まーじゃん

本日は晴天。天気も良好。やることもなく、寝るにはちょっと早い。訓練も終わって、ひまを持て余すユート。
「第二詰め所にでも行って見よう」
てきとーに浮かんだ名案に流されるまま第二詰め所へ向かうヘタレエトランジェ。
「あれ、いない?」
この時間なら、年少組が外で遊んでるかと思えば…だれもいない。
「中であそんでいるのか?」
詰め所の中にとりあえず入って、リビングへ。
「よう、ユート」
中にいたのは親友(?)碧 光陰と、ニム、ヘリオン、ネリシアの5人。
どうやら光陰以外はテーブルを囲んでワイワイ何かやっている。
こっちに気付いていない様子。夢中になってるんだろう。
邪魔するのも悪いのでそれに向かって実に生暖かい視線を向ける光陰に何をやってるか聞くことにした。
「いったい、何をやってるんだ?」
「ああ、むこうの遊びを教えてあげたら夢中になってな。3日くらい前に道具も作ってやってな。知らなかったのか?」
むこう…すなわちハイペリア。俺たちの世界。そこの道具を使う遊び?
「あ、ああ。で、いったいなんだ?将棋?トランプ?チェス?」
「いや…どれでもないぜ」
そう言って光陰がニヤリが笑った。
「どれでもない?じゃあいったい…」
その声を阻むネリーの声。
「ポン!」
さらに続くニムの声。
「チー」

orz

「麻雀かよ!?」
起き上がって一発、光陰に叫ぶ。
「あ、ユートさま。どうしたの?」
「あ、いやなんでもない。」
「ユートさまもい、いいっしょにしませんか!?」
「いいよヘリオン。ちょっとやることがあるから。」
光陰のほうへ曲がれ右。小声で問い詰める
(なんで麻雀なんだよ!!もっと健全そうな遊びもいっぱいあるだろ!?)
(何を言うユート。麻雀は中国4000年の歴史に残る伝統ある遊びだぞ。)
(でも…麻雀はギャンブルだろ!ああいうお金のやり取りはまだまずいだろ!!)
(安心しろ。金とかはかけさせてないぜ。そこはおれもちゃんとしてる。)
光陰がまたニヤリと笑いながら言った。
よかった、こいつはまだまともだ。そこのところはやはりしっかり分かってたんだ。
「まぁ、ならいいか」
楽しそうにやってるし、そんなのがなければ別にとめる必要もないだろう。
肩の力が抜け、安心したその時、

「わ~ニムの負け~」
「負け~」
「分かった、一枚脱ぐ。」

OTZ

血涙をながしながら光陰の胸倉をつかむ。
(なにを教えてるんだこのペド野郎!!おまえに良心を期待した俺が馬鹿みたいじゃないか!!)
(なんだよユート。金銭はかけさせてないぜ。)
(そういう問題か!!よりによって脱衣麻雀なんて…)
(安心しろ、麻雀は道具がなきゃできん。今日子が帰ってくるまであと4日ある。)
3日前といえばちょうど今日子が前線に出て、交代までの1週間光陰がフリーになる時間だ。
おまえそこまで計算して…
……どんだけヘンタイなんだ、こいつ?

(とにかくやめさせろ!あとこのことはキョ…)
(まてユート。証拠隠滅はすぐできる。それより、ハリオンの胸をどう思う?)
(話題をずらすな!しかもなんだよその話!)
(話題をずらしたつもりはないぜ?)
そう言って光陰が本日3度目のニヤリ笑いを見せた。
(麻雀はいま第二詰め所にいる面子全員に教えてある。)
そこで俺も光陰の意図がわかった。
ハリオンをネタに口止めするつもりだ。
(今いるのは、あの4人と俺、ハリオン、ナナルゥだけだ。問題ない。良識派は前線だ。)
……ハリオンが?一枚ずつ?裸に?
いかん!このままでは光陰の策謀に乗らされてしまう。
妄想を消すんだ妄想を消すんだ妄想を消すんだ妄想を消すんだ……
「あらあら~ユートさま、どうなさったんですかぁ~」
ハ―リオ――――ン!!(´Д⊂) 人が頑張ってるときに――!!
「ちょうどいい。ユートも麻雀をやりたいらしい。俺とユートとハリオンとネリーちゃんでやらないか?」
「はい~いいですよ~」
待てーーーこのバカボウズーーーー!俺がいつやりたいといったんだYO!ハリオンも即OK出すなよ!!
ルール分かってるんだろ!?拒否してくれよ!
「さぁ、ユートさまはここに座ってください~」
ハリオンが後ろからぐいぐい押す。当然胸の感覚が…
妄 想 、 再 来 。
(契約者よ…いけ!打って道を開くのだ!)
       GO!!

こうして麻雀は開かれる。

多分続かない