒針が進む音。
夜の冷たい空気をさらさらに滑るそれを子守唄のように聞きながら、
わたしの意識はようやくまどろみの温かい雲の中へと包み込まれていった。
- 420 名前:胡蝶 V-14 :2006/03/23(木) 01:18:51 ID:MwCOc2d20
-
彼は、案外近くにいた。第二詰所の脇に繁る、林のほとり。
そこに、いつも私達が使っている休憩所のようなものが設置されている。訓練の後などに、よく使われている空き地。
古木で作られた椅子に座っている後姿を見かけ、近づく。その背中には、覇気が全く感じられない。
まるで叱られた後の子供のような。少し足を止め、暫く眺めていると、何故か無性に腹が立ってきた。
「……ふぅっ」
静かに、悟られないよう息を吐く。上手くいくかどうかは判らない。元々こういう事は得意ではないのだ。
失敗しても悪く思わないで、と心の中だけでエスペリアには一応断っておいた。
握っていた剣を、大きく振りかざすと同時に激しく音を立てて斬りかかる。
「はぁぁっっ!!」
「……なにっ!?」
計算どおり、驚いた表情で咄嗟に身を避わすユート様。
わざわざその為に音を立てたのだから、避けてくれなければ困るけど。
だが、それだけでは無い。今度は水平に分厚い刀身を振り切る。動きは予測していたので、思ったより滑らかに流れた。
彼は、反射だけで『求め』を抜く。少し軌道を修正し、それにあわせるよう『熱病』をぶつけた。鈍く響き渡る剣戟。
「…………なんで、こんなことを?」
向かい合ったすぐ側で、低く尋ねる声は戸惑いを隠しきれない。
僅かだが、その瞳に生気が漲ってきたのを感じ、私は剣を離してすっと退った。
「…………」
そしてもう一度、『熱病』を構える。気迫が伝わるよう、真剣に見つめて。
「ハッ、ヤァッ、タァァァァァッ!!」
「くっ……うわっ!」
今度は、手加減なしの攻撃。寸分も違い無く急所を狙った連撃を、ユート様はかろうじて避ける。
内心、舌を巻いた。初めて会った当初の、あの稚拙な動きは影を潜め、今や立派な“型”になっている。
- 421 名前:胡蝶 V-15 :2006/03/23(木) 01:20:02 ID:MwCOc2d20
-
――――だが、ここで甘やかすわけにはいかない。
「その程度ですか、ユート様!」
「なんの意味があって、こんな……ぐぅっ!?」
剣の軌跡に気を取られている視線が見え見えだ。隙をみて蹴り上げると、あっけなく入った。
そのまま吹き飛ばされ、大の字に倒れたまま動かない。諦めたような仕草に、苛立ちが更に募った。
「意味は、自分で考えなさいっ! ハイロゥッ!!」
光輪を開放し、ウイングハイロゥを展開する。小さく屈み、一気に加速。最後の一撃。これで『求め』を弾く!
(――――なっ!)
すると彼は、予想外の行動に出た。自ら『求め』を下げ、そして俯いてしまったのだ。
こちらを、見てもくれない。まるで死を受け入れるのを待つ、バルガー・ロアーの住人のように。
「いぃっ、やぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」
ぎりっ、と唇が切れた。悔しさと憤りがないまぜになって、心の中で織り重なる。
私は叫び、そして剣を叩き付けた――――彼のすぐ脇の地面に。
ズゥゥゥン――――
「ハァ、ハァ、ハァ…………」
「どうして……?」
擦れ違う直前にまで迫った顔。その口が、呆れた疑問を呟く。それが私の逆鱗に、どれだけ触れるかとは考え無しに。
「………………ッ!」
カラン! 放り投げた『熱病』が乾いた音を立てたと同時に、私は両手で彼の胸倉を強く掴み上げていた。
「どうして、ですって?」
「……ぐっ!」
無抵抗な人間を締め上げるのは容易い。首をぎりぎりと絞ったまま、雨避け用の小屋の壁へと激しく押しつける。
くぐもった声を上げながら、それでも抵抗は無かった。両手をだらんと下げたまま、ただ頭を振っている。
「どうしてかなんて……私が聞きたいです! なぜ、剣を下ろしたんですかっ!!」
口惜しさに、言葉が乱雑になってくる。自分を制御するのが難しかった。
- 422 名前:胡蝶 V-16 :2006/03/23(木) 01:21:48 ID:MwCOc2d20
-
「あのまま……死ぬつもりだったのですか!」
「見限られても、仕方ないって思った。それに、セリアが怒るなら、よっぽどだと思ったし……」
「……そんな程度の理由で!?」
そんな事で。私がいつ、見限ったというのだろうか。怒られるようなことをしたという自覚があるのなら。
彼の瞳に映る自分の瞳が、険しく鋭くなっていくのが判る。覗き込んだ私を避けるように、彼は眼を逸らした。
「あと、もう……戦うのも……いやだ」
ぽつり、と呟いた一言に、ああ、やっぱり、と天を仰ぎたくなるほどの失望を覚える。足元がぐらついた。
揺れるような地面にぽっかりと暗い穴が開いたように感じられる。しがみつかないと、そこで終わってしまう。
視界の隅に、『求め』が薄く輝き始めるのが見えた。貪欲な意志がひたひたと迫るのを感じる。
「そんな表情はやめなさい!」
だから、必死になって叱咤した。これ以上悲しみに目を向けていては、神剣の支配に引きずり込まれてしまう。
自分は、ユート様ではないから、ユート様の悲しみはどうしたって本当には判らない。だから、出来るだけのことを。
「友達……殺してまで……戦うなんて……親友……だったんだぜ……ッ!」
彼の瞳は、既に絶望で埋まってしまっている。うろんな視線に、私は映っていない。
どこか遠くへ消えてしまいそうに、ただうわ言のように痛みを訴えてくる、儚げな気配に呼びかけ続ける。
「だからといって、あなた自身が死んでそれで償うと言われるのですか?!」
「それで……償われるなら、それでいいよ……」
「ッ!! そんなの、卑怯です! それはただの責任放棄ではないですか!」
まだ、対話は成立している。私は内心ほっとしながら、ぎゅっと唇を噛み締め、決心した。
一時、自分が悪人になってもいい。どんな酷い罵声でも、それで彼が立ち直ってくれるなら。
- 423 名前:胡蝶 V-17 :2006/03/23(木) 01:22:35 ID:MwCOc2d20
-
「ユート様の戦いも、私達の戦いも、まだ終わってなんかいないんですよ!?」
まるで言質を取った確約をつきつけるような物言い。恨むなら、恨んでくれて構わない。
引き合いに出せるものなら何だって利用して、この落ち込んだ心を引っ張り上げてみせる。
「キョウコ様もコウイン様も、そのような態度なんて望んでないと思います!!」
勝手な思い込み。一度もまともに会話を交わした事もない私が、二人を知っているわけがない。なんて、欺瞞。それでも。
「ユート様はまだ、剣を握らなければいけないんです。どんなに辛くても……戦いが終わるまでは!」
ただ、視線だけは逸らさないよう。彼の胸元を引っ張り、頭一つ高い身長を爪先で背伸びをするように覗き込む。
するとその表情がだんだんと正気を取り戻し、やがて彼は聞こえるか聞こえないかの小さな呟きを示してくれた。
「―――― そう、だよな」
「………………」
何が伝わったのか、判らない。ただ彼は、黙って微かに頷き、そして地面を見続けている。
それを確認して両手を緩め、身を離すと、いつの間にか『求め』の輝きが失われていた。
「ごめん。悪かった。戦うよ……いや、戦うしか、ない」
「……でも、死んでしまうわ。そんな状態で戦ったら」
覚悟を決めた様子でもう一度頷く。しかしまだそこに垣間見える、強さと弱さが同居した危うさ。
神剣の抵抗はなくなったが、どことなく捨て鉢な口調に脆さを感じて、自分でも意外なほど不安げな口調になった。
「いいさ。俺の命に替えても、佳織とみんなは……」
「やめてっっ!!」
悲鳴のような叫びが勝手に出た。空に反響して帰ってきたそれが、胸に鋭く突き刺さる。
「やめて……命に替えてだなんて、言わないで」
脳裏に、リアの後姿が浮かぶ。最後に笑った彼女の表情も、今のユート様のそれのようなものだったのだろうか。
抉られたような心がじんじんと鼓動を奏でる。喉から搾り出すような掠れた声は、どこから出たのか判らなかった。
「ユート様は、知っているんでしょう……? 家族を失うのが、どれくらい辛くて怖いのか……」
- 424 名前:胡蝶 V-18 :2006/03/23(木) 01:23:20 ID:MwCOc2d20
-
込み上げてくる憤慨と涙をぐっと抑え、懸命に見上げる。
「それを、カオリ様や私達に味あわせるつもりなの?」
「…………!」
見上げた顔が、驚きに満ちていた。咄嗟に声が出ないのか、口を軽く開いたままで。
少し待ち、その沈黙を肯定と受け取り、少し落ち着いてきた私は言葉を選びつつ続けた。
「仲間が助かるように。……私は、そのために全力を尽くします」
「ああ……」
そうしてようやく返ってきた返事。それはまだ物足りない、縋るには頼りないものだったけれど。
「突然こんなことをして、すみませんでした」
「いや……俺の方こそ、悪かった。ごめん」
何かを見つけたのは、お互い様だったのだろう。私達は交互に、頭をぺこり、と下げていた。
「…………」
もう一度瞳の色を確かめ、それから『熱病』を拾う。無言で背を向け、一瞬躊躇して、思いきって告げた。
「私は自分を信じます……だから、私が信じると決めたユート様も、信じます」
これが、どの程度彼を“繋ぎとめる”拠り所になれるのか。そんな事は判らないけど。
「サーギオスとの決戦までに、戦えるユート様になっていてください」
それが今、自分に出来る最大限の意思表示だったから。
- 425 名前:支援 :2006/03/23(木) 01:26:36 ID:RjSLaVBX0
- 支援…?
- 426 名前:信頼の人 :2006/03/23(木) 01:27:16 ID:MwCOc2d20
- 支援、ありがとうございました。
相変わらず、PS2版のセリアイベントを追っています。
誤字脱字ハリオンマジック等、御指摘があれば幸いです。
- 427 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 01:29:14 ID:MwCOc2d20
- わぁ、凄いタイミング(汗
すみませぬ、よりにもよって後書きの所で投稿規制に引っかかってましたorz
- 428 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 01:29:28 ID:CE53vJUc0
- 光陰…。クォーリン…。
今日子はどうでもいいや。
とか思いつつ支援
- 429 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 01:46:48 ID:+B7jivQG0
- >>426
乙です。
あー読み終わっていきなりですが、続きが気になります。
PS2版ではこの後立ち直るのにまだハリオンの慰めやらも必要なわけですが
今回はセリアの役目かな?それともやっぱりハリオンはいいところをかっさらうのか?
次回も期待しております。
>>428
酷いwやっぱ今日子はこのスレではロティ君に次いでどうでもいい扱いだなぁ。
でも俺は好きだぁー!!!
・・・あーでもよく考えるとウルカとかよりは出番多いのかなぁ。
- 430 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 02:36:09 ID:wne5GfvH0
- >>426
乙です。
自分独りで乗り越えようとして、つぶれてしまいそうになる悠人セツナス……
それを神剣(真剣)でぶった切ろうと叱咤するセリアさん、かっこよすぎ。不器用だけど一生懸命というか。
説得の言葉がストレートでいいですね。同じ想いをさせないと。
戦い以外の何かがあるとスピリット達に語ったんだから、彼女等を残して死ぬのは駄目ですよー > 悠人
それでは、また続きをゆっくりと待ってます〜
微妙に過去話が気になり始めた……
- 431 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 03:41:37 ID:+mUecLZKO
- >>428
投稿中の支援でそういうのはどうかと…
いや自分も特に好きでもないけどさ。
- 432 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 04:15:27 ID:cDmvVxG60
- 信頼の人さん、おつかれさまです。
なんというか、いつにもまして凄く切ない話でした。
クォーリン、シアー、リア姉さんなど個々の人物描写も凄く良かったです。
各個人がいたずらに目立ちすぎてるのではなく、セリアという個人がより良く引き立つ描写ですね。
パッと見は書き込む内容の量を抑えてるように読めるのに、その実内容そのものは濃いのも凄いです。
なんというか、「書きこなれている」という感じを受けます。
私も「弱い悠人」を描いてますが、この話の悠人のほうがずっと「人間らしい」ですね。
こんな事を言うのもなんですが、勝てないなぁ…と思ってしまいます。
自分が描きたいモノを自分が望むままに描くのが一番とは理解しているのですが。
ともあれ、ゆっくりと続きを待っています。
個人的に、今日子は私も好き。
弱々しいけど、自身が思うなりに尖がっていようと気を張る彼女は好きなタイプ。
PS2版から入った身だけどアセリアダイジェストで悠人に痛みを求める姿には凄く共感する。
光陰じゃなくて悠人っていうのも、なんとなくわかる。光陰はあまりにイイ男すぎるんだよ。
- 433 名前:エロ大王 :2006/03/23(木) 22:38:10 ID:DYSM9oYE0
- スピたんやってますが疲れたよ・・・・・
>>179
イベントの際ザウスの人にこのスレの存在教えてますよ、自分
ハリオンがピンクバニッシャー発動でエロイといううわさ・・・・・・・を聞きましたが
- 434 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/23(木) 22:39:43 ID:OybhJ4kk0
- 平日の夜中にお付き合い頂き、Thxでした>皆様
>>428さん
どうでもって(苦笑
彼女の(ハリセン)突っ込みあっての彼ですよ?w
>>429さん
あ、いいえ、ちゃんとハリオンのフォローとかヘリオンの元気付けとか、その辺はPS2版の流れどおりで。
ただ今回はセリア視点でお話進めてるので、セリアがどこまで気づいたかは不明です。
一応お話自体の整合性上、Wの冒頭で匂わせてはいますが(汗
>>430さん
あはは。
実はその辺、PS2のセリアイベントを悠人視点からセリア視点に切り換えてみただけなのですが(汗
というか台詞なんかすっかりそのままコピペうわなにを
言いっぱなしの投げっぱなしは確かにいけませんね。過去パートは……ゲフンゲフン
>>432さん
うわ、見破られた>量を抑えて
なんというか、今の課題です。長けりゃいいってもんじゃないかと。
実際一レスの小ネタやAAや画像保管庫の一枚の絵やPS2のイベント等で何度一瞬にしてヤラれた事か(汗
でも、濃いとか言われるとほっとしますね。濃くて凄い……モワモワ(←大馬鹿
- 435 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/24(金) 02:32:52 ID:2UK5iXYU0
- おつかれさんです。読み終わりましたです。
そうなんですね、これはセリア視点。
セリアに分からないことはいっぱいある。だけど、だから、ひりつく熱を込めて叩きつけられるのかも。
エスペリアは、悠人と光陰今日子の真剣と本心の打ち付け合いを目の当たりにしてしまっているから、何も言えないのかも。
ま、でも無印ではなんもフォローも無いのはザウスの不手際だと思う。
過去話……まさかハイペリアに逝ったりしないよね(ぉ どう繋ぐのかwktk
- 436 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/24(金) 03:06:16 ID:zmT7Px220
- >>434
乙ですたヽ(´ー`)ノ
自分の描いたクォーリンをモデルにして貰えて嬉しいやら恥ずかしいやらですw
しかし8編中まだ3編目にも関わらずマロリガン陥落とは展開ハヤスですね。
現代世界とファンタズマゴリア、この二つがどう絡んでくるのか、
どちらかが胡蝶の夢なのか、それとも…なのか、
今後の展開も含めて楽しみにさして頂きます。
- 437 名前:妄想コアラED :2006/03/24(金) 20:57:05 ID:/YaTkcVO0
- 「任務完了っ……と」
一つの世界が終わる際に放出される、膨大なマナの奔流を亜空間から眺めながら、
ロウエターナルの高嶺悠人は疲れたようにお決まりの台詞を口にした。
進化の極限まで達したその世界の住人は、退廃的な自滅願望に侵されていた。
その中で、一人の狂った科学者が全宇宙を巻き添えに自爆しようと禁断の兵器を作動させたのだ。
この、エターナルと比べてさえあまりにも圧倒的な破滅のエネルギーを喰い止めるには、
この世界自体を盾にするしかなかったのだ。
元々生きることに熱心でなかったその世界の住人たちは、諾々と運命を受け入れ世界と共にマナに還っていった。
――およそ最も理想的な形での、『任務』の完了であった。
皮肉な思いで自嘲気味に、口元を歪め、ため息をつく。 と、背後に気配が現れた。
「ご苦労様、ユート」
「テムか。 ……いや、今回は割と楽な方だったからな」
雪のように白い髪と同じ色の法衣に身を包んだ幼い少女。
だが、その正体は齢数千年を重ねる魔女、永遠神剣第二位『秩序』を持つ『法王テムオリン』である。
悠人にとっては大先輩であり、直属の上司であり、そして愛人でもあった。
彼女はふわりと空間を越えると、悠人の首に両腕を回し、唇を重ねた。
「そろそろエターナルの仕事には慣れまして?」
「……あんまり慣れたくも無いけどな」
- 438 名前:妄想コアラED :2006/03/24(金) 20:57:55 ID:/YaTkcVO0
- 苦笑気味に肩をすくめ、口づけを返す。
ロウエターナルの任務はとにかくマナを集めること。 その為に世界を破壊すること。
高嶺悠人の戦績は今回を含め、単独で7、共同で16。 新米にしては驚異的なスコアである、らしい。
有能だが性格に(かなり)問題アリなテムオリンの愛人だったりすることもあり、
いろいろな意味で両陣営から注目される、ロウ陣営期待の新人なのであった。
二人並んで帰還する姿は(一見)微笑ましく映る。
「タキオスさんはどうしてる?」
「彼ならメダリオたちを率いて、前線で他のエターナルを統率してますわ」
悠人と同じくテムオリン直属の部下である『黒き刃のタキオス』。
曲者ぞろいのテムオリンチームの中にあって、数少ない常識人である彼と悠人は、結構仲が良い。
同じ大剣使いということもあり、ちょくちょく剣の手合わせをしたりしている。 ちなみに悠人の全敗である。
流石に愚直なまでに一つの技を昇華させ続けているだけあって、剣のみの真っ向勝負では全く歯が立たない。
「ああ、カオスの横槍が入ったところか。 テムはいなくて大丈夫なのか?」
「ええ。 時深の姿も見えませんし、あの程度の小競り合いなら彼らだけでも問題無いでしょう。
しばらくはお互いに自由時間ですわ。 うふふふ……」
「……そっちが本音か。 公私混同も程々にな」
もっとも連中もこの程度のことには慣れているだろうが、と、心の中で付け足す。
テムオリンは(見た目だけは)無邪気な少女そのままで悠人の周りを跳ね回る。
- 439 名前:妄想コアラED :2006/03/24(金) 20:58:44 ID:/YaTkcVO0
-
「ふふふふふ……、知ったこっちゃありませんわ。 本当にご無沙汰してましたもの、今夜は寝かせませんわよ」
「嫌だ」
「即答?! 何故ですのっ?!」
「お前とすると死ぬ程疲れるんだよ。 なんつーかマインド−50くらい」
「そんなご無体な?! ああ……、そんな倦怠期の夫みたいなこと、おっしゃらないでくださいな」
「ああ、わかったわかった。 だけど触手は使用禁止だぞ」
言いながらその時のことを思い出し、悠人は軽く泣きが入った。
「なっ、触手も使わずに私に一体どんなプレイをしろと?!」
「プレイとか言うな。 いい加減、そのS気質改善しようよ……」
『何故か』と問われれば、ありきたりだが、『運命だから』と答えるしかないのだと思う。
小さな要因が重なった結果なのだろう。 例えば速攻でラキオス王と王女を謀殺したり(ついでに実権握ったり)、
次々に仲間が神剣に飲まれたり、誤って佳織を手にかけてしまったり、勢いで瞬や時深を撃破してしまったりetc…。
それは決して望んだ結果ではないが、それでも自分の意思で行ったことだ。
最善を尽くしたつもりで最悪の結果を叩き出し、それを経て現在は概ね、幸せ……なのだろう。
(見た目)小さな恋人の頭をなでながら、色々と感情の混じった苦笑を浮かべる。
永遠神剣第二位『世界』を手に、『統べし聖剣ユート』は今日も行く。
- 440 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/24(金) 21:56:03 ID:VvpkaEwu0
- >>434
エスペ…ゲフンゲフン、委員長のお姉ちゃんキタ━━━( ゚∀゚)━━━!!!
馬鹿丁寧な口調に、ちょっと心配症で妹想い。尚且つ、料理上手な世話焼きさん。
きっと、最近は増加しつつある年齢と腰まわりを気にしてダイエットに余念が無く、特技ははっちゃけ…
そんなお姉ちゃんに違いない!!(そのまんま
セリアさんと委員長、それぞれの想いの行方。
どちらも気になって仕方ないので、次回も是非是非頑張ってください♪
あ、あと両お姉ちゃんの活躍もお忘れなく(ぉ
「聡明でありながら謙虚、それでいて慈愛に満ち溢れ、皆の纏め役。
戦闘、戦術、家事全般、全てにおいて優れ、右に出る者は無し………完璧です。完璧過ぎます。
今までの年増・目立ちたがり屋・可燃物・デストロイヤー等の扱いは全部夢!幻!
もしくは風評被害!だったに違いありません。
今ここに女神の如き癒し系、真のわたくし復活の時!!」
「…言いたいことは分かったわ。けどそれなら、ここで余計な発言は控えた方が――」
「ふふふ………依然傷心を抱いたままのユートさまを慰めるわたくし。
そんなわたくしの献身的態度に、遂にユートさまの頑なな心も解きほぐされ…
ああっ、駄目です!ユートさま、そんな……」
「聞いてよ、人の話」
言いつつ、同時に何言っても無駄だろうなぁ、と少し悟りの境地に入りかけるセリアさんであった――。
何故エスペリアを愛するのか。それは此処にエスペリアがいるからだ―――
なんかもう、そんなんで良いんじゃないかと思う今日この頃。
>>437-439
『世界』エンドは幾度か考えましたが、こんな幸せ風景は一度も思い描けませんでした。目から鱗。
それと、誤って、ってwwコアラ様のノリ共々笑わせていただきました。
いろんな意味でGJ!
- 441 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/24(金) 22:11:31 ID:I15uWq/w0
- >コアラ様ルート
イービルルートならぬロウフルルートだなw
- 442 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/24(金) 23:16:17 ID:IQ4meuP20
- >>437-439
めちゃくちゃハッピーEDじゃないですかw
つーかなんでそんな過程を経たのかすげー気になるんですがw
- 443 名前:緑のメイドガイ〜漢たちの股人ご奉仕〜 :2006/03/25(土) 00:00:08 ID:le4MaD690
- 食卓は窓からさす柔らかい昼の日差しに照らされると共に、暖かい空気で満たされていた。
エスペリア・グリーンスピリットは食卓のテーブルに突っ伏して激しい頭痛に苛まれていた。
その頭痛は病気疾患及び体調不良によるものではなく、精神的ダメージによるものであった。
台所から、リズムよく響く料理を作る音と真心の伝わる美味しそうな匂いが来る。
エスペリア・グリーンスピリットはマリアナ海溝よりも深いため息を何度もついていた。
そのため息は恋煩いや仲間への心配などではなく、精神的ダメージによるものであった。
やがて台所から常日頃より彼女が心から信頼を寄せる、見慣れた人影が現れる。
「さあ、料理が出来たぞ!」
高嶺悠人は某キャ○テン翼のような嫌味なまでに爽やかな笑顔で料理を食卓に置いていく。
彼は今、エスペリアが普段まとう緑のメイド服をマッチョな肉体に着込んでいた。
続いて、緑光陰と秋月瞬とロティ・エイブリスも台所から料理を持って現れる。
彼らもまた、悠人と同じ様にエスペリアの緑のメイド服を笑顔で着込んでいた。
エスペリアは普段のメイド服ではなく、ラキオススピリット隊の一般制服を着ていた。
漢たちの着ている緑のメイド服から弾ける、鍛え上げられた筋肉が邪悪に眩しい。
- 444 名前:緑のメイドガイ〜漢たちの股人ご奉仕〜 :2006/03/25(土) 00:00:56 ID:le4MaD690
- 事の発端は昨日…光陰がいつものように第二詰め所でハイ・ペリアの話をしていた時だった。
それは、誕生日というものがあるという事についてだった。
だがスピリットたちには明確な誕生日というものが無いようだった。
そこで、それぞれが転送されてからラキオスに引き取られた日を誕生日にする事になった。
そうなると話の流れで当然、早速誰かの誕生日を祝おうということになるわけで。
そして、たまたま家事の手伝いでそこにいたエスペリアの誕生日が明日だった。
「そうだな、エスペリアには世話になってるから…男たちで恩返しするよ」
この時点では、悠人の言葉には決して他意は無かった…とエスペリアは思いたかった。
ただ、悠人の好意が純粋に嬉しかった。
「ふむ、じゃあそれなりの準備をしなくてはいけないな」
この時点では、光陰の言葉には決して他意は無かった…とエスペリアは思いたかった。
ただ、クォーリンには悪いが光陰の存在が純粋にどうでもよかった。
「フン、話は聞かせてもらったぞ。
その女には別に義理も無いが、近頃とみに影が薄いから僕も手伝ってやる」
この時点では、瞬の言葉には決して他意は無かった…とエスペリアは思いたかった。
ただ、瞬がイキナリ壁をオーラフォトンで爆破して現れた事について問い詰めたかった。
「じゃあ、せっかくですから僕もお手伝いします。
なんだかんだで、僕もこうして前作の皆さんと競演してみたいわけですし」
この時点では、ロティの言葉には決して他意は無かった…とエスペリアは思いたかった。
ただ、何故かいたロティの何気ない仕草から香りたつヘタレ弟オーラによだれが出ていた。
- 445 名前:緑のメイドガイ〜漢たちの股人ご奉仕〜 :2006/03/25(土) 00:03:41 ID:le4MaD690
- 光陰が言った、それなりの準備について深く考えなかったのが最大の間違いなのだろうか。
エスペリアはただ、家事をしながら時折聞こえてきた誕生日の料理の事だと思い込んでいた。
無理も無い、誰がどうしてこのような残酷な未来を予想できようか。
時深なら視えたのかもしれないが、折り悪くその時の彼女は年少組と誰より熱く遊んでいた。
脳裏に残っている、すーぱーあまてらす光線のエコー付き雄叫びが今更になって恨めしい。
まさか、光陰の密命を受けたクォーリンにより全ての彼女専用メイド服が盗まれるとは。
初めてまとったその時から、常に年齢にあわせてオーダーしてきた特注の緑のメイド服。
生まれついてよりメイドさん属性を備えた彼女にとっては、レーゾンデートル存在意義。
侵されざる聖域であるべきそれは、漢たちによって完璧に着こなされていた。
そしていつの間にか、先代ラキオス王やキード・キレとガンダリオンにソーマまでもいた。
無論、悠人たちと同じくエスペリア専用メイド服を笑顔でまとっていた。
だが、今のエスペリアにその事について追求する気力はもはや無かった。
ふと、窓に映る現在の自分の姿が目に入る。
いつものメイド服ではなく、第二詰め所の面々が着ているラキオス隊の戦闘服をまとう自分。
決して服が悪いとかではないのだが…それでも頬を一粒、涙が伝って落ちた。
泣きながら悠人たちの真心のこもった手作り料理を食べるエスペリア。
その涙を自分たちに都合よく好意的に解釈した漢たちも、もらい泣きしている。
その時、何のつもりだったのかエスペリア専用メイド服を着たクォーリンが入ってきて。
「何だか、胸はともかく腰というかお尻が凄くぶかぶかです…コウイン様」
その時だった、エスペリアの何故か持っていたべ○リットが血の涙を流し慟哭したのは。
蝕が起こり…贄は捧げられた。
その後の漢たちとラキオス隊と、そしてエスペリアの行方は誰も知らない。
-劇終-
- 446 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 00:10:38 ID:lKyN7mB70
- 統べし聖剣のユートネタ先越されたー!!!
- 447 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 00:23:47 ID:Q4spnFPz0
- >>440さん
あなたの書くエス姉ちゃんが元気いっぱいでとってもステキでLOVE。
人気投票のコメント以来、ひさしぶりに見た気がするですよ。
>>コアラ様ルート
GJ、そしてミト姐さんルートも求む。
…そういえば、ありそうで無いメインヒロイン以外のルート補完て埋まってないよね。
この雑魚スピスレも、もう2年になるんじゃなかったでしたっけ?
なんとなく、今の雑魚スピスレ住人が読んでみたい補完ルートを聞いてみたくもあり。
>>今回のネタ
昨日、今度こそオルファルートと思ったらまた失敗して今日子ルートだった。
何度かクリアしたが、オルファとウルカが未だにクリア出来ん究極ヘタレな私。
ステータス画面では好感度MAXなのに添い遂げてくれないオルファが切なかった。
…なので、ついカッとなってヤった。
ごめんなさい。
攻略情報の通りに寸分たがわずに進んでいるはずなのに、どうしてなんだろう。
- 448 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 00:51:17 ID:wrBm8PmN0
- >>447
GJです。
蝕な展開から本当の蝕に発展するとは思いませんでしたw
ロティの破瓜がエス様の『献身』によって迎えられる日も決して遠く無いでしょう。
>読んでみたい補完ルート
何気にイオルート楽しみにしてたんだけど、霞さんどうしちゃったんだろ。
- 449 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 00:55:29 ID:DaZ/5Ice0
- んー。ヒロインルートでなく、ロウルートとか覇道ルートとか読んでみたいかも。
某デアランみたく。
- 450 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 01:15:31 ID:+fAddrgY0
- >>437-439
個人的嗜好から言うと、ネ申!!
と言うか、エチに触手がデフォか……ユートはどの陣営に行っても報われ無さそうだな(哀
- 451 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 01:15:54 ID:lKyN7mB70
- 見たいルートはイービルルートかな。
本編のイービルがあまりに適当な内容なので。
ユートが統べし〜になるとか、シュンが勝っちゃうとか、空虚が勝っちゃうとか。
そういや前に空虚が皆殺しにしちゃうSSがあったな。
あんな感じのありえたかもしれない悲しいルートが見たい。
ラブよりダークな話が見たい俺。
- 452 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 02:54:30 ID:DaZ/5Ice0
- 保管庫の更新早いな……。
- 453 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 03:37:01 ID:lrDqu04K0
- アイウエオのイの字だけが補完されてないのはカワイソス…かな?
- 454 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 10:09:51 ID:B2kERd6a0
- >>435さん
流石に逝ったりはないです>ハイペリア
エスペリアのフォローはどっかで入っている方が自然な気がするんですけどね……
そこら辺は脳内補完でいきましょう(ぇ
>>436さん
展開が早いのは、ゲーム中セリアイベントが後半に集中しているせいです(←人のせいにするな
……いえ、実際公式イベント早く進めないと、いつまで経っても補完部分に進めないんですよ(涙
クォーリン、いかがでしたでしょうか? 絵のイメージ崩してなければ良いのですが。
>>440さん
エス監視人キタ━━━( ゚∀゚)━━━!!!
風評被害ってw そんな自画自賛を繰り返してるからいつもイジられ(ハーベスト
冷静なセリアのバニッシュ突っ込みなんか全然通用しません。
というか、たった一行しか登場していない彼女にそこまで感想入られるとは思いもしなかった(汗
活躍……の予定はゲフンゲフン
- 455 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 10:10:48 ID:B2kERd6a0
- >>437-439
テムってw
途中から普通に違和感無くなってきたのに気づき、ハゲワラww
えっらい流されたソゥ・ユートですね。
すっかり敬称付きのタキオスさん。うっかりで滅ぼされたファンタズマゴリア、カワイソス。
でもまぁ、二人は幸せっぽいからいいかぁ。G.J.でしたw
>>447
最初家事を奪われた事が悲しいのかと思って読んでたら……そっちかい!w>メイド服
きっと光陰をどうでもいいとか思ったのを、鋭い勘で見破ったささやかな報復なのでしょう>クォーリンの陰謀
何でもアリの彼女の側には、常に何でもアリの展開が待ち受けているのです。
そこでの相互認識の食い違いなんて、ささやかな誤解ですよ。ガンガレエスペリア。
でも世界を壊すのはいけませんね。ケツがデカイのは今に始まったことじゃな(ウインドウイスパ
>見たいルート
公式でナナルゥとヘリオンの仲が良い、と知ってから、ずっと見てみたいルートというか、お話が。
ナナルゥ、ゲーム中いつの間にか明るくなってるのは、ひょっとしたらヘリオンが何か関係しているのかなぁ、と。
>>453
AAならどこかに……ありませんでしたっけ。
- 456 名前:エロ大王 :2006/03/25(土) 10:42:22 ID:o4paPoFB0
- >>443-445
意表つかれた〜〜〜〜〜〜〜〜〜WWWWWWW
GJ!!
- 457 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 10:48:18 ID:cbJa17WH0
- >>455
確かスレの中で選挙の話題になった時ちらりと見かけたような…
…ああ、14スレのログにあった
._
./´ `)ヽ
.ノ_ __ノ()))
ノ~l| ゚ ー゚ノ|)
..( / 》)T ) ゝ
U/| | |ヽ
くノ|_|_|uゝ
貼っとく
- 458 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 12:38:05 ID:t2eQNBKm0
- >>悠人と同じくテムオリン直属の部下である『黒き刃のタキオス』。
>>曲者ぞろいのテムオリンチームの中にあって、数少ない常識人である彼と悠人は、結構仲が良い。
あれ常識人かぁ?www
- 459 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 14:12:38 ID:lKyN7mB70
- >>458
まぁ戦闘狂なところを除けば基本的にはマトモと言えるかも。
メダリオも少なくとも表向きはマトモな気もする。
- 460 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 15:35:16 ID:qtRZsgvw0
- ントゥも外見を除けば比較的マトモだよな。
- 461 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 16:39:17 ID:Q4spnFPz0
- 個人的に一番、まともなのはミト姐さんなような気がする俺ガイル。
実は某長編をちまちま書いてる裏でミト姐ルートを少しずつ暖めてたり。
だが期待はするな、いざ発表する段になって作者が俺である事に果てしなくガッカリするから。
- 462 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 16:55:18 ID:Q4spnFPz0
- ていうかさ、タキオスが常識人なんてのは多分PC版を知らないからそう思えるんだろうね。
PS2版じゃあソニー補正がかかってるからガッツもどきに見えるけどPC版はねぇ…。
あいつは、必ずしも見た目どおりの無骨な武人タイプじゃあないんだよ。
本当、PS2版から来たのとPC版無印からのとで温度差が激しい事甚だしいね。
ザウスさんには、マジでPS2版とPC版全部を含めたアセリア+スピたん設定資料集を出して欲しいね。
…まあそういった場合、どんな造りにして欲しいのか個々人で要望や思惑などが違ってくるわけだけど。
連レス、マジですまそ。
- 463 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/25(土) 18:36:09 ID:qtRZsgvw0
- 「クックック……ゾクゾクするねぇ!」
いや、好きだけどw
- 464 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/26(日) 00:18:27 ID:JtIwQ3Ey0
- PC版とPS2版の最大の違いは、小鳥陵辱方法の違いだと思う俺がいる。
PC版ならたんなる被害者でいられたけどね……。
この辺補完してくれ誰か。
- 465 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/26(日) 04:04:14 ID:HlJzBalg0
- ヾ'ベ^7^フ7
ミミ「_~~_i/ ┃ , ´^⌒ヽ
ミ(!゚ _ ゚/ つ !ツノノ~)))
∠ λ|介つ┃ く从;`ヮ´ノリゝ
<》])=== 〈≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡〉
く_Αリ_||Αゝ/ ヾ
||ニニニニ||(___________,, )
|| || ヾ;从;从;;从;从;从;;从;从;从;;;ノ
- 466 名前:お飯事の法則 :2006/03/26(日) 10:50:38 ID:yRpRqwDy0
-
「さて。今日の晩飯はなんだろうな」
訓練後の第一詰所。
応接間への廊下を歩きながら、悠人は鼻歌交じりにそんな事を考えていた。
エスペリアやオルファに加え、第二詰所のハリオンは鉄壁の布陣。
セリアやヘリオン、ヒミカに到ってもその腕は侮れない。
加えて最近めきめきと腕を上げつつあるアセリアやナナルゥ等、
この頃のスピリット隊食料事情は上昇の一途を辿っている。
互いが良きライバル関係を刺激しあっているのか、
その実力は日を追うごとにめきめきと上達しており頼もしい。
ある意味戦場とは違った熱い戦いが彼女達の中で勃発しているらしく、
それに伴い目に見えて華やかになりつつある食卓。
――――最もその遠因の殆どが悠人に起因するとは本人だけが自覚してはいなかったが。
彼にしてみれば美味いものを毎日食える、それだけでもう満足、それこそお腹一杯の状況だったのである。
「アセリアが最初に料理を始めた時なんかはそりゃもう凄かったもんだけどな」
往時を思い返し、苦笑する。
そんな事が出来るのも、今の恵まれた環境があったればこそ。
だからこそ、悠人は気が付かなかった。
幸せとは、油断すればすぐに逃げていってしまう儚い幻だという事に。
今まさに手をかけようとしている扉のノブ、後から思えばそれこそが地獄への十三階段、その第一歩だったのだ。
- 467 名前:お飯事の法則 :2006/03/26(日) 10:51:19 ID:yRpRqwDy0
-
「あー腹減った……」
「お帰り〜、パパ!」
扉を開くと、早速いつものはしゃいだ声。
応接間の正面にはいつも第一詰所の面々が食事を摂っている少し大きめのテーブルがある。
一番奥の席で、オルファリルが元気にぶんぶんと両手を振っていた。隣でアセリアもこくっと頷いている。
ウルカが軽く頭を下げて目線を伏せた。と、そこまでは普段どおりの光景だった。
いつも大抵悠人が最後で、そこにはウルカやアセリアが座って待っているのだが、今日は少し様子が違っている。
「あ、ユートさま、お帰りなさいー!」
「お帰りなさいぃ〜」
「ああ、ただいま……ってあれ? 珍しいな、ネリーにシアー、それにニムまで」
「……ニムっていうな」
普段第二詰所で食事をしているはずの年少組三人が一斉にこちらを振り向いたのを見て、悠人はちょっと首を傾げた。
確かに悠人自身はたまに第二詰所へ夕食を摂りに行ったりはしているが、彼女達が逆にこっちに来るとは珍しい。
更に椅子をどこから調達したのか、席自体が増えているようだった。そしてその中に、空席が一つだけあるのを見つける。
「あれ? エスペリアは居ないのか?」
「んー、何か用事があるってさっき出て行ったよ?」
ネリーが何の屈託も無くにぱっと答え、隣でシアーが少しもじもじと落ち着かなさげに続く。
「あのね、シアー達、オヨバレされたの」
「お呼ばれ……ああ、招待されたって事か。ふうん、ま、いいか。大勢の方が賑やかでいいしな」
食事は大勢で楽しんだ方が良い。
悠人はそれ以上は深く考えず、少しいつもより狭い自分の席に着いた。
- 468 名前:お飯事の法則 :2006/03/26(日) 10:52:12 ID:yRpRqwDy0
-
左隣に相変わらず膨れっ面のニムントールが探るようにしてこちらを見ていたので、にっと笑いかけてみる。
途端、慌てたようにそっぽを向かれてしまい、悠人は苦笑いをしながら右隣のネリーに尋ねた。
「で、どうするんだ? エスペリアには悪いけど、先に食べた方がいいのかな?」
部屋に入った時から気づいてはいたが、既に料理達は机の上にずらっと並べ終えられている。
中央に、大鍋のシチュー。手元にハーブの乗った肉料理。サラダボウルにロールパンと、相変わらずの夕餉。
組み合わせにあまり変化は無いが、食べ飽きない味は悠人のお気に入りである。
今日は何だか別のアレンジを施したのか、一風変わった湯気や匂いだが、それでも食欲をそそるのには変わりがない。
思わずごくりと喉が鳴る。この料理は、冷めても美味いが出来たての方がもっと美味い。
腹を空かせていたので、このまま黙って眺めているのは拷問とまではいかないまでも、苦痛に近いものがあった。
それに、美味しいうちに食べた方が、作ったエスペリアも喜ぶだろう。そうだ、そうに違いないと強引に結論付け、
「…………先に頂くか。みんなもそれでいいよな?」
気のせいか全員が注目しながらこくこくと頷くのを確認して、悠人はフォークを手に取った。
「まったくもう、ファーレーンったらわざわざこんな時間に怪談百物語を聞かせなくても……」
食材を並べ、さあ調理、という所で緊急な用事とネリーに言われ第二詰所に赴いていたエスペリアは、
この時間になってようやく開放され、トコトコと彼女なりの最大スピードで急いで帰って来た。
よくもこんなスピードで敵が待っていてくれるものだと我ながら不思議だが、仕様なのでしょうがない。
そんな事を考えながら廊下を通り、食堂へと抜ける応接間の扉を開こうとする。
すると奥から微かに会話のやりとりが聞こえ、あろうことかその中に愛しの悠人さまの声までが混ざっていた。
- 469 名前:おにぎりの中身の人 :2006/03/26(日) 10:53:58 ID:GZpoWga+0
- 支援
- 470 名前:お飯事の法則 :2006/03/26(日) 11:01:18 ID:yRpRqwDy0
-
「……あら? この声……ユート様?」
エスペリアは慌てた。
まだ、食事の用意をしていない。こんな所で粗相をしてしまっては、汚れた存在に拍車がかかってしまう。
ただでさえ某ゲームが発売され、影が一層薄くなりかけているのに。
「あっと……いけませんね。まずは落ち着きませんと」
それでもこの期に及んでちゃっかり前髪の癖を指先で整えてみる。
身だしなみに気を取られたままノブを握ろうとして、慌てて転びそうになった。
せっかくなのでその勢いのまま、まるで自分の存在意義でも賭けたかのようにシールドハイロゥを展開しつつ扉を開く。
「申し訳有りませんユートさまっ! 夕食は今すぐにご用意致しますから……ふぇ?」
早口で捲くし立てながら飛び込んだエスペリアの目に飛び込んだのは、今正にあーんと大きく口を広げ、
まだ湯気の立つ肉料理らしきものを咥えようとしている愛しのソゥユート。
突然の闖入者に、フォークを持つ腕がぴたり、と止まる。
そしてその両隣にはここに居る筈のない年少組の面々。
エスペリアの姿を見て、あちゃ〜といった表情で固まっている。
奥でウルカが気の毒そうな表情を浮かべていた。オルファは何故か大粒の汗を浮かべながら引き攣った笑み。
アセリアだけが無表情できょろきょろとこちらとあちらに視線を往復させているが、そんな事はどうでもいい。
大体の、事情が掴めた。と同時にエスペリアは叫んでいた。
「いけない! ユート様、それを口にされては――――」
「は? エスペリア、一体何言って……お、おお?!」
「――――あ」
しかしその一瞬の間隙を見逃さない者が、約一名。
机の下でこっそり隠し持っていた『曙光』の柄を捻ったのはニムントール。
僅かな動きだけでまるで生き物のように忠実に動いたその穂先が、フォークを持ったままの悠人の肘を軽くノックする。
かくん、とバランスを崩した悠人の右腕の先で揺れた肉の塊は、そのまま重力に従い、落下して――――
「なにが――――んぐっ?」
「……悪く思わないで」
「ん! んん〜〜〜〜!」
落ちた。悠人の口の中へと。何となく勢いでそのまま咀嚼してみるのは主人公の定めなのか。
- 471 名前:お飯事の法則 :2006/03/26(日) 11:02:21 ID:yRpRqwDy0
-
「んぐ、んぐ――――――ぐぼあぁ#%☆ッッ!!!」
途端、悠人は仰け反ったまま、ぴくぴくと痙攣を始めた。
口中に広がるのは硫黄の香り、火山灰のような歯ざわり、活火山のような灼熱。文字通り怪○クンもびっくりの大噴火。
アセリアの時に味わった、あの走馬灯のような想い出が強制的に蘇る。
「ユ、ユート様っっ?! しっかり、しっかりして下さいましっっっ!!!」
エスペリアが慌てて駆け寄った時には、既に悠人は青い泡を吹きながら緑煙を吐き、
まるで妹の奇妙な帽子のように白目を向いて別世界へと旅立とうとしている真っ最中だった。
「あ〜あ、折角ユートさまに褒められようと思ったのにぃ」
「だからニム、イヤだって言ったのに」
「でもぅ、みんな楽しそうだからって、ニムも結構乗り気だったよ〜?」
「そーだよー、今更自分だけそんなのズルいぃー」
「そ、そんな事ないもん! 大体言いだしっぺはネリーでしょ!」
「えー。でも結局ニムが一番張り切ってたじゃん。ファーレーンにも頼んでたしー」
「し〜」
「う……シ、シアーだってこっそりお菓子なんか入れてたじゃない! ニム見てたんだから!」
「だ、だってその方が美味しいよぅ……」
『「いや、それはないから」』
騒ぎも収まった第一詰所では、鬼の様なマナを纏ったエスペリアに睨まれつつ、
それぞれの大きさのコブをこしらえた共謀者たちが散らかした厨房の掃除を仰せつかっていた。
「貴女たち、無駄口を叩く暇があったら手を動かしなさい! はい、次はこの鍋ですよ!」
「うー、なんでオルファまで……」
「手前にも良く判りませんが……これも修行」
「ん。みんなで皿洗い、楽しい」
約一名、事情を判っているのか判っていないのか良く判らない者もいたが。
- 472 名前:お飯事の法則 :2006/03/26(日) 11:04:44 ID:yRpRqwDy0
-
その後、あやうくリヴァイブにより意識を取り戻した悠人は、小さな料理人達を早速問い詰めてみた。
「あのさ、一応聞いて見るけど……ちゃんと味見はしたのか?」
「え? アジミってなにー?」
「お菓子の名前かなぁ〜」
「あっそうか、シアー、あったまいいー!」
「……二人とも、バカ? 味見っていうのは……ごにょごにょ」
「だ、ダメだよみんな、味見をしないと上手にならないんだよ……っていうかニム、知っててやらなかったの(汗」
「だってメンドくさいし。それに、さぁ」
「うん……そんなの怖くて出来ないよねぇ。見た目はエスペリアのとそっくりだったんだけど」
「匂いがね〜、『孤独』が駄目だって止めるの〜」
「ん。私もそうだった。でもユート、喜んでくれたぞ」
「…………ユート、アセリアのは喜ぶんだ」
「えー!! ずっるーいユートさまー!」
「ずっる〜い」
「違う……色々と違う。……いや、なんでもない。もういいから、少し黙っててくれないか?」
予想通りの展開は、眩暈を一層強くさせただけだった。
おまけ。
更にその後、Exp今日子ルートのイベントにて。
「さー、出来たわよー」
「(うわぁ〜……)あ、あれ? ネリーとシアーは?」
「さっき帰った。シアーがお腹が痛いって」
(……逃げたな)
法則:味見をしない。そのくせ食べる事を強要する。でも自分は食べない。
- 473 名前:信頼の人 :2006/03/26(日) 11:08:27 ID:yRpRqwDy0
- |・ω・) ダレモイナイ...トウコウスルナライマノウチ...
