ハイペリア式告白法

その4/エスペリア・ネリー・シアーの場合

「あ、エスペリアお姉ちゃんも作るの?」
「・・・るの?」
「ええ、こうなっては負けられませんから・・・ではなくて。
羽目をはずし過ぎないように監視しなくてはいけませんし。」
「ふーん、大変だね。」
「・・・だね。」
まったくです。ユート様が絡むとヒミカやセリアまでおかしくなるのですから・・・
私の苦労も・・・
「って、何をどさどさいれてるんです?」
「え?ネリー達がー好きなものだよー。」
「・・・だよー。」
ネリー達のチョコは何やら凄い状態・・・えーと、シチューみたいですね。
「一応聞きますけど・・・食べれるんでしょうね、それ?」
「うん。食べれるものしか入れてないよ?」
「・・・ないよ?」
そうですか、なら死にはしませんね。
アセリアの料理でも生きてましたし・・・(色々と酷い)

「あー、このシチュー旨いよ。プロ級だなイオの腕は。」
「ぷろきゅう・・・ですか?」
イオが首をかしげる。おっといけない・・・って前にもやったな、俺。
「あぁ、店で出せるぐらい本格的で旨いって意味だよ。」
「そうですか・・・恐縮です。」
「いやー仕事のあとの飯はうまいね。これで酒でもあれば最高なんだが・・・」
ってお前まだ未成年だろ・・・しかも寺の息子。あーツッコミ所多すぎ。
「酒か?そんなこともあろーかと!」
ドン!ドン!ドン!ドン!
どこからともなく4本の酒(一升瓶)を取り出す。
4本?俺も数に入ってる?一人一本?ってゆーかどこから出た?あーツッコミ(ry
「おいおい・・・さすがに任務中に酒はマズイだろ・・・」
とりあえずこれだけは言っとかないとな、威厳なくとも隊長として。
「おいおい~固いな~ボンクラ~私の酒が~飲めないってか?」
「安心しろ~酔えば酔うほど強くなる!それが酔拳ってもんよ!」
いや、お前はジャッキー○ェンか?いつから酔拳を使えるようになった?
てゆーか、あなた達出来上がるの早くないですか?
「おい・・・イオからもなんか言ってくれよ・・・っておい!」
「ごくごくごく・・・はぁ・・・」
イオはすでに一升瓶を飲み干していた。
「おいおい・・・そんなに一気に飲んだら毒だぞ?」
いや、スピリットもアル中になるかは知らんが・・・

「あら・・・心配してくださるんですか?うれしい・・・」
イオが微笑みながら近づいてくる。
酒のせいか頬がうっすらと赤く染まり目も潤んでいる。
・・・その、なんだ・・・色っぽい。
「ユート様・・・」
イオの顔が近づく・・・ってこの流れは、アレか?
いや、酔った勢いってのは駄目だよな・・・うん。
こーゆーことは順番がだな、まずは交換日記から・・・
って、落ち着け!俺!
「ユート様・・・私・・・」
イオの手が俺の頬に触れる・・・
「あ、あのなイオ・・・」
「うえーーーーーーー」
「は?」
どばどば・・・
「うわー。イオ勘弁!ってこういうオチですか!」
(契約者よ!我を早く退避させろ!うわ!かかってる!)
「はぁ・・・すっきりしました・・・」
パタン・・・
「すぅすぅ・・・」
うわっ出すもんだして寝やがった!
「わはははは!」
「はっはっは!」
あっちはあっちで完全に出来上がってるし・・・楽しそうだな、オイ。
はぁ・・・俺は何の為にここにいるんだろう?