「あ、エスペリアお姉ちゃんも作るの?」
「・・・るの?」
「ええ、こうなっては負けられませんから・・・ではなくて。
羽目をはずし過ぎないように監視しなくてはいけませんし。」
「ふーん、大変だね。」
「・・・だね。」
まったくです。ユート様が絡むとヒミカやセリアまでおかしくなるのですから・・・
私の苦労も・・・
「って、何をどさどさいれてるんです?」
「え?ネリー達がー好きなものだよー。」
「・・・だよー。」
ネリー達のチョコは何やら凄い状態・・・えーと、シチューみたいですね。
「一応聞きますけど・・・食べれるんでしょうね、それ?」
「うん。食べれるものしか入れてないよ?」
「・・・ないよ?」
そうですか、なら死にはしませんね。
アセリアの料理でも生きてましたし・・・(色々と酷い)
「あー、このシチュー旨いよ。プロ級だなイオの腕は。」
「ぷろきゅう・・・ですか?」
イオが首をかしげる。おっといけない・・・って前にもやったな、俺。
「あぁ、店で出せるぐらい本格的で旨いって意味だよ。」
「そうですか・・・恐縮です。」
「いやー仕事のあとの飯はうまいね。これで酒でもあれば最高なんだが・・・」
ってお前まだ未成年だろ・・・しかも寺の息子。あーツッコミ所多すぎ。
「酒か?そんなこともあろーかと!」
ドン!ドン!ドン!ドン!
どこからともなく4本の酒(一升瓶)を取り出す。
4本?俺も数に入ってる?一人一本?ってゆーかどこから出た?あーツッコミ(ry
「おいおい・・・さすがに任務中に酒はマズイだろ・・・」
とりあえずこれだけは言っとかないとな、威厳なくとも隊長として。
「おいおい~固いな~ボンクラ~私の酒が~飲めないってか?」
「安心しろ~酔えば酔うほど強くなる!それが酔拳ってもんよ!」
いや、お前はジャッキー○ェンか?いつから酔拳を使えるようになった?
てゆーか、あなた達出来上がるの早くないですか?
「おい・・・イオからもなんか言ってくれよ・・・っておい!」
「ごくごくごく・・・はぁ・・・」
イオはすでに一升瓶を飲み干していた。
「おいおい・・・そんなに一気に飲んだら毒だぞ?」
いや、スピリットもアル中になるかは知らんが・・・
「あら・・・心配してくださるんですか?うれしい・・・」
イオが微笑みながら近づいてくる。
酒のせいか頬がうっすらと赤く染まり目も潤んでいる。
・・・その、なんだ・・・色っぽい。
「ユート様・・・」
イオの顔が近づく・・・ってこの流れは、アレか?
いや、酔った勢いってのは駄目だよな・・・うん。
こーゆーことは順番がだな、まずは交換日記から・・・
って、落ち着け!俺!
「ユート様・・・私・・・」
イオの手が俺の頬に触れる・・・
「あ、あのなイオ・・・」
「うえーーーーーーー」
「は?」
どばどば・・・
「うわー。イオ勘弁!ってこういうオチですか!」
(契約者よ!我を早く退避させろ!うわ!かかってる!)
「はぁ・・・すっきりしました・・・」
パタン・・・
「すぅすぅ・・・」
うわっ出すもんだして寝やがった!
「わはははは!」
「はっはっは!」
あっちはあっちで完全に出来上がってるし・・・楽しそうだな、オイ。
はぁ・・・俺は何の為にここにいるんだろう?