つまらんので日曜の昼間にこっそりと。……って、しっかりおにぎりさんに見つかっていましたか(汗
えっと、支援有難うございました。やはりというか、モロに投稿規制に嵌っていたので助かったですw
……昔ままごとで無理矢理泥団子を食べさせられてお腹を壊した経験はありませんか? え? 無い? 自分だけですかそうですか。
- 474 名前:おにぎりの中身の人 :2006/03/26(日) 11:12:39 ID:GZpoWga+0
- お疲れ様でした。ほのぼのとしてていいですねぇ。
- 475 名前:まーじゃん :2006/03/26(日) 13:42:16 ID:aFlx2OjX0
- 本日は晴天。天気も良好。やることもなく、寝るにはちょっと早い。訓練も終わって、ひまを持て余すユート。
「第二詰め所にでも行って見よう」
てきとーに浮かんだ名案に流されるまま第二詰め所へ向かうヘタレエトランジェ。
「あれ、いない?」
この時間なら、年少組が外で遊んでるかと思えば…だれもいない。
「中であそんでいるのか?」
詰め所の中にとりあえず入って、リビングへ。
「よう、ユート」
中にいたのは親友(?)碧 光陰と、ニム、ヘリオン、ネリシアの5人。
どうやら光陰以外はテーブルを囲んでワイワイ何かやっている。
こっちに気付いていない様子。夢中になってるんだろう。
邪魔するのも悪いのでそれに向かって実に生暖かい視線を向ける光陰に何をやってるか聞くことにした。
「いったい、何をやってるんだ?」
「ああ、むこうの遊びを教えてあげたら夢中になってな。3日くらい前に道具も作ってやってな。知らなかったのか?」
むこう…すなわちハイペリア。俺たちの世界。そこの道具を使う遊び?
「あ、ああ。で、いったいなんだ?将棋?トランプ?チェス?」
「いや…どれでもないぜ」
そう言って光陰がニヤリが笑った。
「どれでもない?じゃあいったい…」
その声を阻むネリーの声。
「ポン!」
さらに続くニムの声。
「チー」
orz
- 476 名前:まーじゃん :2006/03/26(日) 13:43:04 ID:aFlx2OjX0
- 「麻雀かよ!?」
起き上がって一発、光陰に叫ぶ。
「あ、ユートさま。どうしたの?」
「あ、いやなんでもない。」
「ユートさまもい、いいっしょにしませんか!?」
「いいよヘリオン。ちょっとやることがあるから。」
光陰のほうへ曲がれ右。小声で問い詰める
(なんで麻雀なんだよ!!もっと健全そうな遊びもいっぱいあるだろ!?)
(何を言うユート。麻雀は中国4000年の歴史に残る伝統ある遊びだぞ。)
(でも…麻雀はギャンブルだろ!ああいうお金のやり取りはまだまずいだろ!!)
(安心しろ。金とかはかけさせてないぜ。そこはおれもちゃんとしてる。)
光陰がまたニヤリと笑いながら言った。
よかった、こいつはまだまともだ。そこのところはやはりしっかり分かってたんだ。
「まぁ、ならいいか」
楽しそうにやってるし、そんなのがなければ別にとめる必要もないだろう。
肩の力が抜け、安心したその時、
「わ〜ニムの負け〜」
「負け〜」
「分かった、一枚脱ぐ。」
OTZ
血涙をながしながら光陰の胸倉をつかむ。
(なにを教えてるんだこのペド野郎!!おまえに良心を期待した俺が馬鹿みたいじゃないか!!)
(なんだよユート。金銭はかけさせてないぜ。)
(そういう問題か!!よりによって脱衣麻雀なんて…)
(安心しろ、麻雀は道具がなきゃできん。今日子が帰ってくるまであと4日ある。)
3日前といえばちょうど今日子が前線に出て、交代までの1週間光陰がフリーになる時間だ。
おまえそこまで計算して…
……どんだけヘンタイなんだ、こいつ?
- 477 名前:まーじゃん :2006/03/26(日) 13:43:47 ID:aFlx2OjX0
- (とにかくやめさせろ!あとこのことはキョ…)
(まてユート。証拠隠滅はすぐできる。それより、ハリオンの胸をどう思う?)
(話題をずらすな!しかもなんだよその話!)
(話題をずらしたつもりはないぜ?)
そう言って光陰が本日3度目のニヤリ笑いを見せた。
(麻雀はいま第二詰め所にいる面子全員に教えてある。)
そこで俺も光陰の意図がわかった。
ハリオンをネタに口止めするつもりだ。
(今いるのは、あの4人と俺、ハリオン、ナナルゥだけだ。問題ない。良識派は前線だ。)
……ハリオンが?一枚ずつ?裸に?
いかん!このままでは光陰の策謀に乗らされてしまう。
妄想を消すんだ妄想を消すんだ妄想を消すんだ妄想を消すんだ……
「あらあら〜ユートさま、どうなさったんですかぁ〜」
ハ―リオ――――ン!!(´Д⊂) 人が頑張ってるときに――!!
「ちょうどいい。ユートも麻雀をやりたいらしい。俺とユートとハリオンとネリーちゃんでやらないか?」
「はい〜いいですよ〜」
待てーーーこのバカボウズーーーー!俺がいつやりたいといったんだYO!ハリオンも即OK出すなよ!!
ルール分かってるんだろ!?拒否してくれよ!
「さぁ、ユートさまはここに座ってください〜」
ハリオンが後ろからぐいぐい押す。当然胸の感覚が…
妄 想 、 再 来 。
(契約者よ…いけ!打って道を開くのだ!)
GO!!
こうして麻雀は開かれる。
多分続かない
- 478 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/26(日) 23:15:33 ID:JtIwQ3Ey0
- 「これは〜ロンと言うのですかね〜」
「なにぃ、3巡目で上がりかよ!」
パタパタと、雀卓に苦しい胸の前に倒れていくパイ。
「タンヤオのみですう〜」
___________________________ __
│二│三│四│二│三│四│二│三│四│◎│◎│◎│伍│|伍|
│萬│萬│萬│萬│萬│萬│萬│萬│萬│◎│◎│◎│萬│|萬| (悠人捨て牌)
「ぶっ! こ、これ四暗k(ドス 」
「マ、マテコウイン。コノバアイオレガヌグコトニナルンジャナイノカ?」
「……む」
「おふたりで何か秘密の相談ですぁ〜? そう言うのはお姉さんの前でやるんじゃありません〜」
「あれーなんかユートさまの背中すすけてるよー?」
「はっはっはっはネリー何を言ってるんだ。さ、さあ次の局行ってみよう!!」
「これがタンヤオ……四暗刻をそのように見立てる冗談。ユートさまも笑っているということは面白いのですね……」
「え〜〜あらあら〜これってこうして並べ替えると〜綺麗にそろいましたね〜」
……orz
>473
お食事三〇分前にレジストとホーリーを忘れずに。
そしてこの糾える清濁の坩堝の如き家庭料理が、数年後、ファンタズマゴリアへと訪れる未曾有の危機を
救うことになろうとは俺も思わなかった。
- 479 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/26(日) 23:16:51 ID:CwPj/7sj0
- >>473
乙ー
こんな時間にほのぼのSSが掲載されていたとは……不覚っ。
料理を食べて欲しいと言う純粋な動機は良しとして、中身はやっぱり殺人レベルでしたか。
しかも、復活にリヴァイブが必要って(恐
>大体の、事情が掴めた。と同時にエスペリアは叫んでいた。
>「いけない! ユート様、それを口にされては――――」
……ちょっと待て、エスペリア。
年少組の料理→危険、と即座に繋がるのかよっ(w 信用度ゼロ(笑)
>>477
こちらも乙ー
なんとなくだが、ハリオンと勝負すると何時の間にか役満が出来ていそうで恐い。
もしくは、初めてやるのに牌のすり替え技術があるとか(w
- 480 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 01:59:17 ID:1QNAJZYJ0
- >>473
いやいや、面白かったですよ。
なんかもう、殺人料理ネタが定番化しつつありますねw
てかファーの百物語聞いてみたいw
>>475-477
ちょwww、年少組に脱衣麻雀ってwww
光陰GJだ!
しかし、ナナルゥ、ハリオンはポーカーフェイス組は強そうですね。
初めてなのに大車輪とかツバメ返しとかバンバン使いそうw
続き期待してます。
- 481 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 02:47:47 ID:/s5A/tkb0
- >>480
> しかし、ナナルゥ、ハリオンはポーカーフェイス組は強そうですね。
なぜか二人ともボロ負けしてるところに突然敵が来襲、少しも慌てず神剣片手にすっぽんぽんで
敵を迎撃するナナルゥ&ハリオンが頭に浮かんでしまった私は、激しくまちがってるんでしょうか?!(w
- 482 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 03:24:15 ID:4mEinajz0
- ttp://tekipaki.jp/~clock/software/index.html
法王テムオリンで解析してみた。結果↓
法王テムオリンの成分解析結果 :
法王テムオリンの62%はミスリルで出来ています。
法王テムオリンの14%は元気玉で出来ています。
法王テムオリンの11%はハッタリで出来ています。
法王テムオリンの9%は果物で出来ています。
法王テムオリンの3%はツンデレで出来ています。
法王テムオリンの1%は歌で出来ています。
- 483 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 07:57:56 ID:MbHTpioe0
- 高嶺悠人の成分解析結果 :
高嶺悠人の77%は犠牲で出来ています。
高嶺悠人の20%はお菓子で出来ています。
高嶺悠人の2%は勇気で出来ています。
高嶺悠人の1%は見栄で出来ています。
……微妙に笑えないぜ。
- 484 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 08:07:05 ID:MbHTpioe0
- もういっこ。
ハリオンの成分解析結果 :
ハリオンの83%はお菓子で出来ています。
ハリオンの14%は不思議で出来ています。
ハリオンの2%は純金で出来ています。
ハリオンの1%は努力で出来ています。
- 485 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 08:41:37 ID:rj6FPuxu0
- >>483
一握りの勇気とおおきな自己犠牲…まさに神剣の勇者だ。
確かにユート自己犠牲が強いからなぁ…まあそこがカコイイし好きなんだけれども。
ハリオンはお菓子で出来ているのか…
そういや女の子はお菓子やらなにやらで出来てるって一文がマザーグースかなんかであったような。
ていうか結構あたってるなw
- 486 名前:まーじゃん2 :2006/03/27(月) 11:29:07 ID:rM83H1940
- 「とりあえず、神剣はおいとこうぜ」
光陰に促され、神剣を床に置く。光陰もそれに重ねるように因果を部屋の隅におき、
俺たちは座った。
「ルールは原点から5000点ごとに一枚、トビで全部な。ウマは2万、1万でいいな?」
「はい〜分かりましたぁ〜」
「ネリーもそれでいいよ」
「もうノーコメントで」
東、南、西、北の四個の牌を裏返して4人がそれぞれの牌をつかむ。
結果は、俺が北、光陰が東、ネリーが西、ハリオンが南。
ネリーの下家か…考えなしに鳴ける牌を落としてくれればいいけど。
サイ振りの結果…
「俺が最初の親か。幸先いいな」
最初の親は光陰だった。
配牌も終わらせ、山を前に出すとき、俺は見た。
さりげなく光陰が右手に2牌つかみ、山の右へ。そして左手が山の左から2牌掴むのを――!
(いきなりイカサマかよ!)
思わず心の中で叫ぶ。しかし、それだけではない。
「カン!」
開始直後、中を暗槓。しかもドラ表示牌は白?ドラ4?
ざわ…
ざわ…
- 487 名前:まーじゃん2 :2006/03/27(月) 11:30:21 ID:rM83H1940
- 間違いない、本気で勝つつもりだ。本気と書いてマジだ!
嶺上牌をツモり、
「カン!」
また暗槓。今度は東で…ドラは北。
「リーチ!!」
え?ちょ、光陰。
ダブ東、中、ドラ8、リーチ =12 この時点で3倍満確定。役、ドラがもうひとつでも絡めば最後、役満。
しかも光陰は親。振り込めば、最低36000点。当然、即トビ=全裸。
やべぇ―――!!
絶対にかわさなければ、即トンでしまう!
「あ、ツモりました〜緑一色です〜」
「「え?」」
俺と光陰が同時に声をあげる。
倒されたその牌姿は間違いなく緑一色。カンが入ったため、地和にならないが、間違いなく役満である。
「さすがはグリーンスピリット…あがりも緑だな…」
「そんなことより、これで俺たちの点棒が…」
ハリオン 58000点
ネリー 17000点 -1枚
ユート 17000点 -1枚
光陰 8000点 -3枚
「じゃあ俺は羽織を…」
「ネリーはニーソ脱ぐ〜」
「俺は…羽織と上着とYシャツだ。」
早くもランニングシャツとズボンの光陰。俺も気をつけねばこうなるのか…
こうなったら2位確保だ!なんか『求め』が強制力を掛けてきてる気もするが無視!
無様な姿は見せられん!
- 488 名前:まーじゃん2 :2006/03/27(月) 11:31:14 ID:rM83H1940
- 「ポン!」
「チー!」
「ポン!」
「ロン!タンのみ!」
「ポン!ポン!チィィイイ!ロン!中のみぃ!」
「え〜ユートさまずる〜い。もっと高いの狙わないの?」
「ユート、鳴き麻雀は止めようぜ。俺がやばいし。」
だまれ光陰。お前のまいた種だろうが。とりあえず東4局。俺が親。点棒は
ハリオン 58000点
ネリー 14400点 -2枚
ユート 19600点 -1枚
光陰 8000点 -3枚
「う〜今度は服脱ぐね」
そう言ってネリーが隊服を脱ぐ。隊服は上下がつながっているのでつまり…即下着姿同然な訳で。
ちょっと光陰さん、目を血走らせないでください。
お願いだからハァハァ(;´Д`)しないでください。
ハリオンさん、そんな様子をほのぼのと見ないでください。
誰かこの異常な空気を突っ込んでください。
「ユート、お前が親だから早くしろ」
なにか鬼気迫る嫌なオーラフォトンを背負った光陰に促され、サイを振り、配牌。
悪いが光陰、ねらいはお前だ。親な以上うまくいけば3翻でも直撃でお前は飛ぶ。
こんな怖すぎる遊びから脱出してやる。
しかし、俺の思った通りには行かなかった。流れは悪くないはずなのに、手がまとまらない。
鳴こうにもネリーも前2局で分かったのか、鳴ける牌を落としてくれない。そんなこんなしてるうちに、
「ロン!タンヤオドラ2!」
「あらあら〜これですか〜?」
あがったのはネリー。放銃したのはハリオンだ。
まぁ、世の中うまくいかないものだけど、俺の点棒が減ったわけじゃない。場も回るんだし、まぁいいか。
ハリオンは多めに点棒も持っているしな。
横でネリーが服を着て残念がる変態がいるがやっぱり無視。
「さ、次行くぜ」
親の光陰が抑揚のない声で言った。そして配牌が終わったと同時に、光陰の手が光の速さで動いた。
- 489 名前:まーじゃん2 :2006/03/27(月) 11:39:12 ID:reQSXsHL0
- 「大三元、四暗刻、字一色、天和ォォォォオオ!!!」
「何ィ!」
今のは伝説の…ツバメ返し!?
まさかあそこまで無音、かつさりげなく早いツバメ返しを習得していたのか!?
恐るべし光陰。
しかし、これにより状況は一変した。点棒は、
ハリオン -11200点 トビ
ネリー -44400点 トビ
ユート -44400点 トビ
光陰 200、000点
「俺はまず…上着と…Yシャツと、ランニングシャツだ。」
ついに上半身裸になる俺。
さまざまな方向から視線が集まるのが分かる。
(契約者よ…天井と窓の外にも妖精がいるな…)
『求め』、こんな時に教えないでくれ。
窓の外から顔を赤らめたヘリオンが見える。ハリオンも気持ち顔が赤いし、体をくねらせないで。
ネリー、そんなうれしそうにすることか?ナナルゥもそこまでして見たいものじゃないだろうが。
「じゃあ、私も脱ぎますね〜」
ハリオンが隊服を脱ぐ。すると先ほどまで押さえつけられていたのか、胸がはじけるように揺れながらあらわになる。
さらに下着に手を回し、その白い胸が、体が一糸まとわぬ姿になった。
どこか顔が紅潮しているが、ハリオンはどこか嬉しそうだ。
露出狂って訳ではないんだろうけど…どこか嬉しそうってのは…いや、確かに凄い眼福だけど…性欲を持て余す。
いかん、このままではいろいろと…
(契約者よ…本当に鈍いな…)
?
(あれでも分からぬとは…木石でできてるのか?)
『求め』がよく分からないことをいうが意味はいまいち不明。
- 490 名前:まーじゃん2 :2006/03/27(月) 11:40:04 ID:reQSXsHL0
- そんなうちに今度はネリーが脱ぎ始めた。
「じゃぁネリーも…」
ネリーはさっき着たばかりの隊服をまた脱ぎ、その下につけていた簡単なシャツを脱ぐ。
さらに厚手の生地をしたブラジャーに手をかけ、ハリオンとは対照的な胸がガチャ見えた。
…ガチャ?
そのとき地獄の門が開いた。
そこに立つのは…世紀末救世主の兄でも後ろに下がるほどの気迫を背負った鬼神。
「キョウ…コ…何故?」
口をわななかせながら光陰が鬼神の名を呼ぶ。
「ユウ…コウイン…アンタラ…!!ヒマヲミテキテミレバ…!」
まるで獣が強引に人の言葉をしゃべっているかのようなぎこちない、恐ろしい声。
殺られる!間違いなく殺される!((((゚д゚;;))))ガクガクブルブル
2人が同時に自分の神剣に向かって駆ける。おそらく今の二人は音の速さを越えていただろう。
しかし、それを超え、光の速さの稲妻が二人の背中を打ち…
「「ウギャァァァァァ――――――!!」」
やっぱり光陰の口車にのるんじゃなかった…
完
- 491 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 11:42:43 ID:CRswfkI50
- ニヨニヨ(・∀・)
- 492 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 15:49:10 ID:4kAx9tNC0
- 「名無しさん」といれてみた。
名無しさんの成分解析結果 :
名無しさんはすべて勢いで出来ています。
- 493 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 15:54:58 ID:B7XZNlGh0
- スピたんの成分解析結果 :
スピたんの41%は記憶で出来ています。
スピたんの33%は厳しさで出来ています。
スピたんの12%は毒電波で出来ています。
スピたんの10%は微妙さで出来ています。
スピたんの2%はむなしさで出来ています。
スピたんの1%は歌で出来ています。
スピたんの1%は純金で出来ています。
凄ぇドンピシャな気がw
- 494 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 15:59:03 ID:+WWi0aMM0
- 永遠のアセリアの成分解析結果 :
永遠のアセリアの74%は鍛錬で出来ています。
永遠のアセリアの18%は夢で出来ています。
永遠のアセリアの6%は情報で出来ています。
永遠のアセリアの2%は苦労で出来ています。
こっちはこっちで 解らんでもないんだがw
- 495 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 16:06:02 ID:dzAb+KlP0
- 聖賢者ユウトの成分解析結果 :
聖賢者ユウトの68%は希望で出来ています。
聖賢者ユウトの13%は白い何かで出来ています。
聖賢者ユウトの12%は優雅さで出来ています。
聖賢者ユウトの4%は鉛で出来ています。
聖賢者ユウトの2%は怨念で出来ています。
聖賢者ユウトの1%は血で出来ています。
- 496 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 16:16:38 ID:+WWi0aMM0
- 永遠のアセリア(PS2版)の成分解析結果 :
永遠のアセリア(PS2版)の62%は記憶で出来ています。
永遠のアセリア(PS2版)の33%は苦労で出来ています。
永遠のアセリア(PS2版)の5%は大人の都合で出来ています。
出来心でやった。余り反省していない。
でもなんかこれ次回予告と同じ匂いするよね。スレがぐでぐでになるというか。
- 497 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 16:23:18 ID:TZxKl0gB0
- >>489
やっぱりユートはモテモテだな
コウインはエロパワーを発揮したな
- 498 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 16:34:56 ID:hZ8kXXad0
- >>490
ほのぼのしながらユートを誘っているようなハリオンGJ(違
しかし、ネリーとハリオンと言う二人は結構珍しいコンビですが、
天然同士で何をやるのか予想がつきませんな。
鳴きまくるユートが彼らしくてワラタ。
- 499 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 16:49:23 ID:Yz/f2eO30
- >>442そーだなー・・・。SSの流れに乗ってみるか。
瞬より悠人に注目したから>>437-439な事になったわけで。
まず、きっかけ。ゴリアでの計画が大詰めになってきたからカオス陣営
が介入してくるか警戒してたらどうもおbsnが感づいたらしいと判明。
で、どうやら「求め」と契約した少年にご執心の様子。(調べてるよな?
そこで一計、今までの仕返しにこの少年を奪ってやろうと考えたコアラ様。
・・・だめだ、以降が思いつかん。長レス面目ない。慣れないことはするもんじゃないね。
- 500 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 17:45:44 ID:qcLHwoV70
- >>493-496
おまいら・・・
その他の人も先に言うが「なるかな」でやるなよ?
未来ってのは自分の手で(ry
- 501 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 19:01:29 ID:VwXUFaBF0
- 業火のントゥシトラの成分解析結果 :
業火のントゥシトラの65%は微妙さで出来ています。
業火のントゥシトラの25%は柳の樹皮で出来ています。
業火のントゥシトラの4%は月の光で出来ています。
業火のントゥシトラの2%は信念で出来ています。
業火のントゥシトラの2%は食塩で出来ています。
業火のントゥシトラの1%は宇宙の意思で出来ています。
業火のントゥシトラの1%はマイナスイオンで出来ています。
- 502 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 19:09:43 ID:VwXUFaBF0
- ヘリオン・B・ラスフォルトの成分解析結果 :
ヘリオン・B・ラスフォルトの69%は愛で出来ています。
ヘリオン・B・ラスフォルトの16%はやさしさで出来ています。
ヘリオン・B・ラスフォルトの13%は世の無常さで出来ています。
ヘリオン・B・ラスフォルトの2%は大阪のおいしい水で出来ています。
なかなか的を射ているw
- 503 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 19:31:13 ID:SDrnFCA60
- いいかげんウザくなってきた>成分解析
- 504 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 21:00:22 ID:uSClbaFu0
- まーじゃん、かなりGJだった。
最初期の雑魚スピスレの勢いのようなものを感じさせてくれた。
っていうか、こーゆーのがこのスレの原点の一つなような気もする。
まあ、もともとの雑魚スピスレはSSスレじゃなかったそうだしなあ。
本当はSS反対の声が強かったのを力技でねじ伏せたらしいからねぇ。
成分分析はもうこの辺でよしとして、他に何かネタはないかい?
- 505 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 21:29:58 ID:qiWi904U0
- おbsnクロックアップ
- 506 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 22:28:17 ID:hZ8kXXad0
- つーか、SS無かったらここまで発展しなかったと思うが。
上のまーじゃんSSもそうだが、雑魚スピで遊べればそれでOKだろ。
成分解析が飽きたのは分かったが、批判するんならせめてネタ振ってくれ。
- 507 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 22:36:20 ID:h36dfgct0
- 504じゃないけど、んじゃ、振ってみようか。
丁度花見の季節だし、ファンタズマゴリアにはそんなイベントはないのかな?
いや、四季が無いのは百も承知の上だけど。
あと、入学とか入社の季節だけど、スピリット隊の入隊式ってどんなのなんだろう。
やっぱりルーグゥとかアズマリアとかクェドギンとか瞬が挨拶するのだろうか?
- 508 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 22:39:34 ID:C5YXWLOW0
- 戦後ならまだしも戦前は入隊式なんて大層なもんないんじゃないかね。
国家のために命を懸けろ。戦果さえあげればそれなりの待遇は用意する。以上だ。
くらいじゃねーの?
- 509 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 23:31:00 ID:VQ6peI7q0
- レスティーナ王女は将来の布石も兼ねて個人的にスピリットの入隊をお祝いとかしてそうだ。
- 510 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 23:45:49 ID:Wx6vs4NV0
- _______
/ 祝いの品.. /|
|_______|/
_______
\ \
/ヨフアル1年分/|
|________|/
- 511 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/27(月) 23:48:10 ID:BEP5N3Gn0
- 現実的には、エルスサーオの育成施設なんかで
「お前は明日から隊に正式配属される。仕方がないから明日は俺も付いていくが、めんどくさいもんだぜ。
ま、せっかくの都だからな……遊びたいもんだ」
てな感じか。全然感慨もないそっけなさ。
たしかスピたんBOOKのハリオンの話しで育成担当者とのやり取りがあったようなないような。
- 512 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/28(火) 06:42:48 ID:XQ/FzEQX0
- >>510
一年分てw あげすぎw
>>511
ハリオンマジック。
彼女のはヒミカとの出会いのエピソードですな。
ヘリオンのが育成施設の責任者との、ラキオス出発前のやり取り。
関係ないけど、ナナルゥに草笛を教えたのもこの人のような気がする。
- 513 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/28(火) 09:28:34 ID:/hr3fwaFO
- いい人じゃないか
人格形成期の世話をする立場だけに訓練士とかと違ってレスティーナが直接任命してたのかね
- 514 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/29(水) 01:29:49 ID:SQ8r7Vnb0
- スピたん雑魚スピ全員「わたしたちは何の為に戦っているのだろう……」
- 515 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/29(水) 06:55:27 ID:PcK3CRK+0
- NHKのラジオ体操見てて、スピ達が戦闘服のままこれやってくれたらとか
想像してたら朝っぱらから色々と元気になった。
- 516 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/29(水) 11:44:51 ID:GUufN5mO0
- 流れ豚霧でスマンがアセリアOVAの二巻買ってきたんだが、これ中身大丈夫?
- 517 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/29(水) 12:10:54 ID:GrQa7WY70
- >>516
1巻見て大丈夫だと思えるなら大丈夫じゃない?
漏れの中ではちょっとしたトラウマだけど。
- 518 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/29(水) 14:45:34 ID:KMtI0B7B0
- >>516
アセリアが一番好きなヒロインだったら少し違和感があるかも知れない。
俺はエスペリアがカンザキカナリのままだったのがありがたかったけどね。
PS2版もそうだけど、井上喜久子あたりに変更だと決め付けてたから。
- 519 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 00:53:03 ID:u+ySf5BD0
- えっと…いきなり失礼ですけど
このスレ見て…ユートが主人公でザコスピがヒロイン
って言う風なのを(永遠のアゼリアの時間帯)作るのをしなくて正解だとか
そう、否定している人(>>69>>70とか)が多いみたいですけど。
汚されるって………そんなに、本編でヒロインの一角を得るのが嫌ですか
ヘリオンちゃん達が……。(OTL
スピタンの情報で号泣して、例えば…わたしの見解ですけど
ユートとヘリオンちゃんが結ばれてほしい…とか思っているわたしは
(アゼリアの時間帯に戻って、ユート主人公、ザコスピの皆さんヒロインと言うのを望んでいることも含め)
……負け組みですか、負け犬ですか?(しくしくしく
そして永遠の適わないとでも言いたいのかなぁ…って、>>69>>70さんに特に。
(そう言う事を望んでいる人間も居ることを考えてほしいと思う、今日この頃)
- 520 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 01:15:25 ID:fQETXgoN0
- >>519
>>69と>>70は同一人物だけどな。てゆーか俺なんですが。
ちょい勘違いしてるようだけど無印と同一時間上での
ユート×雑魚スピシナリオならそんなに嫌じゃないですよ。
(まぁ、また永遠戦争期の焼き直しってのはメーカーとしてどうなのかとは思いますけど)
俺が嫌なのは無印エンド後(つまりスピたん)にユートが出しゃばる事です。
無印EDが好きな俺としては安易にユートが残留したり
そのうえ雑魚スピ達に深く関って欲しくないわけです。
ユートが嫌いとかではなく、好きだからこそ無印での覚悟を汚して欲しくないと。
レスティーナED後なら残留してるけど、このルート後でも姫以外の女に手を出しちゃうのは何か嫌ですしね。
あんなに運命運命言っといてほいほい雑魚スピに手を出すユートは見たくない。
あとユート×雑魚スピを望む声があることは勿論わかりますし、それがおかしいとは別に思いません。
ただ同時に無印もユートも好きだからこそ続編でユートには絶対出て欲しくない人もいるわけですよ。
>>69、>>70は両方俺なんですが、このスレや他スレでも似たような意見を書いてる人はいましたし。
- 521 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 01:46:49 ID:+maYPwtY0
- >519
えっと。スレをよく読んでみると良いと思うよ。
おそらく、「新たな住人を獲得しました」なのだろうから、今までの蓄積を知るという意味でも。
過去スレは>1の保管庫からドゾー。
>520さんがハッキリ説明していますので、これ以上の説明は不必要かな。
ただ>519さんの思いの深さは伝わったよ。
私個人としては、物語の美しさを優先したいので……ああ、だめだ。スピたんへの際限ない批判になってしまうw
- 522 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 02:10:12 ID:tgP5Ckfx0
- とまあ、誤解も解けた所で、そのへんの話題はひとまず終了。
- 523 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 03:31:24 ID:LI2Bh1XAO
- とりあえず今後も書き込むならもう少し2chの流儀に慣れた方がいいな。
あと少しでいいからヒロイン勢にも愛を注いであげて下さい。
- 524 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 06:52:46 ID:zFnmfr0o0
- >永遠のアゼリアの時間帯
そんなサイトでもあるのかとググってしまった俺が負け組。ハリオンマジックカヨ...orz
オルファ「アセリアお姉ちゃん、それ珍しいお花だね」
アセリア「ん。ハイペリアから持ってきた。綺麗」
- 525 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 07:34:07 ID:kyZPOz6o0
- 2ちゃんねるは、基本的にダークで黒い臭いが立ち込めてるところだけど。
ところによっては、あんまりそうでもなかったりするのよ。
この雑魚スピスレだって、過剰に攻撃的な人とか滅多にいないしね。
「よく来たな、まぁ茶でも飲んで雑魚スピへの愛も含めてアセリアを語ろうじゃまいか」
私も、こういう場所でこそ「2chの流儀」も含めて場に適した立ち振る舞いをしたいと思う。
あと、パソコンでの最初のアセリアとアセリアEXP、プレステ2のアセリアは部分部分でかなり違う。
それ故ここの住人同士であっても互いに抱くイメージや受け止め方がだいぶ違うので、その辺も注意ね。
特にもともとエロゲーの話題の掲示板なのだから一方的な「エロいらね」的な発言は控えたほうがいい。
それと、その辺の話題は終了っつってんのに横から余計に長い説明を足してしまってマジすまん。
で、だ。
>あと少しでいいからヒロイン勢にも愛を注いであげて下さい。
エス姉ちゃんと時深おbsnはかなり逝けてる方向にオーラフォトン全開で愛されてると思うんだがどうか。
- 526 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 10:21:31 ID:/qb6QmQ/0
- 戦国スピリット隊
- 527 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 11:41:58 ID:LI2Bh1XAO
- ええと、>>523は>>519宛ね。
ヒロイン勢〜ってのは要するにアセリアなんだが。
まあ雑魚スピスレだし二詰のスピしか興味無いってのもアリなんだけど、
タイトルにもなってるしせめて名前位は覚えてあげて…と。外見以上に性格的に味のあるいいキャラだし。
2chの流儀云々はここと同じつもりで他板のアセリア関連スレに書き込んだら
「半年ROMれ」「ウザ」で切り捨てられる
→「私はきちんと書いてるのに話も聞かず追い出すなんてひどいオタクの集まりですね!」
となったりしそうで心配だったから。悪い人じゃ無さそうだし、
普通のBBSでのマナーがここでの非常識だったりする事とか調べてからの方が
お互いに上手くやっていけると思いますよ、みたいな事を言いたかった。
改めて読み返すと嫌味あふれる書き込みだな…
すまんかった、>>519。
あと全力で引っ張ってごめん皆。
- 528 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 13:30:15 ID:XjuHOPCZ0
- >>526
セリアさん、あの義バカに説教して下さい。
- 529 名前: 名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 18:56:48 ID:0QEzT6Gk0
- むしろスピリット隊の皆様をどっかの世界にユートのごとく召喚→敵味方分かれて戦争とか
- 530 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 19:55:51 ID:69zFfZ2t0
- へへへ。
オレは雑魚スピ厨とかそんなんじゃなくてユート厨だから
ユートが出てるゲームならヒロインは誰でもいいぜ!
でもスピたんでサブスピたちにはそこはかとなく違和感を感じた。
やっぱユートとサブスピたちの思い出なりなんなりを知ってるからなんだろうとは思った。
説明書のヘリオンの項目の『まだ見ぬ最愛の人』ってかいたヤツは確信犯なのかなともオモタw
- 531 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 20:52:29 ID:kyZPOz6o0
- いきなりだが、それぞれの雑魚スピに合う曲は何だろう。
寸劇氏とか、結構SSで歌ネタを使う人はいるがどんな各自どんなイメージなのかな。
で、おまいらの一番好きな雑魚スピをイメージすると何となく合いそうな曲を教えてくれまいか。
俺はシアーにKOKIAの「白い雪」かな。ちっと、暗いかな。
ネリーは釈迦兎の「FLAPPER」って感じがする。
なーんとなくエス姉ちゃんは演歌って気がするような。
で、何故かクォーリンだとONCE UPON A TIME IN CHINA。
朝焼けの海岸をバックに、光陰から習った武術の演舞を繰り返す稲妻部隊の方々。
- 532 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 21:29:12 ID:69zFfZ2t0
- 困ったことに曲ネタはあんまり知らないのでパッと思い浮かばない。
しかしセリアにはI'veの『Mighty Heart 〜ある日のケンカ、いつもの恋心〜』を押しておく。他意はない。
- 533 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 21:32:13 ID:IoxDql0+0
- セリア、ZARD「愛がみえない」
ナナルゥ、3days「Moving go on」
ファー、鬼束ちひろ「月光」
ネリシア、南国ドミニオン「ラムラムFISH」
ニム、みとせのりこ「radical dreamer」
ハリオン、Tohko「puzzle」
ヘリオン、空の軌跡「星の在り処」
ヒミカ、玉置成実「Fortune」
クォーリン、東方妖々夢「幽雅に咲かせ、墨染の桜」
悠人、JAMPRO「felys long mix」
光陰、WANDS「時の扉」
セリアはツンデレ主人公がやたら出てくるZARDしかないと思った。
ナナルゥとファーは逆かなって気がしないでもない。
ネリシアは能天気な曲で鉄板。
クォーリンはなんか知らんが東方しか思いつかなかった。
ユート様は無駄に熱い曲が合ってると思った。
んで光陰はロック。
- 534 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 21:36:36 ID:IoxDql0+0
- >>533
felys long mix⇒未来への咆哮
ユートはonokenと迷った挙句JAMPROにしたら、曲名かえるの忘れてたorz
- 535 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 22:29:30 ID:UPeYOF9N0
- >>533
>ヘリオン、空の軌跡「星の在り処」
ハーモニカ練習するのかな?
- 536 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/30(木) 22:57:39 ID:IUwc84q00
- >>535
何故か夕暮れ時の校舎の屋上でハーモニカ吹き続けるセリアさん連想した。
- 537 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/31(金) 00:22:18 ID:cgo89Ibn0
- >ヘリオン、空の軌跡「星の在り処」
歌詞そのままの展開ならヘリオンENDは
悠人はエターナルで別世界。
それだとヘリオンは切ない立場やねえ。
- 538 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/31(金) 07:06:19 ID:xsnVY1Fw0
- 「月光仮面のうた」はファーレーンが唄ってると思う
- 539 名前: 名無しさん@初回限定 :2006/03/31(金) 08:52:46 ID:CwssAL0l0
- とりあえず、駄目なときの光陰は、「筋肉少女帯」の音楽が鳴り響く。
妄想だYO!
- 540 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/31(金) 10:46:16 ID:nFgJ5cAC0
- セリアで、栗林みな実「yours」を推してみる。
ツンのピークから、デレに移行する時期辺りはこれっぽい。
- 541 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/31(金) 13:42:35 ID:d87DyKmF0
- おbsn色々考えたが演歌しか思い浮かばんw
隠しきれない 年齢差が
いつしか私に 侵みついた
誰かに盗られる くらいなら
タイムシフトで いいですかー♪
- 542 名前:詰所鳴動 :2006/03/31(金) 22:48:32 ID:UEtSyanL0
- 「ラキオスのネズミよ……氏ね」
前髪に隠れた瞳が、眼光鋭く獲物を貫いた。
左脚を引き、腰をぐっと落とす。灼けた赤銅色の体躯が引き絞られ、鯉口が切られた。
獲物は……本能が危険を感知したのか、物陰を脱し、血路を一騎駆ける。
「参る……雲散霧消の太刀」
逃がすわけがない。右腕が音もなく疾走する。
シュバババババッ!
雨霧のような無数の刃が獲物を包み込む。狙い過たず、細切れとなる……はずが。
「な、なんと!」
ウルカは驚愕の声を上げた。幾人もの腕に覚えのある者達を討ち倒してきた文字通りの必殺の剣。
それが、悉く避けられたのだ。
空間を縦横無尽にひた走り、虎口を脱せんとする獲物の面魂にウルカは目を細めた。認めたのだ。好敵手と。
「ならば! 月輪の太刀。はぁっ!!」
ウルカ達ブラックスピリットを、尽きることなく照らす夜空の守護者。天空落ちる冷光を刃に乗せ(注:昼間でも使えます)、
厳かに耀く『冥加』を繰り出した。
ドバババババッ!
「物陰に隠れても無駄ですぞ!」
紙のように切断され吹き飛ぶ木。銀色の筋が空気を切り裂き、音よりも数歩早く獲物へ達する。だが。
「まさか!」
見切った。見切られた。
右にホップ。
左にステップ。
華麗とも言える体術で、数ミリ頭をもたげただけで首が無くなるであろう猛襲を捌いたのだ。まさにカミソリ一枚の見切り。
信じられぬ現実。今まで積み上げてきた物が音を立てて瓦解するマインド。
裂帛の気合いがなんら効果を見せぬまま、砂に吸い込まれるが如く消失していく。
- 543 名前:詰所鳴動 :2006/03/31(金) 22:49:59 ID:UEtSyanL0
- 「くぅっ、これは侮れませぬ。ならば……出し惜しみはしませぬ。手前の全力受けてみられよ。必殺! 天壌無窮の太刀!!」
腹を括ったウルカはついに伝家の宝刀を抜いた。15連撃の光速の剣が、死地を抜けようと走り続ける獲物に四方八方から襲いかかる。
ズババババババババババッッ!!!
上。右。後ろ。さらに左。時間差など存在しない、同時同瞬の刃。かわせるはずがない天地を埋め尽くす剣。
それでも獲物は、ウルカを嘲笑うかのように毛を数本お土産代わりに切り飛ばさせるのみ。
「逃がさぬ! この聖地を汚す者を、手前は退治せねばならぬのです!」
ババババッ!!
遁走する獲物に離れず併走するウルカ。その手元からさらなる白光が奔った。腕が引き攣り、体がよろけそうになる。
もう限界が近い。スキル回数が尽きるまで後数瞬だろう。屈辱に唇を噛み締め、最後の一撃を鞘から抜き放つ。直前の4発はこのための虚だ。
――――殺トった! そう思った。だが、それこそが油断。
「な!! 手前の剣を踏み台にして飛んだ!?」
信じられることではなかった。獲物は、足下を薙ぐ神速の剣の腹を踏みつけ、文字通り飛んだ。ジャンプした。
栄光への架け橋。いや、生への架け橋だ。技でも力でもない、ただ、生きる。それへの執念がファンタズマゴリア最強と謳われた剣士――漆黒の翼ウルカの全霊を込めた剣技を上回ったのだ。
そして、ついに獲物は逃げおおせた。
- 544 名前:詰所鳴動 :2006/03/31(金) 22:51:27 ID:UEtSyanL0
- 「くぅ……無念。エスペリア殿が戦略会議に出ている間、厨房の守りは手前の責。手前のふがいなさに涙が出るのを禁じ得ませぬ」
尊命を拝せないのは残念至極ですが、名も無きネズミよ。わが好敵手よ。次は必ずや……仕留めます」
壁に穿たれた小さな穴。今し方ネズミが消え失せた暗黒を見詰めながらウルカは感慨深く歎息した。
聖地――厨房での戦いの痕は生々しく、癒えることは無い。だが、全ては戦いのため。お互いの死力を尽くした結果なのだから、ウルカに悔いはなかった。
三角形になってしまったエスペリア愛用のまな板の真新しい柾目を撫でながら、口の端に笑みが浮かぶ。
厨房の主の帰還まで、あと四半刻はかかるだろう……剣を収めたウルカは火照った体と共に、どこか不思議な満足感を胸にして、再戦を心に誓うのだった。
result
被害報告:ネズミに囓られたヨフアル3枚
- 545 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/31(金) 22:55:01 ID:UEtSyanL0
- ウルカのロストメモリーがラキオスに来てから表層に持ち上がってきたのかも(汗)
- 546 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/31(金) 23:09:45 ID:73qVq9CkO
- ねらーかよww
- 547 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 00:41:39 ID:DXw9fZj/0
- __
「,'´r==ミ、
くi イノノハ)))
| l|| ゚ヮ゚ノl| <タイムシフト
j /ヽ y_7っ=
(7i__ノ卯!
く/_|_リ
- 548 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 04:18:06 ID:d1Xg+StS0
- 保管庫・・・
エイプリルだからってはっちゃけ過ぎだろ・・・・・・ww
- 549 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 04:20:53 ID:z0bB8pOT0
- >「それ竹島じゃないよ、独島だよ!」
バロスwwwww
- 550 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 12:00:46 ID:BEtt3UHx0
- >>545
泰山鳴動すれど鼠一匹。いや、この場合鼠一匹に泰山鳴動か。
蟻にはあんなに優しいのに厨房の侵入者は許さない、そんな複雑すぎる乙女心。
それにしたって鼠相手に天壌無窮はやりすぎです。手加減スキルを覚えましょう。
まな板を破壊されたエスペリアがこの後一体どう出るかは、怖くて想像出来ません。
>保管庫
Gヘリオンが更に進化しました。
ネリシアが機械化しました。
セリアの建設が終了しました。
……っていうか、殆ど人間(スピリット?)じゃNeeeee!!!www
- 551 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 12:43:01 ID:vPPXnLnn0
- 削除された悪役台詞とともに繰り出される神速の刃に対して、
さりげなくちょろちょろと動き回るルガモを想像し、プリティさに和みました。
きょとんと、天壌無窮の太刀を放ち終わるウルカを見つめて首を傾げるとか。
- 552 名前:おにぎりの中身の人 :2006/03/32(土) 13:30:07 ID:sDwGkofk0
- 日付がおかしい気がするのはおbsnの影響だと思えばいいんですね
- 553 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 19:45:17 ID:kLAsXnrX0
- >>552
2ちゃんねるTOPにkwsk書いてあるような希ガス
早くしないと終っちゃうけどな
- 554 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 20:27:16 ID:XMbdVWXq0
- 保管庫TOPのSeriaってモロ地元なんだが・・・w
こんなトコでみるとわw
- 555 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 20:47:07 ID:fhNA5Y4z0
- >>550
>>ネリシアが機械化しました。
これを呼んだ瞬間にボーグになったネリシアを想像して、
((((;゜д゜))))ガクガクブルブルとなったのは俺だけか。
- 556 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 21:04:30 ID:XMbdVWXq0
- >>555
機械化=ネジになる
オサーンだな・・・orz
- 557 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 21:40:35 ID:VPeRq5qr0
- >550
まな板を破壊された……
「ウルカ……。こうなったらあなたをまな板にします! 10年以上連れ添ったわたくしのまな板の苦しみをっ……あなたも味わいなさい!」
女体盛りキター。
「あの、ユート君? 何で私がここに呼ばれて来たのか良く分かんないんだけど?」
>551
なっかっよっくけんかしな。
まあ後は、エスペリニャンが本領を発揮して、捕らえた鼠を咥えて、悠人の前に自慢気に置いてくれるのではないかと(ぉ
>保管庫
ちょ、エスペリアーーーーーー! 少し見ない間にこんなにやつれて……カワイソス ホントはきれい好きらしいですよ。
セリアさん。消費税まけてください。僕に第三者割り当て増資を下さい。
レスティーナ。やはり帝国は打倒しなければいけませんね。でも、ハイペリアを飛び越えるヨフアルミサイルを発射するのは、
やはりイタズラに相手を刺激するのではないかなぁ。お陰でJAXAにしわ寄せが……。実際は衛星を打ち上げたらしいけど。
- 558 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 21:47:27 ID:kHEQhlee0
- 保管庫マジワラタww
エイプリルフールネタで何か描きたかったんだけどネタがなくて…。
今はスピたん放り投げてアセリアダイジェストやってるんだけど…、オマケなのに面白いねコレ。
ヘタしたらスピたんより(ry
http://etranger.s66.xrea.com/gbbs/src/1143894989534.jpg
- 559 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 22:33:14 ID:Mvu1rx4Q0
- ちょw
ソゥユートww
それは兎も角ウルカの乳萌えす
- 560 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 22:47:05 ID:Xg4z6noj0
- 保管庫ワラタ(w
セリアスキーとしてはふらふらと立ち入りそうな店だな。
>>558
ユートヒドス(ww 本編ではシスコンなのに。
- 561 名前:名無しさん@初回限定 :2006/03/32(土) 23:12:52 ID:859GOIHg0
- 保管庫が大変な事にwwww
もうニムがレッサーパンダにしか見えない…。
アセリア関連のサイト、他もこういうのやってるかと思いきや、皆スルーしてるのね。
>>558
こっちもワラタ
ソゥユート何本音吐露してるのですかwww
- 562 名前:ネリー〜アソクの月 :2006/04/02(日) 01:04:07 ID:VuKlKOZ10
-
熱砂が吹き荒れるダスカトロン大砂漠を目の前に、ネリーは立ち尽くしていた。
「遅いなぁ……どうしちゃったんだろ……」
砂漠の乾いた空気は長く靡く蒼い髪を容赦無く痛めつける。
心持ち近く大きく感じる、じりじりと照りつけてくる太陽。
先の戦闘で負った傷もまだ充分に癒えて無いせいか、じっと立っているのが辛い。
それでもネリーは立ち続けた。『静寂』を杖代わりにして。
「ちぇ……お腹、空いたなぁ……」
きゅぅ、と可愛く鳴り始めるお腹。別に、罰として立たされている訳ではない。
くーるに決めすぎた防衛戦でドジを踏んだ分なら、セリアのお説教で済んでいる。
すぐ後ろに聳え立つ塔へ戻れば食料くらいはいくらでもあるのだが。
「……だめ。ネリーはお姉ちゃんなんだから。我慢我慢……」
お腹を押さえたまま俯き、溜息混じりにぼそっと一言。
砂に半分埋もれかけている『静寂』が寂しそうに光って応えた。
剣までいつもの元気が半分も出ていないのは、朝から何も食べていないせいだけではない。
顔を上げ直した途端黄色い砂が飛び込んできて、反射的に目を擦る。
拍子に手の隙間から、遠く小さな影が掠めた。
「…………あっ!」
もう一度、目を凝らす。
最初はぼんやりとしたただの輪郭だったのが、やがてはっきりと見えてくる。
間違いなく、帰って来た仲間達の一団だった。どうやら全員無事のようである。
「良かったぁ〜……もぅ、遅いんだからぁ。本気で心配したじゃん」
その中でも、特に待ちくたびれていたおかっぱ髪の少女を確認した途端、
不貞腐れたような台詞とは裏腹に、少しづつ広がってくるのはどうしても笑顔。
「おーい――――っと、いけないいけない」
両手をぶんぶんと振りつつ飛び跳ねようとして、直前でネリーは思い留まった。
- 563 名前:ネリー〜アソクの月 :2006/04/02(日) 01:05:58 ID:VuKlKOZ10
-
忘れていた。
数日前、スレギトへと向かう部隊を見送りながら、こっそりと決めていた事を。
一緒に戦えないせめてもの代わりにと、節食と同時に自分に課していたその成果の事を。
「こうしちゃいられないっ! よいしょっと♪」
急いで『静寂』を砂の山から引っこ抜き、脇目も振らずに塔の自室を目指す。
勢い良く駆け込むと同時に、小さなお尻を突き出すような格好でベッドの下に手を伸ばした。
「ん〜……んしょっ、と」
そこに隠していた目的のものを引っ張り出す。
「うん、ちょっと固くなっちゃってるけど……大丈夫だよね」
出てきたのは、大きな皿に載せられた、沢山のヨフアル。
同じく後方待機中のハリオンが作ってくれた、数日分のおやつだった。
両手に抱え込んだ瞬間ふんわりと漂う匂いに思わず涎が出かけるが、ぐっと飲み込む。
「へへ。喜んでくれるかなぁ」
外から賑やかな声が聞こえ始める。思ったより早く仲間達が着いたらしい。
ネリーは慌てて部屋の扉を体当たり気味に開き、塔の入り口へと駆け出した。
マロリガンとの戦いが一体どういう結果に終わったのか、などという事には全く興味が無い。
そんな些事よりもっと今、一番大切なものの側へと飛び込む為に、『静寂』の力を引き出す。
背中に元気一杯、蒼い髪と真っ白に輝くハイロゥを靡かせながら。
- 564 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 01:14:55 ID:52POAecz0
- , ^》ヘ⌒ヘ《ヾ
( リ〈 !ノルリ〉)) 必要とされてるヨカン
/ ̄ ̄ ̄ノノ(!リ゚ ヮ゚ノリ((
カサカサ ~ ̄> ̄> ̄> ヽ
- 565 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 01:17:41 ID:VuKlKOZ10
- すみません、これで終了です。一月2レスということで(汗
- 566 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 01:48:25 ID:52POAecz0
- >>565
乙
わざわざ外で待つのがネリーらしい
でも、痛んだヨフアルを食べたセリアに説教されるんだろうなぁ
- 567 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 07:26:33 ID:NOI+PvuQ0
- 寝起きのしょぼ目に「ねりーあたっくの月」に見えたw
本人に自覚無いのかも知れませんけど、一種の験担ぎなのかも知れませんね。
熱と風の大地は人恋しくページェント。砂まみれの髪も汚れた顔も、みんなと一緒にお風呂で流そ。
- 568 名前:砂漠に一つだけの花 :2006/04/02(日) 15:18:22 ID:NOI+PvuQ0
- はあはあ……。
照りつける日差し。ハイペリアでもついぞ体験することの無かった灼熱の砂の海。
悠人は、強すぎる日光に目を細め、手を額に翳すと荒い息を吐いた。
背嚢に有る革袋が軽薄な音を立て、心許ない水の残量を背負い主の耳に知らせてくる。
熱風が吹き過ぎる。目の前の砂丘から黄土色の粒子が立ち上り、形を変えていく。
過ぎし日常のハイペリアでは、TVの箱の中でしか見ることの無かった天然の造形美。
それが、今目の前に延々と広がっていた。テレビにはなかった体感温度付きで。
乾ききった空気に喘ぎながら、悠人と数人の仲間達は黙々と歩き続けた。
そんな一行の行く手、ちょうど日差しを遮る方向に出来た丘は、麓にまっ黒な一時のオアシスを拡げていた。
「……ああ、みんなちょっと休憩しようぜ」
欲求には勝てそうもない。疲弊した体を振り返らせると、皆に呼び掛けた。
「はい〜」
「了解しました。休息に入ります」
なんとか元気を保っているスピリット達から返事が届いてくる。そんな中、悠人は視界の中に有る違和感に気がついた。
「あれ? セリアがいないんじゃないか」
キョロキョロと目線をさまよわせても、目に気持ちいい青いポニーテールが見つからない。この炎暑の中、悠人の背中に冷たい汗が流れた。
単独で抜けることなど考えられない。まさか……脱落? それこそ考えられないことだが、悠人は自分の不明に顔を強張らせた……。
「ああ、それなら〜お花摘みですよ〜」
「花摘み? どういう事だハリオン。こんな砂漠でどこに花が咲いてるって言うんだ」
ハリオンの言葉に悠人はひりつく喉を動かした。場違いとしか思えない発言に声にイラつきが乗ってしまう。彼女は何を言っているんだ? 一体。
「あ、ほら来ましたよ〜」
悠人の疑問には答えず首を巡らせたハリオンと同じ方向を見ると、やや離れたところからウイングハイロウを広げてこちらへ飛んでくるセリアの姿があった。
青すぎる空に、白いハイロウだけが浮き立っていた。
- 569 名前:砂漠に一つだけの花 :2006/04/02(日) 15:19:30 ID:NOI+PvuQ0
- 十数秒。
「セリア。どこに行っていたんだ」
さっと飛び下りたセリアの目の前へ行き、悠人は問い詰めた。強張った声。これは悠人としても看過できないことだった。
飛び出すのはアセリア一人で十分なのだ。しかも普段はアセリアを抑える役目のセリアが同じ轍を踏むとは悠人には信じられない。
「単独行動が許される状況じゃない事くらい分かってるだろう。一体何してたんだよっ」
どうしても言葉が荒くなってしまう。それでも無理に抑えながら悠人は言った。
「……ごめんなさい。少し用があったから」
「用? なんだよそれは。ハッキリ言ってくれよ」
セリアはうつむき加減でハリオンに目配せを送った。ハリオンは気が付いたのか何なのか、砂漠でも変わらないホンワカした笑顔で悠人に近づくと、
水と干し果物を悠人に差し出しながらセリアを取りなしてくれる。
「まあまあ、ユートさまその辺で〜。お花詰みなんだから仕方ないじゃないですか〜」
「花摘みってなんだよ? 花なんかあるのかよ」
セリアは思わず、この鈍感針金頭を叩きたくなる衝動に駆られるが、なんとか抑えた。『熱病』も後押しをするほどだったのだが。
我慢していた物をタイミングを見計らって解放して戻ってくれば、このような無駄な問答が待っていようとは……。だが悠人の言い分もセリアは認めるところ。
普段のセリアの悠人評からすれば、ここで何も言わない方が隊長失格なのだ。
- 570 名前:砂漠に一つだけの花 :2006/04/02(日) 15:22:54 ID:NOI+PvuQ0
- 「……花摘みとは、隠語です」
「いんご? なんだそれは」
「……符丁です」
「ふちょう? わからん」
「………………合い言葉」
元々のハイペリア語の語彙も怪しい悠人にはこの聖ヨト語は難しすぎるようだ。婉曲表現も崩れる砂の器のように無効化されてしまう。
だがなんとか最後の言葉は通じたようだ。
「花摘みが合い言葉で……だからなんなんだよ」
やはりというか……通じていない。だが悠人の前でハッキリと口にするのは非常にはばかられるのだ。
いいかげんにして! と言えればどんなに楽か。
いや、もう言ってしまっても問題ないとは思う。ハイペリアなら完全セクハラで悠人隊長辞意表明必至。
さすがに見かねたのかナナルゥが干し果物――フラルセの実を天日干ししたもの――を頬張ったまま近づき、静かな声で言う。
「御不浄のことです」
リスのような頬膨れなのに何故か明瞭な発音で、エスペリアが思わず嫉妬してしまいそうだがここにはいない。
「ごふじょう? いやだから意味分からないって」
「雪隠。はばかり。樋屋」
「いや……だから、聞いたことないヨト語ばかりなんだって!」
聖ヨト語にもこれほどの言い回しが有ったと言うこと自体驚きだが、悠人には残念ながら通じない。もっとストレートに行かなくては。
「あのね……」
個人的持ち物のお菓子を至福の表情でもきゅもきゅ中だったシアーがついに立ち上がった。救いの最終兵器彼女になれるのか。
すっ、と背伸びして悠人の耳に顔を近づける。
「……ゴニョゴニョ」
- 571 名前:砂漠に一つだけの花 :2006/04/02(日) 15:32:52 ID:NOI+PvuQ0
- 俄然。
くるっとセリアに背中を向けて、
「……あー、その。済まない。だけどさ、その、俺にもハッキリ言って欲しいと思う。やっぱり心配だからさ」
シアーが遂に直接的言葉を言ってしまった事に、セリアも顔をやや紅潮させつつ、
「…………私の方こそ、生理的に仕方のないことに羞恥心をもっていたのはよくありませんでした。
申し訳ありません。その……今後は……あの」
「いいよ。おいおいやってくれれば、さ」
背を向けたまま右手を挙げて、セリアに合図を送り、ハリオンからおやつを受け取ると、
日陰の中、悠人は皆から離れたところへ一人ポツンと座り込んだ。
悠人にはやはりショックであった。差別というより性別の壁ではあるが。
だがこれで、どこかハイペリア的な良い意味で、妖精のように思っていたところのあるスピリット達への憧憬が崩れ、
等身大の存在として感じることが出来るようになったのは僥倖だったのかも知れない。
悠人は膝を抱き、干し果物を囓った。
「…………そうか……そうだよな。セリアだって大きい方するよな……テレビであったな……砂で拭くとかって……ハハハ」
――――スピリットも人間も俺にとっては同じだ。
干しフラルセの実が、砂混じりにざらついていた。
――――――――――――
えっと(汗) 書きかけのお話を信頼氏のSSに引っかけて完成させてみた……やばいですか? やばいですね?
イヤほんとは、普段行軍中もよおしたらどうしてるのかなと言う素朴な疑問だったンデスヨセリアさん?
, ヘ _
〃 ' ヘ ヘヽパンパンパンパンパン
ノi ミ从l~iルソ ∩
((ヾ(i|゚ -゚ノil彡☆))Д´)☆))Д´)>> 571
)ノ ⊂彡☆))Д´)☆))Д´)>> 571
☆))Д´)☆))Д´)>> 571 タイトルもカミソリ物…… ⊂;:~⊃。Д:;;)⊃
- 572 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 16:18:19 ID:3IuV28ZbO
- 踏み込む決断と度胸を讃える
- 573 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 18:00:17 ID:E07VpHOP0
- >>566さん
じっとしてられない性格のようなので、外でじっと。
セリアさんはきっと危険を察知して回避してくれるはずw
>>567さん
ファンタズマゴリアにもその手のものがあるかも>験担ぎ
みんなでお風呂……また何か一騒動ありそうな予感w
- 574 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 18:01:19 ID:E07VpHOP0
- >>568-571から連想してしまった……
BGM: For your heart(Sadness ver.)
バーンライト王城の陥落――――
守るスピリットが消滅してしまえば、後方に控えていたラキオス王国兵士がなだれ込むだけだ。
王城は、実にあっけなく陥落した…………
喧騒の中、俺は戦闘で傷ついたアセリアに急ぎ駆け寄った。
「アセリア! 大丈夫か? まさか、もう漏らしたのか?」
戦いを終えて、その場にうずくまるアセリア。
白い服についた返り血が、金色の霧になり蒸気のように立ち上がっている。
どうやら、アセリア自身が漏らした黄金waterではないらしく、ほっと胸を撫で下ろす。
「……ん。べつに」
手を差し伸べるが、アセリアはそっけなく答えるだけだった。
だが、まだ波が鎮まらないのか、立ち上がろうともしない。
消耗しているのも無理はない。
敵の真っ只中に切り込めば、それだけもよおしもする。
決壊しなかったのが奇跡だといえた。
「いくらなんでも無鉄砲すぎるぞ!」
「…………」
「あんなことを繰り返してたら……いつか膀胱炎になるぞ」
「別に、いい……」
俺の手には触れようともせずに『存在』を握り締めて堪える。
相変わらず無表情のままで、こちらの目も見ない。
トイレでも探しているのか、無言で横を見るのみ。俺は延ばした手をそのままに、アセリアの横顔を見つめた。
(はぁ……まるで子供だよ)
「…………」
- 575 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 18:02:56 ID:E07VpHOP0
-
BGM: Lost Days
「なぁ、アセリア……俺達はこの世界の人の言うとおり戦い、沢山の殺し合いをしてきている」
頭のなかで言いたいことが纏まらない。でもアセリアがこのままじゃいけないような気がする。
「そんな俺達がこんなこと望んじゃいけないのかもしれないけど……俺はアセリアに漏らして欲しくないんだ。
エスペリアも、オルファも、他のみんなも……漏らして欲しくないと思ってる。
……もういやなんだよ。近くにトイレもないのは」
「ユート……。ユートは、わたしに花摘みに逝って欲しいのか?」
そう小さく呟く。視線を俺に向けて不思議そうに見つめる。
まるで俺の言った意味がわからなかったように。
「わたしはおトイレの位置を知らない。そのために我慢してる。決壊する時まで戦う……それが、わたし」
確認するように、ひとつ頷く。
「そんな生臭いこというなよ! 戦うたびに……戦うたびに我慢してるなんて……そんなの、二次元キャラじゃないだろ?」
「おトイレ……それ以外にも、わたしが済ませる場所がある?」
不思議そうに尋ねるアセリア。俺は力強く頷いた。
「ああ、きっと、きっとどこかにあるはずなんだ」
そう信じたい。草叢の影とか、そんなことは思いたくない。
- 576 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 18:15:04 ID:E07VpHOP0
-
「じゃあ……わたしは……どこですればいい?」
「……それは、俺にもわからない。でもアセリアには、アセリアのためのおトイレがきっとある。
だから、簡単に致すようなことは辞めてくれ…………はは、なんか語ってるな、俺」
言ってて少し照れくさくなってしまった。思わず笑ってしまう。
「……ん。わかった。ユートがそういうのなら。わたしは、漏らしてみる」
「聞けよ、人の話」
「ユートさま……。ユートさまは、変わりませんか?」
「え?」
近くで様子を見守っていたエスペリアが、震える声で俺に問いかけた。溢れそうな黄金waterを抑えているのが判る。
「私たちは、おトイレを探すためだけの存在です。それは、本当なのです。それでもユートさまは、戦う前に済ませろ、と?」
女性がトイレを我慢する辛さ、それが男である俺には解らない。
いや、それを体験していない俺が、解ったなんて言っちゃいけないんだ。
「わからない……俺はスピリットじゃない。だけど俺はみんなが我慢するだけなんて嫌なんだ」
「人もスピリットも関係ない」
BGM: Natural Garden
ゼッタイニタイトルハツケラレナイ...orz (脱兎
- 577 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 20:43:52 ID:m5PBI2gK0
- なあ、これ保管庫逝きなのん?
こんな下品なの後々に残すの勘弁してほすいんだが
ど う な ん だ 底 ん と こ
- 578 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 20:56:32 ID:3kj8nfLh0
- >>3の通りなら大丈夫。
- 579 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 21:50:03 ID:NOI+PvuQ0
- 一応セリアさんの名誉のために書いておくと、あくまでセリアさんは小用です。
シアーが何言ったのかは分かりませんが、その辺読み取るのは難しいですね。はい。すまんかったです。
>572
小心者なんだけどなあ。
何気に排泄ネタが多い気はするのだった。そう言う趣味はないはずだ。
>576
だから、ハイペリア高嶺邸でトイレにはまったりしてはしゃいでたわけですねw
でもエーテルシンクとか使うと余波でトイレが近くなるかもw
括約筋をきたえましょうっ!
>577
おそらくこっちへのレスと思われますが、尾籠なお話で恐悦至極です。
あくまで悠人君の「綺麗なお姉さんへの幻想」を打ち砕くためのお話なんだと思っていただければ(ぇ
シアーの言葉を何か曲解したのかもしれません。それにほら、アセリアの料理を食わされた後腹壊してたかもしれんし。
やはりたまにはシリアスを混ぜねば。
- 580 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 23:29:18 ID:E07VpHOP0
- 反省しきりorz
>>577さん
申し開きもありません。不快に思われたのでしたら、大変失礼しました。
>>578さんの仰られている通り、保管庫には捕獲されない筈ですのでどうかご容赦を。
- 581 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 23:54:18 ID:vUgvAInB0
- >>576
ツッコミ所が多いのに会話がなりたっちゃってるのがw
- 582 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 23:57:16 ID:6kX28QXG0
- >>580
まあ俺はワラタのでいいんじゃないかとw
- 583 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/02(日) 23:58:36 ID:3IuV28ZbO
- 「見付店」ってエイプリルフールネタじゃなかったのか
- 584 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/03(月) 01:58:27 ID:QnNxb8rM0
- ミュラールート。
イタした後、ロティがミュラーに対して何も意識しないのが不思議だ。
- 585 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/03(月) 02:14:37 ID:elc3bZkm0
- まあ、あれだ。
アイドルはトイレに行かないんだよっ! と言う暗黙の了解がヒロイン達にはあるから(w
でも、SSにはちとワラタ。ブラック気味に。
- 586 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/03(月) 23:44:25 ID:qH2RKWmW0
- ネイチャーコールじゃなくて,ネイチャーフォースの話を.
- 587 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/04(火) 01:55:19 ID:yysee4Qs0
- 自然の力……そうですね。皆に慕われるのも、悠人様の激しい求愛も、確かに、至極自然なお話です。
ああ、そうです。このことを素敵な論文にしたためて、Natureにでも投稿したら今度は世界中から賞賛を浴びてしまうかも知れません。
マイッチング!
- 588 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/04(火) 07:48:27 ID:3QPPVk0g0
- 思い切り遅れたが >>531
レスティーナに、岡崎律子さんの「秘密」は外せない
- 589 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/04(火) 08:00:57 ID:SLOJZ9xS0
- >>588
通りがかる車跳ね返すっ!
- 590 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/04(火) 08:37:45 ID:3QPPVk0g0
- orz
- 591 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/04(火) 14:35:16 ID:vis45V6g0
- >>587
このレスがエス姉さんだと分かってしまうぐらい私の心は汚れているのです…。
- 592 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/04(火) 14:48:58 ID:FN1T0UNB0
- 保管庫のエイプリルネタに笑った勢いでしょーもないもの書いてしまったけど、
既にエイプリルネタのリンク外れてるようなので、スレ直は避けて、
ttp://www.miscspirits.net/Aselia/SketchPlay/tmp/StorageAprilFool.html
保管庫エイプリルネタを覚えているorまだ見れる人のみ気が向いたらどうぞ
ということで(汗
- 593 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/04(火) 22:47:31 ID:BCWMfLCS0
- >>592
ハゲワラw
PCクーラーも菜箸も100ルシルなのか。
つーかワラビーのセリアなんて覚えてる人どれだけいるんだw
- 594 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 02:33:16 ID:wLmPPwis0
- ぬぉぉぉ!
保管庫のエイプリルネタ見逃した・・OTZ
もう見れないのかなぁ・・・
- 595 名前:エロ大王 :2006/04/05(水) 08:28:41 ID:15b7clGm0
- えっちげーむプチキャラAA専用! 7
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1128949053/691-695
プチAAでも大活躍、さすがおばs
- 596 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 09:00:48 ID:WK59gJXv0
- >>594
ページ自体は今も残ってるけど、リンクは切れてるので
アドを直接晒すのは中の人の許可とか必要なような。ヒント:TOPの後に英語で
>>595
さすがおbsn、(ry)なんでもないぜ!
- 597 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 09:21:44 ID:uE0yElUM0
- >592
ww ネリシアクーラーに両側から抱きつかれるのが夢です!
エトランジェルートで戦後PTSDに悩むニートくんが一念発起するハートフルストーリー。
時給不明だけど、コンビニ時代くらい貰えるだろうからそれでエスペリアに美味しいものでも食べさせてやって下さいませ。
……あ、店の残ぱn(ライ トン ニングストライク
>595
おれたちのおbsnならやってくれる!
- 598 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 15:14:02 ID:zZYk5J2A0
- >>592
すげーワラタ。
あんな勢いだけの代物を良くぞここまで…www
>>594
んじゃ折角ネタにしてもらえたという事でヽ(´ー`)ノ
http://etranger.s66.xrea.com/april.htm
- 599 名前:592 :2006/04/05(水) 17:39:01 ID:XsO86FFq0
- とりあえず、見逃した人が救われるきっかけとして役に立ったようで何よりです。
>>593
とりあえずひとりはいたということでおk?
>>597
ハートフルってのはさすがにガロリキュア広告審査機構から
待ったがかかると思われ(w
>>598
むしろ、あれだけ個々にはっちゃけてるだけに、
ある程度風味を残しつつ絡めさせれば、それだけで笑えるかな、という発想で(w
- 600 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 21:22:05 ID:cnF8cZiW0
-
あてんしょん
このSSは、基本的にセリア only の補完です。全八回で完結します。今回は四回目です。
無駄に長いので、そういうのが嫌いな方は遠慮無くスルー願います。
- 601 名前:胡蝶 W-1 :2006/04/05(水) 21:23:22 ID:cnF8cZiW0
-
宣戦布告も無いまま、各地で小規模な戦闘が行われている。
マロリガン共和国を版図に加えた我が国は、突然手に入った広大な国境線を維持するという術に長けてはいなかった。
サーギオスとダスカトロン大砂漠をぐるりと取り囲むように形成された戦線。
そこから無造作に突出してくるスピリット達をかろうじて凌いでいられるのは、エーテルジャンプ装置に負う所が大きい。
「ハァッ!……ふぅ、ここは大体片付いたのかしら」
最後の一体を斬り伏せ、周囲を見渡す。見通しの良い草原に、敵の気配は感じられない。
今日は、デオドガン郊外からの襲撃だった。
驚いた事に、敵はわざわざ砂漠を越えて攻めこんで来たのだ。熱の篭る砂塵を踏み越えて。
ラキオスから転送されて、迎撃を始めたのが数刻前。
偵察が目的だったのか、相手が少人数だったのはせめてもの救いだったが。
「後は――痛ッ」
先程から気になっていた方角に目を向けようとして、ずきりと痛みが走る。
右腕が、軽く切り裂かれていた。どうやら気づかないうちに手傷を負ったらしい。
「はぁ……しょうがないわね」
少しだけ溜息をついて、腕を庇いつつ足を向けた。彼とハリオン達がまだ戦っている筈の方面へと。
- 602 名前:胡蝶 W-2 :2006/04/05(水) 21:24:02 ID:cnF8cZiW0
-
仲間達が集っている場所は、すぐに見つかった。
近づいてみると、中央に気を失っているヒミカと妙にぐったりとしているハリオンがいる。
またか、と内心呆れつつ、一番手前にいるオルファリルに話しかけるように呟いた。
「……ふぅ、治してもらおうと思ったら」
「あ、セリアお姉ちゃん!」
「大変なんだ、ハリオ……」
「落ち着いてください、ユート様。これを見れば、状況はわかります」
きっと初めての事態で狼狽しているのだろう彼を、そっと窘める。
「きっとヒミカが無茶をして大怪我して、それを治すために今度はハリオンが無茶をしたんでしょう?」
「あ、うん……」
二人を知っていれば、簡単に想像出来る。というより、以前からもう見飽きた光景だ。
「もっと休める場所に運ぶ方がいいと思います。ユート様はハリオンをお願いします」
指示を出しながら、そっと表情を窺ってみた。一見普段と変わらないそぶり。
もう、あの時の想いは引き摺ってはいないのだろうか。仕草に、そんな様子は窺えないが。
「わかった……と、その前に」
「なんですか?」
大きく頷いた彼が急に真面目な顔を向けてきたので、殊更無表情を装って訊き返す。
「治してもらいに来たみたいだけど、セリアの怪我は大丈夫なのか?」
…………なんで普段は鈍い癖に、こういう時だけやたらと鋭いのだろう。折角死角になるようにと身体で隠していたのに。
「腕を少し……ですが、傷はそう深くありませんので」
「まぁ、見せてみろって」
「あ……」
ふいに腕を取られ、思わず眉をしかめてしまう。鋭い痛みが肩に響いた。
すると見られてしまったのか、納得顔をした彼は素早く傷に手をあて、
「これくらいなら、俺にも……」
躊躇もせず、エトランジェ特有の力、オーラの淡い光を展開し始めた。
「………………」
暖かい。触れた指先から迸る輝きが、周辺ごと私の腕を包み込む。
不覚にも、声が出なかった。伝わってくる微かな鼓動に、驚く暇も抵抗する気も削がれてしまっていた。
- 603 名前:胡蝶 W-3 :2006/04/05(水) 21:28:57 ID:cnF8cZiW0
-
「どうだ? まぁ、ハリオンほど上手くはいかないけど」
深い、しっかりした口調に我に返る。
ゆっくり見上げてみると、いつになく真剣な、日に翳された黒い瞳。
「……ありがとう、ございます」
「よし、それじゃ行こうぜ。オルファはウルカたちと合流して、しばらく見回りを頼む」
「りょーかいだよ、パパ!」
「よっと……」
「ふぅ、らくちんですねぇ〜」
「セリアの方は大丈夫か?」
ハリオンを抱えたまま首だけ振り向いて尋ねられ、またぼぅ、としていた事に気付く。
呆けていたことを指摘されたような気がして、何か言いようのない腹立たしさを覚えた。つい事務的な態度を取ってしまう。
「はい。では、向こうの陰に」
「ああ」
しかし突き放したような口調を気にもせず、ユート様は歩き出してしまう。
悔しさが混じる不思議な感情の中、その後姿をずっと目で追っていた。
ヒミカが意識を取り戻した後、私達はその経緯を本人から直接問い質すこととなった。
しゅん、と項垂れて胡坐をかいているヒミカを全員で取り囲む。
「どうして、あんな戦い方をしたんだ?」
「すみません……オルファが、危険でしたから」
「でも、1人で戦うことはないだろ? 不利になるのが目に見えてるんだからさ」
「はい。それはわかってます、けど……」
「まぁ、無事なのはよかったけど、ハリオンがいなかったら、一体どうなってたことか」
- 604 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 21:31:19 ID:JA4got5T0
- |ω・`) ジー
- 605 名前:胡蝶 W-4 :2006/04/05(水) 21:31:33 ID:cnF8cZiW0
-
「…………」
黙ってやり取りを聴いていたが、途中で奇妙なおかしみを感じ、苦笑しかけてしまった。
笑い事ではないのだが、しかし。
隊長という職務を理解せず、いつも自分一人で飛び出し、何とかしようとする。
彼が言っている事は、正に少し前の彼そのものの事ではないか。
そしてそれは今も、基本的には変わっていない。それなのに、同じ事をしたヒミカを訥々と諭している。
呆れながら、ふと思いついた。
これは、いい機会だ。ヒミカにも、そして彼にも。確かめたかった事も確認できる。
「ごめん、ハリオン……」
「もう、慣れていますから〜」
「その慣れたあなたが、力を出し切ってしまうほど、深い傷だったんでしょう?」
タイミングを見計らって、ハリオンに話を振ってみた。
まだぺたんと腰を下ろしたままのハリオンが、おっとりと見上げてくる。
「さっきの場所は緑マナが少なかったですからねぇ」
「でも、今日だけじゃない。ヒミカ、いつも1人で突出しすぎてないか?」
すると予想通り、当然と言わんばかりに同意を示すユート様。
「それは……」
「アセリアも出過ぎるけど、それとは状況が違う気がする。なんか追いつめられてる感じというか……」
「……わたしは、守りたいんです。仲間が倒れるのを見たくなくて、だから……」
「だから、自分が倒れるのは平気なのか?」
「そ、そういうわけでは」
ヒミカは泣きそうな表情を浮かべ、俯いてしまう。彼女の言いたい事もよく判る。
基本的には、同じなのだ。私達スピリットは、仲間という絆が一番大事だから。
「でも、そうなってるだろ? なぁ……もう少し、俺のこと信じてくれないか」
「わたしは……ユート様のことを信じています。命令にも従いますし……」
「そうじゃない。もっと、仲間として信じて欲しいんだ」
そして彼は、判っているのだろうか。今自分の言っている事を、私達も強く望んでいる、という事が。
- 606 名前:胡蝶 W-5 :2006/04/05(水) 21:32:45 ID:cnF8cZiW0
-
「俺はエトランジェだし、確かに本当に辛い部分はわかってないかもしれないけど……それでも、さ」
ゆっくりと、ヒミカの目線を逸らさせないように、ユート様は強い口調で語り続ける。
「大切な仲間が凄い傷つくのは、嫌なんだよ」
「いえ、そんな……わたしは、ただ、みんなのために……」
「それが本当に、みんなのためになるかしら?」
「え……?」
突然割り込んだ私の言葉に、ヒミカだけではなく、全員の視線が集まった。
皆、訝しげな表情をしている。当然だ。
何故なら私はヒミカではなく、ユート様の顔を見据えて話していたのだから。
「ヒミカ1人が危険な場所に立って、みんなが納得する? みんなにとっても、あなたは大切な仲間の1人なのよ」
「あっ……」
「あなたが倒れそうになれば、みんな自分の場所を放棄してでも駆けつけるでしょうね」
ユート様は棒のように硬直したまま動かない。ヒミカは交互に私とユート様を見ながら戸惑っている。
「今日は余裕があったからいいけど、次もそうとは限らない。いい? はっきり言うけど、自己犠牲は迷惑よ」
ハリオンは……相変わらずにこにこと見守ってくれているけど、いづれにせよ構わなかった。
「……少なくとも、わたしたちにとってはね」
言い切り、尚も見つめ続ける。少しの間、周囲に軽い緊張のようなものが張り詰めた。
「ごめん、セリア……それから、ユート様もすみませんでした」
ようやく状況が掴めたのか、ヒミカが愁傷な口調でぺこり、と頭を下げる。
「わかればいいのよ」
それにあえて、殊更冷たい口調で言い放った。もちろん、彼を見たまま。表情の変化を少しでも見逃さないよう。
「…………」
「…………」
彼は、瞬きもしなかった。そしてその代わり、真面目な表情を崩さず見つめ返してくる。
まるで私の意図を確かめるように。籠められた言葉の裏を、慎重に探るように。
- 607 名前:胡蝶 W-6 :2006/04/05(水) 21:35:46 ID:cnF8cZiW0
-
「…………」
「…………」
「……ああ、そうだな」
やがて瞳に強い光を保ったまま、ほんの僅か、小さく頷く仕草。
それを見て、安心した。小さく息をつく。
あの我ながら乱暴な励ましで何とかなったとは到底思えないけど。もう、大丈夫だ。
「……なんて、本当はわたしがもっと早く言わなきゃいけなかったのよね」
私はようやくヒミカに振り返り、冗談まじりに微笑むことが出来た。
「そんなことない……わたしが自惚れてた。自分1人で、全員を背負うつもりだったなんて……」
「それって、わたしも?」
「いや、セリアは入ってなかった気がする」
「クスッ……なによそれ」
「ふふふ……やっぱり、みんな仲良しなのがいいですねぇ〜」
ヒミカも、そしてハリオンも悪戯っぽい視線で微笑みを交わしている。
ここまで来ると、流石に二人とも私の意図に気づいていた。
何故なら、いつの間にか私達に取り囲まれていたのは、ユート様だったのだから。
当の本人はばつの悪そうに頭を掻きながら、誤魔化すようにヒミカと呼び名について語っている。
その様子を、私は一歩下がった後ろで大人しくじっと眺めていた。
やがてハリオンがのんびりとした口調で告げる。
「さてと〜、そろそろ戻りましょうか」
「そうだな。みんなも引き上げ始めているみたいだし。それじゃ、帰ろうぜ」
「ええ」
「わかりました」
「ユートさま〜、帰りも運んでいただけませんか〜?」
「え……まだ、立ち上がれないのか?」
「あれって、と〜っても、らくちんなんですよぅ♪」
「……歩 き な さ い」
少し余裕が出来たせいか、何故か私の方を見ながら片目を瞑るハリオンに、思いっきり冷たい口調で突き放していた。
- 608 名前:胡蝶 Yearning W-1 :2006/04/05(水) 21:36:46 ID:cnF8cZiW0
-
自分で言い出したことなのに、いざとなると、逃げる。
誰か何か、この荷物を預けられる「自分じゃないもの」がどこかに無いかと探す。
そういう風に逃げ出そうとする人を、まだ短い人生の中でも、それなりに沢山見てきた。
どうして、そんなに簡単に投げ出そうとするのか。どうして、そんなに簡単に頼れるのか。
疑問を持ち始めたのがいつの頃からなのかは、判らない。
だけど、いつからか、自分だけは絶対にそんな人間にはなりたくない、と強く願った。
事あるごと、努力してきた。それなのに。
「はぁ。貴女ねぇ、そんな肩肘張って身構えてると、高嶺くんだって警戒するでしょ? 第一変に思われるわよ」
「…………」
「あれ? ……おーい。帰ってこーい」
「…………え? あ、な、何?」
「いや、だからぁ、睨まないでよ怖いから。挙動不審な反応しない」
「はい? 睨んでなんかいないけど」
「み、け、ん。皺寄せっぱなし。いかにも緊張してますって顔、してるよ?」
「え? 嘘、気のせいじゃないの?」
「気のせいって……はいはい、気のせいね、気のせい」
なんだって隣に、わたしの悪友が呆れ顔で並んで立っているのだろう。
終業して間もない放課後の校庭に、人影は少ない。
部活もまだ本格的に始めている所は無く、グラウンドは閑散としている。
吹きッ晒しの北風が所々で舞い、巻き上がった木の葉が一瞬の緊張の後解放されて散らばっていく。
それが校門に立っている私達の足元までやってきて、寒さを余計に際ださせていた。
「……おお、寒い。これで風邪引いたら、貴女のせいだからね」
この娘は、本当に寒さには弱い。うちの姉も弱いが、こっちは筋金入りだ。
毛糸の手袋まで着けた完全装備の両腕を口元に当てながら、真っ白な息を吐く。
自分の体積がほぼ倍に膨れ上がるほどの外套を着こんでも、まだ我慢出来ないらしい。
ちなみにうちの妹はこの時期、妙に機嫌が良くなる。なんでも気分がハイになるとか。見た目、全然変化ないけど。
- 609 名前:胡蝶 W-7 :2006/04/05(水) 21:37:51 ID:cnF8cZiW0
-
いよいよ神聖サーギオス帝国との開戦が迫り、慌しい毎日を送っていた私に、一通の手紙が届いた。
「…………手紙? 私に? 誰から?」
「さぁ〜。私はただ、これをセリアさんに、と頼まれただけですから〜」
「ふーん……」
にこにこと相変わらず読めないハリオンの表情を怪訝に伺い、渡された封筒に視線を落とす。
スピリットである私に、手紙の主の心当たりなど当然ある筈もない。首を捻りながら裏返してみても、宛名も無かった。
「待って、頼まれたって言ったわよね。一体誰がこれを持って来たの?」
「はい〜。実は先程帰っていらしたユート様から預かりまして〜」
「ユート様……? 用事だったら直接来ればいいのに、変ね」
まだ治安の不安定な占領下の国を、戦争前に視察に出かけていた筈。
そうか、今日帰って来たのか、と思いつつ、机の引き出しからペーパーナイフを取り出す。
銀色に光るそれは、当然というか、アセリア製。まさか使う機会があるとは思わなかったが。
びりびりと小気味良い音で開かれる封。中から出てきた小さな紙の、最初の一文を読んだところで――――
「―――――あ」
小さく、驚きの声を上げていた。
- 610 名前:胡蝶 W-8 :2006/04/05(水) 21:38:34 ID:cnF8cZiW0
-
「……………………ハリオン、知ってたわね」
「んふふ〜。さあ〜どうでしょう〜」
私の様子を窺っていたハリオンが、満足げに惚けた笑みを浮かべるのが悔しい。
睨みつけたつもりだったが、つられたのか、頬が少し緩んでしまう。
目を閉じ、手紙を胸元にそっと当て、一度深呼吸。きっ、と睨み直してみたものの、やっぱり拗ねたような口調になった。
「――――あっちへ行ってくれる? 人の手紙を盗み見ようなんて、趣味が悪いわよ」
「そんなつもりはありませんけどぉ〜。はいはい〜、それではごゆっくりぃ〜」
「全く、ごゆっくりも何も、ここは私の部屋よ。…………あ、ハリオン」
それでも満足したのか、子供を宥めるような仕草をしながら部屋を出て行くハリオンを、小声で呼び止める。
「ん〜?」
「その……ありが、とう」
「いいえぇ〜。どういたしましてぇ〜。……良かったですねぇ、セリアさん〜」
「〜〜〜〜うん」
「あ〜、それとぉ、ユート様もぉ、良かったですねぇ〜」
「うん……え? って、ハリオン?」
ぱたん。
扉が閉まる。一瞬何を言われたのか、判らなかった。しばしの沈黙。
「……ああ、なるほど」
ユート様が立ち直った事。きっと、ハリオンも何か知っているのだろう。
「あ。今はそれより……」
手渡された紙を思い出し、急かされるように椅子に腰を下ろす。広げた手紙。そこには、こう書いてあった。
- 611 名前:胡蝶 W-9 :2006/04/05(水) 21:40:53 ID:cnF8cZiW0
-
『お元気ですか、セリア姉さま。
助けて頂いたのに、満足にお礼も言えなくてごめんなさい。
ご存知かも知れませんが、わたしはあれから皆さんのご好意で、一時ラースの施設に預けられていました。
そこで出会った訓練士さんがとても親切な方で、わたしはそこで色々な事を学ばせて頂きました。
戦争の事、スピリットの事、人間の社会の事……それからもっともっと、沢山の大事な事。
それは、今までただスピリットとして剣と共に死ねと教わっていたわたしには、全てが新鮮な響きでした。
その人は、こうも言って下さいました。人もスピリットも一緒。剣を手に取る、その意味を考えて、と。
口癖のように諭してくれる仲間はいましたが、人としてそんな事を言って下さった方は、初めてでした。
だから、思ったんです。わたしは、この国が好きだから、その復興の手助けをしたい、って。
折角助かったのだから、スピリットとして出来る事で、困っている人を支える事が出来たら、って。
そんな訳で、今は、ロンドにいます。ここはまだマナ暴走の被害が少なく、作物もある程度は育つんです。
ただソーン・リームに近いせいか気候がやや不安定なので、みんなでマナの祝福をお祈りしたりしています。
神剣魔法もちょっぴり上達しました。もっと上手になれば、セリア姉さまの背中をお守りできるかな……
それから、これは蛇足なんですが、ようやく伸ばしていた後ろ髪がセリア姉様の半分位になりました。
……驚きました? はい、憧れだったんです、姉様の流れるような後ろ髪。自分も纏めてみたいなぁ、って。
セリア姉様のように綺麗に育ってくれたらいいなぁ……って。でも、ちょっとですけど、手入れが大変です。
時々訓練士さんと、街で可愛い髪留めを探したり手入れの仕方をあれこれ悩むのは楽しいのですけれど。
- 612 名前:胡蝶 W-10 :2006/04/05(水) 21:41:23 ID:cnF8cZiW0
-
このお手紙は、先日視察にいらしたユートさまに強く勧められて書いてみました。
初めてなので、上手く伝えたい事がちゃんとお伝え出来ているかどうか不安ですが、
(添削してやるよ、と仰ってくれたユートさまは、今椅子でお休みになられています。ふふ。)
これだけはどうしても伝えたかったので、思い切って筆を取りました。お忙しいのにごめんなさい。
……セリア姉さま、わたしを生かしてくれて、本当に有難うございました。
わたしが生きるその意味を、頂いた命を精一杯使って頑張って探そうと思います。
それでは、戦場で怪我などなされないよう、遠くイースペリアの地からお祈りしております。
追伸:ユートさまって中々起きないんですね。セリア姉さまの苦労が偲ばれます。
でも素敵な方なので、やっぱりお二人はお似合いですよね。ちょっぴり憧れます』
ぽた。
丁寧な折り目に、染みが広がっていく。まだ救援物資もままならないイースペリアの事。相当悪い紙を使ったのだろう。
手紙の隅で薄く透けてしまった机の木目の奥に、彼女の、一度も見た事の無い筈の笑顔が次々と浮かんでくる。
「馬鹿……お似合いとか、いつまで誤解してるのよ…………」
両手で覆った口元から漏れる嗚咽。堪えきれず、慌ててベッドにうつ伏せになり、顔を枕に押し付けた。
しきりに痙攣する肩。しゃくり上げる喉。切なさと喜びが、交互に繰り返し繰り返し押し寄せる。
「まいったなぁ……あんな小さな娘に……先、越されるなんてね……」
あれから、たった一年。いや、もう一年なのか。少女はしっかりと自分の足で、“戦い以外の”生きる道へと歩み始めている。
綯交ぜになったまま、混乱した想いがやけにしん、と心の中心で腰を据えた。まるで嵐にも動じない木の葉のように。
――――それは、『勇気』という名の不思議な力。少女が私の奥深くに与えてくれていた、正真正銘、癒しのマナだった。
- 613 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 21:41:49 ID:JA4got5T0
- |ω・`) ダレモイナイ・・?
- 614 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 21:42:49 ID:KpySCJL10
- コソーリC
- 615 名前:胡蝶 W-11 :2006/04/05(水) 21:44:28 ID:cnF8cZiW0
-
ところで。
不意打ちをものの見事に決めてくれた当の本人は、第一詰所で呑気にエスペリアとハーブなどを楽しんでいた。
散々探し回ってようやく辿り着いた私を二人揃って不思議そうな表情のまま見つめている。
構わずずかずかと大股で歩み寄り、ティーカップを持ったままの隊長に思いっきり睨みつけてみせた。
「やってくれましたね、ユート様」
「なんですかセリア。いきなり押しかけてきて、失礼ですよ」
尋常でない私の態度に気がついたのだろう、エスペリアが腰を浮かす。それをユート様は片手を上げて制止した。
「いいんだ。どうやらその様子だと、読んだんだろ?」
「はい、充分驚かせて頂きました。なぜ直接持ってきては頂けなかったのか、不思議です」
「ああ……いや、なんていうかさ。こういうのって、照れ臭くないか?」
「それは私も同じですよね。せめて前置きくらいはあってしかるべきだと思いますが」
「うーん、人選を誤った、かな?」
「はい、誤りました。次からは、ご自分でお持ち下さい。驚かそうとされたのなら相当な悪趣味ですから」
- 616 名前:胡蝶 W-12 :2006/04/05(水) 21:45:29 ID:cnF8cZiW0
-
「…………」
「…………」
「セリア? ユート様?」
エスペリアがはらはらしながら私と彼を交互に見るが、私は視線を絶対に逸らさなかった。
ユート様も、笑顔を崩さずに見つめてくる。そこで一旦切れた会話。硬く重苦しくなっていく空気。
「……ふう。判ったよ。元気だった、凄く。今はかなり成長してるし、丁度ニム位かな」
先に折れてくれたのは、ユート様。だから私も、ふっと表情を緩める。緊張を解いた途端、矢継ぎ早に訊いていた。
「ちゃんと食事は摂っていましたか? 育成は、上手くいっているのでしょうか? 仲間とは――――」
「おいおい、いっぺんに質問するなよ。そうだな、あんまり良くはないけどちゃんと三食あるようだし、それに……」
「え、え? ユート様、それは一体何のお話なのですか?」
蚊帳の外で入ってこれないエスペリアを尻目に、私は目を輝かせながらその話に聞き入っていた。
――――あ、あの……誤解、何故解かれなかったのですか……?
――――ああ、あれか。でもさ、あんなに目を輝かせて言われたら否定できないって。……もしかして、嫌だったか?
――――え、あ…………て、手紙! そう、返事、書かないと……失礼します!
法皇の壁を越え、リレルラエルへ。妖精部隊率いる敵は一段と強力になっていた。
何か、とり憑かれたような虚ろな目付きで襲い掛かってくる“同胞”。
トーン・シレタの森に近づくと、マナの密度が一層濃くなり、戦いは更に熾烈になっていく。
- 617 名前:胡蝶 W-13 :2006/04/05(水) 21:46:46 ID:cnF8cZiW0
-
ゼィギオスの城が迫った街道沿いで不期遭遇戦が始まった時、森の中から異様な気配を感じた。
混戦の中、敵仲間が入り混じった状態で他に気づいた者はいないらしい。
「ヒミカ! 暫く頼むわよ!」
「ちょ、ちょっとセリア! どこへ?!」
答えず、森の中に飛び込んだ。湿った地面と鬱蒼と生い茂った密林で、急に暗くなる視界。
昼間なのに、見上げても太陽が確認できない。悪い足場に気をつけながら、『熱病』に籠める力を強くする。
ひゅん! すぐ側に、風の切るような音。頬を掠めたそれは、かっ、と乾いた音を立てて後ろの大木に突き刺さった。
「……矢?! ハァッ!!」
息苦しい程のマナのせいか、却って気配が掴みづらい。鈍く感じる一点に向けて、駆け出す。
直後、後ろで爆発が起こり、辺りが火薬臭い匂いで満たされた。風圧で押されながら、唇を舌でなぞる。
「こんな武器で……そこっ!」
一瞬見えた影に向け、跳ねる。すると案の定、古い木製の弓を構えた、男の姿が現れた。
慌てて矢を番い直しているが、いかにもその動きは緩慢で、到底間に合う筈も無い。
人間の分際でスピリット同士の戦いに介入するとはと、笑止を通り越して不愉快だった。――――そしてそれが、油断だった。
「シャァッッッ!!!」
「――あぐっ!!」
どしん、と脇腹に鈍い衝撃。気配を感じた時には、もう遅かった。
伏せていた敵の蹴りで横殴りに弾かれ、一瞬息が詰まる。くの字に曲がった身体のまま、地面に叩きつけられた。
泥まみれになりながら回転し、体勢を整える。ハイロゥを捻りながら起き上がり、顔を上げた途端、
「グッ!!」
肩を貫いた矢の激痛に、私は思わず『熱病』を手放し、その場に腰を落としていた。
がさがさ、と草叢が揺れ、先程の男が現れる。その側に、数人のスピリットが寄り添っていた。
「クックック……こんな罠で引っかかる得物がいるとは思いもしませんでしたよ」
「あ、貴方は!」
「相変わらず愚かですねぇ、ラキオスのスピリットというものは」
口元を笑みで歪ませながら、ゆっくりと近づいてくる男。その姿に見覚えがあった。ぎり、と唇を噛み締める。
「――――ソーマ・ル・ソーマ!」
- 618 名前:胡蝶 W-14 :2006/04/05(水) 21:48:53 ID:cnF8cZiW0
-
「おや、私の名前を憶えていましたか。……これは頂いておきましょう。流石に神剣には勝てませんからね……ほら」
ソーマが顎をしゃくり上げたのが合図だったのか、スピリットの一人が素早く地面に落ちたままの『熱病』を奪っていく。
しかし私は、かつてエスペリアに聞いていたこの“悪意ある人間の象徴”から目を離せなくなっていた。
「くっ……この、裏切り者! よくも私の前に!」
「ほう、エスペリアからでも聞いていましたか。しかし裏切り者とは穏かではありませんね。……ふむ」
かつかつと、仕込み杖のようなものをつきながら近づいてきたソーマは、そのまま余裕の表情で私の顎を取った。
「なっ……何をっっ?!」
ぱんっ!
蛇のような目付きにぞっとした。と同時に飛ぶ平手打ち。周囲のスピリット達が一斉に構える。
それらを片手で抑えながら、横を向いていたソーマは再びゆっくりとこちらを見た。瞳が怪しく光っている。
「クックッ……いいですよ、その反抗的な目。ですが、少々元気が良過ぎ……ますねぇ!」
「ガッ! ぐふっ!」
再び先程攻撃を受けた腹部へ、めり込む拳。人間の力とはいえ、神剣を手放した今、それは相応の激痛を与えてきた。
ちかちかと明滅する火花。口元に込み上げる熱い感覚に、一瞬意識が飛びそうになる。
「……かっ、は…………はっ……」
「ほらほらどうしました、かっ!」
「こっ、この……あぐっ!!」
呼吸を整えつつ睨みつけたと同時に、今度は刺さったままの矢を掴まれる。
そのまま捻じ込むように力を籠められ、抉った部分がごり、と嫌な音を立てた。
「はははははっ! 妖精の分際で、人に逆らうとこのような目に会うのですよ!」
「や、やめなさい! やめ………………あ――――」
ふっ、と意識が遠くなる。力が抜け、崩れ落ちた。見下ろす冷たい視線を感じながら。
「…………おや、ようやく大人しくなったようですね……連れて行きなさい」
- 619 名前:胡蝶 Yearning W-2 :2006/04/05(水) 21:50:21 ID:cnF8cZiW0
-
「だから、ごめんなさいって。何度も謝ってるじゃない」
「そんな上目遣いで誤魔化しても駄目だよ。この貸しはちゃんと返してもらうからね」
「うっ…………2枚?」
「5枚」
「多いよっ! ……って、それ、一度に食べられるの?」
「…………」
「…………」
「……冗談だよ。3枚にしておいてあげる」
「それでも3枚は食べるのね。……夕飯、食べられなくなるよ」
「ご心配ありがとう。でもね、この寒さで余計なカロリー消費しているから、問題はないのだよ」
「その話に戻る訳ね」
そんなやりとりを交わしながら、こっそりと溜息をつく。
わたし自身は、別に寒さは苦手じゃない。きん、と凍りついた張り詰めたような空気は、むしろ好きな方だ。
澄んだ朝の光が結晶化したような眩しさとか、冬は四季を通じて、最も自然が厳しい美しさを持ったシーズンだと思う。
時折吹く強い風にポニーテールが乱れて髪が纏わりついたり、制服のスカートを巻き上げたりしなければ最高なのだが。
「…………遅いなぁ、高嶺くん」
「いやだから、呼び出されてるんでしょ。もう何度目よ、その台詞」
「え? わたし、口にしてた?」
「してたしてた。もう、呪文のように。ねぇ、高嶺くん?」
「じゅ……! 貴女ねぇ、他に言い方はないの?―――――え゙」
来てた。いつの間にか。職員室に呼び出されていた彼が。
鞄を肩から背中に背負ったまま、不思議そうな顔ですぐ側にまで。
「よ。何話してるんだ、楽しそうだな」
- 620 名前:胡蝶 Yearning W-2 :2006/04/05(水) 21:52:09 ID:cnF8cZiW0
-
「うん、とっても楽しいのよ、この娘が」
「へ? 委員長が?」
「た、た、た……」
隣でくっくっと喉を鳴らしながら、可笑しそうに肘をつついてくる親友を、一瞬睨みつけて黙らせる。
やられた。完全に、出鼻を挫かれた。というより、“いざ”がこんなに突然に来ているなんて。
身体中が硬直して、上手く舌が回らない。
最初の一言は、決めていたのに。あれ、なんだったっけ? だめ、全然思い出せない…………
「た、た、た、……」
「タ?」
「た、高嶺くん!!」
「うぉっ! な、なんだどうしたいきなりっ!?」
「い、い、い、一緒に帰らないっっ!!?」
「――――は? そういう約束だったろ?」
「ははっ! 気にしないで、この娘、少し疲れてるだけだから」
「……そうなのか? 委員長も大変なんだな。先に帰っても良かったのに」
「そうね。まぁでも約束は約束だし。恥ずかしいから、置いて二人で帰りましょうか」
「ち ょ っ と 待 ち な さ い ! !」
うっかりすると高嶺くんの腕を取ろうとする親友を、必死に叫んで制止する。
すると眼鏡の奥で意地悪そうに片目を瞑ってよこされ、大声を出していたことに気づいた。
目を丸くしている高嶺くんと、目を合わせられずに黙って小さく頷くだけのわたし。
本当に、どうしてこんなに簡単に頼ってしまったのだろう。この、友達甲斐が微塵もない親友に。
次からは、意地でも付き添い無しで誘ってみせる。
- 621 名前:胡蝶 W-15 :2006/04/05(水) 21:53:42 ID:cnF8cZiW0
-
薄暗い、もやのかかった粘り気のある空気。染みの酷い天井。生臭い匂い。
どこか遠くから、定期的に響く細かい潤んだ音に目を覚ます。
「ん……あ……」
「ん? 気づかれましたか?」
「ここは……くっ! 痛っ!」
じゃり。起き上がった私は、自分の四肢に絡みついた鎖に戸惑いながら身を起こした。
ついた手の平から伝わる湿ったシーツの不愉快な感触に、ベッドに寝かされていたのだと気づく。
「おや、まだ動けますか。ですが、暫くは安静にしていた方がいいですよ」
「何を……きゃあっ!」
慌てて胸を隠す。足をすぼめ、背を向けた。服を、全部脱がされている。自分の身体を見下ろして、背筋が凍った。
汗に張りついた髪。所々に残る、赤い痣。そして痺れるような、――――下腹部に感じる鈍痛。
「ま、まさか……」
「クックッ……散々可愛がってあげましたからねぇ。今更、恥ずかしがる事もないでしょう?」
「――――――ッッッ!!!」
涙が零れそうになり、必死で耐えた。まさかまさかまさか。ぐるぐると同じ思考が頭を埋め尽くす。
身体中ががたがたと震えだし、両肩をぐっと押さえた。可笑しそうに見ていたソーマが弾けるように笑い出す。
「はーっはっはっは! そう、その態度が大事なのですよ! スピリットは、人に従属してこそなのですから!」
ソーマの座っていた椅子が弾け、がらんと倒れた。手が伸びてきて、ぐい、と無理矢理顔をそちらに向けられる。
迫った顔を、もう正視出来なかった。俯いたまま、唇を噛み締めて嗚咽を堪える。
そこへ、更に見せびらかせるように差し出される、見覚えのある紙。ソーマは傍のエーテル灯にそれを近づけていった。
「……それはっ!」
「ふん。スピリット同士でこんな人間の真似など、僭越も甚だしい。下らないままごとですね」
「やめてっ!!!」
手紙。ずっとお守りがわりに持ち歩いていたそれが、叫びも虚しく目の前で燃やされていく。
ちりちりと焦げ付いた匂いの中、私の中で憎しみの感情が狂おしいほどに爆発していた。
「――――殺して、やる」
低く呟く、呪詛。しかしソーマは一瞬だけ不思議そうに動きを止め、そして身を乗り出してきた。
- 622 名前:胡蝶 W-16 :2006/04/05(水) 21:54:24 ID:cnF8cZiW0
-
「ククク……その台詞、快楽に溺れた後でも言えますかね。これは見ものです」
「ヤッ! この……触らないで! ……嫌あっ!!」
「そう、叫ぶのです。スピリットは人に逆らえないもの……それを身体に教えて差し上げますよ」
「あうっ!」
強引に肩を押され、抵抗も出来ずにベッドに縺れたまま倒れこむ。
同時に両手を頭の後ろに押し込まれ、身動きが取れなくなった。
こんな下卑た男に、全身を晒してしまう。耐え難い絶望感と悔しさで、気が変になりそうだった。
乳房に顔を近づけながら舌なめずりをしたソーマに鳥肌が立つ。
睨み返したが、視線に力が入らないのが自分でも判った。怖い。間に入られ、割られた両脚が細かく痙攣する。
内股をざりざりと摺り上げてくる肉体の感触の気持ち悪さにぎゅっと硬く目を瞑った。
「さあ、どこまで耐えられますか――――何っ!?」
その時、ずうんっと鈍い振動が部屋中に響いた。続いて近づいてくる、慌しい気配。
「何ですか……おい! 何が起きたのですか…………うおっ!!」
ばたん! その、扉を開けるにしては乱暴な音に、ソーマは慌てて身を起こし、振り返った。
そこに立っている人物を、つられるようにぼんやりと目で追う。狭い入り口から飛び込んできた高い背。
所々薄汚れた白い羽織。緑のマナを纏う、巨大な、無骨な剣。乱雑な黒い髪。そして、漲るオーラの気配。
「……ここかっ!!」
「ユ、ユート様?!」
彼の姿を確認した途端、身体中からいっぺんに緊張が抜けた。
「どうして、ここへ……?」
「ッッ! セリアッ!」
ベッドの上に組み伏されている私を見て、ユート様の表情がみるみると変わっていく。
「ゆ、勇者殿……一体、どうやって!」
「ソーマ……セリアに、何を、した?」
低く問い詰める声。狼狽したソーマの気配が背中から聞こえる。『求め』から放たれるマナが尋常では無い。
恐らく、ソーマは悟っているだろう。確定した、自らの死を。自分で言っていたのだ、人は神剣には勝てないと。
- 623 名前:胡蝶 W-17 :2006/04/05(水) 22:02:11 ID:cnF8cZiW0
-
「――――ッッ」
鎖に囚われたまま、慌てて身を捻った。
助けに来てくれたのは嬉しいが、こんな姿は見て欲しくはない。もう、私は汚されて――――
「――ふう、やれやれ……別に、まだ何も。多少大人しくはさせましたがね、意識の無いものを嬲ってもつまらないのですよ」
――――え?
「それはそうと勇者殿。ここは取引といきませんか? この妖精は、お返ししましょう。その代わり……」
落ち着きを取り戻したのか取り繕っているのか、淡々としたソーマの口調。
しかし言葉の意味を悟った私に、それは悲しい程逆効果だったといえるだろう。
「ここは見逃せ、と? ……ふざけるな、お前はここで倒す」
「いいのですか? 美しい人質がどうなっても? …………は?」
「殺す、と言ったわよね」
「ヒッ――――」
ガッ! 振り返ったソーマが驚愕の表情で息を飲む。いや、飲む事さえ叶わなかっただろう。
それもその筈だった。彼が捕らえていた人質(私の事だ)は、
長い二人のやり取りの間に自分のマナを使って拘束していた鎖を無理矢理外し、背後に忍び寄っていた。
矢傷で傷む右手に左手を添え、そのまま喉元に走らせてぎゅっと握りつぶす。首を絞められ、ソーマは目を白黒させた。
「ぐ……ごほっ! い、息が……は、離せっ! 離しなさいっ!!」
「体を? 地面から? それが最後の願い?」
じたばたと暴れる体を浮き上がらせる。ひゅーひゅーと漏れる音。口元から伝う泡のような涎が手に気持ち悪い。
「なっ……! こ、この、妖精、の、分際、で……」
「大人しくなさい。いい事を教えて上げる。私――――人間なんて、大嫌い」
ごきり。
「がっ――――」
くの字に曲がった首を、どさり、と放り投げる。ソーマはもう、動かなかった。
- 624 名前:胡蝶 W-17 :2006/04/05(水) 22:03:02 ID:cnF8cZiW0
-
「セリア……あのさ」
「ユート様、時間は?」
「え、ああ。そろそろだな。すぐに増援が来るだろう」
「はい。あの、少し後ろを向いていて貰えますか?」
「え……うわ、ごめん!」
真っ赤な顔をして背中を向けるユート様。そんな過剰な反応をされると、こっちも困る。
部屋の隅に放り投げられていた戦闘服と下着を取り、手早く着込む。その間、彼はずっと髪をがしがしと掻いていた。
「――――お待たせしました」
「ん。あ、ほら『熱病』。途中で見つけてきた。……身体の方は大丈夫か?」
照れ臭そうにそっぽを向いたまま、差し出される『熱病』。受け取り、腰に吊るす。だから、その反応は止めて欲しい。
「問題ありません。ありがとうございました。さ、行きましょう」
あえて平板な口調を保つ。実をいうと、さっきから心臓が激しくなりっぱなしだった。
まだずきずきと痛む傷や痣とは別に、妙に火照ってくる体。感情を隠すので精一杯――――何で隠す必要があるのだろう?
「お、おう。こっちだ」
「はい……あ…………」
「おっと。あまり無理するな。しっかり掴まってろよ」
「…………すみません」
限界に近い体力が、足元をふらつかせてしまった。掴まれた手が、力強い。
引っ張られながら、見上げてみた。前をいく大きな背中に目を細めた。
- 625 名前:胡蝶 W-18 :2006/04/05(水) 22:04:27 ID:cnF8cZiW0
-
小屋を飛び出すと、外はいつの間にかどしゃぶりの雨だった。
目覚めた時に聞こえた音は、雨が天井を叩く音だったのかと変な所で納得する。
「いたぞっ! 南だっっ!!」
ソーマの根城は、トーン・シレタの森の中だった。つまり、私はそのすぐ側で捕らえられた事になる。
屋外へ出た途端敵に捕捉されてしまったのは、当然といえば当然だった。
森を叩く雨音に掻き消されないよう、目の前を走る背中に叫びかける。
「ユート様! 一応確認しますが……味方はっ?!」
「ああ?! 何? 何だって?!」
「だから、味方です! 合図を!」
「合図なんて無いよ! それより急げ! 二人じゃ勝ち目が無いんだからなっ!!」
「――――なっ!!」
緩やかな斜面の向こうに草原が見える。森の出口に向かって滑り落ちる白い羽織。
続いて駆け下りながら、呆れた。思わず口にしたのか、“二人”って。それはつまり。
「まさか、お一人なのですか?!」
「いいから、今は逃げるんだ!」
草原は、身の丈まで達する程、細い草に覆われていた。飛び込んだ瞬間濡れた葉が身体中に絡みつく。
「……信じられない! 少しは自分の立場というものを考えたことがおありですかっ!!!」
「しかたないだろ! セリアが心配で居ても立ってもいられなかったんだから――――うおっ!!」
「なっ! なな、何を言って――――きゃあっ!!」
ずぶ濡れになった髪から飛び散る雫に視界が曇る。前髪を払い、問い詰めようとしたところで――――落ちた。
- 626 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 22:05:10 ID:6XL+woQL0
- はぁ・・・面倒・・・だけど支援しといてあげる
- 627 名前:胡蝶 W-19 :2006/04/05(水) 22:05:40 ID:cnF8cZiW0
-
「ずいぶん、深い穴だな」
「……ええ」
草に覆われ、全く見えなかった竪穴。丁度人一人が入れそうなその穴を、私達はものの見事に踏み抜いていた。
ハイロゥを開く余裕も無く落下し、気づくと暗いじめじめとした空間。
雨が降ってこないところをみると、相当深い穴なのだろう。空を見上げても真っ暗で何も見えない。
二人とも怪我をしなかったのが、僥倖といえなくもないけど。
「……言っても、怒るなよ。深い意味は無いんだ」
「……なんですか、その遠回しな言い方は。男でしたら、はっきりと仰って下さい」
「む。じゃ、言うけど。その、重いから、早くどいてくれないがふっ」
「すみません。肘が当ってしまったようです」
「ぐっ、ごほっ……だから言ったじゃないか。ほら、横穴があるから」
「……ふんっ」
暗闇に目が慣れてくると、どうやら動物の棲み家らしくあちらこちらに木の実や木の枝が散らかされている。
言われた通り、横穴が少し広い。多少ゆとりのある空間に身を滑り込ませると、ユート様も続いて入ってきた。
広いといっても二人も入れば一杯である。自然、向き合う形で密着してしまった。
息がかかるような距離にどきり、とする。伝わる体温に、心臓の動悸を見透かされてしまうようで怖い。
急に、ソーマに触れられてしまった所が気になった。汚れてはいないだろうか。奴の匂いが移ってはいないだろうか。
「……ちょっと、余りくっつかないでくれませんか?」
「そんな事言ってもこのままじゃ敵に見つかっちまうし、狭いからしょうがないだろ……よっと」
「な、ど、どこを押し……ひゃっ?!」
「え?」
「あ、な、なんでもありません……ンッ……」
「??? なぁどうしたって」
「静かにっ! 声を出さないで……………………響くから」
「お、おう……」
- 628 名前:胡蝶 W-20 :2006/04/05(水) 22:07:46 ID:cnF8cZiW0
-
それきり黙りこんでしまったユート様に何故かほっとする。冷静に状況を考える余裕が出来た。
何にせよ、肌に纏わり付く服の気持ち悪さを少しでもどうにかしたい。
見えない角度かどうかを念入りに確かめ、そっとスカート部分の裾を掴む。
太腿まで捲り上げ、ぎゅっと絞る。エスペリアが見たら仰天もののはしたなさだが、非常事態なのだから、仕方が無い。
(そう、仕方が無い、仕方が無い。。。。)
自分に言い聞かせるように手早く終わらせ素早く戻す。
しかし結局まだ湿った布が再び太腿にぺたりと貼り付き、余り変化が無かった。
剥き出しの二の腕を傷口に触れないようそっとさすり、汗や匂いをさり気なく確認してみたが、
雨に濡れた両腕では当然ながら自分のものでは無いようなじっとりと冷たい感覚しかしない。思わず溜息をついてしまう。
すると別の意味に取ったのか、それとも沈黙に耐え切れなかったのか、ユート様が口を開いた。
「あのさ、……嫌いだって言ってたよな」
「え……?」
「人間を、さ。うん。いや、判ってるつもりなんかないけど……」
「…………」
言葉に、酷く寂しさを感じて驚いた。表情は見えないが、落ち込んでいる様子が伝わる。
先程ソーマに対して言い放った事を指しているのだろう。確かに、あれは本心だった。
「…………ユート様、この世界で、人は、私達をずっと道具として扱ってきました」
「……そう、だよな」
「勘違いしないで。私は、……少なくとも私は、貴方を信じると決めたのだから」
「俺がエトランジェ……だからか?」
「ユート様が、ユート様だからです」
「…………そうか」
「…………ええ」
「…………」
「…………」
“人”が許せないのは、多分今もなのだろう。警戒や軽蔑は、自分の中で常に生じている。
でも上手く言えないけど、この“人”は違う、それも本心。別の世界から来たから……だけじゃない。
無意識に、手元の『熱病』をそっと探ってみる。するとここが戦場とはとても思えない、不思議に穏かな気配。
暫くして、小さく、ありがとう、と囁きが聞こえた。例えば、こういう所が違うのだ。
- 629 名前:胡蝶 W-21 :2006/04/05(水) 22:09:17 ID:cnF8cZiW0
-
「……狭いな」
「……そうですね」
考えていると、気を遣わせたのか、全然別の話題を持ち出された。
なんとなくうわの空で返す。また沈黙。
「…………」
「…………」
「……セリア、ひょっとして熱がないか?」
「え? 何故そのようなことを?」
「いや、風邪引いてるとかじゃないよな」
「大丈夫です。調子が悪い訳ではありませんから」
「そ、そうか、ならいいんだ。…………そっか、セリアってわりと平熱高いんだな」
「…………聞こえてます。特別に平熱が高いと言われた事はありません。後恥ずかしいからそういう事を言わないで下さい」
「ああごめん……って恥ずかしい? 何が???」
「ですからなんでもありません。…………ユート様だって、平熱高いじゃない」
「え? 何か言ったか、セリア」
「な ん で も あ り ま せ ん」
「お、おう……」
狭い洞窟の中が、息苦しいほど蒸し暑い。へたに動くと火照った身体に気づかれそうで、身動ぎ一つ出来なかった。
- 630 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 22:11:10 ID:R9U0dbEj0
- バーボン食らって繋ぎ換えつつC
- 631 名前:胡蝶 W-22 :2006/04/05(水) 22:11:10 ID:cnF8cZiW0
-
「セリアぁ〜、どこぉ、どこぉ〜!?」
「あ」
「おっ」
頭上からシアーの何だか震えるような遠い声が聞こえ、同時に顔を上げる。
拍子に間近で見えた黒い瞳が、とても優しそうな、安心させる笑みを浮かべていた。
慌てて俯く。先程落ちる時に聞いた言葉を突然思い出し、恥ずかしくなってきた。
「ユート様ぁ! 返事をして下さいまし!」
「ぱぱぁ〜! オルファが来たよ〜!」
「いないね〜……お菓子上げたら出てきてくれないかなぁ……」
「最悪の場合、既に」
「ナナルゥ、変な事言わないで! ユート様なのよ!」
「ええ〜、ユート様なら、大丈夫ですぅ〜」
「ユートは死なない。ん、そう私と約束した」
「でも、万が一って事もあるよね」
「こらニム! 冗談でもそんな事を口にしてはだめ!」
「そ、そんなぁ……うう、ユート様に何かあったら……」
「ヘリオン殿、落ち着いて下さい。ユート殿に限ってそんな事は……」
「ネリーもー! ネリーもユート様にマンガイチあったら死んじゃうんだからぁー! ……マンガイチ、ってなに?」
「………………」
「お、ようやく来てくれたようだな。さて出るか。ん?……セリア?」
「……随分、慕われていらっしゃるようですね」
全員揃って部署放ったらかしで駆けつけてくれたのは、多少問題がある気もするが、素直に嬉しい。
ただ、呼びかける声のうち、最初の一声以外で連呼されている特定の固有名詞が何だか面白くない。
「は?……あのさ、なんだか怒ってないか?」
「さて、助けも来たようですし、さっさと出てください。後がつかえてますから」
「…………なぁ、怒ってるだろ? 俺なんかしたか?」
「は、や、く」
「お、おう……」
こうして私達は助かった。戻った後、治療を受けながらみっちりとエスペリアのお説教をくらってはしまったが。
- 632 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 22:12:38 ID:jLSxK1za0
- 私怨
- 633 名前:信頼の人 :2006/04/05(水) 22:15:10 ID:cnF8cZiW0
- >>604見られてるっ?!w
と噴き出しつつ、皆様、支援ありがとうございました。
尺を見誤っていたせいで、少々長くなってしまいました。>>630さん、申し訳ありませんorz
相変わらず、PS2のセリアイベント(今回はヒミカイベント?)を追っています。
誤字脱字ハリオンマジック等、御指摘があれば幸いです。
- 634 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 22:20:03 ID:R9U0dbEj0
- 乙です。これから読み始めます。
- 635 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/05(水) 22:44:31 ID:BfE0R+MZ0
- >>633
乙です〜
ヒミカのあれは確かにユートへそのまま返ってしまう言葉ですね。自覚無さそうな人間には効果的。
にしても、妙にハリオンが存在感あるような(笑 そして、あのエスペリアの影が薄っ(w
妹分の存在が、何気に揃って頑固な二人を繋げているのが良い感じです。
途中ソーマイベントにはらはらしつつ(セリアが殺さなかったらユートが神剣で消し飛ばしそうだなぁ……)、
最後の最後で再びセリアの「ツン+嫉妬」が戻ってきたのに一安心(違
読み応えがあって、とても面白かったです。続きを楽しみにしていますー
- 636 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/06(木) 01:33:52 ID:jdX1Zw7v0
- GJ。
いやいやいや、セリアさんも心配したり照れたりほっとしたり嫉妬したり、もう最高ですな。
悠人も無茶はしないと説教されていたのにセリアさん救出の為には、あっさりスルーですか(笑)
なんか過去の話も微妙に進みつつあるようで、続編を期待して待ってまする。
- 637 名前:594 :2006/04/07(金) 01:27:19 ID:GWpI1KKa0
- >>596
>>598
お二人とも感謝です。
エイプリルネタ見てから>>592見たらさらに大爆笑しますた(笑
- 638 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/07(金) 06:32:52 ID:TAEmiuMI0
- >>635さん
ヒミカといえばハリオン。ハリオンといえばヒミカ。
元々がヒミカイベントなので、どうしてもハリオンが目立ってしまいます。
セリア補完なので割愛しましたが、ゲームでは光陰達の一件で落ち込んでいる悠人をちゃんと慰めていますし。
そんな訳で、今回エスペリアさんには登場を控えさせて頂きました(ぇ
……いえ、この緑の二人、同時に出すと意外と難しいんですよ?(←何故に疑問形
お互いを食い合うというか、補色の関係というか。同じ色なのに(エレメンタルブラスト
>「ツン+嫉妬」 以前とはちょっと違う、甘えも混じった感情ということで。
>>636さん
喜怒哀楽が激し杉……ゲフンゲフン、情緒豊かなセリアさんは、表情に出すのがとっても苦手な子。
書きながら実際にこんな娘いたら応対面倒くさいだろうなぁとかたまに思ったり……たまにですよ?(汗
悠人の無茶がいつもの台詞と矛盾しているのは、いつか対比してやろうと思っていた所です(ぉ
PS2のこのイベントでも、初めて遭遇した時画面に突っ込んでました。お前、どの口でそれを語るかとw
でもそんな所が女性視点で魅力というか放っておけないというかジゴロなんだろうなぁ、とか。ケッ、若いってヤツぁ。
- 639 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/07(金) 11:25:05 ID:BBZJof7w0
- >>633
乙華麗〜
うーん、広がるYearningがどう落ちるのか楽しみに待ってます。
脳内で悪友さんが助演女優賞に絶賛ノミネート中w
- 640 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/07(金) 22:49:47 ID:TAEmiuMI0
- >>639さん
どう落とすのか、きっちり考えてやらないとね(ヒミカ談
……冗談です、ちゃんと落ちてる筈です。ほら、落石注意っていうし(意味不明
- 641 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 09:01:48 ID:rLUZ9dy60
- 今TVでハムが値上げになるとか言ってるのを聞いて脊髄反射でエスペリア連想した。
その直後エスペリア(保管庫エイプリルver.)が振り向く映像が入って激しく噴いた。
- 642 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 16:11:22 ID:LSucq9og0
- スピたんやるきがまったくおきずスルーのままなんだけど、結局前作ヒロインズはどうなったのかだけ教えてください
名前だけでも出てくたのか、ウルカあたりは戦後でも有名のままだったみたいだし、なにか存在をほのめかす話とかあったのかとか。
そういうのはあったのだろうか?
- 643 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 16:51:37 ID:za9j6NUP0
- なかった事になっている。名前が出てくるのはレスティーナのみ。
他メンバーに到っては、ラジオなんかじゃ誰それ?状態。
- 644 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 18:56:08 ID:hvntFjn00
- >>643
そりゃ、ひどい。
そこまでやるなら、おまけディスクにしっかり、ヘタレ王ハーレムルートを収録しとくのがスジってもんだろうが(w
- 645 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 19:28:37 ID:EGhbFfhB0
- >>644
どなたかが書いてくださるので、きっと大丈夫です。
それとも>>644が書く? 頑張れ!
- 646 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 19:33:45 ID:LSucq9og0
- >>643
ありがと
まさか、そんな扱いとはなあ。今日子もそんな扱いってことならPS2のハーレムED後で全員エターナルってことかねえ
秩序の人の作戦の結果、カオス側の戦力が充実してしまったのね
ところで、ここの掲示板に来たときからの疑問なんだけど、秩序の人はなんでコアラって呼ばれてるんですか?外見のわりに凶悪なあたりからなのでじょうか?
- 647 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 20:12:40 ID:Wfw0UaA90
- >>646
単に外見。
恐らく一番最初と思われるレス。
Xuse(ザウス)総合27
181 名前: 名無したちの午後 [sage] 投稿日: 04/08/18 18:13 ID:TRdp8acl
今日子はもういらない。はい、アンチです。EXの強さ修正汁
テムオリン様の第一印象はコアラに似てると思ったな。
これ以降普通にコアラ様が定着して現在に至る。
- 648 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 21:07:56 ID:DdnU599P0
- ちょっと疑問に思って俺も調べてみますた。
永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 4
601 名前: 黒スピ大好き 投稿日: 04/08/22 00:32 ID:kjqqEYJN
相変わらずの速い更新、お疲れ&GJです。
前回のラストの相談からヘリオンのために文字通り一肌脱ぐイオ様。
いいですねー。ここで選択肢があったら迷わず誘いにのるほうにポチッとな…。
嘘です。ヘリオンタンごめんなさい(平謝り)。
>>600
私もエトランジェ全員でコアラ様と戦うルートをXUSEに追加してほしくなりましたよ。
~~~~~~
雑魚スピスレではこれが初出で、たった4日ですでに普通に馴染んでしまっているw
, -‐‐- 、
/二二二\
∠ノ,ノノ^ソ从ゝ
∠从リ ゚ ー゚ノ从ゝ _ <ていうかそれだけの為にctrl+fも使わず初代から
(( /ヽ 〒 !7つ==∋) 30分も読み耽っていたのですか。愚かですわね。
人( iニノ ) ノ人  ̄
く/_|__ノ II
- 649 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 21:43:59 ID:+XmhM0U+O
- 30分で3600レス=1分で120レス=1秒で2レス
ニュータイプですね。
スカウトしなくていいんですかコアラ様。
- 650 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 21:48:29 ID:oQP0Imyb0
- >>648
>ていうかそれだけの為にctrl+fも使わず初代から
>30分も読み耽っていたのですか。愚かですわね。
そんな丹念に調べてしまったのか、ワラタ(w
調査乙。
でも、恐ろしく自然に馴染んだんだな……コアラ様。
- 651 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/08(土) 22:12:47 ID:jkSCmsP90
- なんだかんだと人気だよね。
そういえばロウ勢で彼女だけ出身が載ってなかったんだよなぁ(小説で
設定資料には載ってるんだろうけど金ないんだ・・・。
まあ、あんまロクでもない過去だとは思うけど。
- 652 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 00:32:09 ID:XpKlwMbW0
- 特に出身については書かれていないような希ガス。
>646
いや一応、「各地に散っている精鋭達」「彼女たちは精鋭中の精鋭だからおいそれと外には出せないのだろう」
とロティ君が、探検隊が第二詰所メンバーで固まってしまったことに対して述懐しているよん。
まあ、オルファたんは学校に行っているはずなんだがね。まさか三年で卒業ということはないだろうし。
ところで保管庫が見えなくなってる……。
- 653 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 01:02:34 ID:XpKlwMbW0
- 「そろそろ真面目三人衆の出番だわ」
「私たちが来たからには、あなた方の抵抗ももはや無駄になると言うものですね。私たちに畏怖と共に送られしふたつ名……その名もっ」
「S(スピリット)F(フィンガード)H(えっち)…………なんかこれすっごく納得いかない気がするんだけど」
「ヒミカの言うとおりですう〜私の方が相応しいですよ〜」
つか保管庫イキテタ すま姉
r'⌒ヽ_
/´ ̄l、_,/}:\
/__ィ::. ゝ~_ィ´:; ,ゝ
(T´ |1:::. \_>、};;_」
! ` ̄''ァ一、\ ヽ}
1 ヽ .:::レ ヽ、
|_イー-、_;;j|_:. ゝ、
__,,,... -- |. {―――‐フゝ、 〉 -- ...,,,__
_,, -‐ ´ ,r|__ト, 1ニノー'´ ` ‐- ,,_
, ‐ ´ └―
- 654 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 02:39:20 ID:peeYxbVD0
- そこに突如現れた、唄って踊れる三人衆!
T「お前の全てを見せてみろ!」
M「お腹の底からあっつくさぁっ!」
N「ンギュッ!ギュルルルッ!グアァァァッフ!!」
- 655 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 02:57:06 ID:oeyvGoLi0
- >>652-653
http://www.value-domain.com/info.php?action=press&no=20060408-1
10日の夜まで繋がらないかもだって(´・ω・`)
- 656 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 11:46:19 ID:1I8w3MAL0
- 昨日VIPの方で無印アセリアをストリーミングで流しててワロタ
ちゃんとシュン倒すまでやってたけどオールラウンダーを知らなかったのか
フォトンレイに苦戦してた
- 657 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 11:58:26 ID:GtPlgToDO
- ログキボン
- 658 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 12:41:12 ID:EEzxAHCj0
- |┃ __
|┃. 「,'´r==ミ、
|┃三 くi イノノハ)))
ガラッ.|┃. | l|| ゚ヮ゚ノl| <話は聞かせてもらいました。
|┃. j /ヽ y_7っ= ここは桜花賞を除外されて暇な私の出番ですね!
|┃三 (7i__ノ卯!
|┃. く/_|_リ
- 659 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 12:44:43 ID:XB0KY9Ks0
- 行かず後家おbsnキタ
- 660 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 13:17:47 ID:4Q6/YBbT0
- 今晩はスピたんぶっつづけで放映きぼんぬ
チャンネルどこよ?
- 661 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 15:30:39 ID:ZOpRVrdW0
- >>658
あんた、桜花賞どころか中央で出れるレース自体ねーだろw
タイムアクセラレイト 牝32│57│公営│出走除外│
- 662 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 16:35:41 ID:xumaqTAD0
- おまいらが指定したゲームを寝ずに実況229
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1144558896/
ここでやってたけど今プレイヤーの人は侵蝕やってるな
- 663 名前:空気なんて、よんでられない 1/10 :2006/04/09(日) 20:18:41 ID:JkkvyZD20
- ぐらり。
砂漠の向こうに悠人の姿が見えなくなると、光陰は気が抜けた様にくずおれた。
やせ我慢も、男の意地ももう限界。いかに踏ん張ろうとも、命の限界を越える事は出来はしない。
「コウイン隊長ッ!!」
崩れ落ちる光陰の体を、マロリガンの緑スピリットが駆け寄り、抱き止める。
「隊長ッ!! しっかりして下さい、コウイン隊長ッ!!!」
「クォーリン……か?」
「はい、そうです、隊長!! 今、回復魔法をかけますからっ!!
大地よ、我が願いに応じよ!! アースプライヤーッ!!」
しかし必死の回復魔法も、クォーリンの切なる願いも、命の灯火が消えかけた光陰には、なんらの効果も見せはしない。
血を吐くが如き叫びが、祈りが、幾度も幾度も繰り返される。
「何で、どうして!?
効いてよ!! お願いだから!!
アースプライヤーッ!!」
もう、目もまともに見えていないのだろう。
焦点も定かでないながら、それでも光陰は、いつもの笑みをふっと浮かべた。どこかちょっぴり皮肉めいた、余裕を感じさせる笑み。ふてぶてしく力強い、皆を励ます頼もしい笑み。
- 664 名前:空気なんて、よんでられない 2/10 :2006/04/09(日) 20:20:21 ID:JkkvyZD20
- 「はは……ムダだよ。
自分の事は自分が一番良く解る……っつー言い方は、ちと傲慢に過ぎるか。
……けど、クォーリン、オマエにももう、解ってるだろ?
もう手遅れ……だよ。これ以上無理するな、クォーリン」
「そんな事ありません!! そんな事!!」
「ははっ……じゃあ、どうしてそんなに泣いてるんだ」
「コウイン隊長が……なんて、そんな事有り得ません!! 認めませんっ!!
大丈夫!! まだ、まだ大丈夫ですっ!!」
泣きながら、自分に言い聞かせる様に必死に叫びながら、クォーリンは回復魔法をかけ続ける。
けれども光陰の体からはマナがどんどん消えていく。
必死に固く支える腕から、こぼれる命が止まらない。
「泣くな、クォーリン。頼むから泣かないでくれ。
女の子泣かせるのは、俺の流儀じゃ無いんだ」
- 665 名前:空気なんて、よんでられない 3/10 :2006/04/09(日) 20:22:10 ID:JkkvyZD20
- その時砂漠の向こうから、駆け来る二つの影があった。
それはラキオススピリット。
稲妻部隊は瞳に押さえきれない怒りを込めて、その前に並び立ち塞がる。
「よせ……やめろ」
「隊長!?」
「そいつらに手を出す事は、許さん」
「コウイン隊長……何で……どうして……」
- 666 名前:空気なんて、よんでられない 4/10 :2006/04/09(日) 20:24:14 ID:JkkvyZD20
- 「……ユートの言ってたコウインってエトランジェ? ユートの言ってた『親友』ってヤツ?」
幼い緑スピリットの物言いに、クォーリンが堪らず睨みつけるが、それすら光陰は弱々しくも手を振り制する。
「ああ。俺が碧光陰だ。こんな格好で宜しくも無いが……な」
「ふーん」
「こらニム!! そんな失礼な言い方するんじゃありません!!
私はラキオスのファーレーン=ブラックスピリットと申します。
この子はニムントール=グリーンスピリットです。
本当にすいません。御無礼ばかりで」
「いいさ。俺はあいつの信頼を裏切って、殺そうとまでした、あんた達の敵なんだ。
それにしても、こんな俺をそれでも『親友』か。全く、あいつらしい……な。
悠人なら先に行ったぜ。あんたらも早く行って手助けしてやれ」
「コウインはどうするの?」
「こらニム!! 呼び捨てにしてはいけません!! ユート様の御親友なのですよ!!」
「でも、敵だし」
「昨日の敵は今日の友という言葉もあります。世界を敵と味方の二つに分けない事!!」
「……ん。お姉ちゃんがそういうなら。コウインはまぁ、敵じゃ無い事にしとく」
ラキオスの二人の掛け合いに、光陰は思わず苦笑する。
「すまないな。俺はちょっと手助けに行けそうも無い。
悠人のヤツに、約束を破っちまってすまない、と伝えてくれ」
「嫌、自分で言って」
ラキオスの緑スピリットはにべも無い。
- 667 名前:空気なんて、よんでられない 5/10 :2006/04/09(日) 20:26:24 ID:JkkvyZD20
- 「はは……。確かにそうだな。そんな事頼めた義理じゃ無いな。
俺は悠人を殺そうとしてたんだ。それも当然か。
どうせならとことん憎まれようとも思ったが、それも見事に失敗したみたいだしな。
まぁ、相手があの悠人じゃあ、それもやむなし、か。
……ち、我ながら未練たらしいな」
「何を弱気な事を言っているのですか、コウイン様!!
何を……何をバカな事を……ッ!!」
堪らず、クォーリンが話に割り込む。
最早呼び方も『隊長』ではなくなっていた。
隊員として隊長を慕うというだけの気持ちでは収まらない。
一人の女として、光陰という男に惹かれていた。その気持ちが溢れて溢れてもう止められない。
「死なないで!! 死なないで下さい、コウイン様っ!!
好き。好きなんです!! どうか死なないで下さい!!」
届かぬ想いと解ってはいた。
人間だとか、スピリットだとか、そんな事は関係無い。碧光陰はそんな事気にもしない。
それでも自分の想いは届かない。
光陰の心にはもう既に、岬今日子がいるのだから。
そんな事位、すぐ解る。想いは、決して届かないと解っている。そんな事とうに解りきっている。
それでも言わずにいられなかった。
- 668 名前:空気なんて、よんでられない 6/10 :2006/04/09(日) 20:28:56 ID:JkkvyZD20
- 「……クォーリン、お前の気持ちに気付いちゃいた。
だが、すまないな。俺はお前の気持ちには応えてやれない」
「バカッ!! バカバカッ!!
こんな時くらい、嘘をついて下さってもいいのに!!
どうして!! どうして……貴方は……」
「はは……すまないな。
謝りついでに、最後の最後まで我が侭言わせてくれ。
悠人のヤツは、大将を止めるだろう。
出来るならでいい。ラキオスに……悠人に協力してやってくれ。
悠人ならお前らの事を絶対に悪い様にはしない。
そして、悠人達の作る世界で、スピリットの解放された世界で、自由に生き、幸せになってくれ」
「私はっ!!
自由なんていらない!! 開放なんてされなくていい!!
コウイン様がいない世界に意味なんて……無い……!!」
クォーリンはもう溢れる涙を拭いもしない。
ああ、前に見たTVドラマに、こんな場面があったっけな、と光陰は思い出す。
(あんときゃ、何て陳腐な展開なんだと思ったが、いやはや、わが身になりゃあ、確かにロクな言葉の一つも出てきやしねぇ。
馬鹿馬鹿しいと鼻で笑ってなんかいねぇで、しっかりシミュレーションしとくんだったぜ。
俺みたいなヤツの人生の終わりは、どうせ馬鹿馬鹿しいモンだって解ってた筈なのによ)
- 669 名前:空気なんて、よんでられない 7/10 :2006/04/09(日) 20:30:14 ID:JkkvyZD20
- 「貴方は……貴方って人は最後の最後までっ!! 最後の最後まで自分勝手に他人の事ばかり!!
自分勝手に、他人の事ばっかり考えて……一人で結論を出して……。
御自分がどれほど残酷な事を言っているのか……。
解っているの……ですか……」
解って言っているのだろう。
それが光陰という男だ。
「コウイン様、好きなんです!! 私を残していかないで!!
心をしっかり持てと言って下さった貴方が、私を残して逝ってしまうだなんて酷すぎます!!
こんなに辛いなら、心なんていらなかったのに!!
なのに……なのに……っ!!」
「すまなかった。俺はお前らを利用したんだ。
謝って許されるモンでも無いだろう。だが、謝らせてくれ。
本当に、すまなかったな。クォーリンも、他のみんなも。
じゃあな、クォーリン。世話になった。本当に、すまなかったな」
「謝らないで!! 謝らないで……下さいっ……!!」
光陰はクォーリンに、最期になるであろう笑みを向けた。
それはクォーリンが初めて見る、光陰の素直な笑顔だった。
その笑みも、金色の霧に変わりゆく。
「コウイン様……コウイン様ぁ……」
クォーリンは、子供の様に泣きじゃくる。
その横から、ぶっきらぼうな声がした。
「リヴァイブ」
つまらなさげに幼少の緑スピリットが呟いた途端、拡散しかけていた光陰の体を構成するマナが光陰の体に戻り、しっかりと固定される。
「……」
「……」
- 670 名前:空気なんて、よんでられない 8/10 :2006/04/09(日) 20:32:32 ID:JkkvyZD20
- 「まだ怪我は残ってるけど、後は自分達で何とか出来るでしょ。
じゃあ、ニムはもう行くから。行こ、お姉ちゃん」
覆面の黒スピリットが、光陰達に頭を下げる。
「あ、あははは……すいません!!
この子には今度からちゃんと空気をよむ様に言い聞かせておきますから」
「ほら、早くお姉ちゃん」
幼さの残る緑スピリットが、黒スピリットの袖を引っ張る。
「こ、こら、ニム、待ちなさい。あの、申し訳ありませんが、急ぎますのでこれで失礼しますね。で、ではー」
たったったった……。
「……」
「……」
呆然。
ラキオススピリット二人は去り、後には光陰とクォーリン、稲妻部隊の面々、そして何とも言えない微妙な沈黙が残された。
- 671 名前:空気なんて、よんでられない 9/10 :2006/04/09(日) 20:34:21 ID:JkkvyZD20
- 幼少の緑スピリットが空気をよんでいたら、光陰はどこまでも綺麗に消えていたのだろう。
しかしカッコつけるだけつけて、これではただの道化。いや、間抜けだ。
それが良かったのか悪かったのか……。
「コウイン様ぁ!!」
がばちょ。
「ぐえええええーーーーっ!?」
命を取り留めたとはいえ重傷であった光陰は、クォーリンの愛の篭った抱擁で再び死に掛けるのだった。
「きゃあっ!! コウイン様っ!!
す、すいません!!
アースプライヤー!!」
先程と一転、呆けた、間抜けた空気が流れる。
けれどもそれは、どこか優しい。
- 672 名前:空気なんて、よんでられない 10/10 :2006/04/09(日) 20:36:06 ID:JkkvyZD20
- 光陰も回復し、かなり気まずい空気の中で、クォーリンがすっと立ち上がる。
「……行きましょう、コウイン様」
「行くって……どこへ?」
頭の回転の非常に早い光陰ではあるが、さすがにこの状況、上手い言葉も出てこない。
「決まっています。キョウコ様を助けに、です」
きっぱりと、クォーリンは言い切った。
「あの方達はきっとキョウコ様を『空虚』から救い出される事でしょう。
ですが、キョウコ様が無傷ですむとも思えません。
私は、コウイン様の事を諦めはしません。
ですから、今、キョウコ様に死なれる訳にはいかないのです。
今キョウコ様に死なれてしまっては、私は絶対に、永遠にキョウコ様に勝てなくなってしまいますから。
私、諦めませんから」
言って、クォーリンは走り出す。
「ったく、あいつは俺かっての」
光陰もまた半ば自嘲めいた笑みを浮かべ、クォーリンの後を追って走り出すのだった。
- 673 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 20:46:29 ID:GtPlgToDO
- 後書きあるのか?とりあえず支援
- 674 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 20:50:49 ID:JkkvyZD20
- 後書き無いっす。支援ありがとう。
- 675 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 21:18:23 ID:EEzxAHCj0
- >>674
空気読んだら死んじゃうじゃん!酷いよファー、なに謝ってんのw
ニムはもっと唐突に出てきた方が面白かったかも。リヴァイブだけかけて駆け去ってく感じで。
最後の光陰の台詞、深いですね。
そうか、クォーリンと光陰って似た者同士だったんだ。発音だけじゃなくて(ぇ
- 676 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 21:47:52 ID:By5czGva0
- あえて言おう。ニムGJ!
- 677 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 22:54:37 ID:WXIGWt1X0
- >>674
ぶっきらぼうな声で「おつかれ」と呟いてみる。
677 名前:名無しさん@らすふぉると[sage] 投稿日:ハイペリア暦2006/04/09(日) 22:55:33 ID9wohLinG
γ"⌒ヽ つ、ついにコウイン様が私を追いかけて……
(.リノ彡ヾ〉 (『漢達の談義・檄』参照)
!pリ ゚ヮ゚リ 私の時代キタwwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─ !!
((<(つ/ ̄ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄ヽ/SpiNet/ ̄ ̄ ̄ ̄
- 678 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/09(日) 23:32:03 ID:4gsVTEgI0
- 心の底からどうでもよさ気なニムニムワロGJ!!
- 679 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/10(月) 00:07:02 ID:srrp5qSr0
- >>674
レッサーニム乙!
やはりクォーリンの流した涙は無駄になってなんぼですねw
>>675と同じになりますが、一番盛り上がってるところで、
通りすがりのニムが投げ遣り蘇生していった方が面白かったかも。
でもこれはこれでGJ。
- 680 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/10(月) 00:13:51 ID:YHgIpXRt0
- いや、俺はあの茶番はもう終わりだって感じがよかったと思ったんだが
- 681 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/10(月) 01:07:34 ID:k0qW6kKP0
- そして深い経験と静かな覚悟を心に秘めたクォーリンは……
「悠……キス、してよ」
一瞬心の中で鬩ぎ合う、クォーリンの中に棲む天使と悪魔。
浮気シーンをハッキリクッキリ取り押さえるか、それとも手遅れにならないうちに永遠のライバルをこの世界に溶けかかった状態から引き戻すか。
……考えるまでもない。そう、クォーリンは退かぬ!媚びぬ!省みぬ!
「リv「「リヴァイブ」ニム
- 682 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/10(月) 01:58:29 ID:odcra69F0
- やっぱりニムは最高だな。
- 683 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/10(月) 17:40:34 ID:faOS6GU+0
- 保管庫、まだ表示されない…。
- 684 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/10(月) 19:42:08 ID:78cUL9mJ0
- >>681
こうして所構わず空気も読まず見せ場を奪っては去っていくニムの姿が
あちこちで確認されるようになったのであった。聖ヨト歴(ry
ていうかクォーリン、リヴァイブ使えるんなら光陰にもかけてあげて下さいw
- 685 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 00:11:48 ID:6n+wth1l0
- エマージェンシー!! 保管庫が見えないなんて!
まさか……そう言えば聞いたことがある。アセリア界に巣くう謎の地下組織のことを。近頃は神剣放送にまで息のかかったハガキを
送り込んでいるとかいないとか。
危急存亡の秋! いざラキオス! 探偵ヘリオンGにC要請を!
- 686 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 00:16:07 ID:WYkMkwto0
- もちつけw
というか普通に見えてるんだが
- 687 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 00:40:06 ID:KOsscVhq0
- 見えてるのか!?
じゃあなんだ?
俺はアク禁でも喰らっているのか?
- 688 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 00:44:05 ID:8aJjP1U40
- >>687
なんかxrea鯖がドメイン止められてxrea.comのサイトは表示できないんですって。
サーバー障害ではないので、プロバイダーによっては見れるんだとか。
ニュースにもなってた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060410-00000009-imp-sci
- 689 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 00:45:45 ID:8aJjP1U40
- >>688訂正。
プロバイダじゃなくて、DNSキャッシュが残ってる人は見れるらすぃ。
- 690 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 00:53:43 ID:KOsscVhq0
- >>688
サンクス。
とりあえずアク禁じゃないことがわかればいいやw
別段なにやってるわけでもないのにアク禁はないと思ったんだがな
安心したw
じゃあ今日もヘリオンに添い寝してもらうよ。
お休み
- 691 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 07:06:54 ID:3H71fv+z0
- ネリーからファンの皆さんへのビデオ・メッセージが到着しました!
ttp://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/nelly/
- 692 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 11:52:50 ID:Fa5R1ZlH0
- ネリー、ネリーどこ〜〜〜〜〜〜。
シアータンが森をさ迷い歩くフラグ立てるのはやめてくれ。
- 693 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 14:23:09 ID:eE7JGF8N0
- >>691
くーる杉w
- 694 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 19:34:28 ID:s8ZpcyjF0
- >ネリーでキメる。パート1.
〜ネリーのヒップホップ・アルバムが、最新ストリート・バイブル〜
>ネリーでキメる。パート2.
〜ネリーに癒される、究極のR&Bアルバム〜
ネリーなら一歩間違えたらホントにやりそうな所がなんともw
- 695 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 22:19:26 ID:6n+wth1l0
- ネリープの無いコーヒーなんて。
- 696 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 22:57:04 ID:w1v+mDUe0
- 違いが判る女のコールドエンチャント。
- 697 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/11(火) 23:51:19 ID:6n+wth1l0
- http://life7.2ch.net/test/read.cgi/baby/1143467953/443
…………ち、雄かw
- 698 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/12(水) 18:06:49 ID:mpZ/Reur0
- ttp://dqname.selfip.net/
世界(たかとし)
星華愛(せかい)
永遠愛(えたな)
思愛(しあ)
紫安(しあ)
氷海風(ひみか)
世璃阿(せりあ)
縁心(えにし)
時(たいむ)
時間(たいむ)
月光(あかり)
月光(らいと)
大樹(だいな)
空流(くーる)
空瑠(くうる)
運命とか練とかいないお!
- 699 名前:ある日のクラウの日記 :2006/04/12(水) 22:10:32 ID:9BY+oYEw0
-
「じゃあクラウ!お休み!」
これから寝るとはとても思えない元気な声で挨拶し、さっさと寝息を立ててしまう師匠。
ベッドに散らばる長い黒髪を横目で見ながら、クラウはこっそりと小さな溜息をついた。
(……なんで、こんなことになっちゃったんだろう)
事の始まりは、街で偶然会った師匠に今日こそ剣の稽古をつけて貰おうと頼んでみた事だった。
たまたま時間が空いていたらしく、快く引き受けてくれた師匠。一日、厳しいけど楽しい訓練。
教え方に無駄が無く、たった一日なのに、自分がとても強くなれたような気がして嬉しかった。充実していた。
が、そこからが問題だった。クラウは、自分の母親の余りの屈託の無い強引さを計算に入れてはいなかった。
「まぁまぁまぁまぁ、遠慮無く食べていって下さいな」
息子を鍛えてくれたお礼なのか、困っている師匠を半ば無理矢理家に引き摺り込んでいつもより豪勢な料理を振るまい、
「あらあらあらあら折角の可愛い顔がそれじゃ台無しだねぇ。ほら、お前も一緒に」
と、息子と一緒に風呂に押し込み、手際が良いのか悪いのか、その間に訓練で汚れた服を一家のものと纏めて洗濯し、
「ごめんなさいねぇ、まだ乾いてないのよ。もう遅いし、今晩は泊まっていって下さいな」
などと気づいた時には一晩の宿まで提供してしまっていた。そこに相手の意思など介入する余地は全く無い。
押しの強さに最初は困っていた師匠だが、すっかり馴染んだのか最後にはクラウとの同衾まで承知してしまっていた。
しかし当のクラウにとってこの母親の親切は、別の意味での有難迷惑そのものだった。
- 700 名前:ある日のクラウの日記 :2006/04/12(水) 22:11:31 ID:9BY+oYEw0
-
「スゥ……スゥ……」
隣から、暖かい湿った寝息が吹きかけられている。それがさわさわと首筋を撫でる度、むず痒くなっていく背中。
無意識なのか、肩をがっちりホールドされたまま離してくれないので、姿勢を変えるのもままならない。
時折ぴくぴくと動く長く綺麗な睫毛やふっくらとした頬。薄く半開きな桜色の唇から目が離せない。
洗いたての前髪からは風呂上りのいい匂いが漂ってきて、仄かに芽生え始めたばかりの淡い恋心を刺激する。
そろそろと指を伸ばしかけ、慌てて引っ込めた。
まだあまり自覚は無いものの、クラウも立派な男の子。
無防備過ぎる目の前の光景に、年上のお姉さんへの憧れがいつ狼に変じてしまうかも判らない。
まして今は、迂闊に目線を下げると少々だぶついた借り物の服の大きく開いた襟元辺りが凶悪な兵器になる状況。
すらっと浮かび上がった鎖骨、桃色に染まった肌、そしてその奥でふっくらと息づく…………
(うわあぁぁぁ! )
釘付けになりかけた目を強引に逸らす。
冗談ではない。危険が危ないといったレベルでは済まなくなってきた。
意味も無く今日食べた夕飯のメニューなんかを思い出したりなんかして、荒くなりかけた鼻息を必死に整える。
「師匠……僕だって、男なんだよ……」
言わずにはいられなかった。
実行する勇気などはとてもない。ただ、この悶々とした空気を何とかしたかった。
「ン……ンン……」
「し、ししょほ?!」
ところが何を思ったのか、寝惚けたらしい師匠がいきなり抱きついてくる。
頭を抱え込むように密着され、一瞬頭がパニックになった。
ふと、両脚の間に暖かく弾力のある物体が割り込んできているのに気づく。
(エdrftgyフジコlp;!!)
それが、膝を折り曲げた師匠の、熟してはいないといっても充分に女性らしい温もりを持つ太腿だと理解した瞬間、
クラウの心は思わず挫けそうになった。あげかかった声をすんでの所で押し殺す。
と、すぐ目の前に、白く細い首筋。すっきりと整った鎖骨。…………今目線を下げれば、大変な事に。
手を伸ばせば、などという距離ではない。至近、というか、まさにガロ・リキュア(意味不明
頭の中で、唐突に白のハイロゥと黒のハイロゥが鬩ぎ合う光景が浮かんだ。
- 701 名前:ある日のクラウの日記 :2006/04/12(水) 22:13:18 ID:9BY+oYEw0
-
「あん……♪」
「………………ごくり」
そこで畳み掛けるように、甘く誘うような吐息。ブラックスピリットらしいといえばらしい連続攻撃。
まだ未熟なクラウの魂は、あっけなく陥落した。今まで懸命に押し止めていた理性の堤があっけなく決壊する。
後先など考えず、攻撃あるのみ。師匠もそう言っていたではないか。
「……し、師匠――――」
荒くなった鼻息も大きく飲み込んだ唾も、もはや隠そうという気も起きない。
クラウは自分の口をん〜と伸ばし、耳元で何かを呟こうとしている師匠の禁断の唇へと吸い込まれるように――――
「ん、んん……ユート様ぁ……ふふ…………褒めてくれるかなぁ…………」
「………………」
今までに見たことがない、この上なく幸せそうな表情。
同時に呟かれた、初めて会った時、一緒にいた勇者様の名前。
唇を突き出したひょっとこのような表情で動きが固まったまま、クラウの心はざっくりとダークインパクトだった(意味不明
- 702 名前:ある日のクラウの日記 :2006/04/12(水) 22:14:04 ID:9BY+oYEw0
-
ちゅん……ちゅん…………
「ふぁぁ〜お早うございますぅ〜……って、ふぇぇ?!」
次の日の朝。気持ちの良い目覚めを迎えたヘリオンは、大きく伸びをしながら目を丸くした。
そこに一緒に寝ているはずのクラウが、冷たい床の上に毛布一枚でくるまっている。
「ちょ、ク、クラウさん?! どうしてそんな所で!」
慌てて飛び起き、肩を揺する。しかしクラウはまだ夢の中なのか、寝言のように呟くだけだった。
「うう〜ん……師匠…………僕だって……いつか勇者様みたいに…………」
「…………ぷっ」
暫くぽかん、としていたヘリオンは、やがて小さく噴き出す。
そしてそっと小さな身体を抱き上げ、ベッドへと運んだ。
毛布をかけ直し、ぽんぽんと軽く髪を撫でてやる。
「ふふ、ユート様はとても強いですから追いつくのは大変ですよ。……一緒に頑張りましょうね!」
清々しい朝の空気の中、ヘリオンは目を細め、窓の外を見た。気持ちが良いほどよく晴れた朝だった。
- 703 名前:信頼の人 :2006/04/12(水) 22:15:08 ID:9BY+oYEw0
- このネタは画像保管庫の『ある日のクラウの日記』を描かれた絵師様に捧げます。
画像保管庫に投稿された絵をスレに逆輸入……に初挑戦してみました。
勢いで2時間ばかりで書きなぐったものなので、荒い所はご容赦を(汗
ちなみにクラウというのはPS2版及びスピたんに出てきたヘリオンを師匠としている男の子です。
さらに余談ですが、自分は保管庫の絵を見るまで名前を憶えていませんでした(ぇ
誤字脱字ハリオンマジック等、御指摘があれば幸いです。
- 704 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/12(水) 22:23:45 ID:9BY+oYEw0
- >>698
世璃阿(せりあ)凄すぎwww
- 705 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/12(水) 22:25:27 ID:mpZ/Reur0
- うはは。輸入しないで現地処理してきた人です(謎 一応迷ったんだけど。
負けるなクラウ。「宗一郎さん……」って涙と共に零れる言葉ってわけじゃないんだからまだ勝ち目はあるぞ。多分。
対恋敵憧れ効果 0.00000001%位。
母親やる気十分ですねw 天地をクラウ。
- 706 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/13(木) 14:51:22 ID:uYPuryWG0
- >>703
GJです。
あの子クラウって言うんですね。
今初めて知った。
少年の若い猛りを存分に堪能できました(w
- 707 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/13(木) 20:27:44 ID:S9qUQQzV0
- >>705さん
時間見て冷や汗orz
いやでも結果的にバッティングしなかったのですから結果オーライという事でしょうか。
というか同時に同じような事を考えた方がいらっしゃるとわびっくりw
>>706さん
うぃ、若気の至りってやつです。
自覚のないお姉さんに巡り合ったのが彼の運のつきなのでしょうw
- 708 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/13(木) 21:29:45 ID:x0UP3ehF0
- 悠人が突き(ぇ
光陰が捏ねし(ぉ
雑魚スピ餅
座して食らうはタマゴ野郎
- 709 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/13(木) 21:32:09 ID:4a+TOA450
- 光陰はなんもやってないような気がしなくも無い。
・・・というかユートがやったことが光陰のお陰にすり替わってそう?
- 710 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/13(木) 21:47:05 ID:x0UP3ehF0
- 悠人が突き(ズンズンパンパン
光陰が捏ねし(サワッナデナデ キャーセクハラーーーーーー ドカバキゴスエレブラヘブンズライトニングブラスト
これでいい?w
タマゴ野郎は黄身無しかもw 白身だけでさっぱりヘルシー。
- 711 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 01:03:23 ID:ryWlnKGV0
- 続編が出ると聞いた時はクラウが主人公だと予想してたなぁ(年齢問題は置いといて)
生身でラキオス最速のヘリオンの動きが見えてたから資質はタマゴの人よりあるかも
- 712 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 01:07:36 ID:dc42WVjF0
- 目では追えても体は追いつかない可能性はあるけどね。
最近読んだ漫画にそんなキャラがいた。
- 713 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 10:32:40 ID:zfzOTLO40
- ひょっとして、ちょっと前までの雑誌掲載の展開が
複数のタイマンバトル構成であったため
ヒロイン戦闘が後回し扱いで毎回ダイジェストが入るのはいいが、
回が進む毎に、まるで脱衣バトルのごとく双方の衣服が破れて
露出度が上がり、ファンの間で笑いの種だった某青年誌掲載漫画かな。
今号になってやっと、かなり色々ギリギリな具合で
ヒロイン戦闘がメイン展開になったけど。
- 714 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 17:00:23 ID:sRTfW7Mx0
- 続編つってもすぴたん見てると期待あんまできないなぁ
- 715 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 20:24:45 ID:Xq1+wdDo0
- まあ、ライターは無印と一緒だし、完全な別世界になるからマイナス要素は少なそうだけどね。
- 716 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 21:11:32 ID:dc42WVjF0
- ただなるかな本編でどんな話をやろうとも
プレイヤーは上位永遠神剣やエターナルの存在を知ってる以上
「各地で現れる謎の人物?はいはい、エターナルエターナル・・・」
「はいはい永遠神剣永遠神剣」
みたいなオチが読めることで萎えるかも知れんな。
まぁアセリアのラストではっちゃけた時から心配はしてるんだが・・・
- 717 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 23:04:05 ID:sbMzRHTX0
- >>712
天津飯のことかー!
- 718 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/14(金) 23:33:32 ID:mYYvHsFu0
- >>713
キメラ?
- 719 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/15(土) 16:36:40 ID:cBGtbleR0
- 仮想ニムントールルートエンディング
全てが終わり、あの激しい戦いの後、悠人とニムントールは一緒に暮らし始める。
ある日、ふと疑問に思った悠人はニムントールに問いかけてみた。
「なぁニム、俺とファーレーン、どっちが好きだ?」
「お姉ちゃん」
――――― 了
- 720 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/16(日) 00:08:26 ID:SQdX6CafO
- 性格的にどっちだとしてもそう言いそうだが
- 721 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/16(日) 00:46:30 ID:FHmkcDpC0
- だがそこがいい。
- 722 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/16(日) 03:45:42 ID:6GioyUOu0
- 「ユートこそ、ホントはニムとお姉ちゃん、どっちが好きなのよ」
「お姉ちゃん」
姉妹丼ルート突入
- 723 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/16(日) 15:47:48 ID:YXv/JHPI0
- >>722
姉妹丼ルートの前に槍でマナの霧にされそうだがw
もしくはユートのファーの方が好き発言を聞き、
天井裏から落ちてくるファー(赤面)とナナルゥ(いつも通り)とか。
- 724 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/17(月) 08:55:56 ID:R7BjJMoE0
- 埋めネタでしたが、時期を完全に逸するので……。
投稿のタイミングは、難しい。
なお、後書きの予定は無しで。
- 725 名前:埋めました? 1/3 :2006/04/17(月) 08:56:55 ID:R7BjJMoE0
- 「すっかり散っちまったな」
と、桜っぽい木の下を歩きながら、光陰。
「そうだな。今年は忙しくて、花見も出来なかったし。仕方ないとはいえ、やっぱりちょっと残念だな」
横を歩くは悠人。
「今からでも花見するか?」
「もう花が無いだろ」
「花を見て、そこから何かを感じられるヤツは、花の散った後の木を見ても何かしら感じいるトコはあるさ。
逆にそうじゃ無いヤツは、たとえ花が咲いてたとしても花より団子だ。
特に問題は無いさ」
「変に哲学的だな」
「何を意外そうに言ってるんだ」
「いや、意外ってワケじゃ無いんだが、ギャップがあまりにも激しくて、たまについていけないだけだ」
「そんなもんか?」
「そんなもんだ」
二人、葉桜(っぽい木)の下を歩く。
「あーっ!! ユート様だ!!」
そこに駆け寄ってくるのは、ネリシア、ヘリオン。その後ろを少し遅れてニムファー。
いつも通りにスピ達は悠人の周りに集まり、ある者は並び、ある者はくっつく。
そして光陰からは一定の距離をとる。
「……いつも思うんだが、この構図は間違っているぞ」
「?」
光陰の僻み妬み丸出しの発言が、まるで通じないのもこれまたいつも通り。
- 726 名前:埋めました? 2/3 :2006/04/17(月) 08:59:13 ID:R7BjJMoE0
- 「ユート様ー、何の話してたのー?」
「のー?」
「花見でもしようかって話さ」
「お花見、ですか? 花はもう散っちゃってますよ?」
「ですけど、ピクニックのような感じで、皆で休みを取るのも良いかと思います。
皆が集まれば、それだけでも楽しいですし。ね、ニム」
「ニムはお姉ちゃんが行くなら」
光陰、一人蚊帳の外。
そこで光陰は、興味を自分に向けようと話に割り込む。
「そういえば知ってるかい?
花が綺麗に咲くのは、根元に死体が埋まってるからだそうだぞ?」
「「「え!?」」」
それを聞いたスピ達、固まる。
「……ユ、ユート様ぁ、それ、本当なの?」
「こわいよー!!」
ひしっ、と悠人の両側からぴったりくっつくネリシア。
光陰は、まぁ、ただ悔しがるだけ。これもいつも通り。
この辺りに関しては、光陰の言動は果たして計算づくなのかどうか、非常に判断に迷う。
- 727 名前:埋めました? 3/3 :2006/04/17(月) 09:08:26 ID:R7BjJMoE0
- 「木の根元に……死体が……。
じゃあ、ここら辺を掘ったら……白骨が出てきたりして。
う……うふふっ♪」
意外といえば意外にもホラー好きなヘリオンは、ダークな妄想に入っていた。
薄笑いを浮かべたそのヘリオンの表情は、それはそれで怖い。
「……な、何言ってんだか。ね、お姉ちゃん」
「……」
「……お姉ちゃん?」
「え!? な、何かしらニム!? 私、誰も埋めて無いわよ!?
ニムに手を出そうとした男の人をどうこうだなんて、そんな事してないからね!?」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「ところで花見はいつにする?」
「今日、今からやろー!!」「やろー」
「次のお休みの日でどうでしょうか?」
「よし、じゃあ、今からってのは急すぎるし、次の休みだな。
来たいヤツは来るように、そうみんなに連絡しといてくれ」
皆、ファーレーンの言葉は聞かなかった事にした。
ただそれだけの話。いつも通りの日常のひとコマ。
- 728 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/17(月) 20:16:46 ID:wnb1iRj00
- ホラー好きのヘリオンは何となく納得しつつ微笑ましいが・・・ファー姉ちゃん怖すぎっw
- 729 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/17(月) 20:28:14 ID:FYttrREa0
- 聞こえる……夜な夜な聞こえる……
ざくざくという土を削る音と、むせび泣くような桜の悲鳴が……
そして覆面の下からでも這い出しているようなくぐもった忍び笑いが……
クスクスクス……
ニムニテヲダソウダナンテ……
ホントウニバカナヒトネ…… イチマァイ……ニマァイ……
- 730 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/17(月) 20:37:01 ID:8lHwJzVe0
- >>727
触れたら壊れてしまいそうな平和な日常ですなw
>>729
ハハハナニイッテンダヨファーネーチャンハダレモウメテナイッテイッテルジャナイカ
- 731 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/18(火) 06:06:48 ID:Y17VdZTC0
- つまりファーさんが>>206で夜なべしてたのは証拠隠滅のためだとうわなにを
ふと思ったんだけど、ファー姉ちゃんのAA(素顔ver.)ってまだ無いのね。
ショートセリアや顔グラ無いクォーリンや空気ロティまで補完済なのにカワイソス。職人様求む。
- 732 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/18(火) 20:38:16 ID:EbXUkkY10
- ちょっとしたとこいったらもし〜(なにかキャラの名前)が召喚されてたら〜とかあるけど、
アレって面白いのかな、ってずっと思ってたんだ。大概オリキャラだしね
けど、ためしに軽く妄想すると素晴らしく面白いこと発見。やっぱ妄想は偉大だね
- 733 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/19(水) 01:21:20 ID:HwDi1xeE0
- ちょっと閑散気味なので、こんなネタでお茶を濁してみる試み。
啓蟄のゆらめき(2.3M)
ttp://sky.geocities.jp/zakospi/zakoflash/keititu.html
無印の雰囲気をなるべく出そうと、色々とアレな事やっちゃってるのはご愛嬌ヽ(´ー`)ノ
- 734 名前:フキノトウ :2006/04/19(水) 11:25:44 ID:GoCjftwt0
- 風が並木を揺らす。ヴァーデド湖から吹いてくる風の通り道が枝葉を通して目に映るようだ。
湖へ注ぎ込む川に沿って盛られた土手の上。風に髪を抑える。
今日子は歩いていた。
離れて前を行く背中。
見慣れた制服。見慣れた後ろ姿。
まるで通い慣れた通学路のよう。
だけど――――違う。
「なあ、これってフキノトウじゃないのか?」
土手の南側に降りていきしゃがみ込む背中。明るい声が、まだ冷たい初春の風と共に今日子の耳に届く。
広い紺色を見ながら今日子は立ち止まる。
(悠。あんた、変わったね)
こんな世界で、剣を握りながら。
「ほら今日子、見てみろよ」
ほころぶ前の慎ましいふくらみ。それが悠人の足下に無数に散らばっていた。
フキノトウ。
今日子達の世界、日本ではそう呼ばれていたフキの花のつぼみ。そっくりそのままにしか見えなかった。
(彼女のお陰……なんだろうな。やっぱり)
悠人と以前の中を取り戻してから直ぐに気が付いた。
彼女のほころんだ笑顔。それが悠人に向いていることに。
悠人の眼差し。それが彼女に向いていることに。
(悔しいな)
自分には出来なかったこと。妬心がチクリと胸を刺す。
「おい今日子。こっち来いって!」
大きな声に持ち前の反発心がわく。
確か悠人の好物だったはず。ピーマンは駄目なくせに。
「うっさいわね。今行くってばっ」
心の中のサクラもチレとばかりに怒鳴り返した。
つぼみのままのほろ苦さを胸に噛み締めながら、今日子は風を切って走り出す。
花ひらく前のフキノトウの中を。
- 735 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/19(水) 11:45:16 ID:GoCjftwt0
- >727に引っかけて、去年からあったネタを書いてみました。
異世界で物思う少女。
私のネタには珍しい春の椿事であります。
>733
クォーリン(ノД`) 広告クリックしてあげたから元気出してw 一瞬見える雑魚スピ整列にもw
なんかこうやってみると臨場感有って迫ってきます。
クォーリン物一本いってみようかな?w
- 736 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/19(水) 20:11:38 ID:XafEgIZk0
- >>733
ええと……乙です(汗
自分でも忘れていたような拙作をこうも見事にビジュアル化して頂けるとわw
というかスピダンス、存分に、存分に笑わせて頂きましたww
>>734
足元に見える幸せ。ふとした事で気づくもの。
平和な日常では見えないそんなものが見える、それも幸せ。
という訳で、今日子主役のお話なのに、何故か悠人の成長っぷりにしみじみと。
穿って見れば、今日子視点だからこそ悠人の仕草が生々しくより深く見えるのでしょうか。
……ところで相手は誰でせう。
- 737 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/20(木) 01:47:23 ID:9ZVQu4qa0
- 雑魚スピスレ人口の未来予想図はヨーティア先生予測出してないのですか!?
探検隊の出立許可を!
>736
成長がいろんな意味で感じられない光陰の恋人やってると、悠人の変貌に敏感になるのかも知れませぬ。
>相手
イービルルートですがなにk(稲妻切り
- 738 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/20(木) 02:35:39 ID:waDEa/+a0
- >>734
フキノトウが何故かントゥシトラに見えた漏れ。
殺伐とした世界だからか、日常の世界が儚くも美しいですね。
相手が不明なのはスピたん仕様と言う事で(ry
- 739 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/21(金) 00:55:58 ID:h+btecZP0
- ひっそりと寝たふり。
アセリア年表を眺めると出てくるアカラホグ人とはなんぞや?
「アカラホグ人の小国」と表記されているので国名ではないのは確定的。
未だにツェナルートに入ってない私は、もしかしてこいつらが方舟の住民だろうかとか推測…?。
追い落とされて海の彼方へ当てのない船出。300年の猶予があるし。
――――単なる「人種」の可能性高し?
- 740 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/21(金) 01:27:22 ID:7HceB0Xv0
- >>733
すげぇ! っていうかクォーリンチャイナ!!??www
いや確かに某中国(not国名)っぽいイメージではありますけどw
このバージョンで、光陰視点の補完ディスクとか出たら俺多分買う。
>>734
GJ。
ちょっと時期外れてるけど卒業を思わせるSSですね。
現実世界からの、ユートからの…って今日子のはむしろ中t(イクシード
>>739
聖ヨト王国に蹂躙されたっ旧住人だよね?
生き延びたのならその可能性が高そうだけど、スピたんには手付けてないので不明。
ヨト語変換してもわからんし。
エロイ人kwsk
というか、ファンタズマゴリアの人間って国毎に○○人的な通称があるんだろうか。
ラキオス人、マロリガン人、サーギオス人、ガロリキュア人。
どうもしっくりこない。
ここはいつも通りでちょっと安心。
- 741 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/21(金) 08:15:45 ID:fQsrZfiT0
- >>739
またコアな寝たふりをw
む、4歳のヨト王子がスピリットで蹂躙した国の住人ですな>アカラホグ人
試しにぐぐってみたら該当無し(当たり前
ノルマン民族によって同化させられたヨーロッパの被征服民族のようなもの?
聖ヨト王国の血の源流の一端を成しているとか。
北方五国のどれかを勃興した人種なのかも。ヨーティア様カモン。
>>740
ラキオスの人、とかマロリガンのスピリット、とかはよく出てきた気が。
でも流石に世界統一されてからガロ・リキュア人という区分けはあんまり意味がないような。
我々は地球人っていってるようなものだし(汗
- 742 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/21(金) 17:27:43 ID:4GjJwjcV0
- >>740
つ「ラキオスの鼠共」
まぁ、何かしら レナ セィン ラキオス 程度の言い方は
あってもおかしくないような気もするね。
>>741
スピたんみたいに外というか他というかが存在してくれば、
ガロ・リキュア人という区分けも意味が出てくるかもね。
- 743 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/21(金) 18:16:47 ID:7uPGFzLh0
- 国ごとの所属は分かるんだけど、人種としての区別はどうなってるんだろう。
アカラホグ人ってカテゴリがあるってことはやっぱり他にもあるんだろうし。
国、地方ごとに○○人が集まってることはないんだろうか。
それとも、人間、スピリット、エトランジェな区別しかないんだろうか。
- 744 名前:739 :2006/04/21(金) 23:01:23 ID:h+btecZP0
- ヨト語変換俺も試してたけど良く分からんかったです。
四歳のヨト王子は立志伝中のお方です。産まれたとき人差し指を上に向けて天上天下唯我独尊。きっともうついでにスピの身体も蹂r(ヘブンズ
なんとなく、ソーン・リーム自治区の方々は人種が違う気がする。民俗宗教としてマナを奉じる感じ。
マロリガンの兵士やクェド・ギンは肌浅黒かったっけ。
聖ヨト王には腹違いの弟が居て、そいつが手柄を立てすぎたので難癖付けて都落ち。
王弟さんはアカラホグ人の根拠地で庇護されるものの、最後は中央からの災禍を恐れたアカラホグ人によって、打ち倒される。
しかし、民は彼からの恩徳を忘れておらず、いつしか、王弟は生きていてアカラホグ人の同調者と共に海を渡ったとの言い伝えが広まり
現在まで語り継がれているのだった。
とか何とか妄想の翼。
アセリアの謎ネタも減ってきまった。スピたんは謎が一杯なんだけどw
- 745 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 00:36:29 ID:luUPTRCy0
-
あてんしょん
このSSは、基本的にセリア only の補完です。全八回で完結します。今回は第五回目です。
無駄に長いので、そういうのが嫌いな方は遠慮無くスルー願います。
- 746 名前:X-1 :2006/04/22(土) 00:37:29 ID:luUPTRCy0
-
『お返事、ありがとうございました。……ふふ、そんなに否定しなくてもいいですよ。ちゃんと判ってますから。
ロンドの復興は思ったよりも順調で、大変だけど楽しい毎日です(ちゃんと食事もとってますよ)。
最近、以前お世話になった訓練士の方がこちらに派遣されて来て、訓練の方も再開しました。
といっても護身用の戦い方ばかりです。戦争は、もうすぐセリア姉様が終わらせてくれるので、他は必要ないです。
訓練士さんいわく、≪貴女達は、これからの事を考えなくちゃだめ≫だそうですが、私もそうだと思います。
ちょっと“人”としては変わった所もあるけど、とっても良い人ですので、今度是非紹介させて下さい。
あ、大変な時に長くなるとご迷惑かも知れませんので、この辺にしておきますね。
もうすぐサーギオス帝国との決戦と聞いています。どうか、お体には充分お気をつけて。それでは。
追伸:ユート様ってそんなに鈍い方なのですか?! ハイペリアの男の人ってみんなそうなのかしら…………』
「…………ふぅっ」
手紙を読み終え、そっと空を仰ぐ。ふわふわと浮かび上がるマナ蛍の中、澄んだ空気が夜空を流れる。
明滅している星々。少し冷たい夜風が火照った頬に涼しい。様々な想いが廻った。
がさっ、と背後から、乾いた草を踏みしめる音。
「あ、ここにいたのか」
「……ユート様?」
慌てて手紙を懐に隠す。
振り向くと、不思議そうな顔をして立っている背の高い影。
事情を知っているユート様に今更隠す必要もないのだが、内容が拙い。特に、追伸部分が。
「戦闘を前に、心を落ち着けようと思ったんです」
半分は本当だが、半分は嘘。先程届いたばかりの手紙を読んで、余計に気が昂ぶっていた。
それでも仮詰所内よりは、平静になれる。どうやら森にはそういう効果があるようだ。
- 747 名前:胡蝶 X-2 :2006/04/22(土) 00:40:32 ID:luUPTRCy0
-
「それで、森の中?」
「はい。ユート様は落ち着きませんか?」
「いや、そんなことない……落ち着くよ」
一度頷き、辺りを眺める横顔。それを黙って見つめる。
緑にぼんやりと輝くマナ蛍が淡く美しく漂い、いつかは還る遥かな高み、ハイペリアへと思いを馳せる。
深く根を張り、逞しさと漲る生命力で世界を支える大地と草木。自然の安らぎがここにはある。
そんな想いを、果たしてこの“人”も等しく感じてくれているかどうか。
「……ところで、私を探してらしたようですけど、どうなされたのですか?」
「ああ、お礼を言っとこうかと思ってさ」
「お礼……?」
先程からの疑問を口にしてみたが、更に思い当らない事を言われ、首を傾げる。
先日のソーマの件なら、こちらこそお礼をしなければならないのに、つい言いそびれている。
本当にわからないのでじっと黙っていると、はは、と苦笑いを返されてしまった。
「サンキュな、セリア。マロリガン攻略戦の後、励ましてくれて」
「あ……あのこと、ですか。…………大したことではありません」
――――ああ。思い出した。でも、そんな。失礼したのは自分だろう。目上の者に対して、あのように接したのだから。
「あ、いえ、本当は大それたことでした。冷静でいられず、ついあのようなことを……」
「助かったよ。あの時は、出口が見えなかったからさ」
出口? よく判らないが、比喩なのだろうか。重ねて言われてしまうお礼。落ち着かなくなってきた。
「わ、わたしは、だから……そんな……」
きゅっと下唇を噛む。目線を合わせ辛くなってきたので、つい俯いてしまう。
「わたしは、自分にできることをしただけで、立ち直ったのはユート様自身の力よ」
こんな時、何て言えばいいのだろう。素直に、受け入れればいいのだろうか。
- 748 名前:胡蝶 X-3 :2006/04/22(土) 00:41:43 ID:luUPTRCy0
-
「だから、わたしにお礼を言う必要はないわ」
「そんなことないって。ありがとう」
「〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!」
困った。そんな優しい目で、優しい言葉をかけないで欲しい。胸が熱くなってくる。
泳いだ視線がユート様の表情を捉える。少し可笑しそうな顔――――あ、もしかして、からかわれている?
抗議するように眉を顰めてみると、見上げた顔が今度は苦笑するような表情に変わった。少し悔しい。
「セリアは本当は優しいんだから、もう少し普段は砕けててもいいんじゃないか?」
「………………」
「つっても、いきなりそんな事言われても困るよなぁ……」
――――いちいち彼の言葉の節々に反応してしまうのは、何故なんだろう。
優しいと言われ、嬉しくなる。そして、普段はそんな風に見られていたのかと思うと恥ずかしくなる。
そして、弁解するような言葉が次々と口から飛び出してくる。……知っていてもらいたくなる。
「たまに……自分の性格について思うことはあるわ。でも、仕方ないじゃないの!」
「そ、そうなのか?」
「私が育った施設では、スピリットに感心を持つ人なんていなかったわ……」
少し引くような、彼の態度。いきなりこんな事を言われても、困るだけだろう。
自分でも判っているが、一度零れ始めると歯止めが利かない。
「人をあてにせず、自分で学べるだけ学んだ」
“人”、という部分に出来るだけ悪意を持たせないように。それだけに気をつけて。
「会話をしたり、何かを一緒にできる相手は、同時期にやってきたもう1人のスピリットだけ……」
「…………」
そこで、ふぅ、と溜息交じりに息をつく。冷静に、そう心に言い聞かせた。
どう、反応されるだろう。吐き出した独白が風に混じって消える間、じっと足元を見て待つ。
「えっと……嫌なこと思い出させたか?」
暫くして彼が口にした言葉は、私への気遣いだった。それがもう少しの勇気を与えてくれる。
我ながら、少々単純じゃないかとは思ったが。
「いいえ、問題はまだこのあとなんです!」
「は?」
- 749 名前:胡蝶 X-4 :2006/04/22(土) 00:42:59 ID:luUPTRCy0
-
「同時期にやってきたスピリットが、アセリアよ? これでどうやって、他人との付き合い方を学べばいいの?」
彼も“人”だから。人に受けた仕打ちのせいもあるとは言わない。
ただ、対人関係が苦手なだけで悪い印象を持たれているのは嫌だ。
「あ、あはは……ちょっと、難しいよな……」
「どう話しかけてもまともな反応はないし、あの頃のわたしがどれだけ心細かったことか!」
だから、アセリアには悪いけど、本音を漏らさせてもらう。
面と向かって本人に言ったことは無かったけれど、あれはあれで本当に辛かったのだ。
「……大変だったんだな、いろいろ」
「あ……でも、アセリアが嫌な娘ってわけじゃなくて……わかりにくいけど、とても優しいわ」
しみじみと言われて、ついむきになっていたことに気づく。
そう、そんな事は百も承知している。引き合いに出した事で誤解されないよう、口調を強めた。
「とにかく、そういうわけで今でも人との付き合いにはあまり自信がないんです」
「……やっぱり、克服したいの?」
「いえ、これも含めてわたしですから」
苦手な事に、劣等感は無い。こうして今立っているのは、紛れも無く私。
スピリットとして、不思議に気持ちが落ち着いてくる。しっかりと、見上げながら答えた。
「ま、とにかくお礼は言ったからな。形に残るのがいるなら、もうちょっと待ってくれ」
サーギオス首都への決戦は明日。それで、戦いは終わる。その後という意味だろう。
私は小さく頷き、そして今求める一番大切な“形”を示した。
「はい。絶対に形に残してください。これから、もう誰一人として家族が減らないように」
「ああ、そのつもりだ」
ユート様は、はっきりとそう約束してくれた。――――そう、約束してくれた。なのに。
「さぁ、戻ろうぜ。あんまり長く出かけてると、みんなを心配させるからな」
「はい」
その時、私は思いもよらず、ただ少しだけ自分のことを打ち明けられた喜びに浸っていた。
力強い、大きな背中から目が離せず、初めて芽生え、自覚し始めた不思議な感情に戸惑いながら。
- 750 名前:胡蝶 Yearning X-1 :2006/04/22(土) 00:46:26 ID:luUPTRCy0
-
日が傾きかけた、広い駐車場の隅。店内からの灯りを背中に受けながら、ぼんやりと縁石を眺める。
冬の空気が少し寒い。店に入ればいいのだろうが、迷惑は掛けたくない。高嶺くんはきっと気にしたりしないだろうけれど。
「ふぅ……まだ、かな」
ちら、と横目で窓越しに中を窺う。これでもう何度目だろうか。落ち着け、そう心の中で呟いた。
今日は半日授業だったので、短くなった太陽がまだ頑張っている。スカートの影がひらひらと長い影を伸ばしていた。
風を避けた壁際で、見えない角度か確認してから前髪を整える。ポニーテールが少し乱れていたので軽く撫でてみた。
少しウェーブがかかっているので、それですぐ大人しく収まる。鏡がないので確認は出来ないが、大丈夫だろう。
もうすぐ、クリスマス。
きん、と冷えた季節は、いつ雪が降ってもおかしくはない。
空を見上げると、都会の明るい空の中で、昇り始めたシリウスの銀が殊更に輝いて見えた。
それが何だかとても素直に綺麗だと思え、我ながら可笑しくなる。普段、星なんか眺めないのに。
くす、と一人噴き出し、鞄を見下ろした。軽く揺すって、中に入っている紙袋を確認。
……喜んで、くれるだろうか。いや、それ以前に受け取ってもらえるだろうか。
まだ、完成途中。
元々、渡す機会などないだろうと、殆ど自己満足に近い感覚でこつこつ編んでいたものだけど。
思わぬ展開で完成を余儀なくされ、今や残り時間を確認しながら睡眠時間や休み時間を削ることになっている。
手芸部に、無口な友人がいて助かった。いまいち何を考えているか判らない娘だが、こういう時には非常に頼りになる。
- 751 名前:胡蝶 Yearning X-1 :2006/04/22(土) 00:47:33 ID:luUPTRCy0
-
「うーん……でもこのままじゃ、ギリギリかな」
それでも、進捗状況は思わしくない。途中でマフラーからハードルを上げたわたしが悪いんだけど。
でも、どうせ渡すなら、もっといいものを贈りたい。これは、折角のチャンスなのだ。とは悪友の受け売り。
先日の結果報告を無理矢理聞きだした彼女は、当人よりも勢い込んでそう言った。
「…………不思議」
自分が。あれ程近づきたくて、それでも近づけなかったのに。きっかけなんて、こんなものなのかと思う。
こうして毎日、彼のバイトが終わるのを待つのが日課になっているのだから。そう、まるで恋人みたいに。
「恋、人――――」
口にしてみると、胸の中が痛いほど熱くなった。
スニーカーの紐が僅かに緩んでいるのを見つけ、直そうかと屈んだところで背中から声をかけられる。
「よ、お待たせ」
「あ、ううん、今来た所だから」
慌ててぴょん、と背伸びをして、かぶりを振る。もう10日にもなるのに、馴れない。
思わず飛び出すのはお約束の台詞。今までの自分なら、噴き出すようなやりとり。でもそれが、何だかくすぐったい。
「じゃ、今日もよろしくな、委員長」
「うん。それじゃ台本、出して?」
「ああ、えっと……どこまでだっけ?」
「あ、ここだよ。高嶺くんの台詞から」
勝手に歩き出す大きな背中をとことこと追いかけながら、開いたページの先を指で指す。
彼の方が歩幅が大きいので並ぼうとするとどうしても小走り気味になるが、きっと気づいてもいないだろう。
不器用な発音をごもごもと口の中で繰り返している横顔。相変わらずの無愛想さも彼らしいので気にしない。
そっと鞄の中身を確かめ、それを手渡した時の表情の変化を想像してみるだけで楽しかったから。
- 752 名前:胡蝶 X-5 :2006/04/22(土) 00:49:08 ID:luUPTRCy0
-
高々と聳え立つ城門。
朽ちた城郭の一角、そこに集結したラキオス軍の中、レスティーナ女王の姿が浮かび上がる。
≪胸を張りなさい。時代を開くのはあなた方なのですから!!≫
『オォォォォォーーー!!!』
マナ通信という画期的な発明による演説が、兵士達を高揚させる。
事前に示し合わせていた通り、前線から真っ先に飛び出していく私達スピリット隊。戦いは、始まった。
「……ハァッ!!」
黴のような匂いの空気を切り裂くように迫る穂先を紙一重で避わし、懐に飛び込む。
刹那、同じ速さで折り畳まれる槍身を肘でかち上げ、体勢を崩した相手に『熱病』を振るう。
同族を殺すのは、忍びない。だが、彼女達にはもう、救いというものが無かった。
「ゥ、アアッ」
神剣を持つ右腕から斜めに斬り割かれ、上半身と下半身を真っ二つにされた少女。
その力無い、どんよりと濁った眼差し。そこに、もう彼女の意志というものは無かった。
戦いと神剣に囚われた操り人形。霧のように消えていく存在。
「許してほしいとは言わないけど……悪くおもわないで」
これが救いというほど、傲慢じゃない。
それでも、纏わりつく金色のマナが『熱病』に吸い込まれていくのと同時に感じてしまうのは、高揚感。
襲ってくる自己嫌悪。スピリットの業とはいえ、こんなことは早く終わりにしたかった。
- 753 名前:胡蝶 X-6 :2006/04/22(土) 00:52:15 ID:luUPTRCy0
-
何度目かの待ち伏せを退け、その都度少なくなる仲間。
分散させられているだけだと判ってはいても、不安になってくる。
既に気配を把握出来ないほど離れ離れになり、遂に独りになってしまった時、通路の先に大きな扉を見つけた。
一国の首都としては不自然なほど朽ちた城内で、そこだけ殊更に豪奢な造り。深紅の絨毯まで敷かれている。
「あれね……ハイロゥ!」
悠長にノックをしたり、鍵を確かめるつもりは無い。加速する勢いに任せ、扉を『熱病』で打ち破る。
「――――あぅっ!!」
途端、物凄い風が吹き込み、反射的に顔を庇った。
爆風のようなマナが細かい砂の礫を巻き込んで暴れる。
圧力に体勢を崩しそうになり、必死で両足を踏ん張った。ようやく収まった奔流に顔を上げる。
「…………これは、何?」
壁に叩きつけられひしゃげた、恐らくは鎧だったのであろう、装飾品。
熔かされ、飴のようにぐにゃりとへし曲がった石柱。
屋内の筈なのに、大きく砕け、広がる青空が遠望出来る前方。そしてその前に立つ、――――異形の影。
“ソレ”から溢れ出る膨大なマナが、空間の密度を濃く圧縮して息苦しい。
何故今まで捕捉出来なかったのか不思議なくらいだった。
キィィィィン――――
「……う、あああっ!!!」
影の腕と一体化している赤黒い剣が、鋭く共鳴の声を上げる。と同時に激しい頭痛が襲った。
『熱病』が、警告を発している。
あれは、高位神剣。
『求め』に近いが、遥かに強い力を感じた。圧倒的な能力の差を、勝手に理解してしまう。
強張り、動かなくなる体。直接対峙している訳でもないのに震えが止まらない。
- 754 名前:胡蝶 X-7 :2006/04/22(土) 00:53:27 ID:luUPTRCy0
-
低い声が風に流れてくる。
「退くとしよう。俺にはまだ、やるべきことがある」
「賢明です。また剣を交えることになるでしょう」
不思議な衣装を纏った女性が、男性(?)と対話をしている。
こちらからも、柔らかい印象の黒髪からは一見想像出来ない秘めた力がダイレクトに伝わってきた。
緊迫した語調に、両者は敵対しているのだと判断したが……一体、何者なのだろう、この二人は。
「ふん……その時には確実に殺してやろう」
赤い燃える様なオーラフォトンが形作る禍々しい翼がまるで竜巻のように集中していく。
それを最後に、男性(?)は飛び去った。身体中から緊張が抜け、その場に座り込んでしまう。
助かった、正直それしか考えられなかった。
弛緩しきった思考でぼんやりと周囲を見渡す。
そこに、最早見慣れた埃っぽい羽織や複数の人影を今更ながらに見つけ、よろよろと立ち上がった。
「……ユートさま、御無事でしたか?」
粗っぽく砕けた床を確かめるように近づく。ふと、微妙な違和感に気づいた。――――気配が、違う。
「一体何が…………あ……」
その理由は、すぐに判った。膝を付いたままの背中。
そこから辛うじて見える、神剣の柄。その先を目で追い、言葉を失った。
「嘘……そんな……」
ユート様が持つ神剣『求め』――――その刀身が、根元から失われていた。
- 755 名前:胡蝶 X-8 :2006/04/22(土) 00:54:34 ID:luUPTRCy0
-
隣でカオリ様が顔を上げ、ふるふると首を振っている。その視線を受けても、どうすればいいのか判らない。
「秋月瞬は『世界』に精神を飲まれてしまいました。急がなければなりません」
後ろから突然、殊更平板な声がかけられ思わず身を竦める。言葉にユート様の肩がぴくり、と反応した。
振り向いた顔は、しかしこちらを見てはいない。私の後ろに話しかけている。
「時深……どうして、ここに?」
「悠人さん、説明は後です。今は、ここから脱出しないと」
トキミ、と呼ばれた女性は親しげにユート様に話しかけていた。
そしてそれに応えるように立ち上がるユート様。しかし、力を使い果たしたかのようによろけてしまう。
「ああ、そうだな……ぐぅっ!」
「――――危ないっ!」
咄嗟に、支えた。太い腕に、両手でしがみつくような格好で。
あの力強さがまるで感じられない儚げなマナ。所々深い傷を負っているようで、痛々しい。
力を失った手から取り落としそうになった『求め』の柄に手を添えてみる。やっぱりもう意志は感じられない。
「くっ……どけっ!……瞬っ! アイツは、俺が、倒――――」
「……ユート様? ユート様ッッ!!」
「お兄ちゃん?!」
「悠人さん!」
いきなりずしっと重くなる身体。ユート様は、そのまま気絶してしまった。……一度も私を、見ようともせずに。
こんな状況なのに。何故か、その事だけが頭の片隅にこびりついていた。
大陸全土を統一したラキオスに、衝撃が走った。
聖地とされ、国も無かったソーンリーム台地に突如として強力なスピリットが大量に確認されたのだ。
幸いにしてまだ目立った動きは見せてはいないが、味方ではない以上、“人”にとってそれは恐怖の対象でしかない。
事情を何も知らされていない市民達が一斉に旧サルドバルト領から逃げ始める。
更に、混乱は国民だけではなかった。行政、軍、共々が本来の機能を麻痺させてまでその収拾に当らざるを得ない。
それで国としての体制が大規模な破錠をきたさなかったのは、ひとえにレスティーナ王女の指導力があっての事だ。
しかし本来その中心にあって最も活動しなければならないここ首都のスピリット隊だけは、未だ沈黙を保っている。
現在各地の治安維持に努めているのは、殆どがクォーリン率いる元・稲妻部隊の面々だった。
- 756 名前:胡蝶 X-9 :2006/04/22(土) 00:56:03 ID:luUPTRCy0
-
古びた木目模様の扉を軽くノックする。
「失礼します」
「……ああ、セリアか」
ラキオススピリット隊隊長、ユート・タカミネ。彼がエトランジェとしての力を失った事は、外部には伝えられてはいない。
「調子はいかがですか」
「うん、悪くない。いつでも動ける位なんだけどな、エスペリアがうるさくて……あ、内緒だぞ」
「くす……ええ。ですがエスペリアも、みんなも心配しているのです。怪我を治す方が先決なのは確かですから」
「ん〜ああ、それは判ってるよ。でもさ、こうしていると何だか落ち着かなくって」
「……ふぅ。しようがない人ね、満足に動けもしないくせに、子供みたい。ほら、少し身を起こして」
「お、おう……痛てて」
「それくらい我慢しなさい、ネリーじゃないんだから。すぐに済むわ」
「いやその喩えには断固として抗議するぞ……ぐっ」
「なにか言いましたか?」
眉を顰めながら、上半身だけ起き上がる彼の寝巻きを手早く脱がせ、包帯を取り替える。
神剣の加護を離れ、ただの“人”になってしまった彼に、治癒魔法はもう効かない。
私達は交代で彼の看病を行っていた。最初は恥ずかしかったが、慣れてくると簡単なものである。
- 757 名前:胡蝶 X-10 :2006/04/22(土) 00:57:26 ID:luUPTRCy0
-
「ふぅ……ところで、状況はどうだ?」
「え? ええ……特に変化は。膠着状態という所ね」
彼は、サーギオスでの記憶を一部失っていた。それも、都合の良いように。
今彼の中では、サーギオスの残存部隊が各地で反乱を起こし、私達はそれの鎮圧で忙しい事になっている。
トキミ様が何かをしたらしいが、私もその方がいいと思う。なぜならもう、彼には戦う力が無いのだから。
「はい、もういいわ。すぐ治るから、それまでは大人しくしていて」
「ああ、さんきゅ。……いつも、世話になってばかりですまないな。俺、助けられてばっかりだ」
「そんな……当然よ。ユート様は、その……家族、なのですから」
「……ああ、そうだったっけ。でもさ、こういう時は家族でもお礼をするもんなんだ。だからウレーシェな、セリア」
「〜〜〜ッッ! し、失礼します!」
ばたん。慌てて部屋を飛び出し、後ろ手に扉を閉める。背をもたれかけ、廊下の窓から外を眺めた。
暖かい陽光が惜しげもなく降り注ぎ、目に眩しい。手を翳しながら、小さく溜息が一つ零れる。
――――素直に喜べばいいのに、何故こんな簡単な事が出来ないのだろう。折角自分に向けられた気持ちなのに。
「あ……」
歩き出そうとして、気がついた。手に持ったままの、彼の食事に。
結構栄養とかを考えて、時間をかけた料理なのに。私はもう一度深く溜息をつき、部屋の入り口にそれをそっと置いた。
サーギオスから飛び出した、強大な力。
それがエターナルと呼ばれる想像を超えた存在であると知った時、私達は皆一様に声を失った。
淡々と話すトキミ様も、同様エターナルだという。そして彼らが持つ神剣は、この世界に本来無い物だ、と。
≪永遠神剣第二位、『世界』。彼は、この世界を崩壊させようとしています。その方法とは――――≫
トキミ様の説明は途方もないものばかりで、場を重苦しい沈黙に支配させた。
- 758 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 01:00:30 ID:9q2+Jv8z0
- C
- 759 名前:胡蝶 X-11 :2006/04/22(土) 01:01:20 ID:luUPTRCy0
-
≪――――『求め』が失われた今、悠人さんに戦う力は残されてはいません……≫
不思議にそれで彼に対する自分の評価は一切損なわれなかった。 . . . .
むしろ“人”として本来の能力に立ち返った彼を看病する度、今までとは別の感情を覚える事が多くなる。
これは一体、どういうことなのだろう。確かに、家族と言ってくれた。確かに、優しかった。でも、彼は“人”なのに。
≪悠人さんには、黙っておいて下さい。もうすぐ門が開きます。そこで彼を、元の世界へ還しましょう≫
そう聞いた時、胸がチクリと痛んだ。離れ離れになる、それが寂しいと感じる自分がいる。
その夜ベッドの中で、必死になってリアの顔を思い出そうとした。
だけどどんなに頑張っても、逆光の中での彼女は微笑むばかりで何も言わない。
「こんな……どうして……リア……」
顔を押し付けた枕の息苦しさ。瞼の裏に映るのは、彼女の笑顔と被る大きな背中だけだった。
- 760 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 01:05:11 ID:9q2+Jv8z0
- 今日は戦力薄いか?
- 761 名前:胡蝶 Yearning X-2 :2006/04/22(土) 01:05:23 ID:luUPTRCy0
-
目的の神木神社が近づくにつれ、何故か不安になってきた。
いつもの練習先にふと奇妙な落ち着かなさを感じる。
オレンジ色に染まる一見感傷的な風景の隅で、じわじわと、忍び寄ってくるような何か。鞄を両手で持ち直す。
隣をそっと盗み見ると、台本に目を落としたままの高嶺くんの表情が、前髪にかかった影でよく見えない。
神社までもう街灯は無いが、日が暮れた訳でもないのに。何となく変な気がした。
「ね、高嶺くん……」
「ん? 呼んだか、委員長」
「あ、ううん。なんでもない」
気を取り直し、前を見ると石造りの階段が見えてくる。
こつこつと響く、二人分の足音。祭事が行われる空間特有の、静寂感。風に樹木が靡いている。――――靡いて、いる。
「音が……しない?」
聞こえない。聞こえるはずの、木々のざわめきが。北風の、鋭い流れが。
ぞくり、と背筋が凍った。
鳥肌が立った瞬間訪れる、あの視線。得体の知れない何かに、“見られている”。
縛られるように、止まる足。それでも近づく神社。ぼんやりと輝き出す入り口。
高嶺くんは、気づいていない。歩幅も速さも変わらない。油断すれば置いていかれる速度で背中が遠のく。
嫌な予感が全身を駆け巡る。だめ。それ以上、そっちに行っては。わたしは咄嗟に高嶺くんの腕を両手で抱えていた。
- 762 名前:胡蝶 Yearning X-2 :2006/04/22(土) 01:06:34 ID:luUPTRCy0
-
「うわ、とと……委員長?」
「…………っ!」
どさ、と鞄が落ちる音。急にしがみつかれ、バランスを崩した彼が驚いたように振り返る。
その瞳がちゃんとわたしを映しているのを見て、ほっとした。と同時に、前方から声。
「おーい悠ー……あら? 委員長?」
「何だ悠人、デートか?」
神社の入り口に、今日子と碧くんが立っていた。
今日子はぶんぶんと大きく両手を振り、碧くんは顎に手を当て、にやにやとしている。
「そんなんじゃないって……委員長? おわっ!」
行きたく、無かった。友達が手を振っているのに。無言で今来た道を、駆け出す。
引っ張られた高嶺くんの、戸惑うような声。背後で、追いかけてくるような二人の呆れる声。
「あ、あらら……行っちゃった」
「うんうん。悠人にも遂に春が来たか」
「まだ冬だっつーの!」
「あたっ! そういう意味じゃ――――」
それでも、あの視線が消えない。光でぼやけ始めた周囲に、誰も気がついていないのか。
わたしは、ただ夢中でしがみついた腕を離さないよう、その場を離れた。
- 763 名前:胡蝶 X-12 :2006/04/22(土) 01:08:12 ID:luUPTRCy0
-
――――最近、何か変だ。そう思うようになったのは、皆が不自然に忙しそうになった頃だった。
「セリアぁお願い〜」
「いいけど、今回だけよ。もう、わざわざユート様の看病の時にシアーと約束なんかして」
「へへ〜、ごめんね〜〜」
「セリア、頼む」
「アセリアも? おかしいわね、私には何の命令も無いけど」
「ん。あたりまえ」
「え? アセリア、何か言った?」
「なんでもない。セリア、気にせず頑張れ」
「は? 何を頑張れって……あ、ちょっとどこへ…………」
「セリア、ちょっと宜しいですか?」
「何? ……ナナルゥ、まさか貴女もなの?」
「はい。至急との任務を言い渡されました。ユート様の看病を替わっては頂けないでしょうか?」
「…………はぁ。仕方ないわね任務じゃ……了解」
「はい。任務ですから」
「あ、セリア、ごめん。ちょっと用事があるから頼まれてくれる?」
「……わかったわよ」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさ〜いッ!!」
「………………」
こんな感じで、周囲だけが予定だらけになって手が回らないらしい。
自分だけに何の指示も無いのは妙だが、これではまるで皆がユート様の看護を避けているようにも思える。
「…………まさか、ね」
釈然としないまま、いつの間にか殆ど私が着きっきり、という状態になってしまっていた。
- 764 名前:胡蝶 X-13 :2006/04/22(土) 01:09:21 ID:luUPTRCy0
-
そうして月の名前も替わる頃。
「俺さ、残ることにしたよ」
「え?」
がしゃん、と床に転がる激しい音。
持っていた皿を、思わず取り落としてしまった。
「…………セリア?」
「あ、あっ! す、すみませんっ!」
はっと我に返り、慌てて拾う。手が小刻みに震え、中々上手くいかない。
そんな私の様子を見守っていたユート様が、がしがしと頭を掻きながら苦笑いを浮かべた。
「あっ……と、驚かせちまったかな? でもさ、みんな頑張ってるんだろ? 全部放り出して俺だけ今更なんて――――」
「ユート様、お話があります」
「え? お、おう……」
言い続ける彼をぴしゃりと打ち切らせ、表情を取り繕う。殊更引き締めた顔で睨み、椅子に座りなおした。
ただならぬ私の雰囲気を感じ取ったのか、真面目に姿勢を正し、こちらを見直す彼。
危うく逸らしそうになった目線を元に戻す。冷静に、そう言い聞かせながら口を開いた。
「ユート様、貴方は帰るべきです。カオリ様をお一人にさせるおつもりですか? それに――――」
本当はこんな事を改めて告げたくは無い。しかし、言わなければこの人は理解してくれない。
「剣だって、もう無いではないですか。残ったとして一体何が出来るの?……死んで、しまうわ」
一息で言い切るつもりだったが、語尾が僅かに掠れてしまう。俯くと、床に匙が落ちたままだった。
気を取り直して顔を上げる。すると、彼は意外なほどふっきれたような表情をしていた。
「いや、ああ……うん。まずさ、佳織とはちゃんと話したよ。大丈夫。佳織はもう、大丈夫なんだ」
「え……でも、家族なのでしょう? それなのに、家族なのに、離れる事が辛くはないのですか?」
「セリア、違うよ。家族だからこそ信じてるんだ。佳織は一人でも、生きていける。そう信じられるよ、今は」
- 765 名前:胡蝶 X-14 :2006/04/22(土) 01:11:24 ID:luUPTRCy0
-
「………………」
重苦しい沈黙。
それを確かめるように、ユート様はゆっくりとした口調で続ける。
「なぁセリア、生きるってなんだろうな。俺達って、何のために生きていると思う?」
「それは……私達はスピリットですから――――」
反射的に言いかけて、息を飲んだ。
覗き込むような視線が黙ってこちらを窺っている。
吸い込まれそうな黒い瞳が違うと言っている――――すぐに、気づいた。
「……判りません。でも、ユート様は仰いました。“戦い以外にある”と。……本当に、私達にもあるのでしょうか?」
「佳織はそれを、見つけたんだ。……あのさ、俺、助けられないかな? セリアやみんながそれを探すのを」
「――――っ!? で、ですが」
「確かに戦いには参加出来ないかもしれない。でも、ここにある気がするんだ。きっと俺の生きる意味が、さ」
「そ、それは………………」
「…………セリア?」
「〜〜な、なら、大人しく寝ていて下さい! 怪我人のくせにそんな事を言うなんて、生意気だわっ!!」
「は? お、おいセリア、何言って」
「すぐに替えの食事をお持ちしますっ! ですから勝手に出歩かないで下さいっ!!」
「え、あ、ああ……サンキュな」
ばたん!
飛び出すように部屋を出た途端、耐え切れず、勝手にウイングハイロゥが開いた。
屋内で非常識に開かれた両翼が乱れた感情に呼応して、壁や窓にぶつかってはぱたぱたと羽ばたく。
その度に舞い落ちる白い羽のせいでそこら辺が真っ白になったが丁度良い。
「落ち着け……落ち着くのよ……」
両手で包むように押さえると、異常なほど熱い頬。おそらく既に真っ赤だろう。
他の仲間に見られたら、何を言われるか判らない。悪くなった視界が、それを隠すのにはおあつらえ向きだった。
深呼吸をして、息を整える。誰も居ない事を確認してから、そっとウイングハイロゥを閉じた。
散らばった羽根が急速に金色のマナに変わり、消えていく。
- 766 名前:胡蝶 X-15 :2006/04/22(土) 01:13:00 ID:luUPTRCy0
-
「…………絶対に、守ってみせる」
あんな事を言われては、もう帰れとは言えない。
それに、カオリ様には申し訳ないけど。彼が残るということを、心のどこかでほっとする自分もいた。
「だから……早く、元気になって下さい…………」
見慣れた廊下の奥に向かい、歩き出す。踏み出した足取りはいつになく軽く、そして確かなものだった。
「セリア、二人でどこかへ行ってみないか?」
「…………ハ?」
それは、正に青天の霹靂というに相応しい出来事だった。
「いやだからさ、ようやく歩ける位には回復してるんだから、散歩がてらにどうかなって」
「………………」
カオリ様が元の世界に戻られて数日後。私は看病の為に訪れた隊長の部屋で、予想外の言葉に固まってしまっていた。
あまりの衝撃に、咄嗟に何も反応を返せない。『熱病』を取り落とさなかったのは、奇跡といっていいだろう。
言われた意味を正確に理解しようと必死に頭を巡らせる。
「…………セリア?」
「は、はいっ! なんでしょう?」
「なんでしょう、って……そうか、そうだよな」
「え? あ、あの」
目の前で手の平をひらひらとされて、慌てて我に返る。
すると何を判断したのか、彼はがっくりと肩を落とし、項垂れてしまった。意味がわからない。
「…………ユート様?」
「はは、ごめんな無理言って。セリアだって忙しいのにな」
「え、え? ……ちょっと」
俯き、ぼそぼそと何か弁解のような事を述べている。すっかりしょげ返った様子に、かえって冷静になれた。
- 767 名前:胡蝶 X-16 :2006/04/22(土) 01:14:17 ID:luUPTRCy0
-
――――勝手に悪い方へと結論付け、そして勝手に落ち込むところは相変わらずだ。
第一印象の頼りなさは変わっていない。もっと堂々としていればいいのに、といつも歯痒くなる。
それとも、はっきりと言わないと判らないのだろうか。…………判らないんだろうな、この人。
「気にしないでくれ。悪かっ――」
「誰も、嫌だとは言っていないわ。だけど……いいの? 私は」
「え? 本当にいいのか?!」
「え、う、うん……あ、ユート様?」
「よしっ! じゃ、早速行くか。あ、エスペリアには内緒だからな。本当はまだ止められているんだ」
「ちょ、ちょっと待っ――――」
人の話を聞け。そう言いたかったのだけれど。
「どこがいいかな……っと、俺、あんまり地理に詳しくないんだっけ。セリア、どっか良い所知らないか?」
「………………」
あまりに、嬉しそうな顔。その子供っぽい表情に何も言えなくなってしまう。
動揺していた事が馬鹿らしく思えてきた。……それにしても一体、何故こんなにも簡単に折れてしまうのだろうか、私は。
「…………ふぅ。じゃあ、あそこへ行きましょう。傷にも良いだろうし」
私は溜息交じりに、出来るだけ呆れたような口調で提案していた。
予想通り、街を抜ける時には好奇の視線に晒された。
それも当然、“人”を支えるようにスピリットが寄り添って街中を歩いているのである。
こうなるだろうとは思っていたが、近道をしようと考えたのが拙かった。
彼の体調を考慮したつもりが完全な逆効果である。
擦れ違った女性と目が合いそうになり、思わず下を向く。何だか情けなくなってきた。
- 768 名前:胡蝶 X-17 :2006/04/22(土) 01:16:05 ID:luUPTRCy0
-
「はは、なんだか注目されてるな、俺達」
「…………ごめんなさい」
更に追打ちのような、患者様の一言。
だからどうしてこう、この人はタイミングというものが悪いのだろう。
支えた腕の影から睨みつけてみる。しかし逆光でやや暗いユート様の表情は、意外にも微笑んでいた。
「いや、別にセリアのせいじゃ……いや、セリアのせいか。みんな、セリアに見とれてるしな」
「え? は? …………ぁ」
「逆に俺は睨まれっ放しか。まあしょうがないなこんな美人連れてたら。やっかみは男の……なんだっけ」
「ばっ〜〜〜!!」
言っている意味が判った途端、顔からぼんっ、と火が出た。
肩で支えていた大きな腕を力任せに振り払う。よろけた彼を放っておいて前へ、前へ。
「お、おいセリア、待て、待ってくれって! 俺怪我人なんだぞ!」
「いいから早く歩いて下さい! 置いて行くわよっ!!」
いつの間にか注目している周囲からくすくすと忍び笑いが漏れ出した。思わずじろり、と睨み返す。
一瞬で静かになったが、それがかえって恥ずかしさを増長させた。もう後ろなど、振り返れるものではない。
なのに背後から、追いすがるような情けない声。
「いや俺まだ上手く歩けな……痛てててっ!」
「〜〜〜〜もうっ! 仕方ないわねっ!! ハイロゥッッ」
じれったくなり、ウイングハイロゥを広げる。
そしてくるり、と踵を返し、『熱病』の力を充分に引き出した。彼の表情が引き攣り始める。
「な、なんだどうした?! おいセリア、こんな街中で」
「だから誤解されるようなことを言わないでっ! ……舌噛むわよっ!!」
「う、おおおおおっ!!??」
哀願の声を無視し、その身体を持ち上げた。
そのまま全力でその場を飛び去る。最初からこうしていれば良かったと心の底から後悔しながら。
- 769 名前:胡蝶 X-18 :2006/04/22(土) 01:17:20 ID:luUPTRCy0
-
〜〜我が国が所有している二大森林地帯の内、国の南側に位置するリュケイレムの森。
そこには無数の広葉樹が脈々と生え、風に揺れる緑が自然に落ち着いた穏かな印象を醸しだしている。
豊富な水と柔らかい日差しが生み出す生命の息吹。私達スピリットにも分け隔てなく与えられる、数少ない世界の恩恵。
何より森の奥深くに立ち入れば、殆ど人の姿を見かける事などはない。
戦いだけを許された存在として忌み嫌われている私達にとっては、そこは安息を感じられる数少ない憩いの空間だった〜〜
「へぇ、こんな場所があったんだな」
お気に入りの、そして秘密の場所。
そこへ初めて招待した“人”は、感嘆混じりにそう呟いた。
「ええ……好きなんです、ここが」
緩やかに流れる風に、そっと前髪を押さえる。優しい薄緑色の木漏れ日。目を閉じれば草の匂い。
胸の鼓動が段々収まっていく。とくん、とくん、という規則正しいリズムが、
やがて大地に融け込み安らぎに包まれるような感覚に替わっていく。
ここには、嫌なことは何も無い。
存在を否定される事も、忌み嫌われる事も、同胞同士で殺しあう事も。
――――スピリットでも、“生きていてもいい”、そう思わせてくれる。
「ああ、いいもんだよな、こういうの。何だか落ち着けるっていうか」
どうしてここへ来たかは判らない。
出発前は高台に誘おうと思っていたのに、夢中で逃げていたら、森に向かっていた。
広大な緑の景色が見えてきた所で一瞬迷ったが、結局はここへと降り立ってしまっている。
「よっこらせっと……ふぅ。セリア、座らないか?」
一際目立つ大木の根元。太い幹に寄りかかるようにして、彼が手招きをしている。
以前なら、そこに“人”が居るというだけで不愉快になっただろう。
気分を台無しにされたその代償に命を奪う事まで考えたかもしれない。それほど大切な“聖域”だったから。
――――だけど、一度深呼吸して瞼を開いた今の私は。
「…………はい」
振り向き、素直に微笑み、頷き返す事が出来ていた。
- 770 名前:胡蝶 X-19 :2006/04/22(土) 01:18:49 ID:luUPTRCy0
-
「あー、いい天気だなぁ」
「……何故、私を連れ出したのですか?」
「は? なんでって……いや、でもなんでそんな事訊くんだ?」
適当な距離を置いてから、並んで腰を下ろす。暫くぼんやりと空を眺めた後、思い切って切り出した。
すると同じように木々や鳥の囀りに聴き入っていたらしい彼が、不思議そうにこちらを見つめてくる。
私は膝の前に揃えた両手の拳を一度ぎゅっと強く握り締め直さなければならなかった。
「ですから、どうして私を? こうなることは、判っていた筈です。私は……スピリットなのよ?」
ここ数年、戦いの中で価値観の変化が生じていたのか、確かに人のスピリットに対する偏見は少なくなっている。
それでも妖精趣味――考えるのもおぞましいが――という言葉に代表されるように、根強い反感が残ってるのもまた事実だ。
「………………」
考えていると、更に不思議そうに首を傾げ、黙ったまま覗き込まれてしまった。反射的に仰け反り、うろたえてしまう。
「な、なんですか……?」
「…………そっか、そうだっけ。忘れてたよ」
「――――は?」
「うん、忘れてたな。はは、俺、ただ思っただけでさ。セリアとどこか、一緒に行きたいなって……やっぱり嫌だったか?」
「そ、それは……嫌、なんて……」
ある意味あっけない答えに、私は口をぱくぱくさせたままで動けなくなっていた。
ただ虚ろにゆっくりと首を横に振る。嫌なら、ここには連れてはこない。そんな言葉がどうしても思い浮かばなかった。
「俺さ、こうやって女の子を誘うのって初めてなんだよ。でも何だか楽しいよな、こういうのも」
「女の子って……止めてください」
苦笑いをしながら続ける彼に、ようやく声を絞り出せた。当初の疑問を思い出す。
「どうしてユート様は、その、当たり前のように、同じように私達に接するのですか。私達は、“人”とは違うのに」
- 771 名前:胡蝶 X-20 :2006/04/22(土) 01:19:54 ID:luUPTRCy0
-
「それなのに生きろなんて言うし……おかしいと思わないの? 他の人と同じように命令とかすれば、……いいじゃない」
言っていて、胸が痛くなってきた。段々掠れていく語尾に勢いがなくなってくる。
どうしてこんなに苦しいのだろう。先程までの穏かだった鼓動が、不自然に耳に高く響いてくる。
自分でも、卑屈になっているのが判った。でも、仕方が無い。事実は事実。私達は、スピリットなのだから。
なのに彼はきょとん、としたまま、
「なんで? セリアは女の子だろ? スピリットとか、それ以前に」
――――俯いてしまった私に投げかけられた、そんな魔法のような言葉。
「〜〜〜〜!!」
当たり前だろ、と言わんばかりの彼を、思わず上目遣いで見上げる。
すると自分で言っておいて恥ずかしいのか、彼は目線を逸らして頭をがしかしと掻いていた。
「逆に訊くけど、俺だってエトランジェだ。この世界じゃ異端だぜ? なんでセリアは俺を人として接してくれるんだ?」
「そ、それは……でも」
「隊長だからか? でもそんなの、正直以前は否定してたよな、セリア。まぁ俺が不甲斐ないからだったんだけどさ」
「違わっ! …………ない、けど」
「うん。でもそれでも、色々と助けてくれた。感謝してる。言い方は悪いけど、スピリットのみんなだけだったんだ」
「……それは、ユート様、だから――――」
「だろ? だから俺はセリアと出かけたかったというか、人とかそんなの関係なしにって……うわ俺、何を言ってるんだ」
「………………」
「ええっとさ、……うん、セリアだから、誘ったんだよ。好き嫌いに人もスピリットも関係ない、そうだろ?」
夢中で気忙しく動かしている右手。不自然な挙動に自分で気がついてはいない。
――――いつの間にか、それが照れ隠しの癖だと知ってしまっている。
- 772 名前:胡蝶 X-21 :2006/04/22(土) 01:21:21 ID:luUPTRCy0
-
何だか可笑しくなってきた。胸の痞えが静かに融けていく。
「……少なくとも、隊長が隊員に言うべき台詞じゃありません」
「う。いや、違うって。あ、でもエスペリアには内緒だぞ。こんなの知れたら何を言われるか」
「――――ふふ、どうしようかな……そう、それならユート様も、一つ約束をして下さい。それでお互い様よ」
「お互い様って……まぁいいや。で、なんだ?」
「この場所を、誰にも教えないと。……出来るだけ、知られたくはないの」
「…………うん、そうだな。二人だけの、秘密だ。それでいいか?」
「はい、ありがとうございます…………あ……」
そっと肩を引き寄せられる。適当に取っておいた距離は、気づけば寄り添うような形で0になっていた。
少し驚いたが、ゆっくりと身体の力を抜く。彼の広い左肩にこつん、と頭を乗せると、面白いほど焦っている気配。
……自分で抱き寄せたくせに。笑いを噛み殺しながら見上げる。逆光の中でも判るほど、彼の顔は真っ赤になっていた。
ゆるゆると、穏かな空気の流れが草の匂いを運んでくる。
少しずつ流れていく白い雲。影を揺らす木の葉のささやき。
世界が、こんなにも優しい時間を与えてくれた事が、かつてあっただろうか。
「……いい風、だよな。絶対に守りたい。そう思えてくる」
「ええ……気持ちがいい……」
目を細め、そんなユート様をいつまでも見つめていた。
(私も……誘われて、嬉しかった……)
脳裏を掠める、リアの顔。おぼろげに映る輪郭は、確かに今、私に微笑み返していた――――
- 773 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 01:25:38 ID:9q2+Jv8z0
- ツンの季節が過ぎ、デレが心地よい今日この頃、信頼の人はいかがお過ごしだろうか。
- 774 名前:信頼の人 :2006/04/22(土) 01:25:39 ID:luUPTRCy0
- 支援、ありがとうございました。今回はここまでです。
PS2版のセリア・ラストイベントの自分なりの補完でした。
誤字脱字ハリオンマジック等、御指摘があれば幸いです。
>>743
文化や気候の違う国に分かれてるにしては通貨単位が全土統一されている辺り、ヨーロッパに近いのかな、とか。
でも言語も統一されてるんですよね。
アメリカのような混血社会では無いにしても、日本のような極端な単一民族国家ではなさそうな。どうなんでしょ。
うーん民俗学(文化人類学?)苦手(汗
ふと思いましたが、その辺りクェドギンとかが詳しそう。
- 775 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 01:30:27 ID:9q2+Jv8z0
- >>774
お疲れ様でした。セリアスキーの自分にとってリアルタイムで胡蝶が読めて、最高の気分です。
これで心地よい眠りにつける・・・。
と思いつつも、yearningの委員長が夢に出てきそうな勢いで気になる。
どう、絡み合ってくるのか楽しみにしています。
- 776 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 02:25:02 ID:jir/pmhv0
- >>774
乙です〜。お世話係交代の理由付け、というか言い訳が微笑ましいです。
大丈夫、セリアの任務は……言うまでもないですねw
甘々と肩を寄せあう二人にマナの導きを。
しかしながら、元・稲妻部隊やロンドの少女スピ……
ミニオンのことを考えるとハラハラしてしまいます。
- 777 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 05:34:39 ID:ciIREaMg0
- 今回もセリア分存分に堪能さして頂きました。
本当これ楽しみに今を生きてます。
しかし今の段階で残り三章って本当に先が読めませんね。
- 778 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 06:06:57 ID:Z+LEaU/XO
- お疲れ様です。
携帯からなのでどこだったか忘れてしまいましたが、
レスティーナが何故未だに王女なのかが気になって夜も眠れなかったので今から寝ます。
- 779 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 14:46:32 ID:YP7D6igi0
- >>774
おつかれさまです。
手芸部に無口な友人キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━www
は置いといて、溶けてきてますなぁ。
雪融けや ツンとデレとが シャーベット(意味不明
- 780 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 16:04:08 ID:UsCAtSKP0
- >>774
乙です。
セリアさん…何と言うか…もうとってもツンデレだよw
最後のシーン良いですねぇ。正に完全なる>雪融けの瞬間…
今まではセリアの方がテンパっていたのに、心を許した瞬間に
逆にユートの慌てっぷりを楽しんでるのが良い感じですw
- 781 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 22:05:00 ID:OOmPK4Z70
- 今回もお付き合い頂いた方々に感謝を。
>>775さん
支援、有難うございました。が、いきなりいかがと言われてもw
夢に出てきそうでしたか>イインチョ
最初は堅苦しいところをもっと出すつもりだったのですが、尺の都合でゲフンゲフン
>>776さん
他のスピ達があんまり前面に出てこない(主観のセリアに見えない)ので、
裏で何かこそこそやってる所が中々出てきません。
ですので、その辺汲んで頂けるのは大変嬉しいですw
ギクゥ>ロンド
>>777さん
切り番オメです。
PS2版のセリアイベントって後半に集中してしまっているので、
こんな感じの章割になってしまいました(汗
>>778さん
うわぁああホントだ……何故気づかなかったんだろうorz
すみません、早速修正依頼を出しておきます(汗
御指摘、有難うございました。
>>779さん
そこに注目されてしまいましたかw>手芸部
いえ、遊びで入れてみたんですけど。
何となくそういう趣味、向いているかな、と。スレでもそんな話題がどこかであったような。
>>780さん
もう少し二人の相互理解というか問題は残っているんですけどね。
逆に楽しむのは……まぁ、セリアさんですし。猫というかw
- 782 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/22(土) 22:18:17 ID:OOmPK4Z70
- うわ、またメル欄入れ損ねた……>>781=>>774です、すみませんorz
と、450K達しましたので、次スレ煽り文&点呼ネタ募集かけときます。
一応新規エトランジェの方々へのスレ移行説明をば。
テンプレ投下:470K付近、トリガ:475K
(dat落ちボーダー481Kを越えてしまうと危険なため)
何かおかしい点及び補足がありましたら修正宜しくです。
- 783 名前:煽り文 案1 :2006/04/23(日) 11:26:02 ID:BDpkl0tS0
- 足りないものがあった。
誰かか補おうと思った。
始まりはそれだけ。
時を経て、小さかった流れは大河のそれへと変わる。
隅に追いやられていた彼女たちに、主役の座が巡って来るほどに。
私たちの想いは遂げられたかに見えた。
しかし――それならば、この胸に熱く燻るものは、何か?
だから、私たちは叫ぶのだ。
「足りない。マナを…ネタマナをもっとよこせ!」と。
ここは彼女たちへの萌えや業を抱えるものたちが集う、際限無き妄想の循環世界。
永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 22。
スレは彼女たちへの愛を持て余す来訪者を随時バッチコイです。
もはや、「雑魚スピ」の名称も相応しくなくなりつつある
今日この頃ですがいつも通りマターリいきましょう。
- 784 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/23(日) 16:34:45 ID:kZpW+26S0
- スピたんの髪下ろしたネリーと曙光構えたまま照れるニムントールの立ち絵が
凶 悪 な件について。俺を光陰にする気か。
おっと、点呼ネタだな。
スピ達への一言とか。ごめん、何のヒネリもない。
- 785 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/23(日) 18:25:43 ID:f+xQyZkw0
- 点呼ネタか……
ttp://d.hatena.ne.jp/naofumi_takase/20060308
について一言とかw
- 786 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/23(日) 20:24:01 ID:TDKILvK80
- 点呼ネタか…
・結局スピたん買った?
・一番嫌いなキャラ。理由も含めて
・このゲームをアセリアのキャラでやったら面白そう
…こんなもんしか浮かばない自分を呪うorz
- 787 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/23(日) 22:35:26 ID:IOTk2d5K0
- >785
躁 タカセ イス テスハーア?
- 788 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/23(日) 22:52:49 ID:KrvKysKm0
- >>785,787
バルスwwwww
- 789 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/23(日) 23:26:20 ID:kZpW+26S0
- いや、色々な意味でダメだろそれww
- 790 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 01:08:34 ID:W0WuiLi20
- いやいや、>785さんGJっすよ。
アセリア関連の文保存できましたから。
点小ネタ
セリアの所のフェイ(最年長スピ)とニール(最年長男児)の関係について、勘ぐってみ(フューリー
- 791 名前:とある黒スピの一日 (日記編) :2006/04/24(月) 03:53:15 ID:Keokl6lP0
- 朝。
今日は戦闘訓練があります。
ハリオンさん、ナナルゥさんと一緒のチームになりました。
日頃の修行の成果が出せればいいな、と思います。
昼。
相手の殆どは、ナナルゥさんの容赦無い先制攻撃イグニッションで蹴散らされていました。
ナナルゥさんはさすがだと思いました。
ハリオンさんは、立ったまま寝ていました。
ハリオンさんもさすがだと思いました。
途中、ユート様が訓練状況を見に来て下さいました。
良い所をなかなか見せるに見せられず、一度だけ私の出ていく機会があったのですが、つまずいて転んで恥をかいただけでした。
ユート様にばっちり見られてしまいました。はぅ。
夕方。
訓練が終わり、お風呂に入りました。
訓練の課題内容や、居残り状況も異なるので、自然とチーム毎にお風呂に入る事になります。
今日一番の敗北感がそこにはありました。
胸は、お湯に浮くのです。
- 792 名前:とある黒スピの一日 (屋台編) :2006/04/24(月) 03:53:50 ID:Keokl6lP0
- 夜の屋台。
「ごくっ、ごくっ……ぷはぁっ」
「お嬢ちゃん、いい飲みっぷりだねぇ」
「馬鹿、煽るんじゃねぇよ」
「ぐすっ。おじざん。もう一杯下ざい」
「……嬢ちゃん。もうその辺でやめときな。体に毒だぜ」
「もう一杯。もう一杯だけでいいでずがら。ぐすっ」
「ちっ、しょうがねぇな。これで最後にしとけよ」
「ずびばぜん〜」
「ったく。明日腹壊してもしらねぇぞ」
ごくごくと、ミルクをあおるヘリオンでした。
こうしてラキオスの夜は更けていくのです。
おしまい。
- 793 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 06:57:05 ID:W2q6394U0
- >>790
実は保管庫のアンテナにずっと残ってたり>タカセ
スピたんネタはどうだろ。やってない人困るだろうし>点小
>>791-792
乳〜は飲め飲め〜飲むならぁばぁ〜
負けるなヘリオン。浮けばいいってもんじゃないぞ!
というかさすがハリオン、寝ながらイグニッションでもなんともないぜ(AA略
- 794 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 07:46:12 ID:CsfHJ00/0
- >793
このスレの趣旨からしてスピたん未プレイは考えられないと思うが
しかし居るのも事実だし、その場合のキャラの性格の相互解釈の違い
(無印・EXP・スピたん・このスレのオリジナルな個性の組み合わせ)
などがブチ当たるような気がする。だがそれがいいのかな?
漏れもこのスレに最初に来たときはかなり個性がはっきりしているキャラの性格付けに
面食らったものだ。いまではこれ以外考えられないほどどっぷりだがw
>786
>・このゲームをアセリアのキャ(ry
このごろはモ○ごころモ○むすめ・FE○TA○!しかやってないので
それ位しか思い浮かばんよ、屁たれスマソ
しかしおそらくはすれ違いの意見交換会になるよな
以下チラs(ry
翔と光陰(変態)、巻子とネリー(くーる)はガチ?
- 795 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 14:21:35 ID:5lUt9G/r0
- んじゃ前から気になってた意識調査
・ベストカップリング(例:光×ロ)
・クォーリン&ウルカ隊の名無しお姉さん像
・オリキャラ、オリ剣はどこまでなら許せるか?
・敵雑魚スピでのお気にキャラ
>>785は危険球だけどちょっと気になるwww
- 796 名前: 名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 17:30:25 ID:P5P5SgEt0
- ・ユート×アセリア。鉄板でしょう
・どっかのSSイメージが多聞にあるんで自粛
・どこまでも構わない。面白けりゃそれでいいし。
・なにそれ?設定あったっけ?
オレダメス。
オリキャラで、昔、ネタでライダーBLACKがファンタズマゴアに悠人と一緒に召喚〜っての書いたの思い出した
- 797 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 18:58:21 ID:wClIfCFw0
- >>796
> オリキャラで、昔、ネタでライダーBLACKがファンタズマゴアに悠人と一緒に召喚〜っての書いたの思い出した
kwsk、バトルホッパー一緒に飛ばされないと困りそうだけどkwsk
- 798 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 20:33:43 ID:QYo2uL250
- >>795
・ユート×アセリア
・クォーリン、仕事のできるカコイイ女。美人系の長身ナイスバディ。
でも料理とかはまるで駄目。私生活ではおっちょこちょい。
ウルカ部下はあんまり考えた事ないや。
・面白けりゃいくらでも。でも俺の作ったキャラTueeeee!みたいなのは萎える。
強いのであれば何らかの制約も、弱点や欠点もまたキャラを映えさせる要因です。
・敵スピはそもそも基本的に神剣に呑まれてると思うのだが、どうか?
まぁマロリガンは別にしても。
俺の中では敵スピはほぼ全員PS2版のミニオンみたいな感じ。
「・・・死ね。」みたいな発言しかしない。なのでお気に入りとかはない。
むしろゲーム本編のお気楽な台詞に萎える毎日w
- 799 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 20:41:20 ID:vZFUut190
- >>796
>>795は点呼ネタじゃまいか。
敵雑魚スピは台詞回しで個性が確立しているので要注目。
クォーリン像は画像板ガチ過ぎる件。
それからblackが一緒に飛ばされるシチュが気になる件。
- 800 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/24(月) 20:50:22 ID:/YBY1F2B0
- >>798
いっくぞ〜! みんな〜 あったしについてこ〜い!
この辺の能天気さは結構好きなんだがw
- 801 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 00:30:58 ID:UuA91ebB0
- >>800
言った本人のほかには、もう誰もいない時など、いとをかし
言った本人が、真っ先にマナの霧と化すなども、いとあはれ
- 802 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 00:55:16 ID:mAD9xEGE0
- ユーフォリアで検索。
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AA%E3%82%A2&lr=
……へえ、そう言う意味があんのか。
んじゃユーフィーでイメージ検索。
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&q=%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC&lr=&sa=N&tab=wi
ちょ、エイプリルネタかよっww
>792
ヘリオンは十分浮ついてるからテスハーアw あ、牛乳風呂とか良いと思うよ。
敵雑魚は死ぬ間際のセリフも……「わたし、死んじゃうん…だ…」(ノД`)
- 803 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 02:01:52 ID:pxw0zauA0
- >>795
つか、2と4の要素なんてGameでの印象ゼロだと思うが。
SSでは作者さんが自由に書けてそれはそれで良いけど。
- 804 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 02:32:04 ID:AwJY2zym0
- 稲妻部隊は…マナ嵐が発生したときと、今日子倒したときに回復させる緑スピか。
ウルカ隊はソーマズフェアリーのみ?
敵部隊は戦闘スキップしてなければ意外と覚えてると思うけど…
- 805 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 02:32:26 ID:E44jFlfm0
- >>803
普通にゲームやってる香具師はこのスレにはまず来ないとか言ってみるw
それにゲーム中の印象は0なんてことはないぞ。
特定の戦闘台詞、イベント中の個別台詞等など、
いくらでも解釈できそうな素材がわんさか転がっているじゃまいか。
そんな漏れのイチオシは、後ろ跳ね髪の僕っ娘。
- 806 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 02:55:50 ID:E44jFlfm0
- ていうか、点呼ネタどうしよう。
煽り文は>>783でいいとして、点呼案は>>785、>>786、>>795のどれかでFA?
- 807 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 03:22:37 ID:gZwa6ekr0
- >>803
脳内設定の意識調査ならゲーム内の印象はあまり関係ない件。
あと4に関してはそれぞれ個性与えられてるのでLボタンオンリープレイでなければ印象ゼロって事は無い希ガス。
しかしクォーリン、外部ではともかくスレ内では>>798で固まってるもんだと思ってたけどそうでもないのかな?
ちと気になるので2に一票。
- 808 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 03:35:48 ID:svUSk59f0
- オリキャラ物なら某所に投稿されてる永遠神剣に憑依した男の話が好きだな。
- 809 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 06:58:33 ID:flA2uLgr0
- >>802
しかしうちの風呂にも一台このユーフィーは欲しいところだ。
>>803
少なくとも妖精部隊の娘ならウルカイベントの一枚絵でかなりの印象が残ると思うが。
というか消えてゆくあのシーンで自分は泣いた。
>>805
「敵だね! ボクはいつでも大丈夫だよ!」
「向かってくるなら容赦しないよ ボクだって必死なんだ!!」
「ボクは負けない! 絶対に生きて帰るんだからぁっ!!」
「力を……集中して……! ボクだって十分に戦えるんだぁぁっ!!」
「うわぁぁぁぁぁっっ!! ボ、ボク……こんなところで、死ぬ…の……?」
>>806
いつもの通り、建てた香具師が決めればいいかと。
残りは次回以降間に合わなかった場合のストックということで。
- 810 名前: 名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 17:06:13 ID:/rU0fAFP0
- パソコンあさったら、当時の駄文が出てきたのではっときますね。
チュン…チュン…
「…?もう朝なのか…?ウン…」
彼はもぞもぞを布団で動く。どうもまだあの頃の癖か、夜型になっているようだ。
気だるげに布団から出て、カーテンを開け放つ。窓からは眩いばかりの光が入り、部屋を、世界を照らす。
少し窓から身を乗り出し下を見れば、笑い合い、急ぎ、慌て人々が流れていく。その顔に影はない。
何十万のときを生き、地殻変動すら起こす力を持った闇はもう過ぎ去った。
世界を覆う暗雲は晴れた。
―――ゴルゴムは滅びたのだ。
しかし、彼の顔に晴れやかさはない。もうゴルゴムが滅びて3ヶ月。
壊滅的な地震を受けず、避難もあまりおこなわれていなかったこの地域にゴルゴムは過去になりつつある。
彼は決して忘れられない。
―――バトルホッパーを
―――クジラ怪人を
そして―――信彦、シャドームーンを
もしかしたら、彼らを助けられたのではないだろうか?
振り返ることなく人間をやめ戦いつづけた日々。迷いつづける中全てを振り切って戦った日々。
後悔は、しない。だが、彼の心が晴れることはないだろう。その「黒」を冠する二つ名と同じように。
ジリリリリリリリリリリリ!!
勢いよく目覚ましの音が鳴る。そうか、寝過ごさないよう目覚ましを仕掛けたんだ。
手早く制服に身を包み、支度をしていく。鞄を肩にかけ、写真立てを起こす。
そこの写るのは、かつて彼が家族と慕った者たち。同時に……もう戻ることのない人々。
「いってくる、みんな」
その声に答えるものは、誰もいない。
彼の名は南 光太郎そして、仮面ライダーBLACK
- 811 名前: 名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 17:07:35 ID:/rU0fAFP0
- 彼の住むところから高校までは300m前後しかない。学ぶのではなく、免許――例えばヘリ――をとって働くことも考えたが、
考えてみれば在学途中にあの闘いに投げ込まれ、それから学校に通ったことが一度も無かったと気付いた。
もちろん転校の必要はあったが、もう一度きちんと勉強しておきたかったからだ。
学校につき、平和に授業を受ける。脅かすものも無く、それが続くと信じて疑わぬ日々。
「こそこそと………がッ!」
「なんだと……お前…!」
学校に着くといきなり知り合いの悠人と秋月が喧嘩していた。途切れ途切れ言葉が聞こえてくる。
またか……と若干思うが、これも平和だからできることなのだ。
「よう、光太郎」
いきなり軽そうな短髪の男が話し掛けてきた。彼の名は碧 光陰。この学校での友達だ。
「しっかし、お前、本当に高校生か?2人を見る眼が喧嘩する子供を見る父親って感じだったぜ?」
いきなりぶしつけに失礼なことを聞いてくるが、これも人間を観察を観察してるからできることだろう。
「失礼なこといわないでくれ。それより……逃げたほうがいいぞ」
「こう〜い〜ん〜」
光陰がビクつき、後ろをぎこちなく振り向けば…
「見てないで止めなさい!!」
後ろに立っていた針金頭の女子にハリセンで光陰がド突かれる。こちらは岬 今日子。光陰、悠人、といつも一緒にいる
6人組の一人だ。残りの3人?悠人の妹の佳織ちゃんと、小鳥ちゃんと…自分。なぜか彼らと一緒にいることが多い。
「いったた…そうは言われてもなぁ。スマン、光太郎頼む。」
起き上がりながら光陰がこちらに手を合わせてくる。
「分かってる。」
俺は今にも殴り合いを始めそうな2人の間に割って入り、二人の手首を掴む。逃げ出そうとするが、まったく2人の手首は動かない。
「喧嘩は、止めるんだ。」
有無を言わさぬ口調でしっかりと言う。
「チッ……」
「分かった、分かったから離してくれ。」
2人はあっさり喧嘩を止めた。…まぁ当然か。もう喧嘩を止めるのは自分の仕事になっているところがあり、
最初は2人ともずいぶんとごねたものだが、いろいろあってからは少しずつ素直にやめてくれるようになった。
- 812 名前: 名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 17:08:26 ID:/rU0fAFP0
- 秋月が俺を殴って骨折したり、悠人が喧嘩で投げた机を咄嗟に片手でキャッチしてしまったり、つい幅跳びや身体テストで
大変な記録を出してしまったりとあったが。
秋月は何も言わずにその場を立ち去る。
「悠人、怒る気持ちはわかるが、こんなことをするな。佳織ちゃんが悲しむぞ?」
「…分かった。」
「その顔はわかってないのと同じじゃないか?」
そんなくだらないやり取り。そんなくだらないけど…掛け買いの無い日々。
この後は平凡な一日。昼休み、悠人達と話をして、HRでは力が強いからだけの理由で劇で大道具をやることになったり。
そして、友と家路につく。これが…あと3時間しかなかったとは誰も思わなかった。
「まったく…家が近いからって…」
缶ジュースを両腕いっぱいに抱え、石段を登る。
この神社で劇の練習をやるらしいが、家が近いからなにか飲み物とかを持ってきてくれと頼まれた訳だ。
誰も見ていないので、8段飛ばしで駆け上がる。
階段を歩いている時だった。
境内に金色の柱が突然出現し、それと同時に誰かの怒声が上がる。
「なんだ!?」
光太郎はさらにスピードを上げ、慌てて階段を駆け上がった。
そして、境内に到着したとき…
「な!?」
柱の中央には悠人が、その周りには佳織を始め、光陰、今日子、そして知らない巫女がいる。
「おい!?」
光太郎は急いで彼らのいる所へ近づき、膨れあがる金色の光に手を伸ばした。
そして…突然、自分の身体が何かに流されていく感覚を覚え、意識を失った。
- 813 名前: 名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 17:15:37 ID:8r7r4ocZ0
- いやぁ昔の俺は若かったwww
こんなもの考えてたのかww当時の記憶を振り返るに、
・そもそもカップリングなしなら立場が浮く、カップリングありはキャラがおかしくなる。
・オリライダーなんぞ投入したら俺tueeeeeeeeeee!!になることこの上なし。
・光太郎がしぶしぶ戦争に同意するとか考えられねー
とかその辺の理由でやめったんだと思う。いや、もう一度言うが当時の俺は若かったwwww
- 814 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 20:50:03 ID:/sJQW75I0
- うーん、点呼ネタはあっさり簡単なものでいいと思うけどな。
・ベストカップル
・好きなキャラ
・苦手なキャラ (嫌いなと言うと何となくアレなので)
とかで。
- 815 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 20:58:33 ID:LsszqhEq0
- 点呼ネタは
スピたん買ったor買ってないor買ったけどやってない
に一票。
なんか気になる。
- 816 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/25(火) 21:28:12 ID:19ahZWAr0
- >>815に一言つけたしくらいで。>点呼ネタ
買った&やった→スピたんで好きになったキャラについて一言
買った&積んだ→積んでいる理由について一言
買ってない →買わなかった理由について一言
- 817 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 01:06:21 ID:OR+598kk0
- 「では、テストを返します」
「オルファリルさん。よく出来ました。お家でもちゃんとお勉強しているようですね」
「ニムントールさん。ちょっとめんどくさい問題だと、すぐに投げ出すのはやめましょう」
「ヘリオンさん。ケアレスミスが多いです。解答欄もずれてました。もっと落ち着いてください」
「シアーさん。ちゃんと勉強しなさい。ネリーさんに釣られて遊んでばかりではいけません」
「ネリーさん。追試は放課後です。くれぐれも逃げないように。今度逃げたらセリアさんに御連絡入れますから、そのつもりで」
- 818 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 01:12:06 ID:2m0oAHnt0
- ヘリオンはちゃんと書けば満点なのに名前欄ブランクで0点になるキャラとみたw
- 819 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 01:27:11 ID:DuOkOO8k0
- むしろ先生に萌えた
- 820 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 01:28:01 ID:DuOkOO8k0
- sage忘れスマンorz
- 821 名前:\______________/ :2006/04/26(水) 02:43:06 ID:OR+598kk0
-  ̄ ̄ ̄l/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧
( ´・ω・`) , ⌒⌒ヽ
/ \ (((゙^)) ) i 何やってるのコイツ
.___ ,ヘ| .| |_ L!、д゚| i)イ>, ヘ _
||\〃/::::|ヽ ̄ ̄ ̄ \i l i/ ヽ 〃 ' ヘ ヘヽ
||.∠ <====ゝ `(l[_ソ ノi ミ从l~iルソ
んヘi」゚ -゚ノ」 逝ね \(((ヾ(i|゚ -゚ノi| イカれてるのかしら
/ 》|Tリヽ \i/|T ||ヽ
- 822 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 02:50:07 ID:soZylXiv0
- ファーさん、ニムの教育上あまり良くない言葉遣いはおやめ下さいw
- 823 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 02:56:29 ID:ROD4S3020
- >>821
ちょっと罵倒されたいw
- 824 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 03:50:28 ID:OR+598kk0
- , -‐‐- 、
/二二二\
∠ノ,ノノ^ソ从ゝ
∠从リ ゚д゚ノ从ゝ
(( /ヽ 〒ヽ 、 ペッ
( iニノ ノ
く/_|__ノ
- 825 名前:テンプレ 1 :2006/04/26(水) 07:05:20 ID:hXFNO+rY0
-
足りないものがあった。
誰かか補おうと思った。
始まりはそれだけ。
時を経て、小さかった流れは大河のそれへと変わる。
隅に追いやられていた彼女たちに、主役の座が巡って来るほどに。
私たちの想いは遂げられたかに見えた。
しかし――それならば、この胸に熱く燻るものは、何か?
だから、私たちは叫ぶのだ。
「足りない。マナを…ネタマナをもっとよこせ!」と。
ここは彼女たちへの萌えや業を抱えるものたちが集う、際限無き妄想の循環世界。
永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 22。
スレは彼女たちへの愛を持て余す来訪者を随時バッチコイです。
もはや、「雑魚スピ」の名称も相応しくなくなりつつある
今日この頃ですがいつも通りマターリいきましょう。
前スレ:永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 21
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1141227002/
発売元:Xuse公式サイト(『永遠のアセリア』は【本醸造】より)
http://www.xuse.co.jp/
外部板:雑魚スピスレ保管庫
http://etranger.s66.xrea.com/
外部板:雑魚スピスレ避難所@MiscSpirits
http://www.miscspirits.net/Aselia/refuge/
外部板:永遠のアセリア関連スレリンク集
http://etranger.s66.xrea.com/past.htm
- 826 名前:テンプレ 2 :2006/04/26(水) 07:06:05 ID:hXFNO+rY0
- ____ ________ _______
|書き込む| 名前:| | E-mail(省略可): |sage |
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,ィ
,べV //
ネリーみたいなくーるな女には / 〃  ̄ ヾ; / ./
sage進行がぴったりよね〜 ! i ミ(ノハソ / /./
!ik(i|゚ ヮ゚ハ<///
リ⊂}!廿i つベ/
く/Цレ'
し'ノ
- 827 名前:テンプレ 3 :2006/04/26(水) 07:06:39 ID:hXFNO+rY0
-
あてんしょん
| ̄ ヽ
|」」 L.
|゚ -゚ノ| ……えっとこのスレに投稿したネタ(名前欄に題名を記入したもの)はね……
|とl)
,べV
/ 〃  ̄ ヾ;
! i ミ(ノハソ
!ik(i|゚ ヮ゚ハ 。・゚・⌒) 作者の意向が無い限り、
リ⊂! |T|!つ━ヽニニフ)) 問答無用で>>1の保管庫に収録されちゃうんだよ〜
く/|_|〉
(フフ
- 828 名前:テンプレ 4 :2006/04/26(水) 07:27:38 ID:MUSfVwQj0
-
Q: 雑魚スピって何ですか?
A: サブスピです。
Q: 具体的に教えて下さい。
A: シアー・セリア・ナナルゥ・ニムントール・ネリー・ハリオン・
ヒミカ・ファーレーン・ヘリオン、以上9名の総称です。
Q: これまでに投稿されたSSはどこで読めますか?
A: ここで読めます。→ http://etranger.s66.xrea.com/
Q: 俺あんまりサブスピに興味ないんだけど。
A: 雑魚スピです。>>1の関連スレリンク集で行き先を探してみましょう。
- 829 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 07:28:51 ID:MUSfVwQj0
- 変なところがありましたら適時修正宜しくです>All
- 830 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 07:43:07 ID:bw5Zovpv0
- 天麩羅にスピたんを入れるべきじゃまいか?
>発売元:Xuse公式サイト(『永遠のアセリア』は【本醸造】より)
発売元:Xuse公式サイト(『永遠のアセリア』・『スピたん』は【本醸造】より)
これでどうだい?
- 831 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 16:29:56 ID:fJ6Q6OGZ0
- 正直、他所からあまりにも攻撃的な言動を持ち込まないで欲しいな。
- 832 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 19:32:56 ID:D1ueKGFI0
- >>831
攻撃的な言動なんてあったっけ?
kwsk
- 833 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 20:11:02 ID:soZylXiv0
- >832
821を指すのだろう。あっさりネタ化されてるがw
雑魚スピスレ住人といえど、腐っても2ちゃんねらw
AA(アンチアラシ)スキルを保有してる人が多数を占めているかと。
え、上書きしちまったって?、、、神剣解放するしか。ウルカ先生お願いします。
「ふ。ではまずは酒をお持ち下さらぬか。冥加を清めねばなりませぬので」
- 834 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 20:24:07 ID:D1ueKGFI0
- >>833
あぁなるほど、thx。
sage忘れをあーいう形で拾ってくのは、お約束という認識があったんで全然気付かなかったw
ウルカ先生なんで処刑する気満々なの!?w
- 835 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/26(水) 21:48:16 ID:yX5mqA+r0
- んじゃ、
クワシク (仮名)
(生没年不詳)
ガロ・リキュア王国初期に顧問技術者ヨーティア・リカリオンの下で
働いたらしい無名の一技術者。第一回探検隊派遣に際し、
飛空船用伝声管の設計・開発・改良に尽力したと言われる。
探検隊出発後に顧問補佐イオの慰留にも拘わらず下野。
以後、音声伝達装置の民間への普及・改善に陰ながら尽力したと言う。
ある時、泊まっていた宿屋で食事の用意ができたと伝声管ごしに伝えられ、
「くわしく! この伝声管は充分低歪率に設計してある。で、食事の内容は何かね?」
と問い質したという逸話からこの仮名で呼ばれているが、本名は記録に残っていない。
とか、たほいや的ないし民明書房的に意味不明なこと書いてトリガ踏んどくか。
ってことで次スレ建て行ってくる。
- 836 名前:踏めてなかったけど(汗 :2006/04/26(水) 21:57:27 ID:yX5mqA+r0
- 大いなる偶然が全ての始まり。
芽生えた意識は戸惑いを、戸惑いは感情を生み、感情は想いを求める。
想いはやがて、愛に行き着く。
愛はすべてに呵責なく干渉し、恋の嵐を育む。
そして、天疾(か)ける稲妻は何処を指す。
次スレ「永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 22」。
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1146055858/
γ"⌒ヽ
(.リノ彡ヾ〉
!pリ ゚ヮ゚リ 必然たりえない偶然はない。
((<(つ/ ̄ ̄ ̄/
 ̄ ̄ ̄ヽ/SpiNet/ ̄ ̄ ̄ ̄
- 837 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/27(木) 20:55:09 ID:DLGXihl50
- 保管スレのSS何がオススメ?
ものすごい量だから全部読みきれないっす。
- 838 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/27(木) 21:25:34 ID:lE9pUC/X0
- >>837
短編?長編?
好きなキャラとかストーリーとか
傾向を添えてくれるとアドバイスしやすいです。
- 839 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/27(木) 22:14:06 ID:Z17RRmBq0
- 個人的には、初代スレを読み通して欲しかったり。
>1の過去ログ倉庫からどぞ。
そんなのとっくに読み切ってるぜと言う場合。もしくは、俺はSS読みてーんだよゴルァな場合。
好きなキャラのカテゴリから味わってみるのが宜しきことかと。
長編ならまずは「失望の道行」からかな。
もっとも、保管庫に収録されていない無題作品もスレ内にはかなりあるのですがね。
- 840 名前:おにぎりの中身の人 :2006/04/28(金) 01:46:05 ID:Jc3z4vOa0
- とりあえず、自分の好きなキャラの出てるSS読めばいいんじゃないでしょうか
自分はよく暇なときにハリオンとエスペリアの出てる短編読んでます
- 841 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/28(金) 07:27:56 ID:pvuEtZ1v0
- 好きなキャラから読めばいいとは思うが、
長編SSから「StoryTellerHimika」を推薦。
後は「寸劇@第二詰所」かな。
あっさりとして読みやすい。
この2本でヒミカの形が出来たと思っている。
- 842 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/28(金) 10:18:15 ID:UT4cGbiV0
- 「紅蓮の剣」でのヒミカはまた違う描かれかたをされていて良い。
まだ完結してないけどな……
- 843 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/29(土) 08:26:37 ID:8Oz1L2ls0
- 未完の長編といえば、『The Spirit BR』 がお薦め。
全員出てるし、笑いたいならいいかと。
- 844 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/29(土) 14:20:57 ID:gd16c9TD0
- 個人的な趣味だが、「のらすぴ」が大好きだ。
短編で読みやすいと思うし。
- 845 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/29(土) 14:47:55 ID:g35S38sY0
- 短編の「ぐりーんぐりーん」
発想が見事だと思った。
- 846 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/29(土) 14:48:45 ID:g35S38sY0
- * おおっと *
あげてしまった。失礼
- 847 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/29(土) 20:15:01 ID:NPFVax9/0
- ア&セリア劇場もよいと思います。
- 848 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/30(日) 12:53:29 ID:ROc58rog0
- セリア命な俺。
短編なら、「残り灯」とか、「訊かないで」とか良いですね。
- 849 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/30(日) 20:32:34 ID:p7JR3UxJ0
- ちょっと聞きたいんだが
保管庫内の過去スレは尻切れがデフォなの?
1000までいってる過去スレもあるの?
あるならageろとか言うつもりはないんですが気になったもので
- 850 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/30(日) 20:40:47 ID:DlZenYb50
- 上げるつもりは無いが、取り合えず推測で物言ってみる。
スレの規定容量(分量)に近くなったとき、次のスレ立てが行われる。
したがって、1000埋める前に容量越えているスレが多いから、
大概は1000まで行かずに次のスレに移っている。
今までで1000いっているのが無いんなら、
1000までいっているやつは無いんじゃね?
- 851 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/30(日) 21:39:48 ID:WhAnb2iK0
- いままで13のみが1000到達している。
しかも460Kで終わってる。
- 852 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/30(日) 21:40:34 ID:arGQqvuf0
- >>850に補足
レス数で最大になったのが、12の937。最小が17の557。初代は852。
- 853 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/30(日) 21:41:47 ID:arGQqvuf0
- >>851失礼、見落としてましたorz
- 854 名前:849 :2006/04/30(日) 21:44:34 ID:p7JR3UxJ0
- >850-852
なるほどそういうことですか、納得しますた
レスdクス
- 855 名前:名無しさん@初回限定 :2006/04/30(日) 22:09:19 ID:1kJWV6Lf0
- 笑える短編何だった?
俺、「こわいもの、なぁに?」
- 856 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/01(月) 02:48:39 ID:OFVNpOwr0
- >>855
子供劇場と憂鬱シリーズかな。
単品物だと
「マロリガンより愛を込めて」
「ントゥシトラたんの日記」
「デレセリア」
辺りがツボだった。
- 857 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/03(水) 22:32:44 ID:6CaThnDj0
- 質問なんですがここに投稿(書き込み)したものの
作者ってどういう風にしてるんですか?
- 858 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/03(水) 23:37:39 ID:CrPbPYOY0
- すまないが、わかりやすい言葉でもう一度シェサン。
- 859 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/04(木) 00:04:53 ID:hAXPDVKK0
- >>857
ヨト語でおk
- 860 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/04(木) 00:10:38 ID:vylE5eDw0
- >>857
むしろヨト語での質問希望。
- 861 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/04(木) 00:24:38 ID:nDxk/JQM0
- >>857
ネア カミト イクラシス
- 862 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/04(木) 00:31:44 ID:PTDdXULJ0
- 作者はコテをどうやって決めているのか?
もしくは、投稿するならコテは必須なのか?
って感じに受け取れるけど……。
なんにせよ聖ヨト語でおk。
- 863 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/04(木) 02:43:55 ID:Fdzcaz6x0
- 作者と作品を間違えた、ってオチじゃねえよな・・・?
- 864 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/04(木) 12:01:27 ID:DMUAiYZg0
- 作者の人となりでも訊きたいのだろうか……
- 865 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/04(木) 21:23:02 ID:OqXYXzlz0
- >>857
>>863の言っている通り、作者と作品を間違えていると考えてレス。
スレのテンプレ>>3を参照していただければ解るとおり
ここにタイトル入りで書き込まれた作品は
作者からの意向が無い限り
外部板の保管庫に管理者の424氏によって保管されます。
保管庫の場所は↓
ttp://etranger.s66.xrea.com/
- 866 名前:ヒミカ〜レユエの月 :2006/05/04(木) 22:03:23 ID:uwvYzJXg0
-
目の前に積上げられている始末書の束に、ヒミカは軽くこめかみを抑えた。
「なんだってこんなに溜まってるのよ……」
第二詰所にあてがわれた一室。自分の部屋よりはやや大きいその空間を、恨めしそうに見渡す。
しかしそこにはベッドなどの調度品は殆どない。あるのはでん、と控えた大きな机と椅子のみ。
そして床にはびっしり隙間なく埋まっている書類の山、山、ちょっと束を挟んでまた山。
行ったことは無いが、前人未到のミスレ樹海みたいになっていた。
朝入室してきた時、まず最初に考えなければならなかったのは『赤光』の置き場だ。
「ごめん、窮屈で。もう少ししたら窓際の山が掃けるからさ」
日の届かない部屋の隅で寂しそうにしている薙刀に話しかける。
今の所そこしか空間が空いていないので、そこに立てかけて置くしかない。
申し訳なさそうなヒミカの声に、『赤光』はぼんやりとやや諦めたように光って応えた。
「はぁ。こんな良い天気なのにね」
今日何度目かの溜息を付きながら、ペンを走らせる。
右手の窓から差し込む暖かい陽光が、紙の上に同じ形だけ影を作って追いかけてきた。
既に日も高く上っている時刻。
自分以外の者は、恐らく屋外の訓練場でのびのびと剣を交じ合わせている頃だろう。
元々頭脳労働より身体を動かしている方が好きなたちなので、羨ましさが余計に募る。
じっとこんな所で書類整理をさせられている事自体が理不尽に思えてきて何だか悔しい。
「……ああっ! もうっ! これというのもっ!」
煮詰まって、叫ぶ。これも本日既に3回目。
大体、先日現れた、エトランジェ。それが全ての元凶だ。
さっきから目を通している始末書も、殆どがその彼に関する事ばかり。
更には事務を今までこなしてきたとあるスピリットがエトランジェの専属になったことで、
こういうお役所仕事も全て第二詰所に回ってきてしまっていた。
それが、隊長の交代やここ最近のばたばたした人事異動のせいで今まで放置されてきたのだ。
加え、第二詰所は半数が訓練未熟な年少者。
彼女達を即席で仕上げる者や家事などのことを考えると、書類整理にまで手が回らなかった。
改めて戦いを前に適任者を検討した所、ほぼ全員一致でヒミカが選ばれたという訳だった。
ある意味生贄みたいな境遇ではある。
- 867 名前:ヒミカ〜レユエの月 :2006/05/04(木) 22:06:00 ID:uwvYzJXg0
-
「あ〜あ……燃やしちゃおっかな……」
物騒な発言とともに、ぐったりと机の上にうつ伏せる。
すると、窓の外から騒がしい歓声が聞こえてきた。
賑やかな訓練の様子が窺え、ますます気が滅入ってくる。
「わたしだって……こんなことしている場合じゃ……」
耳にかかった髪を、軽く指で摘む。くるくると丸めて離すと、素直な直毛はさらり、と戻った。
自分で何をやっているのかと少し可笑しくなり、くすっと小さく笑ってみる。
判っている。こういう事も、誰かがやらなければならないのだという事は。
まして、今まで押し付けていた分、自分に文句を言う権利などは無い。
「これも……守るって事なのかな」
誰も居ない部屋で、ひとり溜息交じりに呟く。
戦闘以外でも。こんな面倒なことから、仲間を。
そんな無理矢理こじ付けてみた結論に、それでも『赤光』は優しく光った。
普段めったに見せない穏かなその“表情”に、更に心が軽くなる。
「……うん、そうよね。……よし! 頑張りますか!」
自らに気合を入れるように起き上がると、ヒミカは物凄い勢いでペンを走らせ始めた。
いつもの彼女に戻り、考えるより先に、動き出して。
- 868 名前:信頼の人 :2006/05/04(木) 22:07:38 ID:uwvYzJXg0
- 埋め促進と誘導を兼ねてこっそりと。
誤字脱字ハリオンマジック等御指摘があれば幸いです。
次スレ「永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 22」。
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1146055858/
- 869 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/05(金) 00:47:57 ID:3B3nLsCS0
- 『赤光』カワユスw
もうちょっと、もうちょっとすれば手伝ってくれる人が配属されてくるはずさ、
その前に今ヒミカが抱えてる以上の対隊長発言におろおろするだろうけどw
- 870 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/05(金) 01:39:58 ID:wrUAS2MB0
- >>865
作者と作品もミスです
すいません
質問に答えていただきありがとうございました
- 871 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/05(金) 11:00:23 ID:GR9V3sSG0
- "も"ってアンタ(´Д`) とりあえずもちつけ
- 872 名前:エロ大王 :2006/05/05(金) 18:58:49 ID:NzPWF01Z0
- えっちげーむプチキャラAA専用! 7
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1128949053/971
ワロス
- 873 名前:S式ダイエット法:とある青スピリットの憂鬱 :2006/05/06(土) 14:00:10 ID:Vw7y6+VC0
-
「アーイス……バニッシャ!」
「……ん?」
とある昼下がり。
たまたま通りかかった詰所裏でネリーの元気な声を聞き、セリアはそちらに足を向けた。
「……アイスバニッシャー」
「ちがうよアセリアぁ〜。こう……バニッシャ!」
近づいてみると、見慣れた白い戦闘服のアセリアがネリーとシアーに囲まれて何か言われている。
「うん、短く詠唱して腹筋を締めるの〜」
「そうそう、神剣魔法で贅マナもすっきり取れるからぁ、ちょーくーる!」
「ん。やってみる」
「…………?」
どうやらアセリアを囲み、ネリーとシアーが何かを指導しているようだ。
不審に思い、もう一歩踏み出す。さく。……さく?
「……なにやってるの、あなた達は」
そこで初めてそこら辺が雪塗れになっているのに気づき、セリアは呆れた声を上げた。
「わ! セリアだ! 逃げろー!」
「逃げろー!」
「あっ?! ちょっと、二人とも待ちなさ」
「セリアは必要ないからいいんだよー!」
「よー!」
「は?」
ぴゅー。途端、咄嗟に反応出来ずにいるセリアを尻目に、
双子たちはまるで蜘蛛の子を散らすような勢いで逃げ出した。
その姿はあっという間に米粒みたいに小さくなり、そして見えなくなる。
セリアは諦め気味な溜息をついた。
「はぁ……どうせまた何か下らない事でも考えてたんでしょうけど……」
「アイス、バニッシャー」
「…………」
セリアの背中で、淡々としたアセリアの詠唱が続いていた。
- 874 名前:S式ダイエット法:とある青スピリットの憂鬱 :2006/05/06(土) 14:01:09 ID:Vw7y6+VC0
-
「バニッシャー……ん、上手くいかない」
「アセリア、なにやってるの?」
「ん、セリア、いたのか」
「いたのかじゃないわよ、無駄に神剣魔法を連発なんかして。どうするの、この雪」
言いながら、爪先で地面に積もった白いものをつつく。
放っておけば融けてしまうのだから問題は無いが、肝心の意味が判らない。
するとアセリアはやや首を傾げ、ぼそっと答えた。セリアの腰を指差しながら。
「こうすると、ここがすっきりするってネリーが言ってた」
「? ここって……腰?」
「ん。それがブルースピリット式なんだ、ってシアーが」
「……ふーん。でも私、そんなの初耳だけど」
「そうなのか? 簡単……バニッシャー、短く言う」
ぼそぼそと呟くアセリアを見ながら、セリアは考えた。
必要ない、とはそういう意味か。確かに、必要を感じた事などない。
美容、という単語を知ってはいるが、戦闘していれば腹筋など勝手に締まる。
むしろその方面で、アセリアが興味を示していることの方が驚きだった。
「あのね、アセリア。神剣をそんな風に使うことを、ネリーやシアーが癖にしたら困るでしょ?」
「困るのか?」
「困るわよ。マインドが無駄に下がるじゃない」
「大丈夫だ。二人とも65以上に保っておけば、ん、問題ない。全部使える」
「…………」
「……どうした、セリア」
セリアは、こめかみに指先を当てたまま唸った。
- 875 名前:S式ダイエット法:とある青スピリットの憂鬱 :2006/05/06(土) 14:02:05 ID:Vw7y6+VC0
-
きょとん、とした顔で、無垢な表情を浮かべているアセリア。
その揺らぎの無い蒼い瞳を見て、セリアは確信した。言っても無駄、と。
「……とにかく、訓練以外で神剣魔法は禁止。ネリーやシアーにもそう言っておいて。わ か っ た?」
「…………ん」
説得を恫喝にかえ、きっと睨みつける。するとようやくアセリアは渋々頷いた。
そして残念そうに『存在』を携え、立ち去っていく。
背中がやや不満そうだが、その姿を見送りつつセリアは内心ほっとしていた。
この娘は約束は必ず守る。セリアはその点ではこの幼馴染を信頼していた。
「さて……ヒミカでも呼ぼうかしら」
放っておいても消える、とは思ったものの、日陰部分に積もった雪山は容易に融けてくれそうもない。
こんなものをエスペリア辺りに見つけられたら少々五月蝿そうだった。
そう考え、誰も居なくなったその場を後にしようとする。踵を返そうとして――セリアはぴたり、と足を止めた。
「…………」
顎に手を当て、暫く考える。もう片方の手で腰の辺りをさすりながら。
まさかね、馬鹿馬鹿しい、などと逡巡すること小一時間。意味もなくポニーテールの毛先を丸めたりして。
そして試すだけ、試すだけよと言い訳じみた思考の末、ぼそっと小さく
「アイス……バニッ」
「……何やってるんだ、セリア」
「きゃあああああああああああ!!!!!!」
いつの間にか背後に、ヘタレ隊長が立っていた。
- 876 名前:S式ダイエット法:とある青スピリットの憂鬱 :2006/05/06(土) 14:05:16 ID:Vw7y6+VC0
-
つんざくような悲鳴に、思わず耳を塞ぐ悠人。
「うぉっ! びっくりしたっ!」
「ユユユユユユート様?!!」
しかしセリアの混乱は、その比ではない。飛び出しかけた心臓を必死に収める。
尻餅をつきかけた体勢のまま、呂律が良く回らない舌で
「な、な、な、なんでこんな所h」
「ん? うわ、なんだこの雪山。もしかして、セリアがやったのか?」
「い、い、いえ、これは違」
「駄目じゃないか、無駄に神剣魔法を使っちゃ。マインドが下がるぞ」
「あ、そ、それは大丈b」
「片付けとけよ。エスペリア辺りに見つかったら大変だぞ。じゃあな」
「あ! ちょ、ちょっと待って下さい話を……あ…………」
ようやく動揺から立ち直りかけた時には、ひらひらと手を振る後姿は既に遠くなってしまっていた。
「…………」
後には一人、セリアだけがぽつねんと取り残される。
「…………ぐす」
その両目から、ぽろりと大粒の涙が零れ落ちた。
「……アイス、バニッシャ」
そして直後唱えられた神剣魔法の前に、それは氷雪となり、儚く舞い散っていく。
「アイス、バニッシャ、アイス、バニッシャ、アイスバニッシャアイスバニッシャーーーー!!!!」
こうして木霊のような叫びと共に、セリアの腹筋はより美しく引き締まったという。よかったねよかったね。
- 877 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/06(土) 14:07:43 ID:Vw7y6+VC0
- 赤黒緑ときたらやはり青も……
という事で、裏でこっそり続き書き殴ってみるテスツ(汗
- 878 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/06(土) 15:29:06 ID:65xAfrum0
- ・・・なんか悲しいのぅ・・・
- 879 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/06(土) 15:36:13 ID:4dNSe1Fg0
- >>878
お疲れ様です。
いえいえ、ちゃあんと見てますよ…22スレの特撮アセリアを先に読んでました。
……スピたんやりながら(ぉ
S式ダイエット四色出揃いましたね…
そうなると次は(あるのか?)白及び無色の人たちとか?
- 880 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/06(土) 21:51:53 ID:Actk37n+0
- 泣くなセリア。さあ走れ。太陽に向かって叫ぶんだ!
アイスバニッシャァァァァアァァッァァァァァアアァァァァアアァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
太陽氷結果汁。
- 881 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/06(土) 23:13:18 ID:Ia+rt4EO0
- バニッシャッ!!で、こう、くいっ、と。くいっ、と腰をひねる動きがね。うん。
手を前にかざす動作と一緒にね、太ももをちらりとさせながら、
くいっとするのがいいと思うんですよ。……ハッ
マナの動きが、大気が凍る……!
- 882 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/07(日) 00:51:11 ID:Wx7fjCOT0
- i`ヽ ,r‐'ァ
`ヽ:: ::´
ヽ ヽ ,ィ^i^!1-、 / /
ヽ \ ,(レ´  ̄ ヽ) _ / / ┌────────────
ヽ ヽ i`_l !i_!li_!i!リ ,,/ , ' < ネーチャンフォォォゥゥゥォォォォー
ヽ ` ー 、jixi」 ゚ -゚ノリ , - ' r' └────────────
` 、_ /::: `山'::::: /
ヽ:::::::::::|::::::::"",r‐'
〉::::::::|::::::::::¨/
/;;;;;;;/;;;;;;;;;;/
/;;;;;;;/:::::::::::《
<;;;;;;;《:::::::::::::ヽ ))
/ ヽI,r''"""^~ヽ
/ ,/ ヽ ヽ
- 883 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/07(日) 07:58:20 ID:QJxaaQWM0
- >>882
噴いたww
- 884 名前:エロ大王 :2006/05/07(日) 19:17:19 ID:LJAmnivR0
- エスの腰使いはHG直伝か!?
- 885 名前:「世界」は孤高 :2006/05/09(火) 19:31:26 ID:WnaKPyu80
- 勘違いしている奴があまりに多いので言わせてもらう。
「世界」は孤高。突然スマン。だが、もう我慢ならない。
「世界」と融合してまだ一周期も経ってない僕だが、言わずにはいられなかった。
ちょっと壊しに行った世界で、よく「「世界」いいっすねえ」などと言われる。
「世界」は二位神剣だし、「運命」とか「宿命」とかいるし別にそうでもないっしょ。
でもなんか言われる頻度が高い。なんでよ?謎だった。
しかし、この間気付いた。
声をかけてくる奴はほぼ100%神剣使いなんだよ。
「秩序」や「無我」じゃない。その他の神剣な。
「因果」とか「空虚」とか。「冥加」とか。
ひでえ奴になると「消沈」とか「失望」とか。
あえて「その他の神剣」と呼ばせてもらう。
そいつらの「「世界」いいっすねえ」の中には「同じ神剣使いの仲間ですね」ってニュアンスを感じる事に気付いたんだよ。
冗談じゃねえって。仲間じゃねえよ。
「俺の神剣の血筋は「世界」と繋がってるんだぜ」みたいなオーラフォトンも感じる。
繋がってねーよ。完璧に気のせいだ。ふざけんな。
- 886 名前:「世界」は孤高 :2006/05/09(火) 19:32:36 ID:WnaKPyu80
- 「世界」と他を比べてどっちが良いかなんて事は言うつもりは無い。
「世界」を使う僕はそんな事は言わない。「無我」を使ってる奴もそうだろう。
「秩序」や「再生」使いでも同じだ。「永遠」、「深遠」使いだってそうだろう。
その神剣を好きで使ってる奴は、他を認めつつも他を羨まない。
自分の選択に自信を持ってる。
「その他の神剣」を使ってる奴はそうじゃない。
「世界」や「秩序」、そして永遠神剣の栄光に浸かりながら「その他」を使ってる。
気持ち悪い。
一番手に負えないのが「その他」の「求め」を使ってる奴だよ。
「求め」ってだけで「誓い」と同列だと思ってる。
いや、信じてる。心の底まで信じきってる。ありえねえ。
同列なわけねえだろ。いっしょにするな。
死ね。
誤解のないように言っておくが、「無我」には敬意を表してる。
「無我」使いは「その他の神剣」使いとは違う。「世界」を羨まない。精神が違う。
もう一度言うが、「世界」は孤高。
その他の神剣とは違う事、そして明確に区別されるべき存在であることを忘れるな。
- 887 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/09(火) 21:45:43 ID:GVv02GSe0
- コピペ?
- 888 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/10(水) 00:06:52 ID:xkhYVdA50
- NSXコピペの改変だな
- 889 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/10(水) 00:07:00 ID:NGyj9gIJ0
- コピペだろうな。元ねたは知らんが改変されたやつをどっかで見たことがある。
- 890 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/10(水) 07:16:51 ID:mBLtMCEv0
- >>885-886
同じく元ネタは知りませんが、噴きましたw スレらしいw
- 891 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/11(木) 01:44:09 ID:rmOPakAK0
- 月へ東り日は西り
- 892 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/11(木) 08:21:52 ID:6iR39iSo0
- どうせなら
月ア東セ日リ西ア
- 893 名前:神の『誓い』 :2006/05/12(金) 14:10:54 ID:9tY31krc0
- 永遠神剣第五位の『誓い』使ってる。先月召還されたときに隣に落ちてるのを見た瞬間に即決した。
カッコイイ、マジで。そして強い。神剣持つとみんな従いだす、マジで。ちょっと
感動。しかも剣技しらないのに神剣だからすぐ使いこなせて良い。第五位は力が無いと言わ
れてるけど個人的には強いと思う。『無我』と比べればそりゃちょっとは違うかもし
れないけど、そんなに大差はないって『誓い』も言ってるし、それは間違いないと思う。
ただラキオス軍と戦うときとかはちょっと怖いね。時々記憶ないし。
強さにかんしては多分『求め』も『誓い』も変わらないでしょ。『求め』使ったことないから
知らないけど位が1つ違うくらいでそんなに変わったらアホ臭くてだれも第五位な
んて使わないでしょ。個人的には『誓い』でも十分に強い。
嘘かと思われるかも知れないけどサーギオス帝国皇帝の間で戦ってマジで『求め』を
折った。つまりは第四位ですら第五位の『誓い』には勝てないと言うわけで、それだけでも個
人的には大満足です。
- 894 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/12(金) 14:11:24 ID:9tY31krc0
- 車つながりっつーことで。
- 895 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/12(金) 18:10:27 ID:WPHzXVEI0
- >>894
「神のGTO」ネタかYO!
……もちろん誰かのってくる事を期待しておりましたw
- 896 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/15(月) 21:41:23 ID:rg/gfh5h0
- http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1146055858/l50
- 897 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/17(水) 07:32:52 ID:2Xfgr+gs0
- 動かないでください… ずれると、とても痛いんですよ?
ttp://www2.pajamas.ne.jp/prismark/game_01.html#02
わたし、ちっちゃいですけど… いえ、だから速さでは負けないんですっ!!
ttp://www2.pajamas.ne.jp/prismark/game_01.html#03
手前を阻む者…… 貴公も剣の露と消えるさだめか……
ttp://www2.pajamas.ne.jp/prismark/game_01.html#04
- 898 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/17(水) 14:31:32 ID:bp+qudzg0
- エロニムエッサイム
- 899 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/17(水) 16:05:55 ID:3ZYC0oibO
- エロエロエスサイム
- 900 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/17(水) 20:56:42 ID:bp+qudzg0
- 我は求めチチ張ったり!
ふぇ?
人違いです。
- 901 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/20(土) 10:11:38 ID:sWVoa8Z+0
- 嗚呼バンカラバンカラ ボ ク ラ ノ セーリアさん!セリアさん!とか浮かn(ヘブンズスォード
- 902 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/20(土) 15:10:06 ID:hTap8v2L0
- __
「,'´r==ミ、
くi イノノハ)))
| l|| ゚ヮ゚ノl| <>>1-901タイムシフト
j /ヽ y_7っ=
(7i__ノ卯!
く/_|_リ
- 903 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/20(土) 15:14:21 ID:+BmHuTAG0
- 専用顔グラはなく、目無し敵雑魚との使い回し。
鬼畜ルート以外は、ユート様に顧みられることもなく。
メインヒロイン達とは違い、死ねばハイそれまでよの単なる捨て駒。
ステータス画面に表示される、わずか数行のプロフィールと、
戦闘中の掛け声だけが、俺たちに示された全て。
だ が そ れ が い い 。
ここは、そんな彼女たち「雑魚スピ」分を存分に補充するためのスレッドです。
- 904 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/20(土) 16:55:43 ID:Y62v8Loz0
- いくらおbsnでも戻しすぎだw
- 905 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/20(土) 17:03:10 ID:Y62v8Loz0
- 元祖ヘリオンマン。スレ2より。
55 名前:名無しさん@初回限定 投稿日:04/04/20 15:10 ID:ooX3R9TS
カサカサカサ
(( へ*__*へ ))
((/ ヽ|・∀・|ノ \))
- 906 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/20(土) 17:42:06 ID:Xmx0s3tx0
- −=≡. , ^》ヘ⌒ヘ《ヾ
−=≡... ( リ〈 !ノルリ〉)) 埋めますっ!埋めますよっ!
−=≡ / ̄ ̄ ̄ノノ(!リ゚ ヮ゚ノリ((
−=≡.. ~ ̄> ̄> ̄> ヽ カサカサカサカサカサカサ
- 907 名前:名無しさん@初回限定 :2006/05/20(土) 18:09:36 ID:Y62v8Loz0
-
次スレ! 次スレ!
,べV ゚・ 。 ・。
/ 〃  ̄ ヾ; 。・゚・⌒) 永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 22
−=≡ ! i ミ(ノハソ o━ヽニニフ ))
−=≡ !ik(i|゚ ヮ゚ハ彡。・゚。・⌒)永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 22
−=≡ リ⊂! |T|!o━ヽニニフ ))
−=≡ く/ ⌒)
−=≡ c し'
,べV
/ 〃  ̄ ヾ; アッ! 。・゚・ http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1146055858/
! i ミ(ノハソ て 。・゚・。・゚・
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リ⊂! |T|!o━ヽニニフ ))
く/ ⌒)
c し'
